夏が近づくと、保育園や幼稚園でも「夏祭りごっこ」が人気の季節イベントとして盛り上がります。
ちょうちんやヨーヨー、おめんなど、子どもたちの目がキラキラ輝くアイテムがたくさん!
製作あそびに取り入れると、季節感もたっぷり感じられるうえ、子どもたちは見立て遊びを通して、創造力や感性を豊かに育めるでしょう。
この記事では、年齢別におすすめの製作アイデアを紹介します。
夏の思い出づくりにぴったりなヒントが満載です。
- 年齢別(0〜5歳)の発達に合わせた夏祭り製作のアイデアが分かる
- 夏祭りごっこに使える手作りアイテム(ヨーヨー・ちょうちんなど)の作り方を紹介している
- 乳児~幼児まで楽しめる、安全で簡単な製作の工夫が学べる
- 子どもたちの創造力・手指の発達・季節感を育む製作のねらいを知ることができる

【0~1歳児におすすめ】夏祭りの製作4選
0〜1歳児の子どもたちは、指先を少しずつ使えるようになってきたり、素材の感触を楽しんだりと、感覚を刺激する遊びがぴったりな時期です。
夏祭り製作では、シールを貼ったり、ちぎり紙をぺたぺた貼ったりする簡単な動作を中心に、視覚や触覚で楽しめる活動を取り入れると喜ばれます。
音が鳴る・光が透けるなどの仕掛けを加えると、赤ちゃんたちの五感もより刺激されるでしょう。
今回は、乳児でも安全に楽しめる製作を4つ紹介します。
どんぐりや木の実などを集めて作ろう♪ヨーヨー
お祭りでおなじみのヨーヨーを、どんぐりや木の実など自然素材を使って手作りしてみましょう。
カップや輪ゴム、割りばしなど園にある材料で気軽に取り組めるこの製作は、0~1歳児の遊びにもぴったりです。
中に入れる木の実によって音や重さが変わるので、五感を刺激する遊びにもなります。
まだ筆記用具をうまく使えない子には、シール貼りで楽しんでもらいましょう。
出来上がったヨーヨーは、お祭りの飾りや遊び道具として活躍します。
- おわん型のカップ2個
- マジック(好きな色数本)
- 輪ゴム(3本)
- 割りばし(1膳)
- 木の実や鈴、大きなビーズなどを数個
- ビニールテープ(好きな色数本)
- はさみ
- カップの外側にシールやペンで装飾をします。
- 片方のカップの底に穴を開け、輪ゴムを3つ結んで連結し、穴に通します。
- 通した先に3cmの割りばしを通してゴムの端を固定し、テープで止めます。
- 中に木の実や鈴を入れ、もう片方のカップをかぶせて合わせ目をテープで仮止め。
- その上からビニールテープでしっかりと固定すれば完成です。
透明な袋でつくる金魚
0~1歳児さんにも取り入れやすい、かわいい金魚の製作アイデアです。
透明な袋の中に赤や青の折り紙を詰めて、透けて見える色合いの変化を楽しみながら製作ができますよ。
手先がまだ不器用な子でも、袋に折り紙を入れたり、シールで飾りつけをする工程を通じて達成感が得られるでしょう。
ふくらんだ袋の形がまるで泳いでいる金魚のようで、お祭りごっこや屋台遊びの景品としても喜ばれます。
個性あふれる金魚をたくさん並べて、飾っても素敵ですよ。
- 透明なポリ袋
- 折り紙
- モール
- シールなど
- 折り紙をくしゃくしゃに丸めて、透明な袋の中に入れます。
- 袋の口をひねってモールでしっかりと結び、尾びれのような形に整えます。
- 金魚の目はシールや丸シールを使って貼りつけましょう。
- 袋の大きさや中に入れる色を変えると、さまざまな金魚を作れます。
- 余裕があれば、口の部分をリボンで装飾するとさらにかわいく仕上がります。
花火の扇子
自分だけの花火柄の扇子をつくる製作遊びは、夏の風物詩を感じることができる活動です。
0〜1歳児クラスでは、手形スタンプや指スタンプを使って色とりどりの花火模様を表現すると、子どもたちも夢中になって楽しめます。
完成した扇子は実際にあおいで涼をとることができるため、実用性もあり保護者にも喜ばれます。
折りたたみ式にすることで、持ち運びにも便利ですよ。
季節感と創作の楽しさを両立できる、おすすめの夏祭り製作です。
- 黒色の画用紙 2枚
- 割り箸 1膳
- 好きな色のクレヨン
- ビニールテープ
- テープ
- 2枚の色画用紙を貼り合わせて長くし、クレヨンや絵の具で花火を描いたり、指スタンプや手形で模様をつけます。
- 模様が完成したら、紙をジャバラ折りにし、中央で二つに折ります。
- 内側をのりで貼り合わせ、両端にビニールテープでコーティングした割りばしを貼りつけて取っ手にします。
- 中心部をホチキスや両面テープで固定すれば、花火扇子の完成です。
壁面に飾れるかき氷
夏の暑さを楽しく表現するかき氷の製作は、壁面装飾としても人気です。
先生があらかじめベースとなる器と氷部分の画用紙を切っておくことで、0〜1歳児の子どもでも簡単に取り組めるでしょう。
PEテープをちぎって貼りつける工程では、指先の動きが養われ、色を選ぶ楽しさも味わえますよ。
「いちご味にする?」「ブルーハワイかな?」など、子どもとのやりとりを楽しみながら進めるのもおすすめです。
完成したかき氷は涼しげで、夏祭り気分が一層盛り上がります。
- 画用紙
- PEテープ
- のり
- はさみ
- あらかじめ、器と氷の部分の画用紙を用意し、のりで貼り合わせておきます。
- 子どもには好きな色のPEテープを選んでもらい、かき氷の部分にスティックのりを塗ってから、ちぎったテープを貼りつけてもらいます。
- ちぎるのが難しい場合は、先生が少し裂いてあげるとやりやすくなります。
- 完成したら、「氷」の文字などを描いた背景台紙に貼って、壁面に飾りましょう。
【2~3歳児におすすめ】夏祭りの製作4選
2〜3歳児になると、道具の扱いや模倣の力が育ってきて、「じぶんでやってみたい!」という気持ちも強くなってくる時期です。
そんな年齢には、色を塗る、折る、貼るといった作業を取り入れた製作活動がおすすめ。
夏祭りをテーマにしたおめんやお菓子屋さんごっこなど、身近なものをモチーフにした作品はごっこ遊びにもつながりやすく、遊びの幅も広がります。
以下では、2〜3歳児が主体的に楽しめる夏祭り製作アイデアを4つお届けします。
手作りポンポンスタンプ
市販のメラミンスポンジを使って作る、楽しい手作りスタンプの製作です。
星形やハート、四角などいろいろな形に切り抜いて、絵の具をつけてポンポンと押すだけで、かわいい模様が完成します。
指先を使ってスタンプを押す動作は、2~3歳児の手指の発達にもつながり、楽しみながら感覚遊びにもなります。
製作後は、お祭りのうちわやちょうちん、ポスターなどの装飾にも活用できるのがうれしいポイントです。
ぜひ自由に遊んでみてくださいね!
- メラミンスポンジ(厚さ1~1.5cm)
- 段ボール(持ち手用)
- 両面テープ
- セロハンテープ
- 絵の具
- カッター
- ハサミ
- メラミンスポンジを厚さ1〜1.5cm程度にスライスします。
- 型紙をプリントアウトして切り抜き、スポンジにあてて縁取りします。
- 段ボールにも同じ型で縁取りし、スポンジと段ボールをカッターで同じ形に切り抜きます。
- 両方を両面テープで貼り合わせ、段ボールを巻いてセロハンテープで留め持ち手を作ります。
- 持ち手の先にスタンプを貼って完成です!
手作りお好み焼き
夏祭りといえば屋台の定番、お好み焼き!
そのお好み焼きを新聞紙と画用紙を使って楽しく、見た目にも美味しそうな作品が作れる製作です。
丸く形を整える工程や、ソースやマヨネーズを表現する工夫がたっぷり詰まっていて、2~3歳児さんにも分かりやすいでしょう。
マヨネーズの絞り出しにはラップを使うので、まるで本物の屋台ごっこをしている気分に。
仕上げのかつお節まで、細かな工程も楽しい製作です。
- 新聞紙(中身用・いらなくなった紙類でOK)
- 色画用紙(本体用・クリーム色、青のり用・緑色)
- コーヒーフィルター(かつお節用)
- 絵の具(ソース用・茶色、マヨネーズ用・黄色)
- 木工用接着剤(マヨネーズ用)
- セロハンテープ
- のり
- 新聞紙を平らに丸め、セロハンテープで留めてお好み焼きの土台を作ります。
- その土台をクリーム色の画用紙で包み、再びセロハンテープで固定します。
- 表面にはソースに見立てた茶色い絵の具を塗り、乾いたら刻んだ緑の画用紙で青のりを作って貼ります。
- マヨネーズは黄色の絵の具と木工用接着剤を混ぜてラップに包み、先を切って絞り出します。
- コーヒーフィルターでかつお節も作って、飾れば完成です!
ふわふわカラフル綿あめ
お祭りの屋台で大人気の綿あめを、カラフルな花紙で再現した製作です。
色とりどりの花紙を使うことで、まるで本物の綿あめのようなふわふわした見た目に仕上がります。
2〜3歳児さんでも簡単に作れるように、折り方やまとめ方もシンプルに工夫しています。
完成した綿あめは、お店屋さんごっこや夏祭りごっこの小道具としても大活躍しますよ。
自分で作った綿あめを手に持って、「いらっしゃいませ~」と遊ぶ姿が目に浮かびますね。
- 花紙(フラワーペーパー・3~4色)
- モール
- ストロー
- ホチキス
- 両面テープなど
- 花紙を3〜5枚重ねて蛇腹折りにし、中心をホチキスでとめます。
- 折った部分を丁寧に広げてふんわりとした花の形を整え、これを3〜4つ作ります。
- できた花をモールで束ねて綿あめのふわふわ部分を作ります。
- 次にストローの先にモールを巻いて持ち手を作り、ふわふわ部分に差し込んでしっかりと固定します。
- 好きな色の組み合わせで、オリジナル綿あめを完成させてみてください!
お店屋さんごっこの折り方
夏祭りの屋台に並ぶ、かわいい食べ物を折り紙で作って楽しむ「お店屋さんごっこ」の製作です。
今回は、くるくる模様が楽しいペロペロキャンディーを折り紙で表現する方法をご紹介します。
シンプルな折り方で、2〜3歳児さんでも先生や大人が少し手伝えば楽しく取り組めます。
ストローを持ち手につけることで、見た目にもぐっと本物らしさがアップ。
完成したらお店屋さんごっこで遊んだり、壁面に飾ってもかわいく仕上がりますよ。
- 折り紙(1/1を1枚)
- 紙ストロー
- セロハンテープ
- のり
- ペン(クレヨンでもOK)
- 折り紙の角と角を合わせて半分に折ります。
- 次に片側の半面を中心の折りすじに合わせて折り、反対側も同様に折ります。
- 再び角を合わせて半分に折り、できた4つの角を少し折り込んで丸い形に整えます。
- ペンでくるくると模様を描き、最後にストローをセロハンテープでつけます。
- 模様面を外にしてのりまたはテープで貼り合わせたら、くるくるかわいいペロペロキャンディーの完成です!
【4~5歳児におすすめ】夏祭りの製作4選
4〜5歳児は想像力が豊かになり、細かい作業や自分なりの表現も楽しめるようになる年齢です。
夏祭り製作では、アイデアをふくらませて自分だけの作品づくりを楽しめるような内容がおすすめ。
ちょうちんの模様を工夫したり、おめんに動物の顔を描いたり、友だちと見せ合って会話が広がる製作も魅力です。
自分のイメージを形にする過程で、達成感も育まれますよ。
今回は、遊びにもつながる4〜5歳児向けの製作アイデアを4つご紹介します。
夏の定番遊びでお祭りごっこ♪金魚すくい
夏といえばお祭り!
中でも人気の出店「金魚すくい」を、園で楽しめる工作として再現してみましょう。
透明セロハンで作る金魚や、ポイ、バケツなどすべて手作りで、子どもたちのワクワクが止まりません。
金魚はカラフルなセロハンで作れるので、好きな色を選んで個性を出すのも楽しいですよ。
ビニールプールを活用すれば、室内でもお祭り気分が味わえます。
夏祭り製作として、遊びながら季節感をたっぷり味わえる制作遊びです。
- カラーセロハン 2枚
- カラータイ 1本
- 食品トレー 1枚
- ビニールテープ
- ペットボトル 1本
- ビニール紐
- はさみ
- キリ
- セロハン1枚を丸めます。
- 丸めたものをもう1枚のセロハンで包み、カラータイでしっかり結びます。
- 余分なタイをハサミで切り、目を描けば金魚の完成です。
- 【ポイ】
食品トレーに形を描いて切り抜き、持ち手にビニールテープを巻きます。キリで穴を開けて持ち手を固定します。 - 【バケツ】
ペットボトルを半分に切り、縁にビニールテープを貼ります。両側に穴をあけてビニール紐を通して結べば完成です。
ティッシュボックスで作る!バーベキューセット
夏祭りごっこやごっこ遊びにぴったりの、「バーベキューセット」を手作りしてみませんか?
ティッシュボックスを使ってコンロを作り、画用紙やスポンジでお肉や野菜などの具材を用意します。
子どもたちが自分で好きな具材を串に刺して焼く動作を楽しめるので、想像力と手先の発達を促す遊びにもつながります。
できあがったら「じゅーじゅー!」と音を立てながら、仲間と一緒にバーベキューごっこで盛り上がりましょう!
- ティッシュボックス
- たこ糸
- 色画用紙
- 割り箸
- スポンジ
- 両面テープ
- セロハンテープ
- 油性ペン
- ハサミ
- カッター
- ティッシュボックスの上部を切り取り、側面に色画用紙を貼ります。
- 縁に切れ込みを入れてたこ糸を縦方向に張り、セロハンテープで固定します。
- 次に横糸を交差させながら張り、同じく固定します。
- スポンジを小さくカットして肉や野菜の具材を作ります。
- 画用紙にトマトやピーマンなどを描き、具材に貼っていきます。
- 割り箸に具材を貼りつけ、コンロに乗せたら完成です!
お店屋ごっこ♪たこ焼き屋さん
みんなが大好きなたこ焼きを、新聞紙や折り紙を使って本格的に作ってみましょう。
赤いスポンジを中に入れて“タコ入り”を再現できるので、子どもたちはびっくり&大喜びしますよ。
ソースを塗ったり、青のりをかけたりと工程も豊富で、まるで本物の屋台のような体験ができます。
船皿に盛りつければ、見た目もばっちり!
たこ焼き屋さんになりきって、「いらっしゃいませ~!」と声をかけながらお祭り気分を満喫できる夏祭り製作です。
- スポンジを赤いマジックを塗ったもの
- 新聞紙
- 折り紙(黄色)
- 折り紙(赤/緑)
- 入れ物
- 水のり
- 絵の具(茶色)
- たこ焼きの入れ物
- 爪楊枝
- キリ
- はさみ
- 赤く塗ったスポンジを新聞紙で包み、丸く成形します。
- 同じものを9個ほど用意し、黄色の折り紙でそれぞれ包みます。
- 赤と緑の折り紙を細かく刻みます(紅ショウガと青のり)。
- 茶色の絵の具と水のりを混ぜ、たこ焼きにハケで塗ります。
- 刻んだ折り紙をふりかけます。
- たこ焼きを船皿に並べ、つまようじをさせば完成です!
紙皿とフラワーペーパーで本物みたいなクレープを作ろう!
ふんわりやさしいフラワーペーパーと紙皿を使って、お祭りの屋台でも人気の「クレープ」を手作りしましょう!
クレープの生地部分は紙皿を使い、フェルトで作ったフルーツやチョコソース、生クリームをトッピングします。
子どもたちが自分で好きなフルーツを選んで包む楽しさがあり、お店屋さんごっこにもぴったりです。
トッピングの色や形を工夫すれば、夏祭りの屋台メニューにもぴったりな、本物みたいなクレープが完成しますよ。
- 紙皿
- フラワーペーパー(黄色)
- フラワーペーパー(白色)
- ワイヤータイ
- ビニール袋
- 絵の具(茶色・黒色)
- フェルト(赤色・黄色)
- のり
- 紙皿をフラワーペーパーで包み、テープで固定してクレープの生地を作ります。
- 白いフラワーペーパーを蛇腹折りにして中央をワイヤータイで止め、生クリームに見立てます。
- フェルトでいちごやバナナを作り、ビニール袋に絵の具と工作のりを混ぜてチョコソースを作ります。
- 袋の先端に穴を開け、クレープにかけます。
- 色鉛筆の削りカスなどでトッピングを加え、包装紙で包めば完成です!
まとめ
夏祭り製作は、季節を感じながら子どもたちの発達に応じた創作活動を楽しめる絶好のチャンスです。
年齢に合わせた工夫を取り入れることで、無理なく達成感を得られ、子どもたちの表情もいきいきとしてきます。
手作りのヨーヨーやちょうちん、おめんはお部屋の装飾としても活用でき、クラス全体の雰囲気づくりにもつながります。
保育の現場でも、夏の思い出に残る製作あそびとして、ぜひ取り入れてみてくださいね!
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