11月の2歳児は、朝夕の冷え込みが増す中でも戸外遊びを楽しみ、身近な自然や友だちとのやり取りから新たな発見を重ねていきます。
個人案では、今できることだけでなく、「やってみよう」とする姿や日々の小さな変化を捉えると◎。
この記事では、11月の保育で意識したい子どもの姿やねらいをはじめ、環境の整え方、食育、自己評価のポイントまで幅広く紹介します。
- 一人ひとりの体調や生活リズムに考慮しながら作成する
- 11月は季節の移り変わりに興味を持つ姿がみられる
- 「できる・できない」ではなく、取り組む過程に目を向ける
【元保育士】ゆぴライター11月は「秋らしい活動をしなきゃ」と気負わなくてOK!その日の子どもの興味や体調を見ながら、落ち葉1枚から遊びを広げるくらいの気持ちで考えてみてくださいね。


ゆぴ先生 元保育士ライター
保育士歴9年。ピアノが得意で、子どもと一緒に歌をうたうことが好きでした。現在は、専業主婦兼Webライターとして活動中です。保育士や保育士を目指す方の、力になれるような記事を執筆しています。


【2歳児】11月の個人案の作成ポイント
【先輩保育士からのアドバイス】
チェックしておこう!
- 秋の自然を遊びの素材として取り入れ、季節への興味を広げる
- 衣服の着脱や排泄など、生活場面での「やってみたい」を支える
- 思いがぶつかったときに、保育者が間に入り気持ちを整理できるようにする
- 一人ひとりの体調や生活リズムを考慮し、心地よく過ごせる環境を整える
身近なことに自分から取り組もうとする姿が増える一方、気持ちをうまく言葉にできず、友だちとの行き違いも起こりやすい時期。
個人案では、子どもが何に興味を持ち何を自分でしようとしているのかを捉えることが大切です。
落ち葉や木の実に触れたり着替えや片付けに挑戦したりする中で、「やってみたい」という思いを尊重しましょう。
また、寒暖差による体調の変化にも目を配り、その日の様子に合わせて無理なく過ごせるよう援助方法を記載します。



落ち葉やどんぐり、松ぼっくりなど11月ならではの自然と触れ合える経験を組み込みたいですね。
【2歳児・11月の個人案】子どもの姿
【低月齢】2歳8ヵ月~3歳1ヵ月
- 身近な秋の自然に気づき、葉っぱや木の実を集めて楽しむ
- 着替えや片付けなど、身の回りのことを自分で進めようとする
- 友だちの遊びに関心を示し、同じ遊びを楽しもうとする
戸外で見つけた落ち葉や木の実を拾ったり、色や形の違いを比べたりしながら、季節の移り変わりに興味を持つ姿が見られます。
また、衣服の着脱や片付けなど、生活の中でも「自分でやりたい」という気持ちが強くなっていきます。
友だちへの関心も高まり、そばで同じ遊びをしたり真似をしたりする機会が増えるでしょう。
一方で、思いが通らないと気持ちを切り替えにくい場面もあるため、子どもの言葉や表情から思いをくみ取ることが大切です。



「どうして葉っぱが赤いの?」「どんぐり小さいね」と秋の自然に興味を示します。「どうして?」「なぜ?」と身の回りのさまざまなことに疑問を持ち、尋ねる姿が見られる時期です。
【高月齢】3歳2ヵ月~3歳7ヵ月
- 秋の自然物を使い、思いついた遊び方を試してみる
- 身支度や片付けの手順を意識し、最後まで取り組もうとする
- 友だちとイメージを共有しながら、一緒に遊ぶことを楽しむ
落ち葉や木の枝などを遊びに取り入れ、「これを使って〇〇しよう」と自分なりの発想を広げる姿が増えてきます。
生活面では、次に何をするのかを見通しながら身支度や片付けを進めるなど、自分でできることが少しずつ増えていく時期です。
また、友だちと遊びのイメージを伝え合い、役割を決めながら遊ぶ姿も見られます。
意見が食い違う場面では、すぐに答えを示すのではなくそれぞれの思いを言葉にできるよう支えていきましょう。



「家族ごっこ」「ヒーローごっこ」など、役になりきって遊ぶ楽しさを感じ始めるようになります。
2歳児共通の子どもの姿
- 気温の低下を感じながら、戸外で元気に遊ぶ
- 手洗いやうがいなど、健康に関わる習慣を意識する
- 食事の好みや食べ方に変化が見られ、食への関心が広がる
11月は、朝夕の冷え込みが増す一方、日中は過ごしやすい日もあり気候の違いを感じやすい時期です。
戸外では鬼ごっこや遊具などで体を動かし、寒さに負けず遊ぶ姿が見られます。
また、手洗いや鼻水を拭くなど、清潔にすることへの意識も少しずつ育ってきます。
食事では、旬の食材に触れたり料理の色や形に興味を示したりする姿も見られるでしょう。
一人ひとりの体調や食欲を確認しながら、健康的に過ごせるよう環境を整えていきます。



保育者に言葉をかけられなくても、自ら鼻水を拭いたり手洗いをしたりしようとします。
【2歳児・11月の個人案】ねらい
【低月齢】2歳8ヵ月~3歳1ヵ月
- 秋から冬へ移り変わる自然に触れ、身近な環境への興味を深める
- 保育者に見守られながら、身の回りのことを自分なりに進める
- 友だちと同じ場で遊ぶ楽しさを味わい、簡単な言葉のやり取りを経験する
できることを増やすことだけに目を向けず、子どもが「自分でやってみたい」と感じている姿を捉えることが大切です。
11月は、落ち葉や風の冷たさなど季節ならではの発見を楽しめるよう、身近な自然に触れる機会を取り入れましょう。
また、友だちへの関心が高まる時期でもあるため、同じ遊びを楽しむ中で生まれる関わりを大切にすると◎。
生活面では、子ども自身のペースを尊重しながら、必要な場面でさりげなく援助していきます。



身の回りのねらいを立てる際は、着脱、配膳の手伝い、荷物の片付けなど何に力を入れたいのか具体的に記入するとよいです。
【高月齢】3歳2ヵ月~3歳7ヵ月
- 身近な秋の自然を遊びに取り込み、自分なりの発想を楽しむ
- 生活の流れをつかみ、自分で考えながら身支度や片付けを行う
- 友だちと思いを伝え合い、一緒に遊びを進める心地よさを味わう
「自分でできるようにする」だけでなく、子ども自身が考えて行動する場面を増やしていくことがポイント。
11月は、落ち葉や木の枝などを使った遊びを通して、季節の自然を楽しみながら発想を広げられるようにしましょう。
また、友だちと遊びを共有する機会が増えるため、自分の思いを伝えるだけでなく相手の考えにも耳を傾けられるよう援助します。
身の回りのことはできた部分を認めながら見守り、必要以上に手を出さないことを意識してみてください。



落ち葉、木の枝、木の実などどのような遊びを取り入れたいか個人案に記載しておくと活動が立てやすいです。
2歳児共通のねらい
- 晩秋の自然や気候に触れ、季節ならではの変化を感じる
- 戸外で体を動かし、健康な体づくりにつなげる
- 食事や休息を大切にしながら、健康的な生活リズムを整える
日によって気温差が大きく体調を崩しやすい時期のため、個々の発達だけでなく季節による生活環境の変化にも目を向けてねらいを設定しましょう。
散歩先で見つけたものを観察したり戸外で体を動かしたりする中で、季節を身近に感じられる経験を取り入れるのも◎。
また、遊びに十分取り組みながらも、子どもの疲れや体調に応じて適切に休息を取れるよう配慮します。
子どものその日の体調や疲れ具合を見ながら、無理なく過ごせる内容を考えましょう。



体調を崩しやすい時期なので、「休息」「生活リズム」といった内容のねらいは一つ入れておくとよいです。
【2歳児・11月の個人案】環境構成と保育者の配慮
【低月齢】2歳8ヵ月~3歳1ヵ月
- 秋の自然物を集めたり並べたりできるコーナーを用意する
- 衣服や持ち物を自分で扱いやすいよう、収納場所をわかりやすく整える
- 落ち着いて遊べる場所を確保し、気持ちを切り替えやすくする
落ち葉や木の実など子どもが見つけた自然物を室内でも楽しめるよう、観察したり並べたりできるスペースを設けてみましょう。
生活面では、帽子や上着などを自分で出し入れしやすい位置に置き、できるところは任せながら必要に応じて手を添えます。
また、遊びが思い通りにいかず気持ちが高ぶったときには、安心して過ごせる場所へ移動できるようにしておくことも大切です。
子どもの様子をよく見ながら、声をかけるタイミングや援助の量を調整しましょう。



牛乳パックなどでお散歩バッグを作ると、拾った木の実を入れて室内にもそのまま飾っておけます。
【高月齢】3歳2ヵ月~3歳7ヵ月
- 遊びの続きを自分たちで展開できるよう、素材や道具を選びやすく配置する
- 子ども同士で相談できるよう、複数人で遊べる十分なスペースを設ける
- 一日の予定を見通しやすいよう、活動の流れを視覚的に示す
遊びの中で自分なりに考えたり、友だちと相談したりする場面が増えてきます。
保育室には、自然物や廃材、制作道具などを自由に組み合わせられるよう準備し、子ども自身が遊びを発展させられる環境を整えましょう。
また、複数人で遊ぶ際に場所を取り合わないよう、十分な活動スペースを確保することも大切。
活動の切り替えでは、次に何をするのかを知らせて見通しを持てるよう援助します。
保育者はすぐに答えを出さず、子どものアイデアや話し合いを見守りながら必要な場面で支えましょう。



子どもの姿や興味のあるものを見ながら遊び道具や廃材などを入れ替えると、飽きることなく夢中になって遊びに取り組めます。
2歳児共通の環境構成と保育者の配慮
- 室温や湿度を確認し、衣服を調整しやすい環境を整える
- 季節の絵本や歌、手遊びなどを楽しめる場所を設ける
- 疲れたときに横になったり静かに過ごしたりできる空間を用意する
11月は、日中と朝夕の気温差が大きくなるため、子どもの様子に合わせて衣服を調節できるよう環境を整えます。
室内では、秋から冬へ向かう季節を感じられる絵本や歌を取り入れ、遊びの中で自然に季節への関心を広げられるようにしましょう。
また、活動量が増える時期だからこそ必要に応じて休める場所を確保することも重要。
保育者は顔色や食欲、動き方などをこまめに確認し、元気に見える日でも無理をさせず活動量や休息の取り方を柔軟に調整していきます。



家庭とも連携を取りながら過ごしやすい衣服で過ごせるよう配慮します。
【2歳児・11月の個人案】食育
【低月齢】2歳8ヵ月~3歳1ヵ月
- 秋が旬の食材に触れ、色や香り、形などに関心を持つ
- スプーンの持ち方や使い方を意識しながら、自分で食べ進める
- 食事の前後に必要な準備や片付けを経験する
さつまいもやれんこん、きのこなど、秋から冬にかけておいしくなる食材を身近に感じられる機会を作りましょう。
実物を見たり触れたり、給食に出てきた食材を探したりすることで、食への興味につながります。
また、スプーンやフォークを使って自分で食べようとする姿を大切にし、こぼしてしまっても急いで手を出さず見守ります。
食事の前に手を洗う、食後に食具を片付けるなど、一連の流れを繰り返し経験しながら食事に関わる習慣を少しずつ身につけられるよう援助してみてください。



調理前の食材を見せると、給食に出てきた時にさらに興味がもてます。栄養士と相談し、子どもたちが調理前の食材を見る機会を作ってみてください。
【高月齢】3歳2ヵ月~3歳7ヵ月
- 旬の食材について知り、食べ物の名前や特徴を言葉にしてみる
- 食事の量やペースを自分なりに考え、無理なく食べ進める
- 配膳や食後の片付けに関わり、食事の準備を楽しむ
きのこや根菜など秋から冬にかけて旬を迎える食材を取り上げ、「どんな形かな?」「何色をしているかな?」など、子どもとの会話を楽しみながら食への関心を広げましょう。
食べる量は苦手なものを無理に勧めるのではなく、まずは少量から試してみると◎。
また、食事の準備や片付けを自分たちの役割として経験できるようにすると食事への意識も育ちます。
できたことを認めながら、楽しんで食に関われる雰囲気を大切にしましょう。



お皿を運ぶなど、子どもが興味を持ちそうなことから、無理のない範囲で経験できるようにしましょう。
2歳児共通の食育
- 食事中の姿勢や食べるときの約束を知り、気持ちよく食卓を囲む
- 温かい料理や汁物など、季節に合った食事を味わう
- 食べ物や食事に関わる人への関心を持ち、「いただきます」「ごちそうさま」のあいさつに親しむ
11月は気温が下がり、温かい食事がおいしく感じられる季節です。
食事中は足を床につける、椅子に座るなど、落ち着いて食べる姿勢を少しずつ意識できるようにします。
温かい料理に触れる際は、熱さに気をつけながら「ぽかぽかだね」など季節を感じる会話を楽しみましょう。
また、「いただきます」「ごちそうさま」の意味にも触れ、食事への感謝につなげます。
食べることを注意される時間にせず、楽しい雰囲気の中で食への興味を育てていきたいです。



給食の時間はバタバタしがちですが、保育者間で連携をとり、子どもと食材の話をしたり一緒に挨拶をしたりできる時間を確保しましょう。
【2歳児・11月の個人案】作成する際の注意点
2歳児11月の個人案は、子どもの普段の生活習慣や遊びの様子、最近見られる変化を丁寧に観察し、一人ひとりの発達や興味に合わせた内容を意識して作成していきましょう。
注意点を確認しておこう!
- 「できる・できない」ではなく、取り組む過程に目を向ける
- 月齢だけで判断せず、現在の発達や生活面の姿から内容を考える
- 11月特有の寒暖差を踏まえ、体調面への配慮を盛り込む
- 子どもが無理なく挑戦できるよう、援助の方法まで具体化する
月齢による違いだけでなく、普段の遊び方や生活習慣、最近見られる変化を丁寧に捉えることが大切。
「できたかどうか」だけで評価せず、挑戦する姿や気持ちの動きにも目を向けましょう。
また、寒暖差による体調の変化を考慮し、その日の様子に応じた活動や援助を設定します。
子どもが安心して取り組める具体的な配慮まで考えておくと、実践につなげやすくなりますよ。
【2歳児・11月の個人案】自己評価・反省の例文
2歳児の11月は、季節の変化や生活面での成長が見られる一方、気持ちの切り替えや友だちとの関わりに難しさを感じる場面もあります。
日々の子どもの姿を振り返りながら、保育者の援助や環境設定が適切だったかを考えてみましょう。
低月齢の自己評価・反省の例文
- 子どもの「やってみたい」という気持ちを優先したことで、自分から着替えや片付けに取り組む姿を引き出せた。
- 戸外遊びでは活動量だけを意識せず、子どもの表情や疲れ具合を見ながら遊び方を調整できた。
- 友だちとのトラブルではすぐに仲裁せず、子どもが自分の思いを伝えようとする時間を大切にできた。



低月齢では、結果だけで判断せず、子どもがどのような気持ちで取り組んでいたかにも注目しましょう。保育者の関わり方が適切だったかを振り返ることも大切です。
高月齢の自己評価・反省の例文
- 子ども同士で遊びを進める場面では、保育者が先回りせず見守ることで、自分たちで考えて工夫する姿につなげられた。
- 活動の切り替えでは、次の予定を事前に知らせることで、気持ちを整えながら行動へ移れるようになった。
- 子どもの発想を受け止めて遊びに取り入れたことで身近な素材への興味が広がり、遊び方を自分で考える姿が見られた。



高月齢では、子ども自身の考えや工夫をどこまで引き出せたかに注目し、保育者が援助するタイミングや環境設定を振り返りましょう。
2歳児共通の自己評価・反省の例文
- 子どもの体調や気温に応じて戸外活動の時間や内容を調整し、無理なく秋の季節を楽しめるよう配慮できた。
- 食事や手洗いなどの生活場面では、一人ひとりのペースを尊重しながら声をかけることで、自分から取り組もうとする姿を支えられた。
- 活動の切り替えで気持ちを整えるまでに時間がかかる子もいたため、事前の知らせ方や環境の整え方を工夫していきたい。



子どもの変化だけでなく、環境や声かけがどのように影響したかを振り返りましょう。うまくいかなかった場面も次月の援助や環境づくりに生かす視点が大切です。







