保育士資格を活かせる仕事で高収入なものはある？年収を上げる方法についても解説！

仕事が辛くて転職を考えている保育士の方の中には、「保育士資格を活かせる別の仕事に就きたい」「高収入の仕事に転職したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

保育士資格を活かせる仕事は、保育現場以外にもたくさんあります。

本記事では、保育士資格を活かせる高収入の仕事や、保育士として収入を上げる方法などをご紹介します。

保育士で高収入を得たい方や転職を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

保育士の一般的な月収

正社員の保育士の平均給与は、月額27万2,000円です。

また、保育士の一般的な年収・月収を以下にまとめました。

	男女計	男性	女性
全職種	40.8万円	45.8万円	31.4万円
保育士	27.2万円	30.3万円	27.1万円

引用元：厚生労働省　保育士の平均賃金

　

国税庁の発表では、給与所得者の平均月収は40.8万円と言われており、他の職業と比較すると保育士の平均給与は低い傾向にあるでしょう。

保育士資格が活かせる高収入な仕事10選！

公立保育園の保育士【平均年収：約372万円】

公立保育士は、各自治体が運営する保育園やこども園などの福祉施設で働く職員です。

各自治体で実施される公務員保育士試験を受験し、合格することで採用されます。

公務員試験は、保育士の専門分野の他にも一般教養があり難易度が高いため、十分な対策が必要です。

仕事内容は、子どもの生活援助から書類作成・行事準備など多いですが、有給やボーナス、産休・育休等の福利厚生がしっかりしているなどメリットも多く、安定して働けます。

公立保育士は、数年に1回自治体内で職場移動があるのが特徴です。

その度に新しい職員や子どもとの関係性を作り上げる必要があり、高いコミュニケーション能力が求められます。

引用元：令和2年地方公務員給与の実態

院内保育の保育士【平均年収：約280万～340万円】

院内保育士は、医師や看護師などの医療従事者の子どもを預かる職員を指します。

クラス編成がなく、ゆったりとした空間の中で0〜5歳児を一斉保育している場所が多いです。

保育スペースが比較的狭く運動会や発表会などの大きな行事もないため、仕事量が少ない一方、やりがいを感じづらい人もいるでしょう。

また、総合病院など夜間勤務のある職場では、夜間保育を行っているケースも多いです。

夜間保育は生活リズムが崩れやすく体力も必要ですが、夜間手当が支給され高収入が期待できますよ。

引用元：マイナビ保育士

企業内保育園の保育士【平均年収：約392万～620万円】

企業内保育園とは、主に企業の従業員の子どもを預かる保育施設です。

院内保育のように建物内に設置される場所もあれば、企業の近くに設置された場所で預かるケースもあります。

待機児童対策や共働き世代の増加により、企業内保育を設置する企業も増え、企業内で働く保育士の需要は年々高くなっています。

院内保育同様、小規模保育なので、仕事に追われることなくゆったりと働けるのがメリットです。

平均給料は中小企業が20万〜26万円、大企業が28万〜35万円と、企業の規模が大きいほど給料も高くなる傾向があります。

参考：e-Stat_政府統計の総合窓口：令和4年賃金構造基本統計調査

夜勤がある保育士【平均年収：約300万円】

夜勤保育士は、夕方から朝方にかけて食事やお風呂の援助、睡眠の見守りなど子どものサポートを行います。

22時～翌朝5時までの間は、基本時給に対し賃金が25％増えるので、給料を上げたい方におすすめします。

夜勤保育がある勤務先例は、以下の通りです。

室内活動が多い 、日中の時間を有意義に使えるなどのメリットがある一方、拘束時間が長い、責任感が重いなどのデメリットもあるのが夜間保育士の特徴です。

夜間保育士の勤務時間は1回につき約16〜18時間と長く、加えて夜も十分な睡眠がとれません。

体力に自信のない方は、無理に応募しないようにしましょう。

参考：求人ボックス

保育士転職サイトのキャリアアドバイザー【平均年収：約551万円】

転職サイトのキャリアアドバイザーは、保育士への就職希望者に対し希望条件に合った求人を探してマッチングを行う職業です。

直接子どもとかかわる機会はなく、必ず保育士資格が必要なわけではありませんが、資格所有者や保育士の経験が大いに役に立ちます。

利用者との電話やオンラインでのやりとりが中心ですが、企業によっては依頼者の元を訪れて面談をしたり、求人先への面接同行なども行うので、様々な人とかかわるコミュニケーションスキルが問われるでしょう。

紹介した求人に内定が成立すれば利用者からも感謝されるため、人の役に立ちたい人にぴったりの職業です。

引用元：厚生労働省　職業情報提供サイトjobtag

病児保育室の保育士【平均年収：約396万円】

病児保育室では、一時的に病気の子どもの世話を行います。

一般的な保育施設とは業務内容が大きく異なるのが特徴です。

通常の保育士より仕事量は大幅に減りますが、病児への対応力や病気の知識といった専門的なスキルが必要になります。

子どもの様子を観察しながら健康面に配慮した保育を行っていきますが、子どもの状態に異変が見られた場合などは臨機応変な対応力も求められます。

また、子どもや保護者だけでなく、医師や看護師など様々な職種の人とやりとりする必要があるため、コミュニケーションスキルも必要です。

引用元：厚生労働省 令和元年度子ども・子育て支援推進調査研究事業報告書

子供服・子供用品メーカー【平均年収：約361万円】

保育士で培った経験やコミュニケーション能力を生かすなら、子供服や子供用品メーカーの販売員がおすすめです。

子どもの年齢に合った洋服の提案やアドバイスができるのは、保育経験がある人の強みになります。

また、店内のディスプレイ調整や装飾も業務の一つなので、保育士時代に行った壁面作りや小物作りの経験が多いに役立ちますよ。

特に必要な資格や専門知識もないため、就職しやすいのもポイントです。

接客以外にも品出しやレジ打ち・雑務など業務範囲が広いので、柔軟に働ける人が向いています。

引用元：厚生労働省　職業情報提供サイトiobtag

クルーズ船やテーマパークに勤務する保育士【平均年収：約336万円】

クルーズ船やテーマパークの中には利用者の子どもを預かる託児所があり、保育士が活躍しています。

また、テーマパークの中には、託児所以外にも迷子センターやベビールームで働く保育士を募集している企業もあります。

基本的に業務内容は通常の保育士と変わらず、子どもの食事介助やおむつ交換など生活の援助です。

子どもを連れてパーク内を散歩するアクティビティがある企業では、保育士も楽しい雰囲気の中で仕事ができますよ。

毎日利用者の数や年齢層が異なるため、たくさんの子どもとかかわれるのが魅力です。

残業や持ち帰りの仕事もないため負担なく働けます。

参考：厚生労働省「賃金構造基本統計調査 /令和3年賃金構造基本統計調査　一般労働者　職種

ベビーシッター【平均年収：約394万円】

ベビーシッターは、依頼者の自宅や企業に出向き子ども1〜2人を対象に保育を行う仕事です。

対象年齢が0歳〜12歳と幅広いのが特徴で、月齢の発達や特徴に合ったサポートが求められます。

大人が自分一人しかいない環境で保育を行うケースもあるので、子どもが怪我をした場合や災害時などに迅速かつ適切な対応力が求められます。

派遣会社への登録や個人事業主として働くことの多いベビーシッターは、勤務時間や曜日を自分で自由に選べるため、仕事とプライベートを両立できるのがメリットです。

保育士資格以外にも、認定ベビーシッター資格やベビーシッター資格などの専門的な資格の取得で、より仕事を受けやすくなりますよ。

引用元：厚生労働省　職業情報提供サイトjobtag

保育園の運営会社/本社勤務【平均年収：約500万〜700万円】

保育園の運営会社や本社勤務では、一般企業のような事務や営業・人事など園の運営サポートを行います。

直接子どもとかかわる仕事ではありませんが、保育園の運営に携わる仕事のため、保育士資格が十分に活かせる職業です。

保育園の運営に興味のある方や、保育士として十分経験を積んだ方に向いているでしょう。

事務や人事業務では、WordやExcelなどのパソコンスキルが必須なので、パソコンに自信のない方は不向きかもしれません。

また、本社勤務は保育園のようなシフト勤務でなく固定勤務で働く場合が多いため、平日の夜や土日に予定を入れられ仕事とプライベートが両立しやすくなりますよ。

参考：求人ボックス

保育士として年収を上げる方法

保育士の資格を活かしながら年収を上げる方法の一つに、「保育士として年収を上げる」があります。

「年収にを上げるにはどうしたらよいのか分からない」「経験を積む必要があるのでは？」と疑問に感じる人も多いでしょう。

ここでは、保育士の年収を上げるプロセスをご紹介するので、保育士を続けていきたい人はぜひ参考にしてみて下さい。

主任や園長クラスになる

保育士として年収を上げる方法の一つに、保育園やこども園などの保育施設の主任や園長クラスになることが挙げられます。

主任保育士の年収水準は約319万円〜674万円、公立保育園の園長の平均年収は約759万円で、一般保育士よりも高いです。

現場の保育士のリーダーを担う主任保育士や園の最高責任者を任される園長は、責任が重く非常に大切なポジションです。

年収が上がると同時にプレッシャーも大きくなるので、保育士としての経験やスキル・忍耐力などが必要とされるでしょう。

引用元：こども家庭庁　令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査 

首都圏へ就職・転職する

首都圏への就職・転職も、年収を上げる近道となります。

以下の表では、首都圏を含む各地域の平均給与をまとめました。

都道府県	平均年収	平均月収
東京	450万	30.2万
神奈川	438万	30.7万
千葉	387万	26.9万
埼玉	382万	26.2万
広島	333万	22.2万
長崎	320万	22.9万
山形	283万	20.1万

引用元：厚生労働省　令和４年賃金構造基本統計調査

首都圏の中でも、東京都・神奈川県は平均年収の上位に入っています。

平均給与が地域によって異なる要因は、地域別の最低賃金の差や補助金額の違いなどです。

年収を上げたいのであれば、平均給与が高く独自の補助金制度も充実している首都圏での就職をおすすめします。

月収が高い保育園への転職なら転職エージェントの利用がおすすめ！

保育園勤務で高い収入を得たい方は、月収の高い保育園に転職するのも一つの手です。

「月収の高い保育園を見極めるのが難しい」という方は、転職エージェントの活用をおすすめします。

下記に保育士におすすめの転職エージェントを数社挙げました。

転職エージェントなら、転職のプロが希望給与や福利厚生の希望条件などから、利用者一人ひとりにあった求人を紹介してくれます。

転職への可能性が広がるので、ぜひこの際に転職エージェントの利用を検討してみてくださいね。

まとめ

保育士資格が活かせる高収入の仕事や、保育士として収入を上げる方法をくわしくご紹介しました。

保育士資格があれば、保育現場以外の職場でも自分のスキルを存分に活かすことができます。

また、働き方や働く環境を変えれば、保育士の収入を上げることも可能です。

「保育士以外の仕事がしたい」「自分の保育士としての可能性を広げたい」という方は、本記事を参考にして新たな職業の世界に飛び込んでみてください。