1月は年末年始のお休み明けで生活リズムが乱れやすかったり、寒さで外遊びが減って体を動かす欲求が満たしにくかったりと考慮することが多いです。
また、2歳後半は「自分でやりたい」気持ちがより強まり、進級への期待が芽生える子もいます。
本記事では、月齢別に子どもの姿や保育者の配慮するポイントなどを整理し、すぐ使える文例までまとめました。
- 1月は年末年始の休み明けで、生活リズムが乱れている子どもも多く配慮が必要。
- 雪などの天候の関係で、戸外に出られない日も比較的に多く、子どもたちの発散ができる活動やスペースを確保することが大事。
- 進級に期待感を持っている子どももいれば、不安な気持ちを抱えている子どももいるので、それぞれのペースに合った対応が必要。
ちあき【元保育士ライター】2歳児クラスの担任は2回経験がありますが、その年によって印象がかなり違いました。今回の記事では、そんな経験を活かして網羅的に情報を届けられるように書いていきます!


ちあき先生
認可保育園で勤務後退職して留学。その後は英語の幼稚園で働く。結婚を機に派遣保育士に転身し、さまざまな園で経験を積む。保育士歴は通算7年ほど。
子どもが重度アレルギー児になったことでライターに転身した2児の母。
【2歳児】1月の個人案の作成ポイント
【先輩保育士からのアドバイス】
チェックしておこう!
- 年末年始明けの生活リズムを整える
- 寒さと感染症対策
- 室内での運動量の確保
- 進級を見据えたサポート
1月は、休み明けで「朝の切り替えが難しい」「食欲にムラがある」「午睡がずれる」など、生活の土台が揺れやすい時期です。
無理に活動を詰め込むより、まずは園生活のリズムを取り戻すための個別のサポートを入れると、クラス全体がスムーズに落ち着きを取り戻しやすくなります。
さらに寒さや天候によって外に出にくい日が増えるため、室内でも体を動かせるよう運動遊びを取り入れたり、感覚遊びを取り入れたりするとよいでしょう。
2歳児クラスの後半は、多くの子どもが「自分でできる」に自信がついてくる時期でもあります。
衣服の着脱や片付けなどから、子どもの「できた」を拾って言語化して伝えるとより前向きに取り組めますよ。



1月はなにかとリズムが整わない時期です。保育もできるだけ余白を意識して、無理なく保育園のリズムに戻していくとよいでしょう。
【2歳児・1月の個人案】子どもの姿
【低月齢】2歳9ヶ月〜3歳3ヵ月
- 年末年始の休み明けで生活リズムが乱れやすい
- 自分の思いを言葉にしようとするが、うまく伝わらずイライラする
- 甘えたい気持ちが見られる
1月は年末年始の長期休み明けとなる園も多く、低月齢の子どもは特に生活リズムの乱れが行動に表れやすい時期です。
登園を渋ったり、ちょっとしたことで気持ちが後ろ向きになって涙が出たりする姿も見られます。
また、低月齢の子どもの中には語彙は増えてきているものの、まだまだ気持ちを十分に表現できず「違う」「いや」といった言葉が多くなりがちです。
思いが通らない場面では癇癪や強い自己主張につながり子ども同士のトラブルに発展することもあります。



安心して園のリズムに戻ることを大切にし、安心できる大人に受け止めてもらう経験を積み、安心感を優先できるといいですね。
【高月齢】3歳4ヵ月~3歳9ヵ月
- 子ども同士のやり取りが増え、トラブルが起こりやすい
- 「自分でやりたい」気持ちが強くなる
- 子ども同士で同じ場所や玩具を共有して遊び始める
高月齢の子どもたちは年明けから、保育者の進級を意識した発言や行動に対して反応が見られるようになります。
同時に、なんでも自分でやりたい気持ちがより一層強く、同時に自己主張も激しくなりがちです。
子どもたち同士の関わりが活発になる分、それぞれの主張のぶつかり合いも増え、トラブルが起こりやすくなるので、気持ちの折り合いのつけ方を伝えていけるといいですね。



気持ちに寄り添う言葉がゆくゆくは子どもたちの語彙力につながりますよ。
2歳児クラス共通の子どもの姿
- 寒さで戸外活動が減り、室内遊びが中心になることも
- 室内遊びが続いて発散ができない時期が続くと、気持ちの切り替えが難しくなるケースもある
- 感染症が流行するので、保育者と一緒に手洗いやうがいをしっかり行う
1月は寒さが厳しく、天候が原因で戸外での活動時間が短くなりがちです。
室内での遊びが中心になると、発散できる活動が減り、結果的に気持ちの切り替えが難しくなることもあるので、室内でもできる発散活動を取り入れると良いでしょう。
また、体調を崩しやすい時期でもあるので、保育者と一緒に手洗いやうがいなど身の回りを衛生的に保つ関わりも大事です。
言葉の理解が進み、保育者の言葉や行動から次の進級へ見通しが立つと不安定になる子もいるため、落ち着いた声かけや丁寧な関わりを意識しましょう!



発散活動の他に感触遊びや廃材遊びなどもおすすめです。
【2歳児・1月の個人案】ねらい
【低月齢】2歳9ヶ月〜3歳3ヵ月
- 園生活のリズムを取り戻し、安心して過ごす
- 自分の気持ちを言葉や態度で表現する
- 保育者と手洗いやうがいを丁寧に行う
子どもたちの中には、年末年始の休暇中にリズムが大きく崩れ、1月のねらいが「園生活に戻る」ことになるケースも少なくないです。
無理に朝の活動や主活動へ参加させるのではなく、安心して過ごせる環境を整えましょう。
また、子どもたち同士の関わりが増えてきて「いや」「やりたい」などの自己主張が強くなるケースもあります。
気持ちを受け止めて適切な言葉で代弁することで、少しずつ子どもたち同士でのコミュニケーションの経験を重ねていきます。



保育者がそばで見守り、双方の橋渡しをすることで、安心して気持ちを伝えられる感覚が育つでしょう。
【高月齢】3歳4ヵ月~3歳9ヵ月
- 進級を楽しみにする気持ちを育てる
- 子どもたち同士での関わりが広がる
- 自分の身の回りを衛生的に保とうとする
月齢の高い子どもたちの中には、進級への見通しを持ち、期待と不安が入り混じることもあります。
次のクラスに向けてできるようにすることよりも、子どもたちのできるようになったことを認め、次のステップへ前向きな気持ちで取り組めるように関わっていきたいですね。
また、子どもたち同士での関わりが増えていく時期でもあります。
ぶつかり合いながらも、譲ったり待ったりする経験を積み重ね、コミュニケーション能力を育んでいきましょう。



子どもたち同士の関わり合いを大事にしながらも、保育者が介入する必要があるケースはまだまだ多いです。あたたかく見守りましょう。
2歳児クラス共通のねらい
- 冬の生活習慣を身につける
- 安心できる集団生活を送る
- 自分なりに挑戦する気持ちを育てる
クラス全体としては、寒い時期ならではの生活習慣を大切にしながら、無理なく集団生活を楽しめることをねらいとします。
例えば、「自分で上着の着脱に取り組む」「石鹼で丁寧に手を洗う」など、一人ひとりのペースを尊重しつつサポートできるといいですね。
次のクラスに向けての意識を高め、なにかに挑戦した経験を積み重ねると、子どもたちの自信にもつながります。
とは言いつつも、年末年始の休み明けは子どもによっては大きく生活リズムを崩しているので、それぞれのペースを大事に園生活に戻れると良いでしょう。



過去、担任していたクラスの子どもの中には、昼夜逆転してしまい園生活に戻るのにかなり苦労したケースもありました。
【2歳児・1月の個人案】環境構成と保育者の配慮
【低月齢】2歳9ヶ月〜3歳3ヵ月
- 安心できる定位置やお気に入りの玩具を用意する
- 活動の切り替えが分かりやすい環境を整える
低月齢児は、高月齢児と比較すると休み明けに園のリズムを取り戻しにくい面があるため、見通しがもてる環境を整えることが重要です。
座る場所を固定したり、よく使う子どもたちのお気に入りの玩具をいつも同じ時間に用意しておくなどの工夫が、子どもたちが落ち着いて安心して過ごせる配慮につながります。
また、次の活動へ移る際は、声かけだけでなく視覚的な合図(片付けの歌・絵カードなど)を用いると切り替えがスムーズになりますよ。



不安定な時期は安心できる環境構成を常に意識しましょう。
【高月齢】3歳4ヵ月~3歳9ヵ月
- 自分で準備や片付けができる環境を整える
- 子どもたち同士で関われるスペースを確保する
自分でやりたい気持ちが強い月齢の高い子どもたちには、環境面でも成長の著しい主体性を満たせる工夫が必要です。
身支度や片付けがしやすい高さ・配置にすることで、子どもたちができる範囲が広がり、「自分でできた」満足感を得られます。
また、少人数で遊べるスペースを設けることで、子どもたち同士での関わりが深まりやすくなりますよ。
保育者は先回りして制止するのではなく、子ども同士のやり取りを見守りながら必要に応じて仲立ちしてくださいね。



自分でできる環境を用意することで、子どもの自信はどんどん大きく育ちますよ。
2歳児クラス共通の環境構成と保育者の配慮
- 室内でも体を動かせるコーナーや時間を設ける
- 感染症対策を意識して、関連する絵本を読んだり改めて手洗い指導等を行う
- 一人で落ち着ける場所を用意する
寒さの厳しい1月は天候によって室内での活動が増えがちです。
体を思い切り動かせる機会が減るので、屋内でも体を動かす時間やスペースを確保することが大切です。
マットや平均台などを使い、無理のない運動遊びを取り入れるのがおすすめですよ。
また、感染症対策として手洗いの流れが分かりやすい動線を整えたり、絵本などを使って再度手洗い指導をしたりするのも効果的です。
集団の中で疲れた時に一人で落ち着けるスペースがあることで、気持ちを立て直しやすくなります。



保育者は子どもの様子をよく観察し、無理のない関わりを心がけましょう!
【2歳児・1月の個人案】食育
【低月齢】2歳9ヶ月〜3歳3ヵ月
- 温かい食事に親しむ
- 食具を使って食べる
- よく噛んで食べる
寒い時期は温かい汁物や煮物などを通して、食事の心地よさを感じられるようにします。
低月齢の子どもの中には、まだまだスプーンなどの食具の使い方がままならないケースもあります。
丁寧に見守り、「できた」経験を積ませることが大切です。
また、1月はよく嚙んで食べることを伝えるのにぴったりです。
園の給食ではお餅や煮豆を食べる機会はないかもしれませんが、絵本などをとおしておせち料理を知り、改めてよく嚙んで食べることの大切さを伝えても良いでしょう。



保育者が一緒に食べたり、言葉で味を表現することで、食への興味が広がります。
【高月齢】3歳4ヵ月~3歳9ヵ月
- 食事のマナーを少しずつ意識する
- 苦手な食材にも挑戦する
- 子どもたちとコミュニケーションを取って楽しく食べる
月齢の高い子どもたちには、スプーンやフォークを3点持ちで持つように声をかけていきましょう。
保育者がお手本となり、食事の姿勢やマナーも合わせて伝えていけるといいですね。
苦手な食材に挑戦しようとする気持ちは3歳の後半~4歳ごろに育つと言われています。
無理強いせず、少量から挑戦できるようにして、楽しい雰囲気で食事ができると良いでしょう。



子どもたち同士で同じものを食べる経験は、そのまま意欲につながることも多いです。
2歳児クラス共通の子どもの姿
- 食事の流れを理解し始める
- 食具を使って自分で食べようとする意欲が高まる
- 体調や気分で食欲に差が出る
2歳児クラスの子どもたちは食事の流れが分かり、見通しをもって行動できるようになります。
一方で、まだまだ体調や気分による食欲の差も大きいため、柔軟な対応が必要です。
「今日は少なめでもいい」と認めることで、安心して食事に向かえますよ。
食べる量よりも、食事の時間を穏やかに過ごすことを目標に捉えると良いでしょう。



食事は個人差が大きいもの。比べずに、子ども自身のペースを大事にしましょうね。
【2歳児・1月の個人案】作成する際の注意点
1月の個人案は、休み明け・寒さ・進級前という要素が重なる時期ならではの配慮が必要です。
2歳児クラスの子どもたちは、まだまだ発達の差が大きく表れやすいため、子ども自身の成長過程を捉えることが大切です。
注意点を確認しておこう!
- 休み明けの情緒の揺れ、リズムの乱れを想定する
- 発達差を前提に記載する
- 無理な目標設定をしない
- 体調面への配慮を忘れない
- 進級を意識しすぎない
1月は子どもの状態が日によって大きく変わり、休み明けの上旬は不安定な子どもたちが多くなります。
そのため、固定的なねらいや目標にするのではなく、ある程度幅をもたせたり、複数記載しておくことをおすすめします。
また、年明けから進級を意識する時期ではありますが、「できるようにさせる」ことが目的にならないよう注意が必要です。
今の子どもたちの姿を丁寧に捉え、次につながる関わりを書くことが、良い個人案につながります。



私が新人の頃に失敗したのが、年明けから進級を強く意識しすぎてしまったことです。保育者ひとりで張り切ってしまい、子どもたちの気持ちは置いてけぼりになってしまいました。
【2歳児・1月の個人案】自己評価・反省の例文
自己評価と反省では、保育者の関わりを振り返りながら、次の月への改善点を明確にすることが目的です。
「できなかったこと」だけでに注目するのではなく、工夫した点や子どもの変化が見られた点などを書いておくことで、前向きな振り返りになります。
2歳児クラス低月齢の自己評価・反省の例文
- 休み明けで不安定な姿が見られたが、個々に寄り添った対応が難しい場面があった。
- 個別に関わる時間を増やせるように、他の保育者にサポートの依頼をした。
- 今の子どもたちにとっての安心できる声かけは何かを考え、行動した。
- 1月上旬は不安定な子どもたちが目立ったが、ゆっくりしたペースでの園生活を心掛けたところ、翌週にはいつものリズムで園生活が過ごせた。



休み明け、子どもたちがどんな姿で登園してくるのかは、新年が始まらないとわからないもの。
その中で自分ができたこと、足りなかったことを書き残せるといいですね。
2歳児クラス高月齢の自己評価・反省の例文
- 思っていた以上にいつもの保育園のリズムに戻るスピードが早かった。
- 進級を心待ちにしている子どもがいたので、進級時に向けた活動をもっと取り入れてもよかったかもしれない。
- 子どもたち同士でのトラブルが増えたので、次につながる仲介を意識した。



自己評価文や反省が、次の月の活動に活きることも多いです。特にどんな場面が多かったのか、印象的だったのはどんな時かを振り返ってみましょう。
2歳児共通の自己評価・反省の例文
- 保育園での生活リズムを整えられるよう、見通しが持てる声かけを行った。
- 子どもたちの体調面に配慮した活動として、手洗い指導を行い、身の回りを衛生的に保てるようサポートできた。
- 休み明け、安心して過ごせる環境を意識したつもりだったが、職員間も休み明けでバタバタしてしまった。



私の過去の失敗は、休み明けに子どもたちの欠席があまりにも多かったこと。もし把握していれば、特別な活動ができたのではと後悔しています。










