年末年始に向けて、お正月の製作遊びを取り入れたいと考えている保育士さんは多いのではないでしょうか。
お正月の製作は、日本の伝統行事に触れられる貴重な経験になります。
しかし、「お正月に何の製作をしたらよいかわからない」「3歳児にできる製作活動は何だろう?」などと悩まれるかもしれません。
本記事では、3歳児から5歳児向けのお正月製作を10選ご紹介します。
対象年齢や使う材料、ねらいなどに合うものを見つけて、ぜひ活動に取り入れてみてください。
お正月にぴったり!おすすめの製作10選
お正月にぴったりの製作を3歳児、4歳児、5歳児の月齢順にご紹介します。
近年では、こまや羽子板、福笑いなどのお正月の伝統遊びを、家庭で経験する機会は少ないかもしれません。
しかし、これらの正月遊びは身近にある材料で簡単に作って遊べますよ。
遊べるだけでなく、壁面にしてもかわいい製作もご紹介しているので、ぜひ年末年始の活動の参考にしてみてください。
だるまさんが製作
おすすめの年齢:3歳児
子どもから大人気の絵本、「だるまさん」シリーズの表紙をデカルコマニーで表現する製作です。
絵の具を転写させるデカルコマニーの技法には、色が混ざり合う様子を楽しむ、紙を開くときにどんな模様になっているのかを期待するなどのねらいがあります。
デカルコマニー以外にもはさみやのりを使う工程があり、指先を十分に使うことができますよ。
だるまの顔は、クレヨンで描いてもシールを使用してもよいでしょう。
一人ひとりオリジナルの表紙を作ってみてください。
鏡餅の製作
おすすめの年齢:4歳児
トイレットペーパーの芯を鏡餅に見立てた、立体型の製作物です。
ぷっくりとした鏡餅と金銀の折り紙が、正月感のムードをより一層引き立ててくれます。
はさみで直線や曲線を切る、糊付けするなど、4歳児の発達にぴったりの活動です。
画用紙の空いている箇所にクレヨンで絵を描けば、さらにかわいく仕上がりますよ。
完成したら壁面にして、保育室を華やかにしてみてください。
紙皿こま製作
おすすめの年齢:3歳児〜4歳児
紙皿こま製作は、紙皿とペットボトルのキャップの2つの材料で作るお正月製作です。
作り方も、紙皿を折ってペンで自由に絵を描き、ペットボトルのキャップをセロハンテープで止めるだけと簡単です。
セロハンテープを使用する際は、怪我のないように注意してください。
作った紙皿こまは、机や床の上で回してすぐに遊べるのもうれしいポイント。
「誰のこまが一番長く回るかな?」とゲーム形式にしてみるのもよいですね。
絵馬製作
おすすめの年齢:3歳児〜5歳児
絵馬製作は、3歳児〜5歳児におすすめの正月製作です。
初詣に行っても絵馬を書く機会は少ないので、貴重な体験になりますよ。
段ボールと折り紙で作った絵馬に、今年の抱負を書いてみましょう。
字が書けない子は、保育者や保護者に書いてもらってください。
固い段ボールをはさみで切るのは難しいので、事前に保育者が用意しておくとよいです。
自分の思いをはっきりと相手に伝えられるようになる5歳児は、クラス全員の前でひとりずつ抱負を発表してみてもよいですね。
牛乳パック羽子板
おすすめの年齢:3歳児〜5歳児
牛乳パックと割り箸で作る羽子板は、頑丈で壊れずに遊べるのが特徴です。
牛乳パックを羽子板の形に折る工程は難しいので、3〜4歳児は飾り付けの工程をメインにしてもよいかもしれません。
飾り付けは、折り紙やシールを貼ったり絵を描いたりと自由に選べますが、千代紙を使うと正月らしさがでるのでおすすめです。
羽子板の羽は、アルミホイルを巻いて作るとちょうどよい重さになるので、ぜひ作ってみてください。
羽子板で遊ぶ際は、広い場所で行うようにしましょう。
ビニール袋で作る凧製作
おすすめの年齢:3歳児〜5歳児
定番の正月遊びと言えば、やはり凧揚げではないでしょうか。
この凧製作では、ビニール袋やストロー、爪楊枝を使用します。
凧糸につまようじをつけたり、ストローに切り込みを入れたりなどの難しい工程は、保育者が援助するようにしましょう。
作った凧は、園庭や散歩先の公園で飛ばして遊んでみてください。
自分が作った凧が空高く揚がれば、子どもたちも喜ぶこと間違いありません。
凧同士の糸が絡まりやすいので、広い場所で飛ばすこと、セロハンテープ、はさみなどの応急処置グッズを用意しておくことを忘れないようにしましょう。
ポチ袋作り
おすすめの年齢:4歳児〜5歳児
ポチ袋作りは、はさみやのりも必要なく、たった折り紙を5回折るだけで作れる製作です。
手が段々器用になり、折り紙で色々なものを作れるようになる4〜5歳児におすすめです。
保育者が援助すれば、3歳児でも作れるのでチャレンジしてみてください。
折り紙は好きな色や柄を選んで構いませんが、キラキラな折り紙や和紙を使うと華やかになりますよ。
年末に作れば、ご家庭に持ち帰って実際にお年玉を入れてもらうこともできます。
福笑いを楽しもう
おすすめの年齢:4歳児〜5歳児
福笑いは既製品でも十分に遊べますが、手作りすればより楽しく遊べますよ。
作り方も簡単で、準備した土台に絵の具で髪の毛を描くだけです。
顔のパーツは保育者が用意してもよいですが、自分で作れる子は画用紙を使って作ってみてもよいですね。
パーツは怒った目、悲しい口などの何パターンか用意しておくと、色々な表情が作れるのでおすすめです。
完成したら、目隠しをして顔のパーツを置いていきます。
予想不可能な顔ができれば、子どもも大笑いするでしょう。
壁面にするなら糊付けしてもよいですが、何度も遊ぶ場合は完成した顔をカメラで撮影して、後で一覧にして掲示してみてもおもしろいですよ。
年賀状製作
おすすめの年齢:5歳児
年賀状製作は、小学校への進学に向けて本格的に字を書き始める5歳児にぴったりの製作です。
宛名や相手へのメッセージなど、手紙を書く練習にもなります。
実際に郵便ごっこを取り入れて、園内の友だちや保育者と年賀状交換をしても楽しいでしょう。
今回はうさぎのイラストをイメージして作っていますが、その年の干支や好きなものをテーマにしてもかわいいです。
パステルは粉ふるいで削ると粉々になるという素材の変化に気がつけるのも、年賀状製作のポイントです。
書き初め大会
おすすめの年齢:5歳児
書き初め大会の製作は、字を書くことをねらいにした5歳児向けの製作です。
小学校では書き初めをおこなうので、入学前の早い段階で書き初めを知るよい機会にもなります。
書き初めで使う絵の具は鉛筆で書くより難しいですが、書けそうであれば今年の目標や好きな言葉を書いてみましょう。
字を正確に書くことにこだわらなければ、3〜4歳児で取り入れても問題ありません。
画用紙で作った掛け軸の余白には、だるまや千代紙を貼れば正月らしさが演出できますよ。
完成したらクラス全員の前でひとりずつ発表したり、壁面にしてみてください。
まとめ
季節を感じられる飾りものから遊べる作品まで、お正月にぴったりの製作を10選ご紹介しました。
お正月製作には、お正月とは何かを知る、日本の伝統遊びに触れてお正月の文化に触れるなどのねらいがあります。
「絵馬に願い事を書くとどうなるの?」「どうして凧揚げをするの?」などの疑問が解決できるように、お正月文化の由来や意味を伝えていき、お正月に関心がもてるように製作活動を進めていきましょう。
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