フリーランス保育士になるには?働き方やメリットデメリット、なり方を現役フリーランス保育士が解説!

保育士 フリーランス

「フリーランス保育士に興味があるけれど、どうやって仕事を獲得しているのだろう?」「フリーになってメリットはあるのかな?」など、フリーランス保育士が気になる人は多いのではないでしょうか。

本記事では、フリーランス保育士になるための準備や働き方、メリットデメリットまで詳しく解説します。

新しい保育士の働き方に挑戦してみたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事をまとめると
  • 保育士不足の深刻化や多様な働き方へのニーズ増加などから、フリーランス保育士の需要は高くなっている
  • フリーランス保育士の働き方には、ベビーシッターや単発保育士などがある
  • 時間や場所に縛られない柔軟な働き方ができる一方、収入が不安定になりやすいデメリットもある
  • 自己管理や一人で働くことを好む人にフリーランス保育士は向いている
【元保育士】ゆぴライター

フリーランス保育士は、一般的な保育士と変わらず子どもへの愛情や子どもの命を守る責任感が求められます。働き方が緩くなるからとは言え、仕事に対する使命を忘れてはいけません。保育士として責任を全うしましょう。

この記事を書いた人
岡本

ゆぴ  元保育士ライター

保育士歴9年。ピアノが得意で、子どもと一緒に歌をうたうことが好きでした。現在は、専業主婦兼Webライターとして活動中です。保育士や保育士を目指す方の、力になれるような記事を執筆しています。

目次

保育士はフリーランスで働ける?

結論、保育士はフリーランスとして働けます

以下の背景から、フリーランス保育士の需要が徐々に高まっているのが事実です。

  • 保育士不足の深刻化
  • 多様な働き方へのニーズ増加
  • 一時預かりやベビーシッターの需要拡大
  • 保育園以外の現場でも働ける

フリーランスは、特に都心部や保育人材不足が深刻な地域で注目されています

保育士資格を活かしながら時間や場所に捉われない働き方を求める人が増えているため、今後もフリーランス保育士の需要が高まる可能性は高いでしょう。

フリーランス保育士の働き方5選

「フリーランス保育士は具体的にどのように働くの?」と、働き方がイメージできていない人もいると思います。

フリーランス保育士はベビーシッターや単発保育士のように保育を行うだけでなく、起業や保育士ライターに転身するなど様々な角度から保育に携われるのが特徴です。

ここでは、フリーランス保育士の働き方5選を詳しく解説していきます。

ベビーシッター

ベビーシッターは、保育園やこども園などの施設でなくご家庭や企業に訪問し保育を行います

一般的な保育とは異なり、次のような特徴があります。

  • 保護者の依頼に応じて時間・場所・内容が柔軟に変化する
  • 毎日子どもの人数や年齢が異なる
  • 登録制のマッチングサイトや個人契約で仕事を受けるケースが多い

一人ひとりの子どとじっくり関われる、好きな時間に働けるなどのメリットだけでなく、一人保育のプレッシャーや責任が重い、トラブル対応が自己責任になるといったデメリットもあることを頭に入れておきましょう。

単発保育士

単発保育士は、1日単位や短期間だけ働く保育士を指します。

募集がかかっている保育園などの施設に一時的な保育要員として勤務することが多いです。

  • 1日〜数日単位で必要なときだけ働くスタイル
  • 勤務先はその都度変わり、さまざまな園や現場を経験できる
  • 派遣会社に登録するケースが多く、自分のスケジュールに合わせて選べる

職場の人間関係に深く関わる必要がなく、ストレスなく働けるのが特徴。

様々な保育現場に携われるので、今後長期的に働ける職場を探すための転職活動としても活用されています。

保育×起業

保育士資格や保育に関する得意なことを活かしたサービスを起業するのも一つの方法です。

  • リトミック・ベビーマッサージなどの親子教室
  • 子ども向けの料理教室
  • 少人数保育室、家庭保育サポート
  • 保育士向けの接遇研修や発達理解研修
  • 発達やしつけ、育児不安などを聞くオンライン相談室
  • 子ども向けの絵本や教材の開発

保育士の専門性と信頼性をアピールして集客すれば、上記のように様々な分野からサービスを提供できます。

ご自身の好きなことや得意なことをサービスに活かせないか、検討することから始めてみましょう。

イベント託児サービス

イベント託児サービスとは結婚式・セミナー・企業イベント・講演会などの会場に出張し、一時的に子どもを預かる保育サービスです。

  • 短時間・単発で働ける
  • 会場に設置された臨時の託児スペースで保育を行う
  • 0歳〜小学生まで、年齢層の異なる子どもを同時に保育することがある
  • 同じ現場で複数人の保育士・スタッフと一緒に保育する場合が多い

週1回や月に2回など好きなタイミングで働けるので、ライフスタイルに合った働き方が可能です。

「預けられて助かった」と利用者に感謝されることが多く、やりがいを持って働けます。

柔軟に働けるため、副業にも向いているでしょう。

保育メディアでのライター

保育経験のある方は、経験や知識を活かしWebライターとして働くことも可能です。

主にWebメディアや企業サイト、ブログなどで保育に関する記事を執筆します。

  • 在宅中心でパソコン1台で仕事ができる
  • フリーランスとして自分のペースで執筆可能
  • クラウドソーシングや求人サイト、直接契約などで案件を獲得する

保育現場の経験があるため、信頼性の高い記事が作成できます。

一点懸念すべき点は、子どもと関わる機会がないことです。

子どもと関わりたくて保育士になった方は、将来的に物足りなさを感じることがあるでしょう。

フリーランス保育士のメリットとデメリット

「フリーランス保育士ってあんまり聞いたことがないけど、どんなメリットがあるの?」と、メリットやデメリットが気になりますよね。

ここでは、フリーランス保育士のメリットデメリットをそれぞれ詳しくご紹介します。

フリーランス保育士になるメリット

フリーランス保育士は「柔軟な働き方ができる」「人間関係のストレスが少ない」など、負担をかけずに働けるメリットがあります。

スキルを磨き実績を積んでいけば、通常の保育士以上の高収入も目指せるでしょう。

時間や場所に縛られない柔軟な働き方ができる

フリーランス保育士は、時間や場所に捉われず柔軟な働き方ができるのが特徴です。

  • 明日急遽時間ができたから仕事を入れよう
  • 気分転換にカフェで作業しよう
  • 次回は乳児と関わる案件を探そう

自分で時間や場所を調整できるので、家事や育児との両立や副業としてもこなしやすいですよ。

人間関係のストレスが少ない

フリーランス保育士は一定の職場にとどまらず毎回違う場所で働くことが多いため、人間関係のストレスが少ないです。

「子どもと関わるのは楽しいけれど、大人の人間関係が厄介」「特定の人と関わるのを避けたい」と言う方にフリーランス保育士は向いているでしょう。

【元保育士】ゆぴライター

保育士ライターの場合は時々クライアントさんとオンラインで打ち合わせをする程度で、基本誰とも顔を合わせずに働けますよ。

スキル次第で高収入も可能

「フリーランスは稼ぐのが難しそう」というイメージがあるかもしれませんが、スキルを磨いたり実績を積んだりしていけば、通常の保育士以上の高収入を得ることも可能です。

高収入を目指すならば、単に保育士資格だけでなく次のような+αのスキル・専門知識を取得する必要があります

  • ベビーシッター認定資格
  • チャイルドマインダー
  • 幼児食インストラクター
  • 保育英語
  • 発達障害児支援士

フリーランス保育士になるデメリット

フリーランス保育士にはメリットがある一方、「収入が不安定」「自己責任が多い」など少なからずデメリットも存在します。

メリットと併せてデメリットも把握し、フリーランス保育士を目指すか検討する材料判断にしましょう。

収入が不安定になりやすい

フリーランス保育士は、通常の保育士と比較して収入が不安定になりやすいです。

収入が安定しないのには次の理由が挙げられます。

  • 自分で仕事を獲得しなければならない
  • 単発や短期の仕事が多い
  • 家庭や企業の都合により急なキャンセルが発生する場合がある
  • 時給が高くても働く時間が限られている
  • 病気やトラブルで休むと収入が0になる

安定した収入を求めるなら、実績やスキルを磨いたり集客方法を学んだりすることが大切です。

契約やトラブル対応などすべて自己責任

契約やトラブル対応などの際、会社に雇用されていないフリーランス保育士は全て自分で責任を取らなければなりません

  • 契約書の作成、確認
  • 子どもの怪我、料金トラブルの対応
  • 所得税や確定申告の手続き

上記のように、様々な契約事項やトラブルを対処する義務があります。

「自由に働ける=責任は自分で背負う」ことを頭に入れておきましょう。

ローン審査などで信用面に不利

会社に属していないフリーランス保育士は、住宅ローンやクレジットカード作成などの信用面で不利とされています

信用面が不利になるのには、次のような理由が考えられるでしょう。

  • 収入が不安定とされている
  • 雇用証明が提出できない
  • 開業間もないと実績が少ない

信用面の不利をカバーするには、収支報告書や事業計画書を準備して安定性をアピールすることが大切です。

フリーランス保育士になるための準備とステップ

 「フリーランス保育士になるための準備や手続きは難しい」とイメージしている人は多いと思います。

確かに初めは少し苦労するかもしれませんが、手順をしっかりと下調べしておけばスムーズに進められますよ。

ここではフリーランス保育士になるための準備とステップを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

① まずは働き方の方向性を決める

初めに、フリーランス保育士としてどのように働くのか方向性を決めましょう

  • 子どもと関わる仕事に就くのか、保育現場から離れるのか
  • 週に何日程度働くのか
  • 本業又は副業なのか
  • 年収はどの程度を目標にするのか

フリーランス保育士は、保育以外にも起業やライターなど様々な働き方ができます。

保育士の資格を活かしてどのような職に就きたいのかを考えること大切です。

② スキル・実績の棚卸しと強みの明確化

次に、フリーランス保育士として実績を積むためにどのようなスキルや強みを売り込むのかを明確にしましょう

  • 障害児保育の経験が豊富
  • ベビーシッターの資格を所持している
  • 英語保育ができる
  • ピアノの演奏や弾き歌いが得意
  • 乳児クラスを10年間担当していた

開業間もない保育士が実績を作るためには、「この人に子どもを預けたい」と思わせるような強みやスキルをアピールしなければなりません

自身の保育に関する得意分野やスキルは何なのか、洗い出してみてください。

③ 開業届の提出

働き方の方向性や自身の強みを明確化できたところで、開業届を提出する段階に入ります

開業届の提出方法
  1. 国税庁のWebサイト又は税務署を通し「個人事業の開業・廃業等届出書」を入手する
  2. 開業届に必要事項を記入する
  3. 提出控え用に控えを1部コピーしておく
  4. 郵送・窓口提出・e-Tax(電子申請)のいずれかから最寄りの税務署に提出する
  5. 青色申告をしたい場合は「青色申告承認申請書」も同時に提出する(節税効果が大きい)

必要書類を税務署に1枚提出するだけと、開業手続きは至ってシンプルです。

開業届は開業日から1ヶ月以内に提出するようにしましょう。

④ SNSやサイトで実績・プロフィールを発信

開業届を提出したら、本格的に仕事のスタート地点に立ちます。

SNSやサイトで実績とプロフィールを発信しましょう。

フリーランス保育士が自分を売り込むためにおすすめのSNS
  • Instagram…視覚的な信頼感を伝えるのに最適、親しみやすい
  • X(旧Twitter)…気軽に発信できる、保護者や業界の人と繋がりやすい
  • LINE公式アカウント…保護者やリピーターとの個別連絡、告知に便利
  • note・ブログ…専門性や信頼感を伝える長文コンテンツに最適
  • YouTube・TikTok…動画で人柄やスキルをダイレクトに伝えられる

自身のスキルや実績を売り込むためには信頼性や親しみやすさ、専門性をバランスよく発信する必要があります。

いきなり全部のSNSを運用するのは難易度が高いので、始められそうなツールから挑戦してみてください。

フリーランス保育士に向いている人の特徴

フリーランス保育士は、自分で営業しなければいけない、一人で働くことが多いなどの特徴があります。

そのため、フリーランス保育士に向いている人の特徴も明確です。

ここでは、どのような人がフリーランス保育士に向いているのかを解説します。

フリーランス保育士に向いている人の特徴
  • 自己管理が得意な人
  • 一人で働くことに孤独を感じない人
  • 主体的に働ける人
  • コミュニケーション能力が高い人
  • 変化に柔軟な人

会社に雇われないフリーランスは、自分でスケジュールや書類を管理しなければなりません。

「今月⚪︎万円稼ぐためにはあと⚪︎回仕事を入れないと」など、自己管理ができる人に向いています

また、基本的に1人で働く時間が多いフリーランス保育士は、悩みや疑問を相談できる仲間が少ないので、常に1人で働くことに孤独や不安を持たない方におすすめです。

保育場所や子どもの年齢、人数など環境が毎度変わる仕事のため臨機応変な対応も求められます

「自分の力で働く」ことに前向きに取り組めるかが重要なので、柔軟性や責任感、行動力などはあるか自身を見つめ直してみましょう。

フリーランス保育士が答える!よくある質問Q&A

「フリーランス保育士は開業どれくらいで収入が安定するの?」「年齢関係なくできる?」など、フリーランスに関する疑問は尽きないと思います。

新しい挑戦をする前に、疑問は全て解決しておきたいですよね。

ここでは、フリーランス保育士に関するよくある質問3つにお答えするのでぜひ参考にしてみてください。

Q1:フリーランス保育士になってどれくらいで収入は安定する?

フリーランス保育士が軌道に乗って収入を安定させるまでの期間は人によって異なりますが、6ヶ月〜1年程度を目安にしておくとよいでしょう

収入が安定するまでに時間がかかるのには、次のような理由があります。

  • 最初は単発案件が中心で継続的な収入が見込みづらい
  • リピーターや紹介がないと集客に苦戦する
  • 自分で営業・契約・料金設定を学びながら進める必要がある
  • SNSや口コミが広がるまでには一定の時間が必要

軌道に乗るまでは複数の収入源を組み合わせなければならないかもしれませんが、SNSで発信したり得意分野を明確にしたりして根気よく活動を続けてみてください

Q2:フリーランス保育士の年収は?

フリーランス保育士の年収は、一概には言えないものの300万円〜500万円程度です。

副業中心の場合は60万円以上と低いものの、高単価の仕事を継続して受注している場合は600万円を目指すことも不可ではありません。

年収額は、次の項目が左右します。

  • 働き方
  • 勤務日数、時間
  • 地域
  • 単価
  • スキル

自分の働き方や戦略次第で年収は大きく変動するので、初年度は不安定でも実績と信頼をつけて高収入を目指しましょう。

Q3:何歳からでも挑戦できる?

年齢に関係なく始められるのがフリーランス保育士の特徴です。

年齢制限はないので保育士資格とやる気、柔軟な働き方を受け入れる姿勢が整っていればどなたでも挑戦できますよ。

また、フリーランス保育士は次のように年齢別の強みもあります。

年代強み
20〜30代・体力があり動きの多い現場もこなせる
・SNSやデジタルに強く発信力を武器にできる
40〜50代・保育現場での経験や子育て経験が強みになる
・保護者からの信頼感が厚く継続依頼につながりやすい
60代〜・長年の経験や包容力が子どもや保護者から好評
・体力に応じてベビーシッターや少人数保育、講座講師などの形で活躍できる

人生のどのステージからでも挑戦できるので、諦めずに挑戦してみてくださいね。

まとめ

フリーランス保育士について働き方やメリット・デメリットなどをご紹介しました。

年々需要が高まっているフリーランスは、時間や場所に縛られずに働ける、人間関係のストレスがないなどメリットがたくさんあります

開始直後の安定した収入は厳しいですが、コツを掴むことで徐々に軌道に乗り、自分のスキルや実績が評価されれば高収入も夢ではありません。

本記事でご紹介したフリーランス保育士になるまでのステップを参考に、新しい働き方にチャレンジしてみてくださいね。

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この記事を書いた人

保育士歴9年。ピアノが得意で、子どもと一緒に歌をうたうことが好きでした。現在は、専業主婦兼Webライターとして活動中です。保育士や保育士を目指す方の力になれるような記事を執筆しています。

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