7月といえば、夜空を彩る花火大会が夏の風物詩として各地で開催され、子どもたちの心をわくわくさせます。
そんな季節の風景を、保育の製作活動に取り入れてみませんか?
本記事では、年齢別に楽しめる「花火」をテーマにした製作アイデアを厳選してご紹介。
素材の感触や色の変化を楽しんだり、自由な表現を味わったりしながら、子どもたちの感性を育む製作時間を応援します。
身近な素材でできる作品ばかりなので、すぐに取り組めるアイデア満載です!
- 7月の風物詩「花火」をテーマにした製作アイデアを、0歳から5歳児向けに年齢別で紹介している
- 指先の発達や表現力に合わせた製作方法を提案し、子どもたちが達成感を得られる工夫をまとめている
- 身近な素材や簡単な工程で取り組めるため、保育現場ですぐに実践できる内容になっている
- 夏らしさを感じられる作品を通して、季節の行事への理解や感性を深められるような活動を紹介している
【0~1歳児におすすめ】花火に関する製作3選
0〜1歳児の子どもたちは、見る・触れる・感じるといった感覚的な体験がとても大切な時期です。
ここでは、花火のような華やかな色や音、形に親しみながら、安全に取り組める製作アイデアを紹介します。
乳児からでも楽しめそう!直感で描く花火
夏の夜空を彩る花火を、子どもたちの自由な感性で表現する製作です。
筆がまだ難しい乳児でも、指を使って描くことでのびのびと楽しむことができます。
お祭りで見た花火を思い出しながら、好きな色や模様を自由に表現できるのが魅力です。
偶然できる色の重なりや模様に、驚いたり喜んだりする姿が見られそうですね。
五感を刺激する楽しい制作体験として、夏の保育にぜひ取り入れてみてください。
完成した作品は壁面に飾って、みんなで鑑賞してみましょう。
- 黒い画用紙
- 絵の具
- 黒い画用紙を丸く切って夜空の土台を用意します。
- 絵の具を何色か用意し、小皿に出しておきます。
- 子どもたちに指を使って、好きな色を自由にスタンプしてもらいます。
- 大きな円を描くように押していくと、花火らしい模様になります。
- 最後に、白や黄色で点々を加えると光の粒のようになって華やかに仕上がります。
手形アートで作る花火
子どもたちの手のひらを使って描く、ダイナミックな手形花火です。
スタンプのように手形を4つ放射状に並べると、まるで夜空に広がる花火のように見えて、華やかな仕上がりになります。
0歳児には無理のない範囲で、1〜2個の手形でも良いでしょう。
1〜2歳児は、周囲の装飾に挑戦することで創造力がさらに引き出されます。
シールや折り紙で飾ることで、一人ひとりの個性が光る作品になりますよ。
夏の行事や、壁面製作にもぴったりな季節感あふれる製作です。
- 絵の具(好きな色)
- 手形を押すための筆やスポンジ
- 千代紙
- ハサミ
- マスキングテープ
- のりやボンド
- デコレーションアイテム(ラメやシールなど)
- 手のひらに絵の具を塗り、画用紙の中央から放射状に4つ手形を押します。
- 絵の具が乾いたら、千代紙で三角や丸などの装飾パーツを切り、手形の間に貼ります。
- マスキングテープでラインを加えて立体感を出します。
- 真ん中に小さく切った折り紙を貼り、花火の中心を表現します。
- 最後に、星やキラキラシールでデコレーションして完成です。
野菜スタンプを使った花火
自然の素材を活用して楽しめる、野菜スタンプの花火製作です。
ピーマンやオクラなど、切り口に個性のある野菜に絵の具をつけてスタンプすると、美しい模様の花火が出来上がります。
野菜の断面に広がる形が、そのまま花火のように見えるのが面白いポイントです。
0歳児は誤飲に注意しながら保育士が補助し、5歳児になると自分で野菜を切る体験もできますよ。
異年齢で行っても盛り上がる製作で、夏の風物詩を身近に感じられる遊びになるでしょう。
- 好きな野菜
- 包丁
- まな板
- 画用紙
- 絵の具
- はさみ
- 絵の具を出すトレイや紙皿など
- 装飾用のペンやシール
- ピーマン・レンコン・オクラなど花火にしたい野菜を、1〜2cmほどに輪切りにします。
- トレーに複数の色の絵の具を用意し、野菜の切り口に絵の具をつけます。
- 黒や青の画用紙に、思い思いの場所にスタンプしていきます。
- 色を変えたり、形を組み合わせたりして自由に花火を表現しましょう。
- 乾いたら、シールやラメで飾りつけをして完成です。
【2~3歳児におすすめ】花火に関する製作3選
2~3歳児は、手先の動きがどんどん器用になり、自由な表現への興味が高まる時期です。
自分の思いを色や形で表す楽しさを味わえる製作活動を取り入れることで、創造力や自己肯定感の育ちにもつながります。
はじき絵花火
クレヨンと絵の具の組み合わせで、不思議な模様を楽しむ“はじき絵”の技法を使った花火の製作です。
水をはじくクレヨンの性質を利用して、絵の具を上から塗るとクレヨン部分が浮かび上がり、幻想的な花火のように見えます。
描いている途中で模様が出てくる面白さに、子どもたちも夢中になること間違いなし。
夜空をイメージした背景に、自由にクレヨンで花火を描くことで、想像力も広がります。
完成したら、夏の壁面に飾って楽しんでください。
- 白い画用紙
- クレヨン
- 絵の具
- 筆(太いほうが良い)
- シール(お好みで)
- 画用紙に白や黄色、ピンクなど明るい色のクレヨンで花火の模様を描きます。
- 筆に黒い絵の具をつけ、水で少し薄めて全体に塗り重ねていきます。
- 絵の具がクレヨンの上ではじく様子を観察しましょう。
- しっかりと乾かした後、お好みでキラキラシールや星型の折り紙などを貼ります。
- 色彩豊かなはじき絵花火が完成です。
トイレットペーパー花火
トイレットペーパーの芯を使ってスタンプ遊びを楽しむ、ユニークな花火製作です。
芯の先に細かく切り込みを入れて広げることで、花火のような形になります。
芯をクルクル回転させたり、色を変えて押したりすることで、子どもたちの発想がどんどん広がります。
絵の具の感触を楽しみながら、自由に花火を表現することで、感性や表現力も育まれるでしょう。
芯の扱いも簡単なので、小さな子どもたちでも気軽に取り組めますよ。
- トイレットペーパーの芯
- はさみ
- 黒い画用紙
- 絵の具
- トレー
- 手拭き濡れタオル
- トイレットペーパーの芯の端に細かく切り込みを入れて開きます。
- 切り込み部分を外側に軽く広げておきます。
- 絵の具をトレーに出し、芯の先端をしっかり浸します。
- 黒い画用紙の好きな場所にスタンプするように押していきます。
- 色を変えて重ねたり、指で点を加えたりして完成です。
紙コップ花火
紙コップを使って作る、簡単で迫力ある花火のスタンプ遊びです。
紙コップの飲み口側に切り込みを入れて広げると、花火のような形になり、スタンプとして使えます。
大きくてしっかり握れるので、小さな子でも持ちやすく扱いやすいのが特徴です。
0〜3歳児にはあらかじめ準備しておくと安心ですが、4〜5歳児は自分で切る工程も経験として楽しめます。
色の重なりや混色を楽しみながら、夜空に打ち上がるカラフルな花火を表現してみましょう。
- 紙コップ
- はさみ
- 黒い画用紙
- 絵の具
- トレー
- 手拭き濡れタオル
- 紙コップの口側に均等に細かい切り込みを入れ、花のように広げておきます。
- トレーにいくつかの色の絵の具を出しておきます。
- 切り込みを広げた紙コップの端を絵の具に浸します。
- 黒い画用紙にスタンプするように押していきます。
- 色を変えたり、重ねたりして自由に表現したら完成です。
【4~5歳児におすすめ】花火に関する製作3選
4〜5歳児になると、構成力やイメージ力がさらに発達し、複数の工程を組み合わせた製作にも積極的に取り組めるようになります。
細かい装飾や形の工夫を取り入れることで、よりリアルで完成度の高い花火作品が作れるのがこの年齢の魅力です。
折り紙で作る切り絵の花火
夏の夜空に打ち上がる大きな花火を、折り紙を使って切り絵風に表現する製作です。
折り紙を折って切り込みを入れるだけで、鮮やかに広がる花火が簡単に作れます。
4歳児以上であれば、はさみの操作も楽しみながら進められます。
どんな形に切ろうかと想像力も広がり、完成した花火を壁に飾ると一気に夏らしい雰囲気に。
色の組み合わせや形を工夫することで、一人ひとりの個性が表現できるのも魅力で、グループ製作にもおすすめですよ。
- ハサミ
- えんぴつ
- 折り紙
- 折り紙をひし形になるように置き、対角線に沿って半分に折ります。
- さらに2回、半分ずつ折っていきましょう。
- 最後に折った状態で、右端を左端に合わせて斜めに折り、細い三角形を作ります。
- その状態で上部分を扇形になるようにハサミで切り落とし、表面に鉛筆で三角や半円の模様を描きましょう。
- 線に沿って丁寧にカットし、折り紙をそっと開いたら、美しい花火の切り絵が完成です。
クレヨンを使ったスクラッチで作る花火
スクラッチ技法を使って、夜空に浮かぶ花火を表現する楽しい製作です。
カラフルなクレヨンで画用紙を塗りつぶし、その上から黒い絵の具を重ねて塗ることで、スクラッチの下地を作ります。
乾いた後に竹串やつまようじで絵を削り出すと、クレヨンの色が浮かび上がり、美しい花火模様が現れますよ。
手や指を使う工程が多く、集中力や手先の発達にもつながります。
年中〜年長のクラスにおすすめの、夏らしいアート製作です。
- 画用紙
- クレヨン
- 絵の具(黒)
- 絵筆
- 竹串
- 画用紙全体を、赤・青・黄などカラフルなクレヨンでランダムに塗っていきます。
- 色が隠れるくらいしっかり塗るのがポイントです。
- その上から黒い絵の具を全面に塗り、乾いたらもう一度重ねて塗ります。
- しっかり乾燥させたら、竹串やつまようじなどを使って、線や点で花火模様を描いていきましょう。
- 削った部分からクレヨンの鮮やかな色が現れ、まるで夜空に打ち上がる花火のような作品になります。
紙皿で作る花火が浮き出る壁面飾り
紙皿を使って、立体感のある花火の壁面飾りを作るアイデアです。
紙皿をカットして羽のように折り曲げることで、まるで空中に浮かんでいるような表現ができます。
ベースを黒く塗ることで夜空の雰囲気が出て、上に貼る折り紙やシールがより映える仕上がりに。
3歳児はシール貼り中心、5歳児は細かいパーツの切り貼りまで、自分でできる範囲に合わせた工夫も可能です。
行事の壁面装飾としても、存在感のある作品になります。
- 紙皿(20cmくらい)
- 絵の具(黒)
- 丸シール(数種類)
- キラキラシール
- 両面テープ
- ハサミ
- 紙皿の表面を黒い絵の具やクレヨンで塗りつぶし、夜空の背景を作ります。
- 乾いたら、裏側に鉛筆で8等分の線を引きましょう。
- 線に沿って中央に向かって約2cmの切り込みを入れ、切った部分を手前に折り曲げて花火が浮き出るような立体感を出します。
- 次に、折り紙やキラキラシールで華やかな花火模様を作り、浮き出た部分にバランスよく貼っていきます
- 完成したら壁に飾って、夏の風物詩を楽しみましょう。
まとめ
花火は子どもたちにとって、夏の特別なイベントです。
年齢に合わせた技法で、子どもたちの夏の想い出を形にして残しましょう。
家庭に持ち帰った後も、親子で製作物を囲んで話が弾むことでしょう。
季節のテーマを取り入れながら、花火の製作を保育現場に取り入れてみてくださいね。
本記事が保育士の皆さんの作品作りの参考になれば幸いです!
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