【12月/1歳児】個人案の文例を保育士が解説!子どもの姿や環境構成など詳しく解説

【12月/1歳児】個人案の文例を保育士が解説!子どもの姿や環境構成など詳しく解説

「1歳児の個人案を作成する時のポイントが知りたい」「個人案の具体的な内容って何を書けば良いの?」など、個人案の作成で悩んでいる方は多いでしょう。

そこで、今回の記事では1歳児担当の保育士さんに向けて、12月の個人案についてまとめました。

少しでも保育士さんの負担が減るように、ポイントを抑えながら解説していきますね。

この記事をまとめると
  • 個人案は、子どもの成長過程を把握したうえで作成する
  • 子どもの姿やねらい、保育士の援助を項目に分けて記入する
  • 1歳児は月齢の差が大きいため、月齢別に分けると考えやすい
すもも【元保育士ライター】

月案や個人案は、毎月欠かさず書かなければならない仕事の一つ。日々多忙な保育士さんにとっては、かなり負担になりますよね。必要なポイントさえ押さえれば、スムーズに作成できるようになってくるので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

すもも 元保育士ライタ

8年間保育士として勤務し、主に乳児クラスの担任を務めて参りました。認可保育施設や認可外保育施設での職務経験を活かして、保育士さんに役立つ記事を執筆させていただきます。

目次

【1歳児】12月の個人案の作成ポイント

12月に入ると、気温が下がって寒くなり、体調を崩しやすい子どもが増えてきます。

また、インフルエンザや胃腸炎などの感染症も流行りだしてくるため、子ども一人ひとりの体調の変化を見逃さないようにするのが大切です。

寒い日が続くと、室内遊びが中心になってしまいがちですが、冬の季節を感じられるよう積極的に戸外遊びを行い、体力づくりに励みましょう。

子どもの体調の変化に配慮しながら、冬らしい時期を思い切り体を動かして楽しめるようにしたいですね。

【1歳児・12月の個人案】子どもの姿

1歳0ヶ月〜1歳6ヶ月

  • 一人歩きを始めており、室内や戸外で探索活動をしている
  • スプーンやフォークを使って食べようとするが、上手くできず保育士にスプーンを渡す
  • 自分の興味の持った玩具で集中して遊んでいる
  • 「マンマ」「ブーブー」などの単語を言うようになった
すもも【元保育士ライター】

上記の子どもの姿は、低月齢児の内容となっています。1歳3カ月を過ぎると、一人歩きができるようになる子どもが増えてくるため、転倒などに注意する必要があります。また、興味・関心がどんどん湧いてくるため、気になる物や行きたい場所に自分で行こうとする姿も見られてきます。

1歳7ヶ月〜2歳

  • ズボンやオムツを自分で着脱しようとする
  • 友達への興味が湧いてきて関わろうとするが、玩具の取り合いでトラブルになりやすい
  • 長い距離を安定して歩けるようになったり、走ったりする姿が見られる
  • 自分で最後まで食事ができるようになる
すもも【元保育士ライター】

上記の子どもの姿は、高月齢児の内容となっています。1歳7カ月以降になると、身の回りのことを自分でしようとする姿が増えてきます。衣服の簡単な着脱や、食事なども自分でしたい気持ちが強くなってくるため、保育士はさりげなく援助するのが大切です。

1歳児共通の子どもの姿 文例

  • 音楽が流れると、体を揺らしたり手をパチパチ叩いたりする姿が見られる
  • 保育士と一緒に戸外での遊びを楽しんでいる
  • 苦手な食べ物があると、首を横に振ったり口から出したりする
  • 自分の好きな遊びを見つけて集中して遊んでいる
すもも【元保育士ライター】

1歳児では、保育士との遊びを楽しむようになりますが、一人遊びも大事な時期です。戸外や室内で、自分の好きな遊びを見つけて遊ぶ姿を大切にしてあげたいですね。苦手な食べ物があると嫌がる姿が見られますが、無理強いはさせず、少しずつ食べられるように見守っていきましょう。

【1歳児・12月の個人案】ねらい

1歳0ヶ月〜1歳6ヶ月

  • 保育士と一緒に元気に身体を動かして遊ぶ
  • 季節の音楽に親しみ、音楽に合わせて身体を揺らしたり手を叩いたりして楽しむ
  • 戸外から帰った後や食事の前には、積極的に手洗いをする
  • 簡単な身の回りのことを自分でしようとする
すもも【元保育士ライター】

寒い日でも元気に戸外遊びを行い、身体を動かして健康に過ごせるようにしたいですね。12月はクリスマス会があるため、季節の歌や手遊びで雰囲気を楽しめるようにしましょう。

1歳7ヶ月〜2歳

  • 保育士と一緒に元気に身体を動かして遊ぶ
  • 簡単な衣服の着脱を自分でしようとする
  • 友達との関わりを持ち、保育士の仲立ちで玩具の貸し借りを行う
  • 靴を自分で履こうとする
  • スプーンやフォークを使って自分で食べようとする
すもも【元保育士ライター】

高月齢児では、簡単な衣服の着脱や、靴の脱ぎ履きを自分でしようとする姿が多く見られます。保育士が手伝おうとすると「じぶんで」と嫌がることもあるため、さりげなく援助するのが大切です。

1歳児共通の子どもの姿 文例

  • 保育士と一緒に元気に身体を動かして遊ぶ
  • 季節の歌や音楽に親しむ
  • 積極的に食事をとろうとする
  • 友達に興味を持ち、関わろうとする
  • サンタクロースに興味を持ち、クリスマス会の雰囲気を味わう
すもも【元保育士ライター】

12月は環境づくりや製作、手遊び歌などを通してクリスマスの雰囲気を味わえるようにしましょう。クリスマス会では、サンタクロースに興味を示す子どもも多いと思います。友達との関わりが増え、その分トラブルも起きやすいため、保育士が仲立ちとなり、関わり方を知らせていきましょう。

【1歳児・12月の個人案】環境構成と保育者の配慮

1歳0ヶ月〜1歳6ヶ月

  • 歩行が安定していない子どもの転倒に注意し、近くに危険な物がないかを確認する
  • 友達との関わりを持てるように保育士が仲立ちとなる
  • 苦手な食べ物を食べられた時は共に喜び、自ら食べようとする意欲へ繋げていく
すもも【元保育士ライター】

低月齢児では、歩行が安定していない子ども達が多いです。一人歩きを始めたばかりの子どもは、転倒による怪我が起きる可能性が高いので、安全に過ごせるように環境を整えておきましょう。戸外でも石などが落ちていないかをチェックし、安全面に留意してくださいね。

1歳7ヶ月〜2歳

  • 一人ひとりの排泄の間隔を把握してトイレに誘う
  • 自分で最後まで食べようとする意欲を受け止め、時に援助する
  • 着脱をやりにくそうにしている場合は、さりげなく援助し、自分でしようとする気持ちを大切にする
すもも【元保育士ライター】

12月になると、気温が下がって寒いため、トイレの間隔が近くなる子どもがいます。一人ひとり排尿の間隔は違いますが、トイレトレーニングを行っている子どもは、こまめにトイレに誘ってあげましょう。クラスの保育士間で、子どもの排尿感覚を共通認識しておけば、トイレトレーニングを進めやすいですよ。

1歳児共通の子どもの姿 文例

  • 温度計をこまめにチェックし、室温や湿度を調節する
  • 感染症が流行りやすいため、玩具や備品などを消毒して清潔を保つ
  • 園庭に危険な物が落ちていないかなどを確認して、安全に遊べるようにする
すもも【元保育士ライター】

温度計を定期的に確認し、快適な温度と湿度を保てるようにしてあげましょう。保育室中が乾燥していると、大人も子どもも体調を崩しやすいため、加湿器の導入も行ってくださいね。園庭に危険物が落ちていないかも確認し、安全に遊べるように心がけましょう。

【1歳児・12月の個人案】食育

1歳0ヶ月〜1歳6ヶ月

  • 保育士に食べさせてもらったり、手づかみ食べをしたりして、満足するまで食事をする
  • 苦手な食べ物を少しだけでも食べようとする
  • 食事の後は、手や口を自分で拭こうとする
すもも【元保育士ライター】

低月齢児では、スプーンやフォークを使って食べるよりも、手づかみ食べをする子どもが多いです。手づかみ食べも成長の証であるため、見守る姿勢を大切にしてくださいね。ただ、一度に多くの食べ物を口に入れてしまうと、喉に詰まる危険性があるため、量の調節は保育士が行いましょう。

1歳7ヶ月〜2歳

  • スプーンやフォークの正しい持ち方を知らせていく
  • 保育士の励ましを通して、苦手な食べ物も自ら食べようとする
  • 食べ終わったら、自分で手や口を拭く
すもも【元保育士ライター】

高月齢児では、徐々にスプーンやフォークの正しい持ち方を知らせていきましょう。最初はなかなか持てないと思いますので、少しずつで大丈夫です。自分で食べようとする気持ちを受け止め、苦手な食べ物にも自らチャレンジする意欲に繋げていきたいですね。

1歳児共通の子どもの姿 文例

  • 様々な食材に慣れ、苦手な食べ物も少しずつ食べようとする
  • 楽しい雰囲気の中で、ゆっくりとよく噛んで食べる
  • 保育士に手伝ってもらいながらも自分のペースで食べようとする
すもも【元保育士ライター】

食事の時間で大切なことは、楽しい雰囲気づくりです。保育士が楽しい雰囲気づくりを心がけ、子どもが意欲的に食事をとろうとする環境が大切と言えます。苦手な食べ物を食べられた時はたくさん褒めてあげ、子ども一人ひとりの成長をしっかりと認めてあげたいですね。

1歳児の個人案を作成する際の注意点

  • 子ども一人ひとりの成長過程に応じたねらいや援助を記入する
  • 子どもの姿をしっかりと観察する
  • 個人差を受け止める
  • 1歳児の特徴や発達過程をきちんと把握する

1歳児の個人案を作成する際は、上記の4つのポイントを押さえておきましょう。

成長は個人差が大きいため、一人ひとりの成長過程をしっかりと観察し、子どもに合った目標を決めるのが大切です。

また、1歳児ではイヤイヤ期や、自分でしたい気持ちが芽生えてきますので、その部分も考慮して保育士の援助や関わり方を考えていきましょう。

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この記事を書いた人

8年間保育士として勤務し、主に乳児クラスの担任を務めて参りました。
認可保育施設や認可外保育施設での職務経験を活かして、保育士さんに役立つ記事を執筆させていただきます。

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