【3月/2歳児】個人案の文例を保育士が解説!子どもの姿や環境構成など詳しく解説

3月 2歳児

3月は、2歳児クラスにとって1年間の成長を振り返り、進級につなげていく大切な時期です。

できるようになったことだけでなく、子ども一人ひとりの気持ちの育ちや、安心して次のクラスへ進める姿を丁寧に記録することが求められます。

成長の過程を丁寧に振り返りながら、進級につながる視点を意識して記載することが重要です。

本記事では、3月ならではの子どもの姿を踏まえた個人案のポイントと、すぐに使える文例を紹介します。

この記事をまとめると
  • 2歳児の3月は、進級を控えているために心が不安定になる子どももいる
  • 個人案の作成には、具体的なエピソードを盛り込み、課題だけでなく成長も書き記すと良い
  • 言葉でのコミュニケーションが活発になるがトラブルも多いので見守る
ちあき【元保育士ライター】

乳児クラスから幼児クラスへの進級は、変化が大きいぶん、子どもたちの中には不安を感じる子、戸惑う子もいるでしょう。それを自然な姿として捉え、次の学年に繋がる個人案を作成しましょう!

この記事を書いた人

ちあき先生

認可保育園で勤務後退職して留学。その後は英語の幼稚園で働く。結婚を機に派遣保育士に転身し、さまざまな園で経験を積む。保育士歴は通算7年ほど。

子どもが重度アレルギー児になったことでライターに転身した2児の母。

目次

【2歳児】3月の個人案の作成ポイント

【先輩保育士からのアドバイス】
チェックしておこう!

  • 進級を意識した視点が入っているか
  • 今の課題やこの1年で成長した姿を書けているか
  • 次の担任がイメージしやすい内容か

3月の個人案は、進級を意識した視点を盛り込むと良いでしょう。

また、4月当初と比べてどのような成長があったのか、どんな関わりが有効だったのかを振り返りながら記載すると、3月の集大成としての個人案が書きやすくなります。

同時に、進級を前に期待と不安が入り混じる時期のため、情緒面の変化にも触れると、子どもの姿がより鮮明に伝わるのでおすすめです。

また、今の課題を書く場合も、否定的にならず「今後につながる姿」として表現すると良いでしょう。

ちあき【元保育士ライター】

次の担任が読んだときに、その子の関わり方がイメージできるような一文も入れると、とても親切な個人案になるのでおすすめです。

【2歳児・3月の個人案】子どもの姿

【低月齢】3歳0ヵ月~3歳5ヵ月

  • 身の回りのことを自分でやろうとするが、うまくいかないことも多い
  • 気持ちを言葉で伝えようとする
  • 好きな遊びに集中する時間が伸びる

低月齢の子どもたちは、「自分でやりたい」という気持ちと「まだ助けてほしい」という思いが行き来する時期です。

着脱や排泄などで意欲的に取り組む姿が見られる一方、うまくいかないと不安になり、保育者に頼る場面も多くあります。

また、できていたことが急にできなくなるケースもあります。

3月は進級を意識し始めるため、甘えが強く出ることもありますが、それも安心できる環境がある証拠ですよ。

ちあき【元保育士ライター】

できた・できないで判断せず、「やろうとしている姿」をしっかり拾って書くのがおすすめです。
サポートが必要な場面も、成長過程として前向きに表現しましょう。

【高月齢】3歳6ヵ月~3歳11ヵ月

  • 身の回りのことをほぼ自立して行う
  • 友だちとの関わりを楽しむ
  • 自分の気持ちを言葉で伝えられる

高月齢の子どもは、生活面の自立がかなり進んでいる時期です。

同時に、集団の中での子どもたち同士での関わりも増えてきます。

友達と同じ遊びを楽しんだり、簡単なやりとりをしながら関係を築く姿が多く見られるでしょう。

一方で、気持ちと気持ちがぶつかり合う場面もありますが、保育者の仲立ちにより気持ちを切り替えようとする姿に成長が感じられます。

ちあき【元保育士ライター】

子どもたち同士のトラブルの場面も、学びの過程として捉えて書いてみましょう。

2歳児共通の子どもの姿

3月の2歳児は、1年間の積み重ねにより心身ともに大きく成長しています。

自分の意思をもって行動する姿が増え、保育者との信頼関係の中で安心して過ごせるようになっていることでしょう。

一方で、乳児クラスから幼児クラスへの進級という環境の変化を敏感に感じ取り、情緒が不安定になることも考えられます。

安心感を土台にした丁寧な関わりが引き続き大切なポイントとなります。

ちあき【元保育士ライター】

乳児クラスから幼児クラスへの進級は、変化が大きい分、子どもたちが不安になりやすいです。あたたかく見守れるといいですね。

【2歳児・3月の個人案】ねらい

【低月齢】3歳0ヵ月~3歳5ヵ月

  • 身の回りのことに意欲的に取り組む
  • 進級への期待をもって過ごす
  • 安心できる環境で自分の気持ちを言葉で表現する

身の回りのことに対して、意欲的に取り組む一方でうまくできなくて癇癪を起こしたり、やる気までなくなってしまったりする時もあるでしょう。

できる、できないの結果よりも、身の回りのことにトライする姿を認めて、肯定的に捉えられるといいですね。

成功体験を積み重ねていく中で、自信を育み、進級への期待感が持てるようにサポートしていきましょう。

ちあき【元保育士ライター】

できていたはずなのに、不安な気持ちやちょっとしたことがきっかけで急にできなくなることもあります。自然な姿として捉え、気持ちに寄り添いましょう。

【高月齢】3歳6ヵ月~3歳11ヵ月

  • 友達との関わりを楽しみながら過ごす
  • 進級に期待をもち、自信をもって生活する
  • 言葉でのコミュニケーションが活発になる

高月齢の子どもは、生活面や遊びの中で「自分でできる」という実感を多く積み重ねてきていることと思います。

3月はその成長を十分に認め、次のクラスにつながる自信を育てる時期として捉えるのがおすすめです。

友達とのコミュニケーションが活発になり、思いがぶつかる場面もありますが、保育者の仲立ちによって気持ちを調整しようとする姿も見られることでしょう。

集団の中で自分の思いを表現し、友達の存在を意識しながら過ごせるようにサポートしていくといいですね。

ちあき【元保育士ライター】

憧れの幼児クラスになることへの期待を言葉にする子も増えます。気持ちを受け止め、前向きな気持ちで次年度へ繋げましょう!

2歳児共通のねらい

  • 進級に向けて自信をもつ
  • 安心できる環境の中で、落ち着いて生活する
  • 自分の思いや要求を表現しようとする

2歳児クラスから3歳児クラスへの進級は、乳児から幼児へとステップアップするため、園によってはガラリと生活リズムや保育室の環境が変わるところもあるでしょう。

したがって、高月齢・低月齢に関係なく、子どもによっては強い不安を感じる場合も考えられます。

無理に新しいできることを増やすよりも、これまでできるようになったことや親しんできた遊びなどを通して、安定した気持ちで過ごせるよう配慮します。

安心できる環境の中で自分を表現し、次のステップへ向かう土台を整えていきましょう。

ちあき【元保育士ライター】

職員もどことなく、ソワソワする時期です。ケガや事故にも気を付けてましょうね!

【2歳児・3月の個人案】環境構成と保育者の配慮

【低月齢】3歳0ヵ月~3歳5ヵ月

  • 落ち着いて過ごせる静かな遊びスペースを確保する
  • 安心できる人・場所を意識して環境を整える
  • 保育者がそばで見守り、必要に応じてサポートする

子どもにとって3月は、環境や人の変化を敏感に感じ取りやすい時期です。

したがって、これまで慣れ親しんできた保育環境を大きく変えず、安心して過ごせる空間づくりを心がけましょう。

遊びや生活の流れが見通しやすいよう、配置や声かけを工夫することで、不安を少しでも軽減できるように配慮します。

また「自分でやりたい」気持ちが高まる一方で、うまくいかずに戸惑う場面も増えるため、保育者が近くで寄り添い、さりげなくサポートできるといいですね。

できたことを丁寧に認めることで、自己肯定感を育て、進級への安心感につなげていきます。

ちあき【元保育士ライター】

新しい配置や活動を増やしすぎず、いつも通りを意識した環境構成を書くと、低月齢の姿とよく合いますよ。

【高月齢】3歳6ヵ月~3歳11ヵ月

  • 身の回りのことを自分で行いやすい環境を整える
  • 自分で選んで遊べるコーナーを用意する
  • 友達と関われる空間を意識して配置する

特に高月齢の子どもは、集団の中での友達との関わりが深まってきます。

環境構成では、自分で遊びを選択できる自由度を持たせつつ、友達と一緒に遊びを広げられる空間づくりがポイントです。

また、身支度や片付けなどを自分で行えるよう、使いやすさを意識した配置にすることで、「自分でできる」という自信になります。

3月は1年の成長を振り返る良い機会でもあるため、今までの写真や作品を通して「できるようになったこと」を実感できるタイミングがあるとより自信にもなりますし、進級への期待が高まります。

ちあき【元保育士ライター】

進級を意識すると、あれもこれもできるようにと焦ってしまいがちです。できたことや成長したことを確認して自信に繋げる方が子どもたちの不安感が生まれにくいのでおすすめですよ。

2歳児共通の環境構成と保育者の配慮

  • 不安や戸惑いを受け止める関わりを大切にする
  • 成長を認め、次への意欲につなげる
  • 一人ひとりの気持ちに寄り添った声かけを行う

2歳児クラス共通では、「安心して今を過ごすこと」と「次につなげること」のバランスが大切です。

進級を控え、期待と不安が入り混じる時期だからこそ、これまでの生活リズムや人間関係を大切にし、情緒の安定を第一に考えます。

保育者は子どもの小さな変化に気づき、気持ちを言葉にして代弁することで安心感を与えられるとよいでしょう。

また、1年間の成長を肯定的に伝えることで、「大きくなった自分・成長した自分」への自信を育て、次年度への意欲を引き出していきます。

ちあき【元保育士ライター】

3月の配慮は「次の学年の準備」より「今の子どもを満たすこと」です。不安になりがちな時期だからこそ、保育士側も意識していきましょうね。

【2歳児・3月の個人案】食育

【低月齢】3歳0ヵ月~3歳5ヵ月

  • 食事のマナーを意識しながら食べる
  • 保育者と一緒に楽しく食事をする
  • 食具を三点持ちで持って食べようとする

3月は進級前で気持ちが揺れやすいため、無理に苦手なものも少しだけでも食べられるようにサポートするよりも「楽しく食べる」「食べることは楽しい」の経験を重ねることを重視しましょう。

楽しい雰囲気の中で、食具を上手持ちから三点持ちができるように声をかけたり、保育士が三点持ちして食べる様子を見せたり、きちんと持っているときは肯定的な声をかけていきます。

また、食べる量やスピードには個人差があるため、その子なりのペースを尊重しながら関わることも忘れずに。

まだ苦手な食べ物に挑戦するのはハードルが高い時期でもあります。

食への前向きな気持ちを育てていきましょう。

ちあき【元保育士ライター】

三点持ちで安定して食べられるようになるとよいですが、無理なくその子のペースを大事にしていきましょうね!

【高月齢】3歳6ヵ月~3歳11ヵ月

  • 友達とコミュニケーションを取りながら食事を楽しむ
  • こぼさないで食べようとする
  • 配膳や食事前後の動きを保育士を見て真似る

高月齢の子どもたちは、食事を通して社会性や自立心がどんどん育ってきています。

仲の良い友達と会話を楽しみながら食事する姿も多く見られますが、時にはおしゃべりに夢中になって食事がおろそかになりがちな時もあります。

適宜、保育者が声をかけて、気持ちが食事へ向けられるようにサポートしましょう。

また、食事の前後の配膳などの保育者の動きに関心を持って、自分でやりたがる子どもも出てくるかもしれません。

やりたい気持ちを尊重しながら、できるところは子どもたちが挑戦できる機会を設けてもよいでしょう。

ほいぽけ編集部

楽しい言葉をかけて、食事の雰囲気を明るいものにしていけるといいですね。

2歳児共通の食育

  • 楽しい雰囲気の中で食事をする
  • 食べ物への興味・関心を広げる
  • 食具を正しい持ち方で持って食べようとする

乳児クラスに共通の食育のねらいとして「食べることは楽しい」気持ちを大切にするというものがあります。

3月は生活全体のまとめの時期であり、進級を控えて気持ちがソワソワと落ち着かない子もいることでしょう。

食事面は、あまり無理せず、今まで培ってきた楽しい雰囲気の中で食べることを一番に考え、その中で食具の正しい持ち方や食事のマナーを伝えていくと子どもたちにとっても負担感が少ないです。

3月にはひな祭りもありますので、行事食に触れる機会を作ってもいいかもしれませんね。

ちあき【元保育士ライター】

園によっては、卒園児によるリクエスト給食があるところも。配膳前にちょっとした声かけをすることで、食育に繋がっていきます。

【2歳児・3月の個人案】作成する際の注意点

3月の個人案は、1年のまとめと進級を見据えた大切な記録です。

課題を記すことも大切ですが、1年の間でどんなことが成長したのか、今急成長しているところはどんな部分か、どんな関わり方が有効だったかなども記載しましょう。

注意点を確認しておこう!

  • 課題ばかりを書かない
  • 成長や有効的だった関わりを具体的に書く
  • 不安や戸惑いなどの気持ちの揺れも記載しておく
  • 来年度に繋がる視点を盛り込む

年度末は「できるようになったこと」を書きたくなりますが、3月の進級を控えた時期ならではの不安や戸惑いも大切な育ちのひとつです。

課題として捉えるよりもに前向きな表現で記録として残しましょう。

また、来年度に向けてまだ至らない点や発達途中の部分を中心に書きがちですが、1年間を通して成長したところや有効だった関わりを具体的に記載しておくことも大切です。

次の担任が子どもたちの様子を理解しやすい個人案になります。

進級への期待や自信につながる言葉を添えることもポイントです。

【2歳児・3月の個人案】自己評価・反省の例文

自己評価や反省は、1年間の保育を振り返り、次年度に繋げるための大切な項目です。

できたことだけでなく、これからの課題や1年を通して気づいたことも前向きにまとめましょう。

本章では、具体的な例文を月齢ごとに整理しました。

ぜひ、参考にしてください。

2歳児低月齢の自己評価・反省の例文

  • 安心できる関わりを意識して関わることができた
  • 不安な気持ちに寄り添い、言葉の発達を促せるように代弁を心がけた
  • サポートのタイミングに課題が残った
ちあき【元保育士ライター】

これは私の体験談でもありますが、特に低月齢の子どもたちにサポートするときに、手を出し過ぎてしまったり、介入が遅すぎて気持ちが折れてしまったりしました。保育の難しさや悩んだ場面を正直に振り返ることで、次年度の課題が明確になりますよ。

2歳児高月齢の自己評価・反省の例文

  • 自立に向けた関わりを意識し、できたことは積極的に肯定的な言葉をかけた
  • 言葉が発達する中で、友達関係を見守りながら時には仲立ちしたが課題が残った
  • 成長を言葉で伝え、子どもたちが自信を持てるように配慮できた
ちあき【元保育士ライター】

言葉が出始めた2歳児クラスの中の友達関係の見守りと介入は、とても難しいものです。タイミングが遅すぎるとケガの恐れがあったり、早すぎると子どもたちで解決する力を奪うこともあります。

2歳児共通の自己評価・反省の例文

  • 安心できる環境設定を意識し、落ち着いて過ごせるように配慮した
  • これまでの1年間の一人ひとりの育ちを大切にできた
  • 時には余裕のない関わりもあった
ちあき【元保育士ライター】

3月は保育者側もやることに追われて気持ちに余裕がないときもあると思います。余裕のない関わりもあったと正直な反省がある時は、もし次に同じようにバタバタしたときに余裕を持てるためにはどうしたらいいかを考えてみましょうね。

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この記事を書いた人

認可保育園で勤務後退職して留学。その後は英語の幼稚園で働く。結婚を機に派遣保育士に転身し、さまざまな園で経験を積む。保育士歴は通算7年ほど。子どもが重度アレルギー児になったことでライターに転身した2児の母。

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