雨天時やちょっとした時間ができたときに「室内活動何をしよう?」と困った経験はありませんか?
本記事では、そんなときにおすすめしたい準備なしでも簡単に楽しめる3歳児の室内遊びを15選ご紹介します。
すぐに取り入れられる遊びばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。
- 3歳児の室内遊びには友だちと関わる経験を積むなどのねらいがある
- 子ども同士のトラブルに迅速に対応できるよう保育者は側で見守る
- 必要な物、準備等をせずにできる遊びやゲームは雨天時や室内活動にぴったり
【元保育士】ゆぴライター私も保育士時代、急な予定変更で室内活動になった際「何をしよう」とあたふたした経験があります。同じような経験をしたことのある保育士さんの役に立てれば幸いです!


ゆぴ先生 元保育士ライター
保育士歴9年。ピアノが得意で、子どもと一緒に歌をうたうことが好きでした。現在は、専業主婦兼Webライターとして活動中です。保育士や保育士を目指す方の、力になれるような記事を執筆しています。


3歳児の室内遊びの「ねらい」は?
3歳児の室内遊びには、ただ遊ぶことを楽しむだけでなく以下のようなねらいがあります。
- 身近な素材や玩具に触れながら、発見する楽しさを味わう
- 友だちと関わり、言葉のやり取りや簡単なルールを守る経験を積む
- 手先や身体の動きを使い、自分なりに工夫して遊ぶ力を育てる
室内遊びは、安心できる環境の中で好きなことに集中したり、友だちと一緒に試行錯誤したりする貴重な時間です。
3歳児は「やってみたい」という意欲が高まる時期のため、遊びを通して社会性やコミュニケーション力、創造性が自然と育っていきます。
自分のペースで取り組める場が、成長に繋がる大切な体験となるでしょう。
3歳児の発達の目安
3歳児は「自分でやりたい」という気持ちがぐんと強くなる時期で、身の回りのことにも挑戦し始めます。
会話がよりスムーズになり、友だちとの関わりも増えていきます。
また、手先の動きが細かくなり、簡単な製作やごっこ遊びを楽しめるようになるのも特徴です。
遊びを通して想像力や社会性が伸び、感情表現も豊かになっていきますよ。
3歳児の室内遊びの注意点
3歳児クラスで室内遊びを設定する際は、以下の注意点に気をつけましょう。
- 遊具の大きさや形状を確認し、誤飲やけがにつながる物を避ける
- 友だち同士のトラブルにすぐ気づけるよう、見守りの距離を調整する
- 片付けやルールを分かりやすく伝え、混乱しない環境を作る
3歳児は興味の幅が広く、動きも活発になるため、室内でも思わぬ事故が起こりやすい時期です。
安全な環境を整えると同時に、遊び方や約束事を丁寧に伝えることで、安心して遊びに集中できます。
見守りつつ、必要な時にそっと手を差し伸べる姿勢が大切です。
3歳児におすすめ!準備なしでできる室内遊び(ゲーム)5選
3歳児は好奇心があふれ、思いついた瞬間に「やってみたい!」が止まらない時期。
ですが、外に出られない日や準備に時間をかけられない場面もありますよね。
そんなときに役立つのが、道具いらずでパッと始められる室内遊び。
シンプルでも、体を動かしたり想像力を働かせたりと、子どもたちの成長に繋がる要素がたっぷり詰まっています。
今回は、特別な準備も材料もいらない3歳児が夢中になれる室内遊び(ゲーム)を5つご紹介するので、ぜひ保育に取り入れてみてください。
じゃんけん列車【ルールのある遊びを覚えよう】
じゃんけんの理解ができるようになる3歳児にぴったりなのが、じゃんけん列車です。
お友だちとじゃんけんをして長い列車を作っていきましょう。
最終的に1つの列車の先頭になった子どもの勝ちです。
初めは、グーチョキパーの理解ができるようにじゃんけん遊びから始めていくとよいでしょう。
- ピアノ(ない場所では歌でもOK)
おおかみさん【幼児も楽しくできる簡単ゲーム】
音源に合わせておおかみの様子を探りながら、食べられないように逃げる簡単な追いかけっこゲームです。
幼児でも簡単にできる遊びのため、室内はもちろん、屋外でも楽しめます。
言葉だけのやりとりが難しい子どもでも、音で状況を感じられるので3歳児にぴったり。
初めは保育者がおおかみ役を行い、慣れてきたら子どもも一緒におおかみ役に参加できるようにしていきましょう。
- 「おおかみさん」の音源
新聞紙じゃんけん【準備なしでも盛り上がる!】
新聞紙じゃんけんは、新聞紙の上に立ってじゃんけんをし、負けたら半分に折って立つ場所を狭くしていく遊びです。
バランスを取るために体の使い方を工夫したり、勝ち負けのやり取りを楽しんだりする中で、集中力・判断力・身体のコントロール力が育ちます。
ルールを守りながら友だちと関わる経験にも繋がり、3歳児でも盛り上がる室内遊びです。
- 新聞紙(1人1枚)
椅子取りゲーム【椅子に座れるか子どももドキドキ】
音楽に合わせて椅子のまわりを歩き、音が止まったら空いている椅子に座る椅子取りゲームは、3歳児でも楽しめる遊びです。
動きと静止をくり返す中で、瞬時の判断力や反応する力が育ちます。
また、勝ち負けの経験を通して気持ちの切り替えを学んだり、友だちとの関わり方を知るきっかけにもなるでしょう。
室内で手軽に楽しめる定番ゲームです。
- 椅子(子どもの人数分)
- 音源またはピアノ
だるまさんがわらった【ジェスチャーゲームを楽しもう】
「だるまさんが笑った」は、「だるまさんが転んだ」の応用で、動きを止めるだけでなく「笑った」「泣いた」「ご飯を食べた」など鬼の指示に合わせた表情、動作をするゲームです。
鬼が指定したポーズや動作をしながら鬼に近づきタッチします。
表現する楽しさを味わいながら、発想力や表情の豊かさ、瞬間的に動きを止めるコントロール力が育つのが特徴です。
友だちとの関わりも深まり、室内でも盛り上がりますよ。
3歳児におすすめ!準備なしでできる室内遊び(運動)5選
3歳児は体を動かしたい気持ちが強く、狭い室内でも思いきり楽しめる運動遊びがあると満足感がぐんと高まります。
特別な道具がなくても、ジャンプ・バランス・全身の動きが自然と引き出される遊びは、運動機能の発達にも◎。
また、体を動かしながらルールを理解したり、友だちと関わったりする経験にも繋がりますよ。
ここでは、準備なしで今すぐできて、雨の日や時間が限られたときにも取り入れやすい「室内運動遊び」を5つ紹介します。
爆弾ゲーム【体を動かすボール遊び】
爆弾ゲームは、子どもたちが輪になって座り、柔らかいボールなどを“爆弾”に見立てて隣に回していきます。
音楽や掛け声が止まった瞬間、爆弾を持っていた人がアウトとなり、誰が次に爆弾を持つかわからないドキドキが楽しいゲームです。
ルールを守って順番を考えることで、集団での協調性や順応力が育ちます。
また、音に合わせて動くことでリズム感や集中力、タイミングをはかる判断力も養えます。
室内でも準備が簡単で、3歳児でも安全に楽しめる遊びです。
- ボール
かみなりゲーム【ゴロゴロ動いて運動機能を高めよう】
かみなりゲームは、「か……」「か……」と聞かせ、「かみなり!」と鬼役(かみなりさま)が合図したら、仰向きの状態から急いでうつ伏せになりおへそを守るように隠す遊び。
合図以外の言葉には反応せず、そのままの姿勢をキープ。音や言葉に集中し、正しく反応できる子が勝ちです。
子どもたちは“合図を聞き分ける力”や“素早く体を動かす力”、さらに“友だちと一緒にルールを守る”協調性が自然と育ちますよ。
だいこんゲーム【笑顔が溢れること間違いなし!】
“大根役”と“鬼役”に分かれ、大根役はうつ伏せや背中合わせで輪になって丸く固まり、腕を組んだり手を繋いだりして「抜かれにくい大根」になります。
鬼役はその大根役の脚や足をそっと引っぱって「抜く」ことを目指します。抜かれた子も鬼に加わり、最後まで残った大根役が勝ちです。
体全体を使って力を調整する体幹やバランス感覚が育ちます。
引っ張る際に力を入れすぎると腕が抜ける危険があるため、力加減に注意しましょう。
朝昼夜ゲーム【遊びながら反射神経が育つ】
「朝昼夜ゲーム」は、みんなで朝昼夜にあわせたポーズ(たとえば朝=立つ、昼=座る、夜=寝る)をあらかじめ決め、リーダー役がランダムに「朝!」「昼!」「夜!」と声をかけます。
子どもたちはその声に合わせて瞬時にポーズを取りましょう。
一見シンプルな遊びですが、これだけでもリズム感や反応の速さを楽しく養うことができ、言葉を聞いて意味を理解・判断する力も育ちますよ。
ボール運びリレー【友だちとの絆も深まる!】
ボール運びリレーは子どもたちをチームに分け、2人1組でボールを落とさないようにして順番に運ぶゲーム。
たとえば、向かい合って布や棒・手などでボールを支えてスタート地点から折り返し地点まで運び、次のペアへバトンのようにボールを渡していきます。
ボールを落とさず運ぶには「協力する」「ペアで息を合わせる」ことが大切です。
これによって、体のバランス感覚や手足の調整力、そして友だちとの協調性やコミュニケーション、集中力が育まれます。
- ボール
- 布や棒
- コーン
3歳児におすすめ!準備なしでできる室内遊び(製作)5選
3歳児は「つくってみたい!」という気持ちが強く、思いついたその瞬間に楽しめる製作遊びがあると、満足感や意欲がぐっと高まります。
特別な材料がなくても、紙やペンなど身近なものだけでできる活動なら、思い立ったときにすぐ始められるのが魅力。
手先を使う経験が増えることで、指先の器用さや表現力も自然と育っていきます。
また、自分で考えて形にする過程は、達成感や想像力を伸ばす大切な時間です。
ここでは、準備いらずで今すぐできる簡単な製作遊びを5つ紹介します。
お絵描き遊び【準備なしでも楽しく遊べる】
クレヨンを使ったお絵描き遊びは、3歳児の表現したい気持ちを自由に発揮できる大切な活動です。
力加減をしながら線を描くことで手指の発達が促され、思い浮かんだ形や色を表す中で想像力や発想力も育っていきます。
また、描いたものを保育者や友だちに伝えることで、言葉での表現力や自己肯定感にも繋がるでしょう。
自由画でもテーマがあってもOK。楽しく描く経験を重ねることで、表現することへの意欲が自然と育まれますよ。
- クレヨン
- 紙
ちぎり絵【折り紙を使った簡単製作】
3歳児はまだ細かな動きが未熟な時期ですが、紙をちぎる動作を繰り返すことで指先の力や巧緻性が育ちます。
ちぎった紙を自由に貼ることで、色や形の組み合わせを考える力、イメージを形にする表現力が自然と伸びていきますよ。
また、「これにしよう」「ここに貼ろう」など自分で選択する経験が増え、主体性や達成感にもつながる遊びのため、自由制作にも季節製作にも取り入れやすい活動です。
- 折り紙
- のり
- 絵の描かれた画用紙
手形・足形スタンプ【手足にスタンプをつけて大はしゃぎ!】
手形をとったあとにクレヨンで描き足す遊びは、自分の手の形や大きさに気づき、表現する楽しさを味わえる活動です。
手に絵の具がつく感触を楽しみながら想像を広げ、動物や景色に見立てるなど創造力も育ちます。
また、クレヨンで線を描くことで手指の巧緻性が高まり、仕上がった作品への達成感や自己肯定感にも繋がりますよ。
- スタンプ
- 筆
- 画用紙
- クレヨン
シール遊び【準備なしで簡単にできる】
シール遊びは、指先を使って台紙から剥がし、狙った場所に貼る動作を繰り返すことで手指の巧緻性や目と手の協応が育つ遊びです。
好きな場所に貼ったり、模様をつくったりする中で「こうしたい」という意欲や表現力も伸びます。
また、完成した作品を見て達成感を味わえ、自信に繋がることも大きな魅力です。
貼り直しができる素材なら、試行錯誤する力も自然と育ちますよ。
- シール
- 画用紙
形遊び【想像力を膨らませよう】
丸・三角・四角などの形を画用紙に自由に貼り、そこにクレヨンで絵を描き足す遊びは、形の特徴に気づきながらイメージを広げられる製作活動です。
「丸はお顔にしよう」「三角はお山みたい」など見立てる中で創造力や発想力が育ちます。
また、形を選んで貼る動作やクレヨンで描くことを通して手指の巧緻性も高まりますよ。
自分だけの作品になるため、達成感や自己表現の喜びを味わえるのも大きな魅力です。
- 丸三角四角に切った画用紙
- 台紙
- クレヨン
- のり








