子育て支援員は保育現場での活躍が期待され、保育士よりチャレンジしやすい職業です。
さらに、ネット上では「落ちることはない」「誰でもなれる」という情報もあり、申し込みさえすれば認定されると感じている人は多いでしょう。
実は、子育て支援員に申し込んでも落ちる場合があるのをご存知でしょうか。
本記事では研修に落ちた人が本当にいるのか、落ちる理由と落ちないための対策があるかについて解説します。
「落ちない」はウソ…子育て支援員の研修に落ちた人の体験談
誰にでもなれるという情報があるため、「子育て支援員に落ちる場合がある」と言われても本当なのだろうかと疑問に感じますよね。
事実を確認するために、実際に投稿された子育て支援員に関する体験談を見ていきましょう。
「子育て支援員 研修 落ちた」と調べると、研修に落ちて悲しむ人の口コミが出てきます。
数は多くないものの、上記の投稿から子育て支援員に申し込んでも落ちるケースが実際にあるとわかります。
ネット上では「落ちることはない」と言われているのに、なぜ落ちた人がいるのでしょうか。
次の章では、子育て支援員に落ちたという口コミがでる理由について解説します。
《落ちる理由》定員オーバーで研修自体を受けれない
必須の研修に定員がある
結論を言うと、研修を受講すれば落ちることなく誰でも子育て支援員になることが可能です。
ただし、研修には定員があり、定員より応募者が多くなると研修を受けられない人が出てきます。
実際にどのタイミングで落とされてしまうのか、子育て支援員になる流れを確認してみましょう。
- 研修コースを選択
- 受講の申し込み
- 受講決定 ※定員あり
- 研修の受講
- 修了証の発行
上記の3.受講決定時に定員数を上回る申し込み数があると一部の応募者が落とされます。
受講者の選び方は自治体によって異なり、抽選になる自治体が多い印象です。
募集人員を超えた場合は抽選により受講生を決定します。
引用:東京都福祉局|子育て支援員研修FAQ集
「子育て支援員の研修に落ちた」という口コミは「受講者を決定する際に選ばれなかった」という意味でした。
自治体や専門研修の種類によって研修の定員数は異なるため、気になる人はチェックすると良いでしょう。
受講者に選ばれたかどうかは自治体サイトや申し込みサイトで確認できる場合もありますが、受講票が届くまで分からない場合もあります。
研修を受けたらほぼ受かる
子育て支援員は保育士のような国家資格ではありません。
認定試験はなく、自治体が行う研修を真面目に受ければ修了証が発行され、子育て支援員に認定されます。
ただし、研修への遅刻・早退は欠席扱いになるため注意が必要です。
諸事情により全科目修了ができなかった場合は「子育て支援員研修(基本研修)修了証明書」「子育て支援員研修一部科目修了証書」を発行してもらいましょう。
翌年までに改めて未修了の科目を受講し、修了すれば認定してもらえます。
研修に落ちて受講できなかった場合はどうすればいい?
研修に落ちた場合は、次回募集時に改めて応募するか他の自治体の研修に申し込みましょう。
募集のタイミングは自治体によって異なり、年1〜2回が多い印象です。
次回募集時に応募する場合は、半年~1年という期間が空くためモチベーションを落とさないように過ごしましょう。
翌年研修を受講できたという口コミもあるので、根気強く応募し続けることが大切です。
他の自治体の研修に申し込む場合は、受講対象者が「市に在住または勤務中」に限定されていないか確認してください。
落ちないためにできる対策はある?
落ちた理由が定員オーバーによる抽選の場合は、残念ながら効果的な対策はありません。
ただし、受講者を幅広く募集している自治体(大阪府豊中市など)は「該当の自治体に在中かつ勤務中」の人を優先する場合があるため、確認してみると良いでしょう。
自治体によっては抽選ではなく先着順で受講者を決めたり(石川県、宮崎県など)、優先(兵庫県芦屋市など)したりしています。
自治体の選定基準が先着順だった場合は、募集の開始直後に応募することで受講できる確率を高められるでしょう。
《Q&A》そのほか気になる子育て支援員に関して
Q1.資格は何日あれば取れますか?
主なコースの研修時間の目安は下記のとおりです。
コース名 | 研修時間の目安 |
基本研修 | 8時間 |
地域保育コース | 21~22時間+見学実習2日間 |
利用者支援事業・基本型 | 24時間 |
利用者支援事業・特定型 | 5.5時間(地域によって異なる) |
放課後児童コース | 9時間 |
地域保育コースは基礎研修と地域保育コースを受講するため、トータルの研修時間は約30時間です。
約1~2週間程度の日数があれば取得可能ですが、研修日が連続するとは限らないため、実際は研修開始から終了まで1〜2ヶ月かかると想定されます。
事前に勉強をする必要はありませんが、利用者支援事業・基本型を受講する場合は8時間程度の事前課題があります。
Q2.子育て支援員に年齢制限はありますか?
子育て支援員に年齢制限は設けられていません。
実際に50〜60代の子育て支援員の方が保育園で活躍している様子を紹介している自治体もあります。
ただし、雇用側が採用する子育て支援員の年齢を制限しているケースがあるため、認定されても勤務先を必ず確保できるとは限らないため注意しましょう。
Q3.学歴は関係ありますか?
学歴に関係なく研修に参加可能です。
また、学歴以外にも保育経験や資格などの制限もありません。
遅刻や早退、欠席することなく真面目に研修を受講すれば子育て支援員に認定されます。
理解度チェックのために確認テストをする自治体もありますが、テスト結果によって認定は左右されないので安心してください。
Q4.どんな人が子育て支援員に向いてますか?
子育て支援員に向いている人の特徴は下記のとおりです。
- 子どもが好きな人
- 保育現場ですぐに働きたい人
- 他人へのサポートが好きな人
子育て支援員の活躍の場は保育園や幼稚園、学童などであり、子どもと接する仕事をします。
そのため、子どもと接するのが好きな人は仕事にやりがいを感じられるでしょう。
子育て支援員は多くの求人で募集されており、需要の高さがうかがえます。
さらに、保育士より時間をかけずに認定されるため、すぐに保育現場で働きたい人におすすめです。
子育て支援員の仕事は保育士をサポートする内容が多いことから、縁の下の力持ちのような働き方が好きな人に向いています。
Q5.受講するのにお金はかかりますか?
受講自体は無料ですが、別途テキスト代(1,000〜3,000円程度)が発生します。
他にも場合によって下記の費用が自己負担となります。
- オンライン研修に関わる通信料
- 研修場所までの交通費(駐車場代を含む)
- 研修中の食事代
- 見学実習時に健診結果を提出する場合は検査費用
詳細は各自治体サイトや用意されているQ&Aなどを確認しましょう。
《まとめ》子育て支援員制度の研修に落ちることはある!落ちた場合はすぐ切り替えましょう
子育て支援員に落ちたとしても、実力不足ではなく研修の定員オーバーによるものです。
運次第なので落ちても落ち込まず、気持ちを切り替えて次回の募集に備えましょう。
もし、自治体の受講者の選び方が先着順であれば募集サイトをこまめに確認してみてください。
受講者に選ばれれば、研修に参加して全科目を修了すれば子育て支援員になれます。
保育現場で活躍したい人は、粘り強く応募を続けて認定をつかみ取りましょう。
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