保育日誌の書き方を元保育士が解説!書き方のコツや記録のポイント・例文を紹介

保育業務に欠かせない保育日誌は、1日の振り返りをするための大切な書類です。

「保育日誌に何を書いたらよいのか分からない」「日誌を書くのに長時間かかってしまう」など、お悩みの方は多いのではないでしょうか。

本記事では、保育日誌の書き方のコツやポイントを詳しくご紹介するので、スラスラと保育日誌が書けるようになりたい保育士の方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事をまとめると
  • 保育日誌の記録には保育の振り返り、保育士間の情報共有などの目的がある
  • 日誌を記入する際は簡潔かつ具体的に書くことが大切
  • 年齢や月齢により、保育内容やねらいは大きく変化する
  • 保育中に印象に残る子どもの姿をメモしておくとスムーズに記入できる
【元保育士】ゆぴライター

私も保育士時代、リーダーの週に毎日日誌を記入していました。書き方のコツを掴むまでに時間がかかり、苦労した記憶があります。保育日誌は誰もが苦戦する保育士の通り道です。ポイントを押さえて適切に書けるようにしましょう。

この記事を書いた人
岡本

ゆぴ先生  元保育士ライター

保育士歴9年。ピアノが得意で、子どもと一緒に歌をうたうことが好きでした。現在は、専業主婦兼Webライターとして活動中です。保育士や保育士を目指す方の、力になれるような記事を執筆しています。

目次

保育日誌は何のため?目的を知ろう!

保育日誌は、1日の保育内容やねらいを記入するだけではありません。

いつでも保育内容や子どもの姿を振り返れるようにする、業務改善に活かすなど様々な目的があります。

保育日誌を記録する目的を明確にすることで、より内容が詰まった日誌が書けるようになりますよ

ここでは、日誌を記録する目的を3つの項目に分けて詳しく解説します

保育の振り返りのため

保育日誌は、1日の保育を振り返るために役立ちます

  • ねらいに沿って活動ができた
  • 言葉かけを工夫することでA児が普段とは異なる反応を見せた
  • もっと子どもが興味を持てるように導入を工夫するべきだった

その日の保育を振り返ることで、良い点悪い点をそれぞれ洗い出すことができます。

「あのときA児はどうしてそのような姿をとったのかな」「次はもっと導入に力を入れよう」と今後の保育に活かせるので、できる限り鮮明に書き出すようにしましょう

保育士間の情報共有のため

保育士間が情報共有をするのに必要なのが保育日誌です。

特にシフト制を取り入れている保育施設では保育士の入れ替わりが多く、日々の保育内容や子どもの姿が把握しづらいです。

「昨日は急に雨が降ったけど何の活動をしたんだろう」「子どもたちは新しいゲームに興味を持ったかな?」

と、休日明けに日誌に目を通せばその日の情報を把握できます。

保育日誌を記入する際は、一目で保育内容が周りの保育士に伝わるよう分かりやすく書くことを心がけてください。

業務改善に活かすため

保育日誌に保育の振り返りを記入することは、業務改善にも繋がります

複数担任の場合、リーダー、サブ、補助など役割分担を決めるのが一般的です。

保育が上手く回らなかった日は、どうしてそのようになってしまったのかを保育士間で考え、改善策も併せて日誌に記入しましょう。

一人ひとりが自分の役割を明確に理解して業務を行えます。

1人担任の場合は、「こういう場面で周りの保育士のサポートが欲しい」「1人で子どもを見るにはどう工夫するべきか」などを考えて記入してみてください。

【はじめに】誰でも簡単に保育日誌を書くコツ・方法

保育日誌は、基本クラスのリーダーが記入しますが、「日誌を書くのが初めてでどうやって書けば良いのかわからない」「何を書いたら良いの?」と戸惑う人も多いのではないでしょうか。

今回ご紹介する日誌の書き方3ステップ「①テンプレートを作る②メモをする③文章を整える」を参考に、日誌を書くコツを掴みましょう。

【ステップ①】テンプレート(枠組み)を作ろう

保育日誌は園が用意しているテンプレートに沿って記入することが多いですが、テンプレートがない場合は枠組みを作成するところから始めましょう。

基本的には、以下の項目を組み込むとよいです。

  • 日付/天気
  • 出席人数/欠席者(理由)
  • 活動のねらい
  • 活動内容
  • 子どもの姿/保育者の援助
  • 保育を振り返っての反省

テンプレートを設定しておけば、項目を埋めるように記入するだけで要点のまとまった日誌になります

テンプレートの構成は自由ですが、上段から活動のねらい、活動内容、子どもの姿、反省とすると後で見返しやすいのでおすすめです。

【ステップ②】テンプレートに沿ってメモをしていく

テンプレートを設定したら、項目に従ってメモを取りましょう。

メモを取ることで何を伝えたいのかが頭の中で整理でき、スラスラと記入できるようになります

文章を書く前にメモをとるのもよいですが、「この場面は忘れずに書きたい」「この子どもの発言を覚えておきたい」ということがあれば、保育中に余裕のあるときや昼休み中にメモしておくのもおすすめです。

具体的には、以下のような内容をメモしてみましょう。

  • 印象に残った子どもの姿や言葉
  • 活動がうまく進んだ(進まなかった)原因
  • 次の活動にどう活かしたいか
  • 活動を通して感じたこと

【ステップ③】メモをまとめて文章を整えていく

一通りメモしたら、まとめて文章を整える作業に入ります。

文章を記入する際は、以下の点を意識しましょう。

  • 事実と感想を分けて整理する
  • 子どもの姿を具体的にする
  • ねらいや計画と結びつける
  • 結果だけでなく過程を大事にする
  • 主観的すぎる表現は控える
  • 翌日の保育につながる視点を入れる

保育日誌は、メモをもとに事実と感想を分けて整理し、子どもの表情や言葉など具体的な姿を中心にまとめることが大切です。

すべてを書こうとせず印象的な場面を拾い、保育者の関わりやねらいとのつながりを意識します。

結果だけでなく過程を捉え、翌日の保育に生かせる視点で文章を整えましょう。

保育士ライターが伝授!保育日誌でつまずいたらチェック!

毎日日誌を書いていると、「今日は何を書いたら良いのだろう」「特に印象に残る出来事がなかったな」など、上手く書けない日もでてくると思います。

そのようなときは、以下の方法を参考にしてみてください。

  • 事前にどの部分に注目しておくか決めておく
  • 保育中に気になる子どもの姿や印象に残る姿をメモする
  • 具体的なセリフやエピソードを添える
  • 自身の中で定型文を考えておく

「今日はC児との関わりに着目して日誌を書こう」と記入したい部分を事前に決めておくと、そのときの子どもの姿や自分の声かけに意識でき、振り返った時にスムーズに作成できます

また、子どものセリフやエピソードを具体的に添えると当時の様子が思い出しやすくなりますよ。

保育日誌の言葉遣いで配慮するべきポイント

保育日誌は記録として残り、自分だけでなく同じクラスの職員や主任、園長も目を通します。

場合によっては保護者に見せる機会がある園もあるかもしれません。

日誌を書く際は、言葉遣いに対する読み手への配慮を行い、以下の点に注意して記入しましょう。

否定的な言い回しを避ける

  • 「わがまま」「落ち着きがない」など評価語を使わない
  • 行動だけを書き、感情や性格を決めつけない
  • できなかった点より取り組む姿勢に目を向ける
  • 否定語は状況説明に言い換える

保育日誌では、否定的な言い回しを避け、子どもの姿をありのままに伝えることが大切です。

評価的な言葉を使うと、子ども自身の性格や資質を否定している印象を与えてしまいます。

そのため「〇〇できなかった」と書く代わりに、どのような場面で、どんな行動をしていたのかを具体的に記すよう心がけましょう。

取り組もうとする姿勢や気持ちにも目を向けることで、前向きで温かみのある記録になります。

断定的な表現を避ける

  • 一場面だけで結論づけない
  • 「いつも」「必ず」など強い言葉を使わない
  • 一時的な姿であることが伝わる表現にする
  • 子どもの可能性を閉ざさない書き方を意識する
  • 成長の途中である視点を忘れない

断定的な表現は、子どもの姿を固定化してしまうため注意が必要です。

保育日誌に残る言葉は、その子の評価として受け取られることもあります。

「〇〇ができない子」と書くのではなく、「この場面では難しい様子が見られた」など、その時点の姿として表現することが大切です。

成長の途中であることを前提に記録することで、今後の変化や育ちにつなげやすい日誌になりますよ。

保育日誌をより書きやすく・スムーズに作成するポイント

保育日誌は保育の振り返りとしても活用するので、ただその日の活動内容を長々と書けばよいわけではありません

見返した時にその日の保育内容が頭に入りやすいように、簡潔かつ具体的に書く必要があります。

ここでは、保育日誌の書き方のコツや記録のポイントを5つ解説するので参考にしてみてください。

簡潔に書く

保育日誌は自分だけではなく、担任や主任、園長など様々な人が目を通すため簡潔に書くようにしましょう。

その日の保育内容や子どものエピソードを長々と書くだけでは、伝えたいポイントが不明瞭です。

簡潔に記入することで、必要な情報や重要なポイントをすぐに把握できます。

誰が読んでも分かりやすく必要な情報がしっかり伝わる文章を意識してください。

具体的な表現を使う

子どもの姿を書く際は、できる限り具体的な表現を使うようにしましょう

×→楽しそうにしていた

○→友だちと積み木遊びをしながら「高くできた!」「次は車を作ろう」と話していた

そのときの発していた言葉や動作などを詳しく書くことで、実際の様子がイメージしやすいです。

また、具体的に書くと「できるようになったこと」や「興味関心の変化」などが明確に記録として残るため、今後の指導にも役立ちます。

箇条書きを活用する

保育日誌では、文章に加え箇条書きを上手く活用してみましょう

箇条書きには以下のようなメリットがあります。

  • 情報が整理され見やすい
  • 書く側の時間短縮になる
  • 重要なポイントが目立つ
  • 複数の出来事を分けて記録しやすい

書きたいことが多かったり上手くまとめられなかったりする場合、箇条書きにすることで要点を分かりやすく伝えられます

また、文章構成を考える必要がないため、書き手の負担が減り継続して書きやすいです。

客観的な視点を保つ

主観が入りすぎると、事実が曖昧になり読み手に誤解を与える可能性があるため、客観的な視点を保つようにしましょう

主観的な表現→落ち着きがなかった

客観的な表現→周りが気になってしまい2〜3回立ち歩いていた

保育日誌は、あくまでも子どもの姿や出来事を正確に記録するものです。

発達記録や今後の支援にも役立つので、事実を正しく伝えるよう意識してみてください。

保護者向けの伝わりやすい表現

保育日誌を連絡帳と兼ねている、面談や保育参観時の資料として活用するなど、園の方針によっては保育日誌を保護者に見せる機会があるため、保護者が見ても分かりやすい表現を意識して作成しましょう。

具体的には、以下の点に注目してみてください。

  • 専門用語を乱用しない
  • 主観的、否定的な表現は避ける
  • 個人情報を出さない

基本保育日誌は職員が共有することを目的に作成しているため、保護者に見せる場合は日誌の一部を抜粋したり適切な表現であるか確認したりしてから共有しましょう

年齢別・保育日誌の書き方と例文

日誌を書く際「年齢に合ったねらいを立てるのが難しい」「何に着目したらよいか分からない」とお困りの方も多いのではないでしょうか。

ここでは、0〜5歳児の保育日誌の書き方と例文をご紹介します。

それぞれの年齢に書き方の要点やポイントがあるので、コツを学びましょう。

0歳児の保育日誌の書き方と例文

0歳児は乳児、幼児の中でも特に成長が著しい月齢です。

毎日似たような活動が多いものの、日々少しずつ成長しているので、普段の様子との変化や成長した姿に着目してみるとよいでしょう。

0歳児の保育日誌の書き方と例文

【ねらい】

保育者とスキンシップを取りながら触れ合い遊びを楽しむ

【活動内容】

音楽に合わせて保育者と一緒に触れ合い遊びをする

【子どもの姿】

音楽に合わせながら身体を揺らしたり保育者と触れ合ったりして楽しんでいた。音楽が止まり再び流れると、うれしそうに手を叩いていた。

【考察・反省】

一人ひとりの様子を見ながら丁寧に触れ合えた。今後はCDの音源だけでなく、より心地よさを味わえる保育者の歌声を中心にした触れ合い遊びや手遊びも取り入れたい。

1歳児の保育日誌の書き方と例文

行動範囲が広がり様々なものに興味が向く1歳児では、一人ひとりがどのような活動や遊びに関心を持って取り組んでいるかを捉えてみるとよいでしょう。

1歳児の保育日誌の書き方と例文

【ねらい】

保育者と一緒に砂場遊びを楽しむ

【活動内容】

スコップやバケツを使い砂場で遊ぶ

【子どもの姿】

スコップで砂をすくいバケツに入れたり、型にとったりして遊ぶ。保育者が作った山に興味を持ち真似して作ろうとしていた。

【考察・反省】

前日の雨で土がちょうど良い硬さだったため、型抜きが上手くでき満足しているようだった。スコップの数が足りずトラブルになる場面が多々見られたので、次回は多く用意する。

2歳児の保育日誌の書き方と例文

2歳児になると語彙が増え、保育者や友だちとの会話も少しずつ成立していきます

自己主張も増えてくる時期なので、子どもの発する言葉や周りの人との関わり方に焦点を当ててみてください。

2歳児の保育日誌の書き方と例文

【ねらい】

保育者や友だちと同じ遊びをしながら言葉のやりとりを楽しむ

【活動内容】

室内でごっこ遊びやパズル遊び、粘土遊びなど好きな遊びに取り組む

【子どもの姿】

おうちごっこでは、役割分担を決めて「〇〇はお姉ちゃん」「〇〇はお父さん」となりきりながら遊ぶ。「ただいま」「おかえりなさい」など友だち同士でやりとりをして楽しんでいた。

【考察・反省】

保育者が介入しなくても、子どもたち同士でやりとりができるようになってきていると感じた。最近はおうちごっこへの興味が高まっているので、エプロンやかばん、身につけられるものなどの道具を用意してさらに発展できるようにしていく。

3歳児の保育日誌の書き方と例文

3歳児は自己主張に加え、身体機能も目に見えて発達していきます

運動面での成長が感じられる活動を積極的に取り入れ、子どもの姿を記録していきましょう。

3歳児の保育日誌の書き方と例文

【ねらい】

巧技台で楽しく遊びながらバランス感覚や集中力を養う

【活動内容】

巧技台や平均台、マットで構成されたサーキット遊びに取り組む

【子どもの姿】

  • 保育者と手を繋ぎながら平均台を渡ろうとする
  • 1度完走すると面白さに気づき何回も繰り返して行う
  • A児は初めての巧技台に恐怖感を持ち参加できなかった

【考察・反省】

  • サーキットの準備に時間がかかり子どもを待たせてしまったため、次回は朝のうちに用意しておく
  • よろこんで何回も挑戦する子、1度も挑戦しない子など子どもによって反応が分かれたので、一人ひとりの姿を担任間で共有しながら無理のないように続けていく
  • 次回はA児も参加できるように難易度の低い箇所も設定する

4歳児の保育日誌の書き方と例文

4歳児になると、気の合う友だちと好きな遊びを楽しみ始めるようになります。

子ども同士の関わり方や衝突した時の保育者の関わり方を細かく記入しておくと、今後の指導の際に役に立ちますよ。

4歳児の保育日誌の書き方と例文

【ねらい】

気の合う友だちと好きな遊びを見つけて遊ぶことを楽しむ

【活動内容】

園庭に出てサッカーや鬼ごっこ、プリンセスごっこなどをして遊ぶ

【子どもの姿】

サッカーボールの取り合いでA児とB児のトラブルが何度か見られた。保育者が仲立ちに入るとお互いの気持ちを受け入れようとし「ごめんね」「いいよ」と解決できた。

【考察・反省】

年度始めに比べると相手の気持ちを受け入れようとする姿が見受けられるが、まだまだ保育者の介入が必要のため、必要に応じながら関わっていく。

5歳児の保育日誌の書き方と例文

5歳児は、友だちと協力し同じ目標に向かって活動することを楽しむ時期です。

集団活動の中でどのような言動をとるか、個々の姿に注目して記入してみてください。

5歳児の保育日誌の書き方と例文

【ねらい】

友だちと意見を出し合いながら卒業制作を進める

【活動内容】

卒業制作のカレンダー制作に向け、グループに分かれて意見を出し合う

【子どもの姿】

  • 友だちの意見には耳を傾けず、自分の意見だけを通そうとする子がいる
  • 相手の意見を聞こうとする子もいる
  • 自分の意見は口に出さず周りの様子を伺う

【考察・反省】

一切会話に参加しない子もいれば、自分の意見を押し通そうとする子まで様々な姿がみられた。子ども同士のやりとりを見守りながら、必要に応じてヒントを出したり話すきっかけを作るようにしたりした。

まとめ

保育日誌の書き方や記録のポイントをご紹介しました。

日誌は誰でも書き慣れるまでに時間がかかるものです。

長年保育士を続けていても、スムーズに書ける日もあれば頭をひねってもなかなかエピソードが思い浮かばない日があるので、焦らず書いていきましょう。

本記事でご紹介した作成のコツも参考にしながら作成してみてくださいね。

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この記事を書いた人

保育士歴9年。ピアノが得意で、子どもと一緒に歌をうたうことが好きでした。現在は、専業主婦兼Webライターとして活動中です。保育士や保育士を目指す方の力になれるような記事を執筆しています。

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