「10月の月案は何を書けば良いんだろう?」
「4歳児ならでは月案が思いつかない…」
月案作成って結構大変ですよね。
そこで今回は、元園長監修のもと
実用的な「4歳児・10月の月案例文」をお届けします。
月案作成の負担を減らせるよう工夫してまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
最初に月案作成のポイントをご紹介します。
ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。
アキ 元園長
これまで計18年近く保育士として勤務。うち6年は認可保育園にて園長を勤めました。 園長として、数多くの月案・週案をチェックしてきた経験を活かして、 保育士さんが効率よく質が高い月案・週案を仕上げられるようサポートいたします!
元園長が教える月案・週案の重要ポイント
大前提、月案を作る上でどんなことが重要なのか?
実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。
- 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
- まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
- 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える
この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。
要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。
逆によくあるダメなパターンは、ねらいと内容が連動していないものです。
いったい何のための月案なのか考えられていないと、作り直しとなってしまいます。
4歳児・10月の月案のポイント
次に、「4歳児・10月」ならではの月案のポイントを紹介します。
- 気温の変化に応じて、快適に過ごすために子どもたち自身ができることは何かを考える。
- 過ごしやすい気候の中で、思い切り体を動かして遊ぶ活動を取り入れる。
- 身の回りのことで挑戦できそうなことをピックアップし、取り組む機会を作る。
- 友だちと協力し合う経験ができる活動や、保育者の配慮を考える。
- 秋の自然に触れ親しむ機会を多く取り入れる。
この時期の子どもたちは、友だちと意見を出し合ったり、目標に向かって一緒に挑戦したりと、友だちとの仲が一層深まる時期です。
また、過ごしやすい気候になるので、戸外に出て、秋の自然に親しむ機会もたくさん取り入れていきたいですね。
それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。
《 STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す
- 汗をかいたり汚れたりした衣服を、自分から脱ぎ、新しく着替えていた。
- 排便の後始末ができず、保育者を呼び手伝ってもらっていた。
- 運動会を心待ちにしながら、競技の練習や体操、準備に楽しく取り組んでいる。
- 自己主張だけではなく、友だちの意見に耳を傾けながら活動を進める姿があった。
- 自然が豊かな公園で、木の実の収集や生き物の観察をしながら自然に触れてたくさん遊んでいた。
《 STEP2》 今月のねらいを決める
養護のねらい
教育(5領域に対応)のねらい
養護のねらい①の具体的な月案
ねらい
気温や室温に応じて、衣服の調節や水分補給をして快適に過ごす
養護・内容
- 気温・室温・活動内容に留意しながら、自分で適切な衣服を選び、着替える。(生命の保持)
養護・予想される子どもの姿
- 室内では薄着になったり、戸外では上着を着たり、活動中に厚くなったら1枚脱ぐなど、自分が感じた寒さ・暑さによって衣服を調節する。
- 戸外遊びの後や運動後に、水分補給をする。
養護・環境構成/保育者の配慮
- 調節のきく衣服が補充されているか、ロッカーの確認をし、少ない場合は家庭から用意してきてもらうようお願いする。
- 脱いだものはすぐしまうよう声をかけ、紛失や他児の荷物に紛れることを防ぐ。
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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養護のねらい②の具体的な月案
ねらい
手洗い・うがいを丁寧に行い、健康に過ごす
養護・内容
- 手洗い・うがいの重要性を知り、活動の節目に自ら丁寧に行う。(生命の保持)
養護・予想される子どもの姿
- 手洗い・うがいのタイミングがわかり、戸外遊び後や食前などに進んで行う。
- 早く終わらせたい気持ちから、しっかり洗えていない時がある。
養護・環境構成/保育者の配慮
- 手洗い・うがいを丁寧に行うことの必要性を、子ども達と一緒に話し合い、再確認する。
- 手洗い場をこまめに清掃・消毒し、清潔を保つ。
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養護のねらい③の具体的な月案
ねらい
排便後の始末を自分でする
養護・内容
- 排便後にお尻をトイレットペーパーで自分で拭いて、後始末する。(生命の保持)
養護・予想される子どもの姿
- 始めは拭き残しがあったり、トイレットペーパーを使い過ぎたりする。
養護・環境構成/保育者の配慮
- トイレットペーパーの適切な長さや拭き方を、優しく丁寧に伝える。
- 始めはしっかり拭けたかどうか、保育士が確認し、徐々に自分できれいに拭けるようにしていく。
- 自分でできたことを大いにほめる。
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教育のねらい①の具体的な月案
ねらい
運動会を通して、体を全力で動かす楽しさを知る
教育・内容
- 思い切り体を動かして、いろいろな運動遊びを楽しむ。(健康・環境・表現)
教育・予想される子どもの姿
- 意欲的に運動遊びに取り組む子どもや、不安そうにしている子どもなど、様々な反応がある。
- 縄跳び・鉄棒・フープなど、いろいろな道具を使った運動遊びを楽しむ。
教育・環境構成/保育者の配慮
- 運動遊びを存分に楽しめるよう、道具を使いやすいように多めに用意し、安全に配置する。
- 挑戦したい気持ちを大切にし、励ましの言葉をかけたり、挑戦したことをほめて自信へと繋げていけるようにする。不安な様子の時は気持ちに寄り添った言葉かけをし、まずは保育者と一緒に楽しんだりして無理のないようにする。
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい②の具体的な月案
ねらい
友だちと協力してやり遂げることに喜びを感じる
教育・内容
- 遊具や用具を大切に扱いながら、準備・片付けを丁寧に行う。(環境)
- 友だちと助け合ったり、認め合ったりしながらやり遂げることで、関わりが深まる。(人間関係・言葉・表現)
教育・予想される子どもの姿
- 物を大切にしようという気持ちを持ち、使用後はきちんと元の場所へ片付ける。
- 友だちと意見を出し合ったり、認め合ったりして、一緒に最後まで取り組む。
教育・環境構成/保育者の配慮
- 物の扱い方を知らせ、大切に扱う姿に賛同した声かけをする。
- 片付けがスムーズに行えるよう、置き場所をわかりやすく伝えたり、マークを貼って示す。
- 友だちの意見の良い所に気がつけるような働きかけを行う。
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教育のねらい③の具体的な月案
ねらい
収穫体験を通して、秋の旬の食べ物について知る
教育・内容
- 芋掘りや果物の収穫を通して、秋の旬の食べ物について興味を持つ。(環境・表現)
- 友だちと協力しながら収穫する。(人間関係・環境)
教育・予想される子どもの姿
- 秋の旬の食べ物を図鑑などで調べたり、保育者から話を聞いたりして、収穫作業への興味や期待感を持つ。
- なかなか掘り出せないサツマイモを友だちと協力して掘り出したり、収穫物を見せ合ったりして喜ぶ。
教育・環境構成/保育者の配慮
- 秋の食材について、話したり絵本を読んだりする機会を作り、収穫への興味を広げる。
- 収穫の段取りを職員間で確認し、スムーズに行えるようにする。
- 子どもの驚きや喜びの気持ちに共感しながら一緒に楽しむ。
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教育のねらい③の具体的な月案
ねらい
秋の自然に親しむ
教育・内容
- 秋の自然に触れ、季節を感じる。(環境)
- 自然の物を取り入れた遊びを考え、楽しむ。(環境・表現)
教育・予想される子どもの姿
- 秋の風の心地よさに気づく。
- 散歩や公園で、木の実や落ち葉を拾ってたくさん集めて喜ぶ。
- 自然物を使い、ごっこ遊びや製作を楽しむ。
教育・環境構成/保育者の配慮
- 自然物を見つけた時の嬉しさや、触れた時の感触を一緒に味わい言葉にして伝え合う。
- 持ち帰った自然物で子どもが遊びを発展していけるよう、ままごとや製作に必要な用具を十分用意し、自由に取り組めるように配置しておく。
行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例
今月の行事
- 運動会
- スポーツの日
- ハロウィン
- 芋掘り・焼き芋パーティー
- 遠足
- 誕生会
- 身体計測
- 避難訓練
今月の遊び
- 運動会に向けた運動遊び
- ハロウィンの製作
- ごっこ遊び
- 季節の歌を歌う
- 手遊び
- 絵本・紙芝居
- お絵描き・折り紙
- 秋の自然に触れる散歩・戸外遊び
食育
- 秋の食材を見つけ、意欲的に食べる。
- 食材にどんな栄養があるか興味を持つ。
職員との連携
- 運動会での役割りや準備・流れについて、スムーズに行えるよう、職員全体で情報の共有・把握に努め、当日どの職員も柔軟な対応ができるように備えておく。
- 他クラス・異年齢児との交流・活動を多く取り入れていけるよう、職員間で計画・相談する。
家庭や地域との連携
- 気温の変化に伴い、活動しやすく脱ぎ着や調節のしやすい衣服を用意してきてもらう。
- 運動会に向けて、今の靴のサイズが合っているかの確認をお願いする。
- 行事を通して成長した子どもの姿を伝え、喜びを共有する。
自己評価
- 運動会では、楽しく練習や準備を進めていくことを前提として子ども達と向き合った。一人一人が目標に向かって一生懸命取り組み、達成感を味わうことができたようすだった。
- 収穫を通して、旬の食べ物についての興味が広がり、給食の食材にも関心を寄せてることができていた。
- これから寒くなり、感染症が流行し始める時期に入るため、今後もうがい・手洗いの大切さを伝えながら、習慣づけできるよう働きかけていきたい。
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