保育士資格を取得するために、筆記試験に合格しないと実技試験に進むことができません。
3つの分野のうち2つを選びますが、「どの分野を選んでいいのかわからない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そんな方のために今回は、保育士試験の実技の分野や持ち物、合格するための対策などについて解説していきます。
分野に迷っている人も、時間がなくて対策が難しいと感じている人もぜひ参考にしてくださいね。
- 実技試験は「音楽」「造形」「言語」の3分野から2つを選択
- 得意分野を選び、十分な準備と練習を行うことが重要
- 試験当日は清潔感ある服装で、必要な持ち物を忘れない
- 合格率は80%以上と高めですが、しっかりとした対策が必要

人前に立つことが苦手な人や、自信がない人にもおすすめな分野を解説しています。参考にして万全な対策をしてくださいね。


Yama 幼稚園教諭ライター
幼稚園教諭歴10年、保育士資格有。体を動かすことが好きで、一緒に走り回って遊んでいました。現在は2児の母をしながら、子育てと保育の経験を活かしてWebライターをしています。
保育士実技試験とはどんな試験?
保育士実技試験とは、保育士の資格取得のために必要な試験です。
筆記試験に合格しないと受けられませんので、いわゆる二次試験のようなものですね。
保育所保育指針「保育の内容」の5つの領域について、「ねらい」や「内容」を実現するために、保育士として必要な知識や技術、能力を活かせているかを評価するために行います。
分野は3つあり、自分で2つ選びます。
- 「音楽」課題曲を弾き歌い
- 「造形」保育の場面の絵を描く
- 「言語」3歳児向けに3分間話す
各50点満点で、合格基準は30点以上、2つ合わせて60点以上です。
試験なので緊張しますが、子どもたちに伝わる表現を心掛けましょう。
自分の得意な分野を選んで、準備することが大切ですよ。
保育士実技試験の試験分野
保育士実技試験では、「音楽」「造形」「言語」の3つの分野から、自分で選んだ2つを行います。
実技と聞くと難易度が高そうと思ってしまいますが、しっかり準備をすれば大丈夫です。
それぞれの課題や持ち物、注意事項について解説していきます。
試験の内容を理解して、3つのうちどの分野に挑戦するか考えましょう。
音楽に関する技術
試験内容は、幼児に歌って聴かせることを想定して、2つの課題曲を一緒に弾き歌います。
令和7年の課題曲は「ハッピー・バースデー・トゥ・ユー」と「証城寺の狸囃子」です。
- 保育士として必要な歌
- 伴奏の技術
- リズムなど
- 総合的に豊かな表現ができること
1つではなく、どちらも必修課題なので準備しておきましょう。
持参するもの
必要な持ち物は、ピアノとギターどちらを選択するのかにもよります。
- 楽譜(紙のみ持ち込み可能)
- ギター(選択した場合)
- ギター用の譜面台(必要な場合のみ)
ピアノの場合の楽譜は、市販のものでもいいですし、全国保育士養成協議会の公式サイトに添付されている楽譜のコードネームを参考にして、アレンジしたものを使っても大丈夫です。
ギターの場合の楽譜は、配布楽譜のコードネームを基本にして演奏しましょう。
弾き歌いは、配布された楽譜に示されている部分だけを演奏します。
前奏や後奏の追加は自由とされています。また、移調することも許可されているので、歌いやすいキーに変えて演奏することができますよ。
注意事項
- ピアノは会場に設置されたグランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノのいずれかを使用
- ギターは弦切れなどがないよう注意する
- ギターはアコースティックギター(アンプは無し)
- カポタストの使用は可能
- 曲全体を通して歌だけを歌う伴奏だけを弾いたり、歌と同じ単旋律のみを弾きながら歌を歌ったりするのは不可
場合によっては採点の対象外となってしまいます。
造形に関する技術
試験内容は、保育の一場面を絵画で表現します。
保育の状況をイメージした情景・人物の描写や色使いなどの造形表現ができること
試験時間は45分間となり、解答用紙はA4判で、絵を描く枠の大きさは縦横19㎝になっています。
また、問題文と条件(紙の種類など)は当日掲示で発表されます。
問題文の内容を理解して、保育の一場面を想像しながら取り組みましょう。
持参するもの
試験中に机に置くことができる物は、限定されています。
- 鉛筆またはシャープペンシル(HB~2B)
- 色鉛筆(12~24色程度)
- 消しゴム
- 腕時計
忘れ物がないように気を付けてくださいね。
注意事項
使える画材には制限があるので確認して置きましょう。
- 使用できないものは、クレヨンやパス、マーカーペン、摩擦熱で消える色鉛筆
- 水溶性色鉛筆は使えますが、水で溶かすことはできない
- 携帯用鉛筆削りは使用が許可されているが、試験監督員に伝えてから使う
- 時計は、アラーム音の鳴らないもの(計算機、電話等の通信機能のついていないもの)
- 置時計は持ち込めない
- 「人物の形をしていたり、イラストが入っていたりするもの」は机に置けない
受験者の同士の画材や用具の貸し借りは認められていません。
筆箱やケースは机の上に置いても大丈夫です。
使い慣れたものを選んで持っていくといいですよ。
言語に関する技術
3歳児クラスの子どもたちが集中して聞けるように、「3分間のお話」をすることを想定し、興味を引く内容で話を進めます。
令和7年の課題は、「ももたろう」「おむすびころりん」「3びきのこぶた」です。
あらすじを子どもたちが楽しめるようなわかりやすいお話にして、3分程度で話せるようにします。
丸暗記もいいですが、自分の言葉に直すと覚えやすいですよ。
3つのうち、どれか1つを試験室に入室する際に指定されるので、すべてのお話の準備をしておきましょう。
- 保育士として必要な基本的な声の出し方
- 表現上の技術
- 幼児に対する話し方ができること
15人ほどの子どもが前に座っているような想定で、見立てた椅子などが置かれています。
子どもがお話をイメージしやすいように、話の内容に合った身振りや手振りを交えて話すようにしましょう。
持参するもの
指定されている持ち物は特にありませんが、身振り手振りを加えて話をするので、アクセサリー類はついていない方がいいでしょう。
試験室に入るまで、台本に目を通したいという人は、忘れずに持って行くようにしてくださいね。
注意事項
- 指定以外のお話は採点の対象外
- 絵本や道具(台本・人形など)は持ち込めない
- 試験は、立っていても座っていてもどちらでも可能
- 時間は係がタイマーで計っているので、3分間は退出できない
試験官の前で行うのは緊張しますが、思い切って取り組むようにしましょう。
参照:実技試験(前期)概要|一般社団法人全国保育士養成協議会
保育士実技試験はどれがいい?自分に合った試験の選び方
自分に合う保育士実技試験はどれなのか、何がいいのか迷ってしまいますよね。
「音楽」「造形」「言語」の3つの分野のうち2つを選択しますが、自信を持って取り組むことができるものを選ぶことがポイントです。
各分野にぴったりの人はどんな人なのか、元保育士目線でのおすすめを解説していきます。
合格するための参考にしてくださいね。
自分に合った実技試験を選ぶポイント
自分に合った実技試験を選ぶには、得意分野にすることがポイントです。
音楽が好きならピアノ、絵が得意なら造形など、自信があり強みを活かせる分野を選びましょう。
また、試験対策ができるのかも重要で、もし迷ったら過去問題を解いてみるのもおすすめです。
実際にやってみると、自分に合うかどうかがわかりますよ。
長期間の準備が必要なので、楽しんで練習できるのかが大切です。
自分に合った分野で、モチベーションを保ちながら合格を目指しましょう!
「音楽」がおすすめの人
「音楽」が好きという方におすすめです。
- ピアノやギターが弾ける人
- 楽器経験がある人(楽譜が読める)
- 歌うのが得意な人
- リズム感がある人
- 音楽鑑賞が趣味の人
経験者や音楽が好きな人にぴったりです。
音楽は練習の成果が分かりやすいのも魅力の一つなため、コツコツ努力できる人にも合いますよ。
働いた時に子どもと一緒に歌を歌ったり、楽器を演奏したりすることに興味がある人も、音楽を選んでみてはどうでしょうか。
「造形」がおすすめの人
「造形」は、絵を描くのが得意な人や手先が器用な人におすすめです。
- アイデアを形にするのが得意な人
- 自由な発想力がある人
- 色彩感覚が豊かな人
- 物作りが得意な人
- 時間がない人
- 人前が緊張しやすい人
造形は、クレヨンなどがあれば、場所を選ばずに練習できる点も魅力です。
また忙しくてなかなか練習の時間が取れない人でも、取り組みやすいですよ。
子どもと一緒に工作をしたり、絵で表現したりするのが好きな人は、造形を選んでみてはどうでしょうか。
「言語」がおすすめの人
「言語」は、話すことが得意な人におすすめです。
- 本を読むのが好きな人
- 話し上手な人
- 物語を創作することが得意な人
- 言葉遊びが好きな人
- 表現力を磨きたい人
お話の途中で、子どもが反応するので、コミュニケーションを取ることを楽しめる人も向いているでしょう。
お話の練習は特別な準備や道具がいらないので、どこでも練習できるのが魅力ですよ。
絵本の読み聞かせや、子どもを楽しませたいと思う人は選択肢に入れてみてください。
元保育士ライターのおすすめは「造形」と「言語」
私がおすすめするのは「音楽」と「言語」です。
音楽は、日常的に現場でよく使うスキルです。
ピアノなどの楽器が苦手でも、歌や簡単なリズム遊びで対応できますし、練習しておいて損はないです。
言語は、子どもとのコミュニケーション能力が身に付く点や、特別な準備や道具がいらない点が魅力です。
実際に保育士として働いた時に、すぐに実践できるものですので、試験後のことを考えて選ぶのも良いでしょう。
とはいえ、どの分野も保育士として役立つ能力ですので、自分の得意分野を選んでくださいね。
保育士実技試験の当日は何を準備する?
試験当日に焦ることがないように、事前に準備を確認しておきましょう。
実技試験で必要な材料や道具は絶対に忘れてはいけません。
また、持ち物だけでなく、TPOにあった服装や試験会場での注意点も一緒に見直しておくことで安心して試験に臨むことができますよ。
落ち着いて取り組めるように、参考にしてくださいね。
実技試験の日はこんな服装がおすすめ
実技試験当日の服装は、動きやすさと清潔感を考慮します。
選ぶ分野によっても変わりますが、体を動かす場面が多いので、スカートよりもパンツスタイルが無難ですよ。
しかし、ジャージは試験に適していないので避けましょう。
色合いやデザインは派手すぎず、シンプルなのものが好印象です。
また、靴は歩きやすいフラットシューズがおすすめです。
子どもの前に立てる人かどうかという点がみられているので、試験官に好印象を与えるためにも、清潔感を心がけることがポイントです。
実技試験の日に持参するもの
実技試験当日は、必要なものを確認し、忘れ物がないようにしましょう。
準備をしっかり行えば、気持ちに余裕を持って試験に臨むことができます。
必ず必要なものやあると良かったものなど、持参すべきものをまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね。
また、持ち物も大切ですが、会場までの行き方を事前に調べておくと焦らずに向かうことができます。
試験会場への入場は、受験票に記載されている時刻の30分前からです。
時間にゆとりを持って行動するようにしましょう。
当日必須のもの
- 受験票
- 筆記用具
- 腕時計(携帯電話・スマートウォッチ使用不可)
- 各分野で必要な道具(該当者のみ)
あると便利なもの
- ハンカチやティッシュ
- マスク
- 飲み物
- 軽食
- 常備薬(必要な方のみ)
- 上履き(会場によっては必要な場合がある)
保育士実技試験当日に気を付けること
実技試験当日は、緊張しやすいので、落ち着いて行動することが大切です。
先ほどお伝えしましたが、会場には時間に余裕を持って到着しましょう。
また、会場に入れるのは受験者本人のみになります。
各分野の試験開始時間は、当日伝えられます。
直前まで練習したいと思う人も多いと思いますが、試験会場内では、音や声を出すことはできません。
試験では、多少のミスがあっても最後までやりきることが大切なので、自分らしく臨むことを心がけましょう。
保育士実技試験の合格率はどれくらい?
保育士試験全体の合格率は年度によって異なりますが、厚生労働省のデータによると、実技試験は例年の合格率が80%を超える傾向にあります。
筆記試験を突破すれば、合格の可能性が比較的高く、しっかりと対策をすれば資格を取りやすいと言えますね。
実技試験は保育士としての専門的な知識や技能を評価するものですので、各分野のポイントを押さえ、十分な準備をして試験に臨みましょう。
自分の得意分野の対策を行うことがポイントですよ。
参照:保育士試験の概要
保育士実技試験に不合格になる人の特徴は?
保育士実技試験で不合格になりやすい人には特徴があります。
- 試験のルールや注意事項を守らない
- 笑顔が少なく、表情が硬い
- 声が小さく、聞き取りづらい
- 表現力や感情表現が乏しい
- 練習不足などで時間配分を誤り、演技や作品が未完成
不合格にならないためにしっかりと対策をして臨むようにしましょう。
- 試験の注意事項をしっかり確認し準備する
- 練習を動画撮影したり、第三者に見てもらったりして表情や声の大きさをチェックする
- 身振り手振りを交え、抑揚をつけて話す
- 練習を重ねる中で、時間配分も意識する
繰り返しになりますが、得意な分野を選択することも大切です。
練習をすることで本番で緊張せずに、自信を持って取り組むことができますよ。
【まとめ】保育士実技試験は自分に合った科目選びが重要!
今回は、保育士試験の実技の分野や持ち物、合格するための対策について解説しました。
実技試験は、「音楽」「造形」「言語」の3つの分野から2つを選択します。
不合格にならないためには、試験のルールを守り、子どもの前に立つ意識を持って十分な準備を行うことが大切です
得意分野を選び、自信を持って試験に臨むことができますよ。
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