元園長監修【0歳児・12月】月案/週案の文例(ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書き方)

監修者

アキ (元園長)
保育士歴18年・園長歴6年。 園長として多くの月案・週案をチェックしてきた経験を活かし、 効率よく質が高い月案・週案を仕上げられるようサポートします


この記事では月齢に関わらず、0歳児クラス全体向けの12月用の月案文例を解説していきます。


もしクラス全体向けではなく、特定の月齢に絞った文例を参考にしたい方は次の記事をご覧ください。

■0歳児(低月齢)12月の月案

あわせて読みたい
元園長監修【0歳児・低月齢・12月】月案/週案の文例(ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書... 最初に月案作成のポイントをご紹介します。ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。 元園長が教える月案・週案の重要ポイント...

■0歳児(中月齢)12月の月案

あわせて読みたい
元園長監修【0歳児・中月齢・12月】月案/週案の文例(ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書... 最初に月案作成のポイントをご紹介します。ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。 元園長が教える月案・週案の重要ポイント...

■0歳児(高月齢)12月の月案

あわせて読みたい
元園長監修【0歳児・高月齢・12月】月案/週案の文例(ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書... 最初に月案作成のポイントをご紹介します。ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。 元園長が教える月案・週案の重要ポイント...

最初に月案作成のポイントをご紹介します。
ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。

目次

元園長が教える月案・週案の重要ポイント

大前提、月案を作る上でどんなことが重要なのか?

実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。

意識してほしいポイント
  • 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
  • まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
  • 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える

この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。

要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。

逆によくあるダメなパターンは、ねらいと内容が連動していないものです。

いったい何のための月案なのか考えられていないと、作り直しとなってしまいます。

0歳児・12月の月案のポイント

次に、「0歳児・12月」ならではの月案のポイントを紹介します。

0歳児・12月の月案を考える上でのポイント
  • 感染症の予防に努めながら、一人一人の体調の変化に留意した配慮を組み込む。
  • 個々の食事形態の進み具合に合った、食事の介助方法を考える。
  • 周囲とのやり取りの楽しさを知ることができるような活動を考える。
  • 日中の暖かい時間帯を利用し、戸外で探索しながら体を動かす機会を取り入れる。

いよいよ感染症が本格的に流行り出す時期に入ります。

予防に努めながら、一人一人の体調の変化に注意し、早期発見のための配慮も考えていきたいですね。

それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。

STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す

  • 咳・発熱などで体調を崩す子どもが多く、感染症で休む子どもも出てきた。
  • こぼしながらも自分で意欲的に食べる子がいる一方、好き嫌いや食べムラのある子もいる。
  • 指差しや喃語が盛んで、保育者や他児に対して片言を話す子もいる。
  • 探索活動が盛んで、棚の物を出したり、よじ登ってみたり、動きが活発になってきている。

STEP2》 今月のねらいを決める

養護のねらい

教育(5領域に対応)のねらい

養護のねらい①の具体的な月案

ねらい

個々の生活のペース・体調に配慮してもらいながら、健康に過ごす

養護・内容

  • それぞれの生活ペースに寄り添ってもらいながら、安心して快適に過ごす。
    (養護の場合…生命の保持・情緒の安定)
    (3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ)

養護・予想される子どもの姿

  • 風邪気味で体調が優れず、ぐずったり泣いたり、眠そうにしたりする。
  • 保育者とのスキンシップにより安心して過ごす。

養護・環境構成/保育者の配慮

  • 子ども一人一人の体調の変化に合わせて、休息や午睡の時間を取ったり、こまめな検温や衣服の調節を行い、体調把握に努める。
  • 室温・湿度・換気に留意し、過ごしやすい環境に整える。
  • 抱っこなどの愛着関係の要求にこたえながら、安心感が持てるようにする。

>>全体のねらい一覧に戻りたい人はこちらをタップ

>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
自己評価などに移りたい人はこちらをタップ

養護のねらい②の具体的な月案

ねらい

楽しい雰囲気の中、意欲的に食事をする

養護・内容

  • 保育者に見守られながら、手づかみ・食具使用など個々の食べ方で、自発的に食べる。
    (養護の場合…生命の保持)
    (3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ)
  • 成長に合った食事内容を、しっかり咀嚼しながら食べる。
    (養護の場合…生命の保持)
    (3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ)

養護・予想される子どもの姿

  • こぼしながらも、満足いく量の食事を自分で食べる。
  • 丸飲みなどよく噛まずに飲み込んでしまうことがある。

養護・環境構成/保育者の配慮

  • 「自分で食べたい」という気持ちを大切にしながら、食具を持つ手にさり気なく手を添えるなど、必要に応じた介助方法を行っていく。
  • 一口分の食材の大きさを調節しながら「もぐもぐ」などの声をかけ、保育者の口の動きを見せて咀嚼を促す。
  • 苦手なものは無理強いせず、少量に減らしたり、美味しさを言葉で伝えたりし、様子を見る。

>>全体のねらい一覧に戻りたい人はこちらをタップ

>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
自己評価などに移りたい人はこちらをタップ

教育のねらい①の具体的な月案

ねらい

他児や皆での活動に興味を持ち、自発的に関わろうとする

教育・内容

  • 保育者や他児と遊びながら、身振りや喃語・片言で思いを伝える。
    (5領域の場合…人間関係・言葉・表現)
    (3つの視点の場合…身近な人と気持ちが通じ合う)
  • 他児との関わりの中で、一緒に遊んだり生活することの楽しさを感じる。
    (5領域の場合…人間関係)
    (3つの視点の場合…身近な人と気持ちが通じ合う)

教育・予想される子どもの姿

  • 気になったものを指さしたり声に出したりして、保育者や他児に伝えようとする。
  • 絵本の読み聞かせや歌を歌うなどの活動を、他児と一緒に楽しむ。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 子どもの気づき・思いに丁寧に応答し、伝わる喜びを感じられる関わりをする。
  • 皆で楽しめるような、読み聞かせなどの活動を取り入れる。
  • 保育者が仲立ちとなり、互いが楽しく過ごせる雰囲気づくりをする。

>>全体のねらい一覧に戻りたい人はこちらをタップ

>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
自己評価などに移りたい人はこちらをタップ

教育のねらい②の具体的な月案

ねらい

戸外で移動しながら遊び、外気や自然物に触れて様々な発見を楽しむ

教育・内容

  • 寒さに負けず、戸外に出て体を動かして遊ぶことを楽しむ。
    (5領域の場合…健康・環境)
    (3つの視点の場合…身近なものと関わり感性が育つ)
  • 探索しながら戸外の自然の物に自ら触れて遊ぶ。
    (5領域の場合…環境)
    (3つの視点の場合…身近なものと関わり感性が育つ)

教育・予想される子どもの姿

  • それぞれの移動方法で好きな所へ自由に移動しながら、探索活動を楽しむ。
  • 枯れ葉・木の実・砂など、探索しながら見つけたものに自ら触れて遊ぶ。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 外気温や体調に留意し、日中の暖かい時間帯に活動できるようにする。
  • 探索活動が安全に十分楽しめるような戸外の活動場所を、あらかじめ下見して決めておく。

>>全体のねらい一覧に戻りたい人はこちらをタップ

行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例

今月の行事

  • 冬至
  • 生活発表会
  • クリスマス会
  • 大晦日
  • 身体計測
  • 誕生会
  • 避難訓練

今月の遊び

  • 散歩・戸外遊び
  • クリスマス会の製作
  • 発表会に向けたリズム遊び
  • 積み木
  • ボール遊び
  • 絵本の読み聞かせ
  • 季節の歌を歌う

▼制作ネタに困っている人はこちらをチェック!

あわせて読みたい
【12月】おすすめの製作アイデア7選を詳しく紹介!年齢別 12月といえば、クリスマスを代表とする冬のイベントが盛りだくさんですね。 保育園でもクリスマスに関連した製作や冬の寒い季節を感じる作品作りが定番になっているので...

食育

  • 楽しい雰囲気の中、個々のペースで自発的に食事する。
  • 保育者と一緒に食前・食後の挨拶をする。

職員との連携

  • 感染症の流行に備えて、職員間で改めて、手洗い・消毒についての確認・見直し・徹底をする。
  • 感染症が発生した場合は直ちに共有し、適切な対応を行い感染拡大の防止に努める。

家庭や地域との連携

  • 朝夕は冷え込む日も出てくるので、調節のきく衣服を用意してきてもらうようお願いする。
  • 子どもの体調や、園での感染症の発生状況などを細かく保護者と共有し、早期発見と予防に努められるようにする。

自己評価

  • 体調を崩す子どもが多かったため、視診をよく行いながら体調不良の早期発見に努め、感染拡大の抑止になるよう、早急に消毒や隔離を行った。
  • 子どもの発達状況に合わせた食事形態について改めて職員間で状況を伝え合い、確認を行った。
  • 他児との関わりが増えてきたため、一緒に楽しめる遊び・活動を増やしていきたい。
  • 体調・天気の良い日は、なるべく戸外の広い場所でたくさん探索活動を楽しみ、運動機能の発達が促せるようにした。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ほいポケ編集部のアバター ほいポケ編集部 保育士ライター集団

コメント

コメントする

目次