元園長監修【0歳児・中月齢・2月】月案/週案の文例（ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書き方）

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元園長が教える月案・週案の重要ポイント

まずは大前提、月案を作る上でどんなことが重要か…実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。

この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。

要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。

0歳児（中月齢）・2月の月案のポイント

次に、「0歳児（中月齢）・2月」ならではの月案のポイントを紹介します。

保育者や他児と、喃語・単語でコミュニケーションをとる姿も増えてきます。

子どものようすをじっくり観察し、発する声によく耳を傾けながら、楽しく関わりが持てるような働きかけをしていきましょう。

それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。

《 STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す

• 感染症の流行により、クラス内でも体調不良の子どもや欠席の子どもが多かった。
• 食事前の手洗いや食後のエプソンを外し口や手を拭くなどの動作を、自分からしてみようとしている。
• 歩行ができるようになり部屋の隅々まで探索を楽しんでいるが、まだ安定せず転倒することがある。
• 保育者の言葉を真似して片言を話したり、お辞儀やバイバイなど簡単な仕草を真似する姿が見られる。

《 STEP2》 今月のねらいを決める

養護のねらい

• 感染症の流行する寒い時期を、健やかで元気に過ごす
• 食事前・食後の習慣を覚え、自ら行おうとする

教育（5領域に対応）のねらい

• 片言・単語でのやり取りを楽しみ語彙が増える
• 室内・戸外で歩行を楽しみ、全身を使って遊ぶ

養護のねらい①の具体的な月案

ねらい

感染症の流行する寒い時期を、健やかで元気に過ごす

養護・内容

• 一人一人の体調に留意してもらいながら、寒い中でも元気に過ごす。
  （養護の場合…生命の保持）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）
• 安全で快適な環境の中で、伸び伸び過ごす。
  （養護の場合…生命の保持・情緒の安定）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）

養護・予想される子どもの姿

• 快適な環境に整えられた室内で、安心して伸び伸び過ごす。
• 鼻水・咳・発熱があるなど、感染症の症状がある子どもが増える。

養護・環境構成/保育者の配慮

• 体調不良の早期発見のため、検温や触診をこまめに行って記録し、保育者間で情報共有する。
• 室内の温度や湿度を快適な状態に管理し、換気や消毒などを定期的に行って感染症の予防に努める。
• 体調不良による不安や辛い気持ちには寄り添った声かけを行い、抱っこしたり優しく体をさすったりして安心できるよう関わる。

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養護のねらい②の具体的な月案

ねらい

食事前・食後の習慣を覚え、自ら行おうとする

養護・内容

• 食前・食後の手洗い、拭き取り、エプロンの着脱など、日々行っている行動を自分でしようとする。
  （養護の場合…生命の保持）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）

養護・予想される子どもの姿

• 手洗いや顔・手の拭き取りを自分でやってみようとするが、まだ上手くできないことがある。
• 自分のエプロンが分かり、つけてみようとする。

養護・環境構成/保育者の配慮

• エプロンや手拭きを、子どもが手に取りやすい位置に置く。手洗い場や食事スペースを清潔に保ち、手洗いや食事が気持ちよく行えるようにする。
• 自分でやってみようとする気持ちを大切にし、次もやってみようと思えるような声かけ・関わりを行う。

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教育のねらい①の具体的な月案

ねらい

片言・単語でのやり取りを楽しみ語彙が増える

教育・内容

• 生活や遊びの中で、積極的に様々な片言・単語を話す。
  （5領域の場合…言葉・表現）
  （3つの視点の場合…身近な人と気持ちが通じ合う）
• 発した言葉に対して応答してもらう喜びを感じる。
  （5領域の場合…人間関係・言葉）
  （3つの視点の場合…身近な人と気持ちが通じ合う）

教育・予想される子どもの姿

• 保育者の真似をして発音しながら、話せる単語が徐々に増えていく。
• 発した言葉に対する保育者や他児の反応を見て喜ぶ。

教育・環境構成/保育者の配慮

• 遊びの中で、子どもの声にしっかり耳を傾け、たくさん言葉かけをし、楽しみながら発語を促していけるようにする。
• 子どもが真似しやすいよう、ゆったり・はっきりとした口調で話す。

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教育のねらい②の具体的な月案

ねらい

室内・戸外で歩行を楽しみ、全身を使って遊ぶ

教育・内容

• 室内・戸外で満足いくまで歩行を楽しむ。
  （5領域の場合…健康・環境）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）
• 周囲を探索しながら様々な身体の動きを楽しむ。
  （5領域の場合…健康・環境）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ・身近なものと関わり感性が育つ）

教育・予想される子どもの姿

• 戸外で靴を履いて歩行ができるようになるが、まだ安定せず、転倒することがある。
• 大型ブロックやマットなど自由に移動しながら、しゃがんだり、よじ登ったり、くぐったり、様々な身体の動きをして遊ぶ。

教育・環境構成/保育者の配慮

• 室内・戸外の点検をして危険なものは取り除き、安心・安全な環境の元で伸び伸びと遊べるようにする。
• 転倒によるケガに注意しながら、そばについて見守る。
• さまざまな動きが楽しめるような道具や遊具を、室内の広々とした場所に用意する。

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行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例

今月の行事※全体クラス向けの月案記事と一緒

• 節分
• 建国記念日
• 天皇誕生日
• 身体計測
• 誕生会
• 避難訓練

今月の遊び

• 散歩・戸外遊び
• 室内自由遊び
• 運動遊び
• 節分の製作
• ボール遊び
• 触れ合い遊び
• 手遊び
• 絵本・紙芝居の読み聞かせ
• 2月の歌を聴く・歌う
• 冬の自然に触れる遊び

食育

• スプーンを自分で持ち、すくって食べる。
• 食べたいものを指差しや片言で伝える。

職員との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒

• 他クラスの感染症の発生状況も把握し、子ども達一人一人のようすをしっかり観察し、早期発見・対応ができるようにする。
• 保育者・職員もうがい・手洗い・消毒を励行し、自身が感染症の感染源とならないよう予防に努める。
• 保育室内の備品や玩具の点検・消毒を、職員で連携し定期的に行い、清潔を保つと共に安全な環境に整えていく。

家庭や地域との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒

• 子どもの体調や園での感染症の発生状況について、家庭と密に連絡を取り合い、家庭でも引き続き感染症予防に努めてもらうようお願いする。
• 園での生活のようすや楽しんでいる遊びを伝え、家庭でのようすも聞き、今後の保育へと生かしていく。
• 園の室内では室温を快適な温度に保っていることを伝え、動きやすい薄着の着替えを用意してもらうよう伝える。

自己評価

• 感染症の流行により保育中の体調不良者が続出したが、体調チェックをしっかりと行い、他クラス間とも情報を共有して協力しながら、早期対応に努めることができた。
• 保育者間の配置を声をかけ合って確認することにより、室内・戸外で子どもの動きに合わせて保育者がつき、安全に歩行や体を動かす遊びを楽しむことができていた。
• 手洗い時など、自分でやってみようとする姿を大事にし、育てていけるような関わりを心掛けた。