6月の保育製作には、雨やかえるの作品が選ばれますが、毎年おこなうため製作のマンネリ化に悩む保育士も多いでしょう。
保育製作のネタ探しは、保育士にとって大変な仕事の一つです。下準備には時間をかけずに、子どもたちを喜ばせられる作品を求めています。
本記事で紹介するかえるの製作は、過去の作品とは一味違い室内でも楽しく遊べるうえ、準備には手間がかかりません。
特徴や作り方を確認して、早速クラスで試してくださいね。
【6月におすすめの製作①】かえるの指人形
6月の梅雨には、かえるをモチーフとした保育製作がおすすめです。
かえるの指人形は切った色画用紙を貼り合わせるだけなので、月齢の低いクラスでも簡単に作れます。
はさみの練習やお絵描きなど、年齢に合った作業を用意しやすい点もかえるの指人形のメリットです。
自分の作品で人形遊びをおこなえば、園児同士のコミュニケーションのきっかけになります。
指先をよく動かすことで、子どもの思考力や記憶力を高める効果も期待できますよ。
適した年齢:1歳頃~
- 月齢に合った作業ができる
- 園児同士のコミュニケーションのきっかけになる
- 指先を使った遊びで思考力や記憶力の向上が期待できる
用意する材料・道具
必要な材料
- 色画用紙
- のり
必要な道具
- はさみ
- のり
- ペン(クレヨン)
作り方
- かえるの胴体は色画用紙を重ねて切ると2枚同時できる
- 底面にはのり付けしない
- 小さい子どもは安心のためにクレヨンを使う
簡単にできるかえるの指人形は、学期はじめや6月の保育製作に最適です。
はさみやのり付けの練習、低月齢クラスの製作活動としても試してみてください。
色を変えたりリボンを付けたりして、オリジナルのかえるを作るのも楽しいですよ。
出来上がったかえるを指に付けて合唱すれば、梅雨の日の憂鬱な気分も吹き飛んでしまうでしょう。
色画用紙をはさみで切っていきます。
かえるの体になる部分には、山型のパーツを2枚用意してください。
色画用紙に子どもの手を添えて概ねのサイズを下書きすると、はさみで切りやすくなります。
かえるの目になる部分にも切った色画用紙を使用するため、体の大きさに合ったサイズ感で、丸型を2つ作っておいてくださいね。
色画用紙を貼り合わせて、間に指が入るようにしていきます。
山型に切った色画用紙の、アーチ部分にのり付けをします。底面にあたる直線部分には、のりを付けないように注意してくださいね。
丸形パーツはかえるの目となる位置に挟み、2枚の山型を貼り合わせていきます。
子どもが指を入れた際に開いてしまわないように、のり付けした部分はしっかりと押さえましょう。
最後は、ペンでかえるの目や口、鼻などを描き入れます。
園児たち自身が装飾作業をおこなうことで、個性豊かなかえるたちができて賑やかになりますよ。
胴体部分にはおへそを描いたり、別の色画用紙を貼ったりして、かえるらしいおなかを作るのがおすすめです。
クレヨンを使う場合には、薄い色合いの画用紙を用いることで色が映えるでしょう。
「かえるの指人形」の作り方の手順を動画で見てみよう
【6月におすすめの製作②】かえるのびっくりコップ
可愛いかえるが飛び出すびっくりコップを紹介すれば、じめじめした梅雨の日でもぱっとクラスが明るくなります。
かえるのびっくりコップを作るには、説明を聞いて理解する能力が求められるため、年中〜年長の保育製作に向いています。
動きが面白く、完成したあとも長く遊べるびっくりコップは、子どもたちが喜ぶこと間違いなしの作品ですよ。
かえるが見え隠れする動きは「いないいないばあ」と同様、短期記憶力を鍛える効果が期待できます。
6月の保育製作に悩んだ際は、ぜひかえるのびっくりコップを検討してくださいね。
適した年齢:5歳頃~
- 説明を聞いて理解する力がつく
- アクション付きの作品で子どもが喜ぶ
- 短期記憶力を鍛える
用意する材料・道具
必要な材料
- 紙コップ
- 画用紙
- 棒
必要な道具
- はさみ
- カッター
- セロハンテープ
- のり
作り方
- 棒は紙コップより少し長めに切る
- かえるは棒より前側に付ける
- カッターの扱いに注意する
かえるのびっくりコップは、手順を確認しておくことで簡単に作れます。
一見、保育製作としては難しそうですが、簡単な仕組みでできていますよ。
棒の長さや穴の大きさなどを測りながら作っていくことが、失敗しないためのコツです。
かえるのびっくりコップでは刃物を使用するため、大人が見ている中で製作を進めましょう。
割り箸やマドラーなどの棒を、紙コップから少し飛び出す程度の長さに切ります。
鉛筆で印を付けてから、カッターやはさみで切断すると失敗しにくくなりますよ。
月齢の低いクラスでは印を付ける段階までを子どもにやってもらい、力が必要な切る作業は保育士がおこなうと良いでしょう。
切り口がささくれてしまう場合がありますが、のちほどふたを接着する際に隠せるため、気にしないでくださいね。
ふたとかえるは画用紙で作っていきます。
ふたのサイズを決めるために、紙コップの飲み口側を画用紙に当てて、鉛筆で下書きします。
下書きに沿ってはさみで円を切ったら、ふたの完成です。
かえるは紙コップに収まるサイズ感で作ってください。顔や体、リボンなどを書き入れると可愛くなりますよ。
紙コップの底に穴を開けて、棒をさし込みます。
鉛筆で棒の太さをおおむね印してから、カッターで切り込みを入れていく方法がおすすめです。
園児にカッターを使用させるのが不安な場合は、保育士がおこなってくださいね。
木のささくれに注意しながら、カットした側が飲み口に出てくるように、コップの底から棒をさし込みます。
ふたをコップの飲み口に、セロハンテープでくっつけます。
繰り返し動かしても取れないように、長めのテープを使用するか、内側と外側の両方から留めておきましょう。
棒はふたのおおよそ中心部分に、セロハンテープで貼り付けます。
棒のカットした側にふたを付けることで、木のささくれが隠せて安心です。
コップやふた、棒の部分などに装飾していきます。
子どもたちが自由に絵を描いたりシールを貼ったりすれば、一人ひとりのオリジナル作品が出来上がります。
ふたや棒へのお絵描きは、コップに接着するまえにおこなったほうがやりやすいかもしれません。
装飾によって、棒の動きやふたの開閉に支障が出ないように注意してくださいね。
「かえるのびっくりコップ」の作り方の手順を動画で見てみよう
【6月におすすめの製作③】ぴょんぴょんカエル
出来上がった作品で楽しく遊べるぴょんぴょんカエルは、退屈になりがちな雨の日の室内遊びを盛り上げてくれます。
シンプルな作り方で説明しやすいため、年少クラスでも取り組みやすい保育製作です。材料も少なく、準備に時間がかからない点が嬉しいですね。
友達同士で作ったかえるを飛ばし飛距離を競い合えば、楽しく遊べます。子どもたちは飛ばし方を試行錯誤するため、思考力などが育成されるでしょう。
6月の梅雨の季節にぴったりなぴょんぴょんカエルを、ぜひ作ってくださいね。
適した年齢:4歳頃~
- 作り方を説明しやすい
- 準備に時間がかからない
- 園児同士で競って遊べる
用意する材料・道具
必要な材料
- 紙パック(小さいサイズ)
- 画用紙
必要な道具
- はさみ
- 両面テープ
- のり
作り方
- 紙パックは解体しない
- 1つの紙パックで2匹のかえるができる
- かえるを重くしすぎない
ぴょんぴょんカエルの製作は、ハサミで切る部分を代わりにしてあげると年少さんからでも製作が可能です。
はさみは直線を切るだけなので、比較的安全性が高く保育製作におすすめです。
1つの紙パックで2匹のかえるができるため、二人一組の共同作業が経験できる点も良いですね。
装飾も醍醐味ですが、かえるは重いと飛びにくくなってしまうことに留意しましょう。
上部と底面は使用しないため、切って準備しておきます。筒状のまま使用するため、紙パックは解体してしまわないように注意してくださいね。
紙パックの胴体部分を、はさみでおおよそ半分の大きさにカットします。
1つの紙パックから2匹のかえるができるため、園児が1匹ずつ製作する場合は、二人一組で作業をおこないましょう。
ハーフサイズになった紙パックに、画用紙を貼っていきます。
先に、画用紙の幅や長さを、紙パックに合わせておくと作業しやすいですよ。
ちょうど一周巻きつく長さに揃えておきましょう。
画用紙は裏側に両面テープを貼ってから、紙パックに巻きつけます。
かえるに合った緑の色画用紙を用いたり、園児が自由に模様を描いたりしても良いですね。
作品でより楽しく遊ぶために、かえるや遊び場を装飾していきます。
ぴょんぴょんカエルを、画用紙で作った草や池などで装飾した場所で飛ばすと、梅雨の雰囲気が味わえます。
かえるに顔を描く際は、切り口でない面が進行方法となるため、向きに注意してください。
ぴょんぴょんカエルは重いと飛びにくくなってしまう可能性があります。装飾したい場合は、貼り付けではなく、ペンで描くのがおすすめです。
「ぴょんぴょんカエル」の作り方の手順を動画で見てみよう
【6月におすすめの製作④】カエルの変わり絵
仕掛けが思わず気になってしまう6月にぴったりの製作が、かえるの変わり絵です。
自慢げに友達同士で見せ合いっこする園児も続出するでしょう。
使用するのは画用紙とはさみ、クレヨンだけなので、手間がかからない点が嬉しいポイントですね。
カエルの変わり絵を作る際は、手順を追っていく必要があり、説明を真剣に聞く力が養われます。
みんなの前で自分が描いた絵のストーリーを話せば、大きな自信にも繋がるでしょう。
適した年齢:5歳頃~
- 子どもの個性が発揮される
- 材料は画用紙だけで手間がかからない
- 説明を真剣に聞く力が養われる
用意する材料・道具
必要な材料
- 画用紙
必要な道具
- はさみ
- クレヨン(色鉛筆)
作り方
- 画用紙を切る前には折り目で印を付ける
- 折り方や向きを確認する
- 絵を描く前に上手くページが切り替わるかチェックする
仕組みが複雑そうにみえるカエルの変わり絵ですが、実際はシンプルな構造になっています。
画用紙の面が切り替わるだけなので、手順どおりに折っていけば子どもでも簡単にできますよ。
説明が難しい部分もあるため、保育士は見本を見せながら作っていくと良いでしょう。
わかりやすくするために、差し込む画用紙の色を変えて説明するのもおすすめです。
はさみで画用紙を半分に切ります(AとB)。
片方の画用紙Aを半分に切り、できあがった4分の1サイズ2枚(CとD)を、さらに2㎜ほどカットして幅を縮めましょう。
画用紙Bを2回半分に折って付けた印の部分まで、3等分の切り込みを入れます。
画用紙CとDは半分に折っておいてくださいね。
画用紙Bの切り込みに、開く面を外側に向けたCとDを差し込んだら見開きページの完成です。
折り目が付いている4等分の位置の、中心を山折り、両サイドは谷折りにします。
両サイドを畳んだ形から、左右の端を引っ張って、ページが上手く切り替わるかチェックしましょう。
端を引いてもスムーズにページが開かない場合は、折り方が間違っている可能性があるため、再度手順を確認してくださいね。
作品に絵を描き入れていきます。
両サイドを畳んだ面と、端を引いて開いたページに別の絵を描いてください。
裏側も同じページ構造になっているため、2通りの変わり絵が楽しめますよ。
かえるだけでなく、雨やかたつむり、アジサイ、にじなどを取り入れた作品にすると、梅雨を楽しめる製作になります。
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