元園長監修【1歳児・5月】月案/週案の文例（ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書き方）

新緑がまぶしい5月、あたたかい陽気の中で子どもたちは外の世界に興味を広げる時期です。1歳児は遊びを通して歩く、しゃがむなどの動きが安定し、周りの大人や友達との関わりが少しずつ増えていきます。今回は元園長監修のもと実用的な「1歳児・5月の月案例文」をお届けします。

いち早く例文をご確認したい方は「こちらのリンク」を押してください。

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元園長が教える月案・週案の重要ポイント

まずは大前提、月案を作る上でどんなことが重要か…実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。

この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。

要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。

1歳児・5月の月案のポイント

次に、「1歳児・5月」ならではの月案のポイントを紹介します。

5月初旬はゴールデンウイークを挟み、お休みのリズムになっている子どもたちも多いはず。

子どもも保育者も、無理なく普段の生活リズムに戻していきたいですね。

また、1人1人が好きな遊びを楽しめるようにしたり、自然物に触れる機会を作ったりしたいです。

それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。

《 STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す

• 新しい環境に少しずつ慣れ、落ち着いて過ごせているが、午睡では目覚めた時に泣く子どももいる
• 散歩に出かけ、春の自然に触れることを楽しんでいる
• 保育者と一緒に、好きな遊びを繰り返し楽しむ姿が見られる

《 STEP2》 今月のねらいを決める

養護のねらい

• 園での生活リズムに慣れる
• 保育者とのスキンシップを楽しみながら安心して過ごす
• 安心して過ごせる環境で、自分の好きな遊びを楽しむ

教育（5領域に対応）のねらい

• 好きな場所や遊びを見つけ、保育者と一緒に楽しむ
• 保育者の言葉を聞き、その意味を理解しようとする
• 花壇や公園の草花などに興味をもって触れようとしたり、見つけたものを保育者に知らせようとしたりする

養護のねらい①の具体的な月案

ねらい

園での生活リズムに慣れる

養護・内容

• ゴールデンウイーク中のリズムから園での生活リズムに戻していく（生命の保持）
• 1日の生活リズムに慣れ、一定時間午睡をする（生命の保持）

養護・予想される子どもの姿

• ゴールデンウイーク明けの登園時には泣く子どもが多い
• 4月に比べると環境に慣れ、午睡もぐっすり眠れることが多い

養護・環境構成/保育者の配慮

• ゴールデンウイーク明けには ゆったりとした活動を取り入れ、子どもの負担にならないようにする
• 早く目覚めた子どものそばに寄り添い、安心して再入眠できるようにする

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養護のねらい②の具体的な月案

ねらい

保育者とのスキンシップを楽しみながら安心して過ごす

養護・内容

• 保育者との関わりを楽しむ（情緒の安定）
• 保育者とスキンシップをとることで信頼関係を築き安心して過ごす（情緒の安定）

養護・予想される子どもの姿

• 特定の保育者の後を追い、関わろうとする
• 保育者とスキンシップをとることを喜ぶ

養護・環境構成/保育者の配慮

• なるべく特定の保育者が関わるようにし、子どもとの信頼関係を築けるようにする
• スキンシップを取る際は広めの場所を確保し、安全に楽しく遊べるようにする

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養護のねらい③の具体的な月案

ねらい

安心して過ごせる環境で、自分の好きな遊びを楽しむ

養護・内容

• 新しい環境に慣れ、安心して過ごす（情緒の安定）
• 安心できる環境のもとで好きな遊びを見つけて楽しむ（情緒の安定）

養護・予想される子どもの姿

• 自分の好きな遊びを見つけ、集中して遊ぶ
• 他児の持っている おもちゃが欲しくなり、取ることがある

養護・環境構成/保育者の配慮

• 保護者からも聞き取りを行いながら、子どもの興味に合った環境を用意する
• トラブルになった際は子どもの気持ちを代弁し、他児との関わり方を伝える

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教育のねらい①の具体的な月案

ねらい

好きな場所や遊びを見つけ、保育者と一緒に楽しむ

教育・内容

• 身の周りにあるものや おもちゃに興味をもち、見たり触ったりして遊ぶ
• 信頼できる保育者がそばにいることで安心して遊び続ける

教育・予想される子どもの姿

• 目新しい遊びに興味をもち、自分から触ろうとする
• 特定の保育者が離れると泣くことがある

教育・環境構成/保育者の配慮

• それぞれが好きな遊びを楽しめるよう、子どもの興味にあったものを用意する
• 子どもから離れる時や戻った時には優しく声を掛け、安心できるようにする

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教育のねらい②の具体的な月案

ねらい

保育者の言葉を聞き、その意味を理解しようとする

教育・内容

• 保育者の話を聞こうとする
• 保育者が言っていることを理解しようとする

教育・予想される子どもの姿

• 言われていることが分からず、どうしていいのか迷う
• 遊びに夢中になり、保育者の声が届かないことがある

教育・環境構成/保育者の配慮

• ジェスチャーをつけながら話すなど、子どもにも分かりやすい工夫をする
• 子どもに伝えたいことがある時には顔を見合わせて話せる環境を作る

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教育のねらい③の具体的な月案

ねらい

花壇や公園の草花などに興味をもって触れようとしたり、見つけたものを保育者に知らせようとしたりする

教育・内容

• 自然物に興味をもち、見たり触れたりしようとする
• 指差しや簡単な言葉を使い、見つけたものを保育者に知らせようとする

教育・予想される子どもの姿

• 石や木の実など小さなものを口に入れようとする子どもがいる
• 「はっぱ」など知っているものを言葉にしたり、指差しで保育者に伝えようとしたりする

教育・環境構成/保育者の配慮

• 職員間で子どもの様子や人数を確認しあい、危険のないようにする
• 子どもの発見に共感し、言葉にすることで発語を促す

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行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例

今月の行事

• 子どもの日の会
• 保育参観
• 誕生会
• 身体測定

今月の遊び

• ハイハイレース
• 手遊び「おおきなたいこ」
• 製作「綿棒でお絵描き」

食育

• 自分で食べようとする気持ちを大切にしながら、1人1人に応じた援助を行う
• 楽しい雰囲気のなかで食べられるよう、声掛けの仕方に気をつける

職員との連携

• 散歩では職員同士で連携しながら こまめに人数確認を行い、安全に遊べるようにする
• 子どもと関わるなかで好きなものや成長した姿を見つけた時には職員間で共有し、保育内容に反映する

家庭や地域との連携

• 連休中の過ごし方や体調について共有し、無理なく普段のリズムに戻せるようにする
• 子どもの発達に応じたスプーンやフォークを用意してもらい、子どもが意欲的に食具を使えるようにする
• 参観や行事の日程、内容について早めにお知らせする

自己評価

• 連休明けは泣いて登園する子どももいたが、1週間もすると落ち着いていた
• 子どもと保育者との関係も良好で、自分から保育者のそばへ行き関わろうとする子どもが多い
• 雨上がりに公園へ行った際、遊具が濡れていて遊べないことがあった。雨が降った後は拭くものを持参するのを忘れないようにしたい