3月は春の暖かさを感じ始める季節で、自然の変化に子どもたちが触れる機会が増える時期です。
この季節ならではの製作活動は、草花や動物などのテーマを通して、子どもたちの好奇心や感性を刺激するのがおすすめです。
特に1歳児にとっては、手先を使う作業や色彩豊かな素材に触れることが五感の発達につながり、楽しみながら成長を促します。
本記事では、3月の行事や季節感に合わせた具体的な製作アイデアを詳しくご紹介します。
3月の製作は何を作る?おすすめは?
3月の製作テーマには、ひな祭りや春の自然を取り入れるのがおすすめです。
桜の花をモチーフにした製作は、季節感を感じながら楽しく取り組めるほか、創造力や好奇心を育む機会としても最適でしょう。
こうした春を象徴するテーマは、色彩や形を楽しみながら指先の発達を促し、子どもたちの集中力や達成感を養います。
ここからは、1歳児も楽しく参加できる活動を提案します。
1歳児にできる製作とは?
1歳児に適した製作活動は、シンプルかつ安全な素材を使ったものが基本です。
以下のポイントを抑えた活動が理想的でしょう。
- 簡単に手でちぎれる素材:(やわらかい花紙やスポンジなど)を使う。
- 安全で大きめのパーツ:(誤飲防止)を選ぶ。
- 色や感触が楽しい材料:(カラフルな紙・フェルトなど)を使用する。
1歳児にとって製作は、「作ること」よりも「触れること」そのものが重要です。
たとえば、スタンプ遊びやシール貼りは、達成感を得られるだけでなく、指先の器用さや集中力の向上にもつながります。
3月にあるイベント・行事
3月は、ひな祭り(3月3日)や卒園式、春分の日といった行事が豊富な月です。
ひな祭りでは、女の子の健やかな成長を祈り、ひな人形を飾り、ちらし寿司を楽しむ文化があります。
また、卒園式は子どもたちの成長を祝う大切なイベントで、新たなステージへの期待を育む時間となります。
これらの行事は、製作活動を通じて日本の伝統や季節の移り変わりを子どもたちに伝える絶好の機会です。
3月の行事にちなんだ製作で、感性や文化の理解を深める時間を作りましょう。
3月のイベント・行事に関する製作のねらい
- 季節感を感じる色や形を通じて、感性を育む。
- 日本の伝統行事に親しむ機会を作り、文化への関心を育てる。
- 指先を使う細かい作業で手先の発達を促す。
- 仲間と一緒に楽しむことで協調性や社会性を育む。
行事に関連した製作は、子どもたちに季節の美しさや伝統文化の大切さを伝える貴重な機会です。
ひな祭りでは、ひな人形を作ることで日本の伝統行事を学び、女の子の成長を祝う気持ちを育てられます。
また、桜をモチーフにした製作では、春の訪れを感じさせ、自然の美しさや季節の移ろいへの興味を引き出します。
こうした製作活動は、子どもたちの創造力や感性を育てるだけでなく、行事を通じて家族や地域社会とのつながりも深める大切な体験となるでしょう。
【3月に作りたい!】1歳児向けのおすすめの製作10選
3月は、ひな祭りや春の訪れをテーマにした製作が特に人気を集めます。
ひな人形の簡単な飾り作りや、桜のスタンプアート、手形を活用したクラフトなど、1歳児でも楽しめる内容が豊富です。
製作を通じて、季節感を感じながら手先の発達を促し、子どもとのふれあいの時間を楽しむこともできます。
春らしい製作を通して、子どもたちの笑顔を引き出しましょう。
桜の木の絵の具遊び
桜の木をテーマにした製作は、春の季節感を楽しみながら感触遊びも取り入れられる活動です。
子どもたちは絵の具の感触を指や手で楽しむことで五感が刺激され、創造力を育むことができます。
ペットボトルの底を使ったスタンプや手形で桜の花を表現するこの製作は、簡単な工程で完成度の高い作品を作れるため、1歳児にもおすすめです。
保育士が絵の具を用意し、手形やスタンプの補助をすることで、子どもたちの安全も確保できます。
- 画用紙
- 絵の具セット
- ペットボトル
- 絵の具を紙皿に用意する【先生】
- 子どもの手に絵の具を塗り、画用紙に手形を押す【子ども】
- ペットボトルの底をピンクの絵の具につけ、桜のスタンプを押していく【子ども】
- 必要に応じて桜の輪郭を色鉛筆で描く【先生】
- 作品が完成したら乾燥させる【先生】
フラワーペーパーの菜の花 ※ショート
フラワーペーパーを使った菜の花の製作は、子どもたちが触覚や視覚を通じて楽しめる活動です。
柔らかいフラワーペーパーを手で丸める動作は、手先の発達や感触の心地よさを感じる良い機会となります。
また、画用紙で作った茎や葉を組み合わせることで、完成品の立体感も増し、飾りとしても魅力的です。
製作の前に菜の花が咲いている場所に行き、実際の花の形や色を観察することで、子どもたちの興味をさらに引き出せます。
活動中は、のりを塗る作業を保育士が補助することで、1歳児でも安心して取り組むことができます。
- フラワーペーパー(黄、白)
- 画用紙(黄、緑)
- のり
- はさみ
- 黄色の画用紙で花の土台、緑の画用紙で茎と葉を準備する【先生】
- 茎と葉を貼り合わせた後、花の土台を配置する【先生】
- フラワーペーパーを子どもが丸める【子ども】
- 丸めたペーパーをのりで土台に貼り付ける【子ども】
- 全体を整え、仕上げる【先生】
綿棒スタンプのお花畑
綿棒を使ったスタンプ活動は、絵の具を使って自由に表現できる楽しい製作です。
束ねた綿棒を使うことで、簡単に花びらや葉の模様を描けます。
複数の色を使うと、カラフルな花畑が完成し、子どもたちの創造力を刺激します。
また、スタンプの押し加減や色の配置を工夫することで、個性豊かな作品が仕上がります。
綿棒を束ねておくと持ちやすくなり、小さな手でも扱いやすいです。
保育士が絵の具の量を調整しながら見守ることで、よりスムーズに製作を進められます。
- 綿棒(数本 )
- 輪ゴム
- 画用紙
- 絵の具(3色)
- ペンや色鉛筆
- 綿棒を輪ゴムで束ね、絵の具を紙皿に準備する【先生】
- 子どもが束ねた綿棒を絵の具につける【子ども】
- 画用紙にポンポンとスタンプを押していく【子ども】
- 保育士が葉や茎をペンで描き足す【先生】
- 完成した作品を乾燥させる【先生】
デカルコマニーのちょうちょ
デカルコマニーは、絵の具を使った模様遊びで、左右対称の蝶の羽を作る楽しい製作です。
絵の具を垂らして画用紙を折るだけの簡単な工程ながら、偶然できる模様の美しさに子どもたちも興味を惹かれます
絵の具を垂らす場所や色の組み合わせによって模様が変わるため、何度も挑戦したくなる活動です。
1歳児でも保育士が絵の具を扱う部分をサポートすれば、安全に取り組めます。
「ちょうちょさんに模様をつけてあげよう」といった声かけをすると、子どもたちの想像力が広がります。
- 絵の具(3~4色)
- 画用紙
- 画用紙をちょうちょの形に事前にカットしておく【先生】
- 絵の具を子どもが選び、片側に垂らす【子ども】
- 画用紙を半分に折り、手で押して模様を広げる【子ども】
- 保育士が折り目を開き、模様を確認する【先生】
- 完成品を乾燥させて飾る【先生】
折り紙で作るあおむし
折り紙を使ったあおむしの製作は、簡単な工程で個性豊かな作品を作れる活動です。
折り紙を丸めたり、のりで貼り付けたりする作業を通じて、手先の器用さを育てます。
1歳児は保育士のサポートでのりを使う練習ができますが、2歳児ははさみを使った工程を取り入れると、さらなる挑戦が可能です。
また、輪っかの大きさや色を変えると、さまざまなアレンジが楽しめます。
完成後、あおむしを使ってお話し遊びをするのもおすすめです。
- 画用紙(5色)
- はさみ
- のり
- ペン
- 折り紙を細長くカットして、事前に準備しておく【先生】
- 子どもが折り紙を丸め、のりで固定する【子ども】
- 輪っかをつなげて、あおむしの体を作る【子ども】
- 白い紙に目を描き、顔に貼り付ける【子ども】
- 触覚を付け、仕上げをする【先生】
桜と菜の花の指スタンプ
指スタンプを使った製作は、乳児が楽しめる簡単でクリエイティブな遊びです。
スタンプの感触を指で感じながら、花びらや葉っぱを表現することで、感覚の発達や色彩感覚を育てることができます。
桜のピンクと菜の花の黄色の鮮やかなコントラストが、完成品をさらに華やかにします。
活動を通じて、春らしい景色を子どもたちが体験し、自然への興味を深めることができるでしょう。
後片付けも簡単なため、忙しい保育現場にもぴったりです。
- お花紙
- ポリ袋(透明sサイズ)
- 両面テープ
- スタンプ台(緑色)
- ビニール袋とお花紙(ピンク)を準備する【先生】
- お花紙を軽く丸めて広げてビリビリする。細かくなくてもOK!好きな大きさにちぎる。
【初めはお手本を先生が見せて、子どもにもやらせてみる】 - ちぎったお花紙をビニール袋に入れる【子ども】
- 花紙がいっぱいになったら袋の口を軽く縛り、袋の下・両辺のとがっている部分をテープで縛った部分とまとめる【先生】
- ビニール袋の後ろに両面テープを貼り付ける【先生】
- フリーサイトからダウンロードした「木」の絵にピンクの丸シールを木に貼り付ける【子ども】
- 次に黄色の丸シールを周りにも貼る【子ども】
- 先ほど作成したビニール袋の両面テープをはがす【先生】
- 両面テープをはがしたビニール袋を木のメインに貼る【子ども】
- 直接指に緑色のスタンプをつけて、木の下部分に草を見立ててペタペタ貼って完成!【子ども】
絵の具で手形おひなさま
絵の具を使った手形のおひなさまは、1歳児でも参加できるシンプルな製作です。
手形を利用することで、子どもたち一人ひとりの個性を作品に反映できます。
また、親にとっても思い出に残る可愛い仕上がりとなるのが魅力です。
絵の具を初めて触る子どもにとっては、新しい感触や色の楽しさを学ぶ良い機会です。
保育士は顔や飾りを準備し、適切なサポートを行うことで、子どもたちの達成感を高めることができます。
完成した作品は、園内のひなまつりイベントで飾ったり、家庭に持ち帰るなどして活用できます。
- 画用紙
- 絵の具
- のり
- ペン
- 絵の具を使い、子どもたちの手形をおひなさまとお内裏さまに見立てて押す【子ども】
- 手形が乾いたら、事前に準備した顔のパーツを貼り付ける【子ども】
- 目や口をペンで描いて表情を加える【子ども・先生】
- 扇や笏(しゃく)などの飾りを貼り付けて装飾する【子ども】
- 全体を整えたら、ひな壇に飾って完成【先生】
ひなまつりの食べ物”ひしもち”
ひしもちをテーマにした製作は、子どもたちに日本の伝統文化に親しむ機会を提供できます。
子どもたちが作る過程で、色の意味や由来についても学べるため、知育的な要素も含まれます。
色とりどりの素材を使い、ひしもちの形を作り上げることで、創造力や集中力を養えるでしょう。
また、完成品はひな祭りの飾りとして園内で展示したり、家庭に持ち帰ることで家族と共有する楽しみも生まれます。
- 直系16㎝の丸(薄オレンジ)
- 髪飾り
- 丸に合わせた洋服(白・和柄)
- 桃の花
- 菱形(黄緑・桃・白)
- 丸シール
- クレヨン
- のり
- 手拭きタオル
- 菱形に切った色画用紙(緑、白、ピンク)を準備する【先生】
- 子どもたちが順番に台紙に貼り付けてひしもちの形を作る【子ども】
- ひしもちの上に、おひなさまとお内裏さまを事前に準備したパーツで作る【子ども】
- 桃の花やひなあられの飾りを追加する【子ども】
- 最後に全体を整えて、完成した作品を飾る【先生】
フラワーペーパーの春イチゴ
フラワーペーパーを使った春イチゴの製作は、簡単な工程で楽しめる遊びです。
柔らかい紙を使ってイチゴの形を作り上げることで、手先の発達を促進します。
色画用紙で葉の部分を作るなど、季節感を楽しむポイントもあります。
1歳から参加できる活動ですが、輪ゴムの使用時には保育士が注意を払い、安全に進めましょう。
子どもたちが完成品を見て喜ぶ姿が見られる、春にぴったりの製作です。
- フラワーペーパー(赤色・ピンク)
- ポリ袋(透明のもの)
- カラー輪ゴム(黄色)
- 色画用紙(ヘタ用/緑)
- 丸シール
- 両面テープ
- はさみ
- フラワーペーパーを丸めてポリ袋に詰める【子ども】
- 袋の口を輪ゴムで留め、余分な部分を切り落とす【先生】
- 緑の色画用紙で葉を作り、袋に貼り付ける【先生】
- 丸シールで種を描き加える【子ども】
- 完成したイチゴを飾って春らしい雰囲気を演出【先生】
【なぐり書き】ちょうちょ
殴り書きで模様を作るちょうちょの製作は、子どもたちの自由な表現を楽しめる活動です。
画用紙に描かれた殴り書きが、ちょうちょの羽となることで、偶然のアートが生まれる魅力があります。
色彩感覚や手指の運動スキルを育てるとともに、完成品を見た子どもたちの達成感も大きいです。
型紙を使った切り抜きやモールを使った触覚作りを通じて、保育士のサポートが子どもたちの創造力をさらに引き出します。
- 黄色の画用紙(ちょうちょ用)
- クレヨン
- ハサミ
- セロハンテープ
- ペン
- モール(黒)
- 大きめの画用紙を用意し、子どもたちが自由に殴り書きをする【子ども】
- 描き終えた画用紙をちょうちょの形に切り抜く【先生】
- モールを触覚として用意し、画用紙に貼り付ける【先生】
- 必要に応じて背景を追加して装飾を加える【子ども】
- 完成したちょうちょを掲示板などに飾る【先生】
まとめ
3月の製作は、子どもたちに季節の移り変わりを伝えながら感性を育む貴重な時間となります。
ひな祭りや春の花をテーマにした製作は、見た目にも楽しく、取り組む過程で手先の発達も促されます。
また、日本の伝統文化に触れる機会としてもおすすめです。
保育園や家庭でこうしたテーマを取り入れることで、子どもたちにとって楽しく学びのある時間が提供できます。
本記事を参考にしながら、春らしい製作活動を一緒に楽しんでみてください。
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