「こいのぼり」は、子どもの健やかな成長を願う伝統行事の象徴として、日本全国で親しまれています。
保育園や幼稚園では、5月の端午の節句に向けてこいのぼりの製作を行うことが多く、子どもたちが楽しみながら制作に取り組めるような工夫が求められます。
特に壁面装飾としてのこいのぼり製作は、園内の雰囲気を華やかにし、季節の行事を感じられる大切な機会となります。
本記事では、こいのぼりの歴史や製作のねらいを解説し、簡単に作れる製作アイデアや壁面装飾のアイデアを紹介します。
- こいのぼりは江戸時代から続く風習で、武士の家庭で男の子の健康と立身出世を願って飾られていた
- こいのぼり製作を通じて、子どもたちの手指の発達や創造力を育むことができる
- 端午の節句の由来を学びながら、日本の伝統文化に親しむ機会を作れる
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こいのぼりの歴史を知ろう
こいのぼりの歴史
こいのぼりの起源は、江戸時代にさかのぼります。
もともと武家社会で、男の子の成長や出世を願う「端午の節句」が祝われていました。
この時期に、家の庭や屋根の上に「のぼり旗」を立てる風習がありましたが、これが徐々に「こいのぼり」へと発展しました。
そのため、男の子が健やかに成長し、困難を乗り越えて成功することを願い、こいのぼりが掲げられるようになったのです。
現在では、地域によっては女の子も含めた家族全体の健康や幸福を願って飾られることも増えています。
こいのぼりの製作のねらい
こいのぼりの製作には、子どもたちが楽しみながら学べるさまざまな要素が含まれています。
まず製作時の、色や形を工夫することで、創造力や表現力を伸ばすことができます。
また、はさみやのり、クレヨンなどの道具を使うことで、手先の器用さや集中力を養うことにもつながるでしょう。
さらに、こいのぼりの歴史や意味を知ることで、伝統文化への関心を深める機会にもなりますよ。
製作を通して、友達と協力しながら作業を進めることも、コミュニケーション能力や協調性を育む大切な経験となるでしょう。
こいのぼりのおすすめの製作5選
こいのぼりの製作には、さまざまなアイデアに富んでいるので他の子と被らず素敵な作品を製作できます。
紙や布、リサイクル素材を使った簡単なものから、立体的で豪華なものまで幅広いアイデアがあります。
ここからは、保育や家庭で楽しめる製作を5つご紹介しましょう!
それぞれの年齢や発達段階に合わせた活動を取り入れることで、子どもたちが達成感を味わいながら取り組めます。
また、仕上がった作品をお部屋に飾ることで、こどもの日の雰囲気を一層盛り上げられますよ。
指スタンプで模様づけ
指スタンプを使って、オリジナルのこいのぼりを作りましょう!
指に絵の具をつけて、ポンポンとスタンプを押すことで、自由な模様を楽しめます。
指先の感触を味わいながら、色の混ざり具合を観察することで、子どもたちの感性が育まれるかもしれません。
好きな色を組み合わせたり、グラデーションを作ったりするのも楽しいですね。
出来上がったこいのぼりを並べて飾ると、カラフルなこいのぼりが風に泳ぐような雰囲気を楽しめます。
- 画用紙
- 絵の具セット
- はさみ
- テープ
- 画用紙をこいのぼりの形にカットし、目やヒレをつける位置を決めておきましょう。
- パレットに絵の具を出し、水を加えずそのまま指につけます。
- 画用紙にポンポンとスタンプを押して、模様をつけていきましょう。
- 指先を使って丸や線を描くことで、異なる模様を楽しめます。
- 絵の具が乾いたら、こいのぼりの目を貼りつけ、棒や壁に貼って飾りましょう。
手形・足形アートでこいのぼり製作
こいのぼりのうろこ部分を、手形や足形で表現してみましょう!
0歳児や1歳児でも簡単にできるこの製作は、成長の記録としてもぴったりです。
手形や足形を押す際のひんやりした感触を楽しんだり、親子で一緒に取り組むことで思い出作りにもなります。
完成したこいのぼりは、壁に飾ったり、天井から吊るしたりすると、室内が一気にこどもの日らしい雰囲気に。
手形や足形の大きさを比べると、成長の変化を実感できるため、保護者の方にも喜ばれるでしょう。
- ペットボトル
- ラメ
- 水
- 手形
- 両面テープ
- 目玉シール
- 画用紙をこいのぼりの形にカットし、目やヒレをつける位置を決めます。
- パレットに絵の具を出し、手や足に塗りましょう。
- 画用紙にしっかりと押し付けて、手形や足形をつけます。
- 絵の具が乾いたら、目やヒレをつけてこいのぼりらしく仕上げていきましょう。
- リボンやシールでデコレーションを加えて、さらにかわいく仕上がりますよ。
- 完成したこいのぼりを壁に貼ったり、天井から吊るしたりして飾りましょう。
マーブリングお絵かきで鯉のぼりを作ろう
マーブリング技法を使って、幻想的な模様のこいのぼりを作ってみましょう!
水面にインクを垂らし、竹串で模様を作ることで、偶然の美しさを楽しめますよ。
色の広がりや混ざり方が一つとして同じものにならないため、唯一無二のこいのぼりの完成です。
この製作では、絵の具の流動性や偶然の色の変化を楽しみながら、表現力を育めます。
完成した作品は、まるでアートのような仕上がりになり、壁に飾れば華やかな空間を演出できますよ。
- 洗面器
- 水 100ml
- マーブリング水溶液(または洗濯のり) 100ml
- 割りばし
- マーブリング専用インク 3色
- 竹串
- 画用紙
- トイレットペーパーの芯
- 目玉シール
- キリ
- はさみ
- 折り紙のカブト
- 洗面器に水100mlとマーブリング水溶液100mlを入れ、よく混ぜてください。
- マーブリング専用インクを数滴垂らし、竹串で水面のインクを軽く混ぜて模様を作ります。
- 画用紙をそっと水面に置き、マーブル模様を写し取りましょう。
- 乾かした後、こいのぼりの形にカットし、目やヒレをつけて完成です。
- こいのぼりの上下に穴を開け、ひもを通して吊るせるようにするのもおすすめです。
折り紙でこいのぼりリース
折り紙を使って、こいのぼりのリースを作りましょう!
折り紙を折ることで、手先の器用さを養いながら、色とりどりのこいのぼりを作る楽しさを味わえます。
リース型にすることで、壁面飾りとしても活用でき、季節感を演出できます。
小さなこいのぼりをたくさん作り、丸くつなげることで、より華やかに仕上がります。
園や家庭で飾ると、明るく楽しい雰囲気になるでしょう。
リボンやシールで装飾すると、さらに華やかになります。
- 折り紙 6枚
- カブトやこいのぼりなどの飾り
- 折り紙を三角形に折って開き、中央の折り目を目安にしてこいのぼりの形を作ります。
- 尾びれの部分をはさみで切って形を整え、6つほど作りましょう。
- 作ったこいのぼりを丸い形に並べて、リースの土台を作っていきます。
- のりやテープで、こいのぼり同士を貼り合わせましょう。
- こいのぼりの目を描き、カラフルなシールやリボンを使って飾りつけると、より華やかに仕上がります。
- 完成したリースは壁に貼ったり、天井から吊るしたりして飾りましょう。
付箋で鯉のぼりガーランドを作ろう!
付箋を使って、こいのぼりのガーランドを作ってみましょう!
紙をカットする手間が省け、マスキングテープで簡単に装飾できるため、短時間で仕上がります。
作業工程がシンプルなため、小さな子どもでも楽しく取り組めますよ。
付箋の色や模様を工夫すれば、カラフルで個性的なこいのぼりを作られます。
完成したガーランドは、壁や窓、ドアに吊るして飾りましょう。
季節のイベントや、クラス装飾にもぴったりです。
- 付箋 数枚
- マスキングテープ 数種類
- タコ糸
- はさみ
- ペン
- 太めの付箋を用意し、マスキングテープを使って模様をつけていきましょう。
- ペンでこいのぼりの目を描き、しっぽの部分をはさみで切ります。
- 付箋の粘着部分を折り、タコ糸に貼りつけます。
- 他の色の付箋も同じように作り、異なるサイズや模様でバリエーションを増やしましょう。
- タコ糸を適当な長さに調整し、壁や天井に吊るしたら完成です!
こいのぼりのおすすめの壁面5選
こいのぼりの壁面製作は、保育園や幼稚園、家庭でも楽しめる人気の活動です。
大きな壁を使ってダイナミックな作品を作ることで、子どもたちの創造力を伸ばし、季節感を感じられる空間を演出できます。
今回は、年齢に応じた簡単なものから、少し手の込んだアレンジまで、こいのぼりの壁面製作のアイデアを5つご紹介します。
折り紙や画用紙を使った手軽なものから、布や絵の具を活用した本格的なものまでバリエーション豊かです。
さまざまなアイデアを取り入れて、楽しくこどもの日を迎えましょう。
指スタンプでこいぼのり
指スタンプを使って、オリジナルのこいのぼりを作りましょう!
絵の具を指につけてポンポンと押していくことで、子どもたちが自由に模様をつけられますよ。
筆や道具を使わずに指で直接描くことで、感触を楽しみながら創作の楽しさを感じられるでしょう。
カラフルな模様をつけることで、個性豊かなこいのぼりが完成します。
乾燥後に目やうろこをつければ、さらにかわいく仕上がるでしょう。
お部屋に飾ると、こどもの日の雰囲気がより一層盛り上がりますよ。
- 画用紙
- 絵の具セット
- はさみ
- テープ
- 画用紙をこいのぼりの形にカットします。
- パレットに絵の具を出し、水を加えず指につけ、画用紙にポンポンとスタンプを押して模様をつけます。
- 色を変えたり、指の動かし方を変えたりすると、より個性的なデザインになります。
- 絵の具が乾いたら、目やうろこを貼りつけたり描いたりして仕上げます。
- 完成したら、壁や天井から吊るして飾りましょう!
切って貼るだけ!鯉のぼりの作り方
切って貼るだけで、簡単にこいのぼりが作れます。
サイズを自由に調整できるので、飾る場所に合わせてアレンジしましょう。
折り紙をそのまま使うとコンパクトな仕上がりに、大きめの画用紙を使えば壁面装飾にもなります。
小さなお子さまでも取り組みやすく、のりやはさみを使うことで指先のトレーニングにもなりますよ。
カラフルな折り紙や模様を工夫することで、より華やかで可愛らしいこいのぼりが完成します!
ぜひ、お部屋の飾りに活用してください。
- 折り紙 8センチ×2センチ
- 折り紙 8センチ×7.5センチ
- 黒と白の紙
- 100均のひも
- のり
- ハサミ
- 大きい方の折り紙の左端に、細長い折り紙をのりで貼りつけます。
- 裏返して半分に折り、右端を尾びれの形にカットしてください。
- 黒と白の紙で目を作り、本体に貼ります。
- のりで端を貼り合わせ、筒状にしたら、本体と同じ柄の折り紙でヒレを作って取り付けます。
- 完成したこいのぼりを壁や天井に飾り、季節のイベントを楽しみましょう!
折り紙と色画用紙で作る鯉のぼりの作り方
折り紙と色画用紙を使って、立体感のあるこいのぼりを作ってみましょう!
うろこ模様が浮き出るように切り込みを入れることで、まるで風に泳いでいるような仕上がりになります。
折る・切る・貼るといった工程が含まれるため、はさみの練習にもなり、指先の器用さを育むことにもつながります。
レクリエーション、保育園や幼稚園での製作活動にもぴったりです。
ぜひ、こどもの日に向けて、オリジナルのこいのぼりを作ってみてください♪
- 色画用紙(B4または八つ切りサイズ)
- 折り紙
- ハサミ
- 接着剤
- えんぴつ
- 定規
- テープなどの丸いもの
- 色画用紙を半分に折り、上下を1センチ折り曲げて貼り合わせます。
- 折り紙を長方形に折り、さらに折り目をつけた後、クロスさせるように折っていきましょう。
- これを何度か繰り返し、はさみでうろこ模様をつけていきます。
- 折り目を広げ、軽く引っ張って立体感を出しましょう。
- 色画用紙に貼り付けて形を整え、目をつけたら完成です!
柄付きの折り紙で作る鯉のぼりの作り方
100円ショップなどで手に入る和柄の折り紙を使って、可愛らしいこいのぼりを作りましょう。
うろこ模様のついた和柄の折り紙を使うと、本格的なデザインになり、和の雰囲気を楽しめますよ。
色や柄の組み合わせ次第で、伝統的な雰囲気にも、ポップで可愛らしい仕上がりにアレンジできるのが魅力です。
まごい・ひごい・こごいを作り、親子のこいのぼりを表現するのもおすすめですよ。
紙コップを土台にすると立てて飾れるので、テーブルや玄関に置いて楽しむこともできます。
- 無地の折り紙(13センチ×2センチ)
- 柄付きの折り紙(13センチ×7.5センチ)
- 無地の折り紙の白い面にのりを塗り、柄付きの折り紙の上端に貼ります。
- 裏返して下の端を折り、1.5センチの折り目をつけた後、貼り合わせます。
- 黒と白の折り紙で目を作り、貼りつけてください。
- 右端を三角に切り落とし、こいのぼりの尾びれの形にしましょう。
- 筒状になるように端を中に入れ、しっかり固定したら完成です。
- 紙コップに竹串を刺し、作ったこいのぼりを固定すると、飾りやすくなります。
うろこがかわいい鯉のぼり
折り紙を使って、うろこ模様が特徴的な可愛らしいこいのぼりを作りましょう。
丸くカットした折り紙をたくさん貼り付けることで、ふんわりとした立体的なうろこのデザインを表現できます。
カラフルな柄付き折り紙を組み合わせることで、華やかでポップな仕上がりになり、子どもたちの自由な発想を活かした作品作りが楽しめます。
切って貼るだけのシンプルな工程なので、小さなお子さまでも簡単に取り組めるのもポイントです。
たくさん作って壁に飾ると、お部屋全体がこどもの日らしい雰囲気になり、園内の装飾にもぴったりですね。
- 画用紙
- 折り紙
- マスキングテープ
- 丸シール
- のり
- ハサミ
- ペン
- 画用紙をこいのぼりの形にカットし、右端を三角に切り落とします。
- 左端にはマスキングテープを貼り、アクセントをつけましょう。
- 折り紙を丸く切って目を作り、貼り付けます。
- 折り紙を4等分にカットし、うろこ用に用意します。
- 画用紙に貼り付ける際、端と端を少し重ねるように貼ると、立体感が生まれます。
- すべて貼り終えたら完成です!
まとめ
こいのぼりの製作は、子どもたちの創造力や表現力を伸ばすだけでなく、日本の伝統文化を学ぶ良い機会にもなります。
特に壁面製作では、大きな作品をみんなで作り上げることで、協調性や達成感を味えますよ。
家庭や保育の現場で、年齢や環境に合わせた製作アイデアを取り入れながら、子どもたちと楽しくこどもの日を迎えましょう。
こいのぼりを通して、成長を祝い、子どもたちの未来への願いを込めた特別な時間を過ごしてください。
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