「新しい環境に馴染めるかな」「『やっぱり転職しなければよかった』と後悔しないかな」と、なかなか転職に踏み込めない保育士の方は多いと思います。
本記事では、保育士が転職を怖いと感じる10の理由や解決策を詳しくご紹介するので、転職に悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。
- 「年齢」「職場環境」など転職が怖いと感じる理由は人それぞれ
- 転職をすれば職場環境の改善が期待できる
- 「保育士ワーカー」など転職エージェントの活用もおすすめ
【元保育士】ゆぴライター転職経験が2回ある私も、「園長に退職の意向を伝えづらい……」「新しい職場に馴染めるかな」と心配や怖さを感じていました。ですが、怖さに対する対策をしっかり行えば怖さは軽減されますよ。転職が成功することを願っています!


ゆぴ先生 元保育士ライター
保育士歴9年。ピアノが得意で、子どもと一緒に歌をうたうことが好きでした。現在は、専業主婦兼Webライターとして活動中です。保育士や保育士を目指す方の、力になれるような記事を執筆しています。
保育士が「転職が怖い」と感じる理由は?


保育士が転職を怖いと感じる理由は、「新しい職場での人間関係が怖い」「年齢が気になる」「円満退職ができるか心配」など様々です。
転職に怖さを感じている人は、怖さの原因は何かを見つけることでその後の対策に繋がるので、事前にしっかりと理由を明らかにしておきましょう。
①新しい職場での人間関係が怖い
- 園の雰囲気に馴染めるか不安
- 先輩や同僚とうまく関われるか心配
- 既存の人間関係に入りづらそう
保育士の転職で多い不安要素が、職員同士の人間関係です。
保育現場は少人数で密な関わりが多く、相性が合わないと働きづらさを感じやすい環境。
女性社会特有のグループができることもしばしば。
「また合わなかったらどうしよう」と過去の経験から慎重になり、転職に踏み出せなくなる人も少なくありません。
②経験やスキルが通用するか怖い
- これまでの職場と保育方法が違ったら不安
- 即戦力を求められそう
- 自分の保育に自信が持てない
園ごとに保育方針や考え方が異なるため、今までの経験が評価されるのか不安になります。
特に中途採用の場合、「できて当たり前」と思われるのではとプレッシャーを感じる人も多いです。
慣れた環境を離れ、新しいやり方を一から覚えることへの恐怖心が、転職をためらう理由になるでしょう。
③年齢が気になる
- 若い先生ばかりだったらどうしよう
- 年齢による採用不利が不安
- 新人扱いされるのがつらい
年齢を重ねるほど、転職へのハードルは高く感じがちです。
「今さら新しい環境に飛び込んで大丈夫だろうか」「年下の先輩に教わることになるかもしれない」と不安に思う人もいるでしょう。
体力面や柔軟性への心配もあり、年齢が理由で一歩を踏み出せなくなる保育士は少なくありません。
④自分1人で転職活動するのが不安
- 求人の見極めが難しい
- 面接や条件交渉が苦手
- 相談相手がいない
働きながら転職活動を進めるのは、心身ともに負担が大きくなります。
求人票だけでは職場の実情が分からず、判断に迷うことも多いでしょう。
さらに、不安や悩みを共有できる相手がいないと、「この選択で本当に合っているのか」と一人で抱え込んでしまいます。
その孤独感が、転職活動そのものを怖いものにしてしまいます。
⑤生活スタイルが変わるのが怖い
- 勤務時間が合うか不安
- 通勤時間が長くなるかもしれない
- 家庭との両立が心配
転職によって勤務時間やシフト、休日が変わると、生活全体に影響が出ます。
今の生活リズムが安定しているほど、不安を感じやすくなるでしょう。
特に家庭やプライベートを大切にしている人ほど、「今より負担が増えたらどうしよう」と考えがちです。
生活が崩れるイメージが先行し、転職にブレーキをかけてしまうこともあります。
⑥転職して後悔したくない
- 今より環境が悪くなったら不安
- 思っていた職場と違ったら怖い
- 辞め癖がつきそう
転職は人生の大きな決断だからこそ、失敗への恐怖が強くなります。
入職前と後のギャップを心配する声も多いです。
一度「後悔した」と感じると自分の判断を信じられなくなり、次の選択がさらに難しくなることもあるでしょう。
そのため、完璧な選択を求めすぎてしまい、結果的に動けなくなるケースもあるのです。
⑦過去の転職失敗がトラウマ
- 前の職場で辛い思いをした
- 同じ失敗を繰り返しそう
- 新しい環境が怖くなった
過去の転職で人間関係や労働環境に苦しんだ経験は、心に強く残ります。
その記憶があるほど、次の一歩がなかなか進まないもの。
「また同じように苦しくなるのでは」という不安が先立ち、新しい職場を冷静に見ることが難しくなる場合もあります。
過去の経験が、転職=怖いものという印象を強めてしまう人は多いです。
⑧給与が下がるかもしれない
- 今より収入が減るのが不安
- 賞与や手当が少ないかも
- 生活に影響が出そう
保育士の転職では、条件が必ずしも良くなるとは限りません。
給与や賞与が下がる可能性を考えると不安になります。
生活費や将来の貯蓄、家計への影響を考えるほど、慎重にならざるを得ません。
「やりがい」と「収入」のバランスに悩み、どちらを優先すべきか分からなくなることも怖さにつながります。
⑨キャリアアップできるか不安
- 成長できる環境か分からない
- 役職につけるか不安
- 将来像が描けない
転職先で自分が成長できるかどうかは入ってみないと分からない部分が多く、その不透明さが不安につながります。
「このまま何年も同じ立場だったらどうしよう」「将来につながらない転職だったら意味がない」と考えるほど、選択が怖くなるでしょう。
長期的な視点で悩む人ほど、決断が難しくなるため注意が必要です。
⑩円満退職できるか心配
- 引き止められそう
- 人手不足で言い出しづらい
- 罪悪感を感じてしまう
保育現場は人手不足のため、退職の意思を伝えることに強い心理的負担があります。
「迷惑をかけるのでは?」と決断するのに悩む人も多いです。
職場との関係が悪くなることを恐れ、退職を切り出せずに我慢してしまうケースも少なくありません。
円満に辞められるか分からない不安が、転職そのものへの怖さを大きくしています。
保育士が転職するメリットとデメリット
- 職場環境の改善が期待できる
- 自分に合った働き方を選びやすくなる
- キャリアや収入アップを目指せる
保育士が転職することで、人間関係や業務量、勤務時間など、今の職場で感じている悩みを改善できる可能性があります。
園ごとに保育方針や働き方は異なるため、自分の価値観や生活スタイルに合った環境を選び直せる点もメリット。
経験を評価してもらえる職場に出会えれば、収入やキャリアアップにつながる場合もありますよ。
- 新しい環境に慣れるまで負担がかかる
- 条件が必ず良くなるとは限らない
- 転職活動や退職のストレスが大きい
転職には、新しい環境に慣れるまでの負担が伴います。
人間関係や保育方針の違いに戸惑い、精神的なストレスを感じることもあります。
また、求人情報だけでは分からない部分も多く、入職後にギャップを感じる可能性も否定できません。
保育士が「転職が怖い」と感じたときの解決策5つ
保育士が転職に対して怖いと感じた場合は、以下の5つの解決策を参考にしてみてください。
転職の不安は1人で抱え込みがちですが、気持ちを言葉に書き出したり転職エージェントを使用したりすることでナーバスな気持ちはいくらか緩和できます。
取り組めそうなものから初めてみてくださいね。
①怖い気持ちを書き出す
転職に対して何が怖いのか自分の気持ちと向き合うことで、今後の解決策も見つかってきます。
- 気の合わない上司がいたらどうしよう
- 今より通勤時間が長くなるのが心配
- 担当制の保育はしたことがないから自分にできるか不安
上記のように転職に対する怖い気持ちを紙に書き出してみてください。
案外「こんなちっぽけなことで悩んでいたのか」と楽観的になることもありますよ。
②転職したい理由と辞めたくない理由を比較する
転職したい理由と辞めたくない理由を書き出し、比較してみましょう。
併せて、続けた場合のリスクも考えてみるとよいです。
- 残業を少なくしたいけれど収入は減らしたくない↔︎体調を崩してしまう
- 園長と波長が合わないけれど同僚とは楽しく仕事ができている↔︎メンタルが崩れてしまう
- キャリアアップしたいけれど今の立場の方が楽↔︎キャリア停滞し収入も増えない
メリットデメリット両者を比べることで、どちらの選択が自分のワークスタイルに最適なのかが見えてきますよ。
③理想の働き方を先に決める
現状の働き方に納得がいっていない場合、どのような職場で働きたいのか理想の働き方を決めておきましょう。
- 自転車通勤ができる範囲
- 残業・休日出勤がなく定時で帰れる
- 持ち帰りの仕事がない
- ワークママに理解がある
理想の働き方を決めておくことで、転職後に生き生きと働く自分の姿が想像できるでしょう。
また、転職サイトなどで転職活動をする場合にも職場探しが楽になります。
④園見学で「怖い」を検証する
転職活動をする際は、園見学をすることで「怖い」を検証できます。
- 見学することで自分が働いている現実が想像しやすい
- 人間関係・雰囲気・保育観の判断がしやすい
- 働く環境が確認できる
園見学は入社後のミスマッチを防ぐだけでなく働く姿を具体的にイメージでき、入社後の活躍を左右する重要なステップです。
基本的に園に問い合わせをすれば見学はできるので、なるべく行いましょう。
⑤不安の大部分は情報不足。転職エージェントを使う
転職エージェントや転職サイトは、情報を補えるだけでなく保育士の精神的な支えにもなります。
- 内部情報が入ることで怖さが一気に減る
- 面接同行や退職フォローで「孤独じゃない」という安心感が生まれる
- 「辞めていい理由」を一緒に言語化してくれる
1人では収集できないリアルな情報を集められる、面接同行や給料交渉をしてくれるなど、転職の大きな不安要素である情報不足を一気に解決してくれるので、転職を決めたらプロに頼ることをおすすめします。
先輩保育士はどうやって転職の怖さを乗り越えた?リアルな体験談集
転職の際に恐怖を抱えている保育士の方は多いです。
ここでは、先輩保育士がどのように転職の怖さを乗り越えたのか、また転職して良かったことは何かなどリアルな体験談をご紹介します。
自分の夢を追いかける気持ちが大切



Q1 何年目で転職しましたか?:2年目の終わり
Q2 転職の怖さをどうやって乗り越えましたか?:周りの目を気にしすぎないことです。自分の人生だから、自分で決めようと心に誓って園長に退職の報告をしました。
Q3 転職してよかったことは何ですか?:退職したことで、自分の夢を自分で叶えられたのでよかったと感じています。帰国して新しい園で働き始めましたが、1度保育経験があるので自分の希望をより具体的に言語化でき、より理想に近い園で働くことができました。



Q1 何年目で転職しましたか?:2年目
Q2 転職の怖さをどうやって乗り越えましたか?:転職先の自治体で勤務経験があった先輩に話を聞いたりアドバイスをもらったりしました。
Q3 転職してよかったことは何ですか?:年収が上がった、非常勤から正社員になって任される業務が増えた、初めて自分のクラスをもちやりたいように運営ができた
自分の理想の働き方を求めて転職する保育士は多いです。
「転職をしたら職場や周りの職員に迷惑をかけてしまうのでは?」と踏み出しづらいかもしれませんが、現状に納得していない自分と理想の保育を行なって満足している自分を比較してみれば「やっぱり転職したい」と自然と怖い気持ちから脱却できますよ。
転職は自分を守る選択でもある



転職したのは保育士3年目、20代半ばの頃でした。当時は「怖さを乗り越えた」というより、正直に言えば逃げるしかなかったという感覚が近いです。職場でのストレスが重なり、メンタルを大きく崩してしまい、これ以上続けることができませんでした。
退職後は、まず心と体をしっかり休めることを最優先にしました。無理に次を探さず、自分を立て直す時間を取ったことで、「もう一度、保育士として働きたい」と思えるようになりました。
転職後は仕事量が減り、給与も年間で100万円以上アップ。人間関係が完璧とは言えませんが、以前と比べると格段に良くなりました。転職は怖いものですが、自分を守る選択でもあると実感しています。当時の自分に声をかけるなら、「立ち止まっていいし、逃げてもいい」と伝えたいです。
体調やメンタルを崩してしまい、やむを得ず退職や転職を考えている人もいるでしょう。
一番大切なのは仕事ではなく自分の身体なので、労わる気持ちと身体を休める時間を大切にすることが重要です。
人生一度きりであることを理解し、自身の心の声と向き合って転職を検討してみてください。
転職のプロに任せるのも一つの手段



Q1 何年目で転職しましたか?:保育士2年目
Q2 転職の怖さをどうやって乗り越えましたか?:転職エージェントを利用して、保育園探しを手伝ってもらった。遅番前や早番の後などの時間を使って面談や見学を設定してくれたので助かった。
Q3 転職してよかったことは何ですか?:昇給額が明確、福利厚生がしっかりしていること。
1人で転職に向けて行動するのと転職エージェントなど転職のプロに任せるのとでは、効率の良さも気持ちの持ちようも大きく異なります。
個々の希望条件に合う求人をピックアップしてくれるため、転職の怖さが解消し満足のいく求人が見つけられますよ。
怖い気持ちを和らげる!転職するときは上手にエージェントを活用しよう!
「怖い」と感じることが多い保育士の転職は、転職のプロがサポートしてくれる転職エージェントの活用がおすすめです。
保育方針や給与事情、職場環境までリアルな職場情報を所有しているため、怖さの根本を解決してくれますよ。
ここでは、おすすめの転職サイト3社「保育士ワーカー」「マイナビ保育士」「保育士人材バンク」の魅力を詳しくご紹介します。
保育士ワーカー


| 運営会社 | 株式会社トライトキャリア |
|---|---|
| 求人数 | 約19,341件(2025年12月時点) |
| 対応エリア | 全国 |
| 雇用形態 | 正社員・契約社員・パート |
| 公式サイト | https://hoikushi-worker.com/ |
保育士ワーカーは、スピード感のある対応と情報量の多さが魅力です。
多くの園とつながりがあり、人間関係や園長の考え方など、求人票では分からない情報を教えてもらえることがあります。
転職への恐怖の大きな原因である「入ってみないと分からない不安」を減らせる点が強みです。
また、選択肢を多く提示してもらえるため、「他にも道がある」と感じられ、精神的な余裕につながりますよ。


マイナビ保育士


| 運営会社 | 株式会社マイナビ |
|---|---|
| 求人数 | 約21,381件(2025年12月時点) |
| 対応エリア | 全国 |
| 雇用形態 | 正社員・契約社員・非常勤/パート |
| 公式サイト | https://hoiku.mynavi.jp/ |
マイナビ保育士は、「初めての転職が怖い」と感じている保育士に特に向いている転職エージェントです。
大手ならではの丁寧なヒアリングが特徴で、不安や悩みを一つずつ言葉にしながら整理してくれます。
無理に転職を勧めるのではなく、「今すぐ動くべきか」「どんな働き方が合っているか」を一緒に考えてくれるため、判断への不安が和らぐでしょう。
求人の質も高く、事前に職場の雰囲気を詳しく教えてもらえる点も安心材料です。


保育士人材バンク


| 運営会社 | 株式会社エス・エム・エス |
|---|---|
| 求人数 | 約39,344件(2025年12月時点) |
| 対応エリア | 全国 |
| 雇用形態 | 正社員/契約社員・パート/アルバイト |
| 公式サイト | https://hoiku.jinzaibank.com |
保育士人材バンクは、長く働ける職場を重視した提案が特徴の転職エージェントです。
現在の不満だけでなく、将来の働き方やキャリアまで見据えて相談できるため、「この転職で後悔しないか」という不安を軽減できます。
条件交渉や退職の進め方についても具体的にアドバイスしてもらえるため、円満退職への怖さが和らぎやすい点もメリットです。
一人で抱え込みがちな保育士に心強い存在ですよ。


まとめ
保育士が転職を「怖い」と感じるのは、人間関係や環境の変化、失敗への不安など、真剣に仕事と向き合ってきたからこその自然な気持ちです。
転職にはメリット・デメリットの両方がありますが、不安を整理し、正しい情報を得ることで怖さは和らぎます。
転職エージェントを活用すれば一人で抱え込まずに判断できるので、無理を続けるのではなく、自分らしく働ける環境を選ぶことも選択の一つとして検討してみてくださいね。








