11月は紅葉や落ち葉が美しく、秋の自然を感じながら子どもたちと過ごせる季節です。
4歳児は指先の動きがより器用になり、ハサミやのりを使った製作にも自信を持ち始める時期です。
自然物や季節のモチーフを取り入れることで、観察力や創造力もさらに豊かに育まれます。
「どんぐり」や「落ち葉」「さつまいも」など、身近な素材を活用すれば、子どもたちが親しみを持って取り組める製作になりますよ。
今回は、そんな11月にぴったりの4歳児向け製作アイデアをたっぷりご紹介します。
- 11月の自然や季節感を取り入れた、4歳児におすすめの製作活動アイデアを知ることができる
- 4歳児が楽しみながら挑戦できる、指先の発達や表現力を伸ばす工作方法を学べる
- 保育室や家庭で飾れる秋らしい作品や、ごっこ遊びにつながるアイデアを得られる
- 製作を通して自然観察や感覚遊びを深める方法や、11月ならではの活動計画の参考になる

11月に作りたい!4歳児におすすめの製作10選
4歳児は自分の手を思い通りに動かせるようになり、細かい作業も少しずつ得意になってきます。
そのため、落ち葉やどんぐりを使った自然製作や、はさみで形を切り取る遊びなど、少しステップアップした活動に挑戦するのがおすすめです。
壁面飾りとして楽しめる作品など、子どもたちが完成した作品に愛着を持てるような活動を取り入れてみましょう。
画用紙一枚で簡単にできる、ハロウィンの壁飾り
ハロウィンの季節は、園内を子どもたちと一緒に飾りつけるのが楽しみのひとつですよね。
折ったり切ったり貼ったりと、4歳児の発達に合わせた製作工程が多く含まれているため、遊びながら自然に手先の巧緻性も育ちます。
完成した作品は、保育室の壁や廊下に並べれば一気にハロウィンらしい雰囲気に変わり、子どもたちも達成感を味わえるでしょう。
- 画用紙(オレンジ色、黒色)
- タコ糸 20cmくらい
- 両面テープ
- オレンジ色の画用紙を半分に折り、さらにもう一度折って十字の折り目をつけます。
- その折り目に沿って蛇腹折りにし、同じものを2つ作ります。
- 2枚を合わせて真ん中をタコ糸で縛り、両端を開いて丸く広げ、両面テープで貼り合わせましょう。
- これでかぼちゃの形が完成します。
- 次に黒い画用紙で目や口のパーツを切り取り、本体に貼り付ければハロウィンかぼちゃの飾りになります。壁に吊るしたり並べたりして飾ると、とても賑やかになりますよ。
デカルコマニーで描く紅葉の木
デカルコマニーは、絵の具を紙にのせて折りたたみ、開いたときにできる模様を楽しむ技法です。
偶然できる模様の美しさや不思議さに、子どもたちは夢中になります。
筆を使わず、指で押して広げる工程があるため、感触遊びの要素も取り入れられるのが特徴です。
仕上げに幹や枝を貼り付ければ、鮮やかな秋の作品が完成します。
- 色画用紙 2枚(木の葉1枚、木の幹1枚)
- 絵の具
- 水
- 両面テープ
- ハサミ
- ペン
- 画用紙を半分に折り、片面に赤・黄・オレンジなど紅葉らしい色の絵の具をのせます。
- 水を少し加えてから画用紙を閉じ、指で優しく押し広げましょう。
- 開いたときに、左右対称の模様が浮かび上がります。
- 乾かした後、画用紙の一部を折り返して木の幹になる部分を作りましょう。
- 幹の形を鉛筆で下書きし、切り取って貼ります。
- 葉っぱの模様と幹を合わせれば紅葉の木の完成です。
- 色の混ざり方や模様は一人ひとり異なり、個性豊かな作品が出来上がります。
松ぼっくりを集めて作ろう♪手作りけん玉
けん玉は昔ながらの日本の遊びですが、松ぼっくりを使うことで秋らしいアレンジができます。
公園や園庭で集めた松ぼっくりを使えば、製作前から「材料探し」という楽しい活動にもなりますよ。
4歳児にとってけん玉遊びは難しいですが、挑戦することで集中力やバランス感覚を育てるきっかけになるでしょう。
自分で作ったけん玉で遊べる喜びは格別で、達成感や自信にもつながります。
- 松ぼっくり 1個
- タコ糸 70cm 1本
- 紙コップ 3個
- トイレットペーパーの芯 1個
- テープ
- ハサミ
- 松ぼっくりの上部にタコ糸をしっかり結びます。
- 次に紙コップを2つ用意し、底同士をテープで貼り合わせます。
- 合わせた部分にタコ糸を固定し、松ぼっくりをぶら下げます。
- さらにもう1つの紙コップを半分に切り、丸いカーブを作って玉を受ける部分を用意しましょう。
- それを本体に取り付けます。
- トイレットペーパーの芯を切り込み、広げて持ち手部分として紙コップの底に貼り付けます。
- 最後にペンや折り紙で自由に装飾すれば、松ぼっくりけん玉の完成です。
紙コップと毛糸で簡単♪ゆらゆらミノムシの作り方
ミノムシは揺れる姿が愛らしく、飾りとしても遊びとしても楽しめる製作です。
4歳児は毛糸を巻きつけたり、目や口のパーツを貼りつけたりする工程を通して、集中力や巧緻性を養えますよ。
持ち手をつけてドアノブや壁に掛ければ、保育室が秋らしい雰囲気に変わります。
作った後に揺らして遊べるので、子どもたちも大喜びすることでしょう。
- 紙コップ
- 毛糸
- 茶封筒
- モール
- 新聞紙
- 色画用紙や花紙
- 穴あけパンチ
- のり
- ハサミ
- 紙コップに2か所穴をあけ、毛糸を用意してぐるぐるとコップ全体に巻きつけます。
- 次に穴にモールを通して持ち手を作りましょう。
- 茶色い封筒をくしゃくしゃに丸めて中に詰めると、ふっくらした体になります。
- 黒い画用紙で作った目や口を貼り、表情をつけてあげましょう。
- さらに色画用紙で紅葉の形を切り、体の周りに貼れば秋らしさが増します。
- 最後にドアノブやフックに吊るして完成です。揺れる姿が可愛らしく、保育室を楽しく彩ってくれます。
もみじリース
4歳児にとってもみじの形を切る作業は少し難しいですが、折り紙を折ってから下書きを描くことで切りやすくなります。
紅葉を散歩で集めて貼りつければ、自然とのつながりを感じながら製作ができますよ。
どんぐりや松ぼっくりを加えれば、より季節感あふれる作品に。
完成したリースは壁飾りにすると、秋の雰囲気をたっぷり演出できます。
- 折り紙 1枚
- のり
- はさみ
- 紙皿の真ん中を切り抜き、リースの土台を作ります。
- 次に折り紙を折り、紅葉の形になるように下書きを描いてはさみで切り抜きます。
- 難しい場合は、保育士が曲線を下書きしてあげるとスムーズです。
- 切ったもみじを紙皿の周りにバランスよく貼り付けましょう。
- 散歩で拾った落ち葉やどんぐりを加えて貼ると、自然を生かした作品になります。
- 仕上げにリボンや毛糸を飾りつければ、秋らしいオリジナルのもみじリースの完成です。
手形スタンプと落ち葉のコラージュ
手形スタンプを使った製作は、4歳児にぴったりで、遊びながら楽しめる活動です。
子どもたちは自分の手形が画用紙に残ることで大喜びし、さらにそれをクモや葉っぱに見立てると創造力も広がります。
落ち葉を貼る前に「どこに置くとバランスがいいかな?」と考えながら配置することは、子どもの表現力や空間感覚を育むきっかけにもなります。
- 落ち葉
- 絵の具(黒など)
- 色画用紙(オレンジ色など)
- 目玉シール
- 両面テープ
- 油性ペン
- 絵筆
- 子どもの手のひらに絵の具をまんべんなく塗ります。
- 画用紙にしっかりと押し付けて手形をスタンプします。
- 乾いたら紙を逆さにして、手形をクモに見立てます。
- 目玉シールを手形に貼り、油性ペンで足や糸を描きます。
- 散歩で拾った落ち葉を用意し、油性ペンやシールで顔を描いてみましょう。
- 両面テープを裏につけて、画用紙にバランスを見ながら貼り付けます。
- 自由にコラージュすれば完成です。
みのむしけん玉
秋らしいみのむしをモチーフにしたけん玉は、作って遊べる製作として子どもたちに人気です。
11月は落ち葉や木の実が豊富に見つかる季節なので、自然素材を取り入れるとより季節感が増します。
紙コップに落ち葉のパーツを貼りつけ、古紙で作った玉を糸でつなげば完成です。
4歳児にとっては少し挑戦的な作業もありますが、保育士さんや大人がサポートすれば安全に取り組めます。
- 紙コップ
- ひも
- テープ
- のり
- 暖色系の画用紙
- 白色の画用紙
- ペン
- 新聞紙
- オレンジや茶色など暖色系の画用紙を使って落ち葉を数枚作ります。
- 葉脈をクレヨンで描いたり、実物の葉を観察して模様を描き入れるとより本物らしくなります。
- 紙コップを用意し、外側に作った落ち葉をバランスよく貼り付けます。
- 次に古紙を丸めて玉を作り、折れにくいようにテープで補強します。
- 玉と紙コップをタコ糸で結び、紙コップの底にテープでしっかり固定します。
- 取れやすいため、固定部分は重ね貼りをすると安心です。
- 完成したらけん玉遊びを楽しみましょう。
秋を代表する魚、さんまをつくってみよう
秋といえば、「さんま」を思い浮かべる方も多いでしょう。
4歳児と一緒に作る製作では、食べ物を題材にすることで子どもたちもイメージしやすくなります。
アルミホイルを使うと、本物のさんまのような光沢が出て本格的に仕上がるのがポイントです。
作る過程では手先を使って丸めたり包んだりする動作が多く、指先の器用さを育てる活動にもつながります。
- 広告チラシや新聞紙
- アルミホイル
- 青色のペン
- 黄色のペン
- 目玉シール
- 広告チラシを細長く丸め、棒状にします。
- 丸めたチラシにアルミホイルをしっかりと巻きつけ、しっぽ部分を細くして形を整えます。
- さらに外側にアルミホイルをゆるく巻いて表面をなだらかにし、立体感を出します。
- 青や黄色のペンを使って模様を描き、本物のさんまらしい色合いに仕上げます。
- 最後に目玉シールを貼って完成です。
- 完成したら壁面に飾ったり、おままごと遊びの食材として活用してみましょう。
落ち葉のプリントマシーン
食品トレーを使って即席の「プリントマシーン」を作れば、簡単に落ち葉模様を転写できます。
葉脈や形が紙に浮かび上がる瞬間に、子どもたちは大きな驚きと喜びを感じるでしょう。
色を変えるだけで印象が変わるため、何度も挑戦したくなる製作です。
自然とアートを融合させた活動として、4歳児の製作活動にぴったりですよ。
- 食品トレー 2枚
- 枯れ葉 適量
- 絵の具 適量
- 画用紙 1枚
- テープ
- 接着剤
- 食品トレーを2枚用意し、蝶番のようにつなげて開閉できるようにテープで留めます。
- 片方のトレーの裏面に、接着剤で落ち葉を数枚貼り付けます。
- 落ち葉の表面に好きな色の絵の具を塗り、色づけします。
- もう片方のトレーに画用紙をセットし、落ち葉が接するように閉じます。
- しっかりと押さえて模様を転写し、画用紙を開けると落ち葉のプリントが完成です。
- 繰り返し使えるので、いろいろな色で挑戦してみてください。
どんぐりケーキの作り方
厚紙を土台にして紙粘土を「クリーム」に見立て、その上にどんぐりや落ち葉、松ぼっくりなどを飾れば、まるで本物のようなケーキが完成します。
4歳児にとっては材料を貼る作業が中心になるため、集中して取り組みやすいのも魅力です。
完成品をお部屋に飾ったり、ごっこ遊びに取り入れたりと楽しみ方も広がります。
- どんぐりや松ぼっくり
- 厚紙(段ボールでもOK)
- 接着剤
- 紙粘土
- 発泡緩衝材
- ビーズ
- 厚紙を三角形に切り、ケーキの土台を作ります。
- 土台の表面に紙粘土をのばして貼り付け、クリームに見立てます。
- 表面がやわらかいうちにどんぐりを埋め込むように並べていきます。
- 松ぼっくりや木の枝、色画用紙で作ったフルーツなどもトッピングとして飾りましょう。
- 乾かしたあとにニスを塗ると、つやが出てより本物のケーキのように仕上がります。
- 完成した作品は、子どもたちの「お店屋さんごっこ」などにも活用できますよ。
まとめ
11月は自然素材や秋のモチーフを取り入れた製作が豊富で、4歳児にとって成長を感じられる活動がたくさんあります。
製作を通して指先の巧緻性や発想力を伸ばすだけでなく、出来上がった作品を飾ったり遊んだりすることで達成感も得られます。
秋の深まりを感じながら、ぜひ保育や家庭に楽しい製作を取り入れてみてくださいね!