保育園で行われる年間行事の中でも、「クリスマス会」は特に子どもが楽しみにしているイベントではないでしょうか。
クリスマス会を成功させるためには、ねらいや当日の流れをしっかりと把握することが大切です。
本記事では、クリスマス会のねらいやおすすめの出し物などを詳しくご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
- クリスマス会のねらいは「西洋文化に親しむ」「保育士や友達と行事を楽しむ」などが挙げられる
- クリスマス会の指導案には「ねらい」「環境構成」「予想される子どもの姿」などを記載する
- ゲームや保育者による寸劇など、子どもが楽しめる出し物を取り入れると◎
- 子どもと一緒に装飾作りや飾り付けをすると、より雰囲気を味わえる

子どもだけでなく、保育者もワクワクした気持ちで参加できるクリスマス会。普段とは異なる装飾や演出で、子どもとの楽しい思い出になるよう工夫してみてください!


ゆぴ 元保育士ライター
保育士歴9年。ピアノが得意で、子どもと一緒に歌をうたうことが好きでした。現在は、専業主婦兼Webライターとして活動中です。保育士や保育士を目指す方の、力になれるような記事を執筆しています。
保育園のクリスマス会はどんな行事?
保育園のクリスマス会は、子どもたちが季節や西洋文化を楽しみながら交流する特別なイベントです。
クリスマス付近の12月半ばに行う園が多いでしょう。
歌やダンス、劇などの発表を行い、サンタクロースの登場やプレゼント配布で大盛り上がりします。
保護者や地域の人が参加する場合もあり、園全体が温かい雰囲気に包まれますよ。
ただ楽しむだけでなく、異文化の理解や協調性を育むといったねらいを意識して計画します。
クリスマス会のねらい
クリスマス会のねらいは、単にイベントを楽しむだけではありません。
保育園でクリスマス会を行う際は、保育者全員が何をねらいにするのか共通理解することで、指導案に活動内容を忠実に落とし込めます。
事前に、クリスマス会を通して子どもにどう育って欲しいのかを明確にしておきましょう。
クリスマスという西洋由来の文化に親しむ
- クリスマスに関する絵本や歌、飾りつけを通して、外国の文化や風習に興味を持つ
- サンタクロースやプレゼント交換などの習慣を知り、異文化の祝い方に触れる
クリスマス会のねらいは、子どもたちが西洋由来の文化に触れ、異なる国の風習や雰囲気を楽しむことです。
サンタクロースやプレゼント交換、ツリーの飾りつけなどを通して、海外の祝い方を知るきっかけを作ります。
英語の歌や挨拶に触れれば、言葉や文化の多様性を感じ、異文化への興味や理解を育む時間にもなるでしょう。
絵本の読み聞かせは、西洋文化を伝えるのに取り入れやすい方法です。
「ぐりとぐらのおきゃくさま」「100にんのサンタクロース」「クリスマスのおばけ」など、クリスマスにおすすめの絵本はたくさんあるので、子どもの年齢に合った絵本を選び読み聞かせてみてください。
保育士や友達とイベントを楽しむ
- 劇や歌の発表を通して、友だちと協力しながら一つの目標を達成する達成感を味わう
- 保育士や友だちと一緒に準備や飾りつけを行い、共同作業の楽しさを知る
保育士や友だちと一緒に活動を楽しみながら、協力する喜びや仲間を思いやる気持ちを育むのもクリスマス会のねらいです。
劇や歌の発表、飾りつけやゲームなどを通じて、一人ではできないことを協力して成し遂げる達成感を味わえるようにします。
また、友だちや異年齢児の頑張りを認め合い笑顔や拍手を共有することで、互いを尊重しながら楽しい時間を過ごせますよ。
出し物を見る、食事をするなど、可能な範囲で異年齢児と触れ合える時間を作れるとよいですね。
年中行事を体験し、どのような日かを知る
- クリスマスの由来や意味(家族や大切な人と過ごす日など)を理解する
- 季節感のある行事を体験することで、年間の流れや暦への関心を持つ
クリスマス会では、実際に行事を体験することで、クリスマスがどのような日であるかを理解できるようにします。
飾りつけや歌、プレゼント交換などを通して、季節感や行事特有の雰囲気を感じ取るだけでなく、世界中で広く祝われていることやその意味を学び、他の年間行事との違いや共通点にも気づけるようにするのがポイント。
こうした体験を重ねることで、年間を通じた行事への理解や関心が深められますよ。
【保育園のクリスマス会】準備のポイント
保育園でのクリスマス会を成功させるためには、念入りな準備が必要不可欠です。
「どのような会にしたいのか」「子どもに何を感じて欲しいのか」を考えていくと、次第に目指すゴールが見えてきます。
「ねらいに沿って企画を立てる」「出し物や演出のアイデアを考える」など準備におけるポイントを4つ解説するので、目を通しておきましょう。
ねらいに沿って企画を立てる
はじめに、クリスマス会のねらいに沿って企画を立てていきます。
- 異文化に親しむ
- 友だちや保育者とイベントを楽しむ
- 年中行事の理解を深める
上記に挙げたように、クリスマス会には様々なねらいがあるため、行事のねらいを明確にすることが大切です。
異文化に親しむ、友だちとの協力を楽しむ、年中行事の理解を深めるなど、目的をはっきりさせると活動内容や進行方法が決まりやすくなります。
当日のスケジュールを考える
ねらいを明確にしたら、当日のスケジュールを考えます。
スムーズにイベントが進行するよう、以下のように細かい部分まで職員で共有しておくとよいでしょう。
- 職員配置、役割分担の決定
- 感染症が流行している場合の代案
- 給食時のアレルギー児対応
特に、職員の分担や動きはクリスマス会を円滑に行うための重要なポイントです。
詳細を指導案に記載し、当日までに職員間で打ち合わせするのも忘れないようにしてください。
出し物やゲーム・演出のアイデアを考える
クリスマス会のメインである出し物やゲーム、演出を考える際は、以下の基準を参考にするとよいです。
- 参加児の年齢や興味に合っているか
- 誰が見ても分かりやすく楽しめるか
- 準備や片付けに時間がとられないか
- 勝ち負けに捉われないゲームであるか
子どもたちが終始楽しい気持ちで参加できるように、出し物や演出の内容を考えましょう。
勝敗がつくゲームは子どもの気分が下がる原因になりかねないので、「クリスマスプレゼント探し」「箱の中身はなんだろう?」「クリスマス玉入れ」など、全員が楽しめるゲームを取り入れてみてください。
会場の雰囲気作り
会場内では、クリスマスならではの雰囲気を演出できるように、飾り付けやBGMにもこだわってみるとよいです。
保育者がクリスマスツリー、リースなどの装飾を綺麗に飾るのもよいですが、貴重な機会なので、子どもにも製作や装飾のワクワク感を味わって欲しいですよね。
以下の記事では、クリスマスカードやスノードーム、クリスマスのオーナメントなど、子どもも作れる製作アイデアを紹介しているので、参考にしつつ一緒に会場の雰囲気作りを楽しんでみてはいかがでしょうか。


【保育園のクリスマス会】導入のポイント
クリスマス会をより楽しむために重要なのが、導入です。
活動の導入には、「これから何が始まるのかな?」「先生が楽しそうにしてるからワクワクする」と、子どもに期待感を持たせる役目があります。
クリスマス会の日も、朝の会や会の直前に導入を取り入れて、子どもが期待に胸を膨らませられるよう工夫しましょう。
クリスマスソングを全員で歌う(あわてんぼうのサンタクロース・ジングルベル・赤鼻のトナカイなど)
場所を問わず取り入れられるのが、クリスマスソングを友だちや保育者と一緒に歌うことです。
「今日はこれからクリスマス会だよ〜!」と伝えながら、みんなで歌を歌いましょう。
ペープサートやパネルシアターなどを使用し、視覚から伝わるようにしてみてもよいですね。
【保育園のクリスマス会】当日の流れ
「クリスマス会はどのような流れで行えばよいかな?」と、悩んでいる保育士の方もいると思います。
クリスマス会の流れの一例を以下に挙げたので、指導案を作成する際の参考にしてみてください。
- 始まりの挨拶
- 保育士や園児による出し物
- 子どもが参加できるゲーム
- サンタクロースの登場
- プレゼント渡し
- 記念撮影
- 終わりの挨拶またはお楽しみ給食
クリスマス会のプログラム内容は、参加者の年齢や人数に合わせて計画しましょう。
子どもが特別感を味わえるように、普段は披露しない出し物や演出を計画するのがポイントです。
園によっては、そのままホールで給食や軽食を食べる場合もあります。
クリスマスのBGMを聴きながら友だちや保育者と一緒に食べる食事は、普段とは一味違う楽しさが感じられますよ。
【保育士ライターおすすめ】必ず盛り上がる!クリスマス会の出し物
保育士経験のある私が、実際にクリスマス会の出し物で盛り上がった「職員寸劇」「楽器演奏」の2つをご紹介します。



どちらも準備や練習が大変でしたが、子どもの笑い声や笑顔が見れて達成感を感じられましたよ!
- 赤鼻のトナカイ
- 大きなかぶ
- 3匹のこぶた
- ブレーメンの音楽隊
職員による寸劇は、普段接している保育者が劇の中で面白い動きをしたり、いつもと違うキャラを演じたりすることで、親しみとワクワクが同時に味わえます。
子どもは大げさな身振りや表情に反応しやすいので、少しの動作でも笑いや興味につながるでしょう。
親しみやすい題材を取り入れて演じてみてください。
- ジングルベル
- きよしこの夜
- もろびとこぞりて
- 赤鼻のトナカイ
ピアノやタンバリン、鈴など子どもに馴染みのある楽器を使うのもよいですが、フルートやバイオリン、ハンドベルなど普段見る機会の少ない楽器を登場させる子どもは目が釘付けになりますよ。



私も実際に子どもの前でバイオリンを演奏しましたが、子どもたちの興味津々な表情が今でも忘れられません。
子どもに馴染みのある曲を演奏すれば、歌で参加できるのでおすすめです。
異なる宗教的背景を持つ子どもへの配慮は?
園内に異なる宗教的背景を持つ子どもがいる場合は、クリスマス会を行う際以下のような工夫を行いましょう。
- 礼拝や宗教的儀式は避け、サンタクロースやツリー、歌やゲームなど「季節の楽しいイベント」として実施する
- 「キリスト教のお祭り」ではなく「世界で広く行われている年中行事」として紹介する
- 家庭の意向を事前に確認し、宗教上の理由で一部活動を控える場合には、別の遊びや製作などの選択肢を用意する
- 世界の冬の行事やお祝い(ハヌカ、冬至、中国の春節準備など)を併せて紹介し、さまざまな文化を知る場にする
上記のように工夫することで宗教的な押しつけにならず、異文化理解と楽しさの両方が身につきますよ。
【元保育士がアドバイス】クリスマス会を成功させるコツとは?
ここでは、元保育士の私が実際に行ったクリスマス会が楽しくなるコツや印象に残っている演出をご紹介します。
クリスマスプレゼント探し
クリスマス会の最中にサンタクロースが現れてプレゼントを渡す流れは定番なので、少し異なる方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
例えば、クリスマス会の最中に職員がクラスごとのプレゼントを室内や園内に隠し、会が終わってから子どもが探して見つける方法です。
文字が読めるようになる4〜5歳児なら、ちょっとしたクイズや暗号を元にプレゼントを探してみても楽しいでしょう。



自分たちでプレゼントを見つけた時の喜びは何倍にもなりますよ!
子どもも保育者も楽しめるお楽しみ給食
クリスマス会の日は、給食の時間も特別感を味わってみてはいかがでしょうか。
以前勤めていた職場では、子どもからのリクエストを元に特別献立を組み込んでもらっていました。
からあげやフルーツポンチなど、人気の食べ物ばかりが並べば子どもも大喜びすること間違いありません。
給食を運ぶ職員も、普段と異なるおしゃれな衣装を身に纏ってウエイトレス・ウエイターに変身すれば、子どもも「今日はいつもと違う!」とワクワクしながら食事ができますよ。



リクエスト献立や普段と配膳方法を変更する場合は、保育者間だけでなく給食室の職員や栄養士との打ち合わせも重要になるので、細かく詰めておきましょう。
クリスマス会の指導案の書き方
「クリスマス会の指導案って何を書けばよいの?」と困っている保育士の方もいるのではないでしょうか。
ここでは、「活動内容」「環境構成」「予想される子どもの姿」に分けて指導案の書き方を解説します。
「年齢別の指導案作成ポイント」に関しては次の章で紹介するので、そちらも併せてご覧ください。
活動内容
- 友だちや保育者と一緒にビンゴやプレゼント探しゲームをする
- 「おおきなかぶ」の劇を披露する
- 職員の出し物を見る
活動内容は、どの職員が見ても一目で分かるよう簡潔に記載しましょう。
ゲームや劇などを行う場合は、必要な大道具、小道具や道具置き場、運ぶ係なども忘れずに記載してください。
忘れてはいけないのが、出し物間は誰が何をして場を繋ぐのかという点。
劇の準備や片付けなど時間がかかる際、子どもが飽きないようにトークや手遊びで場を持たせる必要があります。
当日をイメージし細かい部分まで打ち合わせを行うことが、クリスマス会を成功させる鍵となりますよ。
環境構成
- ステージの位置と子どもの座る向きを記載する
- クリスマスツリーやリースを飾る
- 子どもたちが見やすいようにステージを設置する
- 音響設備や照明を活用する
環境構成の項目には、ステージの位置や子どもの座る向き、大道具置き場などを記入しておけば、当日どの職員が対応したときにもスムーズに進行できます。
また、クリスマスの雰囲気を演出できるようにどのような飾りをつけるのか、音響や照明は何を活用するのかも記載しておきましょう。
予想される子どものすがた
- 友だちと一緒に歌やダンスを楽しみ、笑顔で参加する
- ゲームや発表でドキドキしながらも積極的に取り組む
- サンタの登場に驚き泣き出してしまう
予想される子どもの姿の項目では、あらゆる状況を予想し記入しておく必要があります。
「クリスマス会は子どもが楽しく参加してくれる」と想像していても、ゲーム中にトラブルが発生する、突然のサンタの登場や普段と異なる雰囲気に圧倒されて泣いてしまうなど、当日は何が起こるか分かりません。
どのような姿が見られても落ち着いて対応できるように、保育者の関わり方も併せて記載するとよいです。
クリスマス会の指導案を作成する際のポイントは?【年齢別】
ここでは、0〜5歳まで年齢別の指導案作成時のポイントをご紹介します。
年齢によって発達段階や興味関心が異なるため、クリスマス会の目的や参加できる内容を考える必要があります。
それぞれのねらいの立て方や、指導案に記載しておくべきポイントを把握しておきましょう。
0歳児・1歳児の指導案作成ポイント
- 短時間で進行し、五感への刺激が強すぎない演出にする
- 大きな音や急な照明変化は避け、安心できる雰囲気を重視する
- 活動は保育士と一緒にできる簡単なものを選ぶ(鈴遊び、手遊び歌など)
0〜1歳児は、保育士と関わりながら安心した環境で参加することを1番に考えましょう。
普段と照明や音響などの雰囲気が全く異なると、落ち着かなかったり不安になったりする場合があるため、派手な演出は避けるのが無難です。
「保育士や友だちと一緒に季節の行事に触れる」「クリスマスの絵本やツリーなどに興味をもち、クリスマス会に参加する」といったねらいから活動内容を考えてみてください。
2歳児・3歳児の指導案作成ポイント
- 興味を引く歌や簡単なダンスを取り入れ、子どもが参加できるようにする
- 出し物や役割は短いものにし、達成感を味わえる内容にする
- ゲームは全員が楽しめるルールにし、勝敗へのこだわりは重視しない
ごっこ遊びや劇ごっこを楽しむようになる2〜3歳児は、簡単な出し物を披露してみてもよいでしょう。
人前で披露することで、緊張感や達成感を学べますよ。
「どうぞのいす」「三匹のやぎのがらがらどん」「てぶくろ」など、2〜3児でも理解しやすい題材のものがおすすめです。
出し物を披露する場合は、「保育士や友だちと一緒に活動する楽しさを味わう」「自分の出番を意識し、表現する喜びを知る」などをねらいの例にしてみてください。
4歳児・5歳児の指導案作成ポイント
- 劇や合奏など、少し長い活動にも挑戦できる内容にする
- 子ども同士の役割分担や協力を促す企画を立てる
- 自分たちで作った飾りや小道具を使い、達成感を味わう
4〜5歳児になると、長い劇や合奏などさまざまな活動に挑戦できるようになるため、子どもたちとどんなことをしたいか話し合いながら練習を進めていきましょう。
また、出し物だけでなく司会や場繋ぎの手遊び係といった役割も張り切って行おうとする年齢なので、職員だけでなく子どもも巻き込んでクリスマス会を進行してみてください。
「発表、役割を通して自己表現力や自信を育む」「仲間と協力して一つの活動をやり遂げる喜びを感じる」といったねらいを立てるとよいです。
まとめ
クリスマス会は、子どもたちが楽しい思い出をつくるだけでなく、異文化への理解や友だちとの協力、年中行事の意味を学ぶ大切な機会です。
年齢や発達段階に合わせた活動を取り入れることで、安心感に包まれながら主体的に参加でき、達成感や喜びを味わえます。
また、保育士や友だちとの交流を深めることで、人との関わりや思いやりの心も育まれるでしょう。
ねらいを明確にする、活動内容や環境構成を工夫することを意識して、子どもがワクワクするクリスマス会を計画してみてください。
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