保育士を続けていると、なかなか上がらない給料に不安を感じてしまう人も多いでしょう。
「役職にチャレンジするにはまだ早く、だからといって現状の給与では将来が不安」
「休みは十分取れているから、時間を有効活用できないだろうか」
すきま時間を使って収入を増やしたいのであれば副業がおすすめです。
保育士の経験や趣味を活かして副業をすれば、賢く収入を増やせます。
本記事では副業を検討している保育士向けに、保育士におすすめの副業と副業の選び方について紹介します。
保育士におすすめの副業10選
数ある副業の中から自分に合ったものを選ぶのは、なかなか難しいですよね。
もし迷ったときは、保育士の経験やスキルが活かせる副業を選びましょう。
採用されやすく、続けるために覚えることが少なく済むため、副業を無理なく続けられます。
副業を選ぶときには、本章で紹介している「保育士におすすめの副業10選」をぜひ参考にしてください。
ベビーシッター
ベビーシッターは一人で見る子供の数が少ないので、安心して取り組める仕事です。
保育士資格があるベビーシッターは需要があり、とくに保育園が閉園している時間帯に対応できれば重宝されます。
保育士の経験やスキルを最大限に活用でき、利用者から評価されると定期的に依頼が入るため、安定した収入を得ることが可能です。
仕事は求人サイトでの応募やマッチングサイトに登録して受注します。
インスタグラムのアカウント運営
目を引く写真や動画を取るのが得意であれば、インスタグラムのアカウント運営が良いでしょう。
インスタグラムにアフィリエイトや企業の商品・サービスをPRした内容を投稿することで収入を得ます。
アフィリエイトとは、広告を掲載して掲載商品が購入されるなど成果があれば、収益が発生する仕組みです。
少ない隙間時間でもスマートフォンのアプリから簡単に投稿できるため、気軽に副業ができます。
ハンドメイド作家
本業で手作りすることが好きであればハンドメイド作家がおすすめです。
ハンドメイド専用の通販サイトを見ると、洋服・アクセサリー・かばんなど幅広い商品が売られています。
作品のブランド化、定番商品やファンができれば、安定的な収入が見込めますが、売れている商品の傾向を研究するなどの努力が必要です。
そのため、収入化できるまで地道に作業ができる人に向いている副業だと言えます。
WEBライター
WEBライターとは依頼された内容に合わせて記事を書く仕事であり、内容によっては保育士の経験を存分に発揮できます。
子育て世代の興味を引くような「子供の年齢に合わせた手遊び」や「保育施設の選び方」といった育児の内容であれば、保育士の経験が活きてくるでしょう。
もちろん、育児以外にもさまざまなジャンルがあり、興味があれば育児以外のジャンルにも挑戦できます。
仕事をしていく内に文章を書くスキルがつくので、手紙・メール作成や報告関連など本業での事務作業にも役立つ副業です。
イラストレーター・プログラミング
園内の掲示やお手紙などでイラストを描くのであれば、イラストレーターとして活動できます。
イラストレーターと言っても身構える必要はなく、かわいいアイコンやLINEのスタンプ作成といった仕事から始められます。
無料や低価格でイラストが描けるアプリが数多くあるため、チャレンジしやすい副業です。
プログラミングには専門的な知識が必要ですが、エクセルのマクロやWEBサイト制作などは初心者でも挑戦しやすいでしょう。
両方とも仕事をする時間と場所を選ばず副業できるため、おすすめです。
塾や教室の講師
幼児教育やカリキュラムを通じて「子どもに教えることが楽しい」と感じているなら、塾や教室の講師が向いています。
ピアノが得意であればビアノ教室、英語が得意であれば英語教室など、得意を活かせる副業です。
資格がなくてもスキルがあればできる副業なので、始めやすいと言えるでしょう。
ただし、定期的に教室で教えるのであれば、本業に支障がないようにスケジュール管理をする必要があります。
生徒との関わりが重要なため、コミュニケーションが得意な人におすすめです。
託児所バイト
託児所バイトは、アルバイトとして短時間だけ働けるので、本業と両立がしやすい副業です。
少人数制なことが多く保育に集中できる反面、一時利用で預けられた初対面の子供の保育など、臨機応変な対応が求められるでしょう。
はじめは幅広い年齢の子供と触れ合うことに戸惑うかもしれませんが、保育士としてスキルアップが可能です。
託児所バイトをすれば、本業と副業の経験を互いに活用し合えるような、相乗効果が見込めます。
ブログ運営
ブログ運営とは、ブログサイトを立ち上げて記事を書き、広告やアフィリエイトで収入を得る副業です。
WEBライターと異なり好きな内容が書けるので続けやすく、時間と場所を選びません。
保育士の経験を十分に活かすのであれば、保育士目線の育児に使えるノウハウや、子供と遊べるおもちゃの作り方などを投稿しましょう。
ただし、収入を得るためには多くの人にブログを見てもらう必要があり、収入が得られるまで時間を要する場合があります。
家事代行
料理、掃除、洗濯など家事全般が好きであれば家事代行がおすすめです。
厚生労働省のデータから共働き世帯は増えており、同様に家事代行のニーズが増えています。
実際にSNSを見ると「家事代行を頼んだ」「家事代行を頼みたい」と投稿されており、家事代行の需要の高さがうかがえます。
綺麗になっていく部屋や出来上がっていく料理など仕事の結果が目に見えるので、達成感が味わえる仕事です。
さらに保育の仕事内容と異なるため、良い気分転換になるでしょう。
大学の非常勤講師
保育士ならではの副業として、保育士を目指せる学部・学科がある大学の非常勤講師があります。
人に教えることが得意で、保育の知識と経験に自信があればチャレンジしたい副業です。
未来の保育士を育てるという魅力ある仕事ですが、募集が少なくこまめに求人情報を探しに行く必要があります。
こだわりや伝手がなく早く稼ぎたいのであれば、別の副業を探した方が良いでしょう。
【保育士必見】副業の選び方
保育士に合った副業の選び方が分からないと、副業を選んでも続けられるかと不安に感じますよね。
副業の選び方は、本業に支障を出さずに続けられるかがポイントです。
副業の影響で本業がおろそかになったら元も子もなく、さらには本業を失う可能性も出てきてしまいます。
保育士に合った副業の選び方を参考に、無理せず本業と両立できる副業を選択しましょう。
本業に支障が出ない時間帯の副業
突然の出勤に対応できるように、保育園の閉園時間に勤務できる副業を選ぶと良いでしょう。
保育士のシフト勤務の時間は事前に決められていますが、急な同僚の休みなどで変更を余儀なくされることがあります。
シフト上の休みに副業の予定を入れていたら、出勤のお願いをされてしまったという事態になりかねません。
一度は許容されても何度か続くと苦言のみでは済まされず、本業の人事評価に影響がでる可能性があります。
そのため、時間と場所を選ばない副業や閉園時間にできる副業を選んでおくと安心です。
保護者や園児になるべくバレない副業
保護者の中には副業に対して良い印象を持たない人が一定数いるため、保護者や園児にバレない副業を選びましょう。
副業=お金に困窮=ギャンブル依存や本業に真摯に取り組んでいないなど、良からぬ噂が立つ可能性があります。
保育士の印象が保育園の印象に直結することもあり、保育園自体が悪く言われかねません。
そのため、副業を選ぶ時には保育園から遠方の勤務地を選ぶなど、園の利用者に特定されないよう注意を払う必要があります。
保育の経験を活かせる副業
保育の経験を活かせる副業は、必要になる知識やスキルが最小限で済むため、ストレスを感じにくく継続しやすいと言えます。
例えば、ベビーシッターや託児所バイトの仕事は保育士の仕事と大きなギャップがないため、慣れるまで時間はかからないでしょう。
ブログやWEBライターは、保育関連ならば経験と知識をもとにスムーズに執筆ができます。
さらに、保育士という資格があることで信頼が得られ、継続しやすいだけではなく採用されやすいメリットもあります。
保育士には向かない副業とは?
保育士の経験が活かせる副業であれば全て良いとは限らず、保育士に向かない副業もあるため注意しましょう。
個人の特定、園児や保護者とトラブルが発生するような副業は、本業に支障がでてしまうため保育士には向きません。
本章では、保育士に向かない副業について具体例と共に紹介していきます。
YouTuberやTikToker
顔を出すような動画コンテンツは副業の事実を園児の保護者に知られるだけでなく、個人が特定されるリスクが高いため保育士には向かないでしょう。
写真と比べると動画は思わぬ情報が移りこむ可能性が高く、チェック漏れが発生しやすいと言えます。
さらに、窓から見える景色などから個人が特定され、個人情報から勤務先が特定される可能性があります。
美容系といった保育と全く違う内容であっても、保護者や園児の兄弟によっては視聴されるので注意が必要です。
保育園の近くでのバイト・副業
保護者や園児に遭遇する確率が高いため、保育園の近くでのバイトや副業は避けましょう。
園児と保護者の生活圏内であることが多く、園児や保護者に副業している姿を目撃される可能性が高いと言えます。
また、目撃のリスクだけではなく副業で接する顧客=園児や保護者になる可能性があり、副業で何かしらのトラブルに発展した場合、本業での業務に支障がでてしまいます。
同じ理由で商業施設など人が集まりやすい場所でのバイト・副業も控えた方が賢明です。
副業をしている保育士は多い?
副業について検討をしていると、実際に副業をしている保育士の人数や副業している理由が気になりますよね。
副業に関するデータを調査をしていくと保育士の現状が見えてきました。
副業をしている保育士の割合と副業を始めた理由についてまとめたので、ぜひ参考にしてください。
約12%の保育士が副業をしている
株式会社ネクストビートが実施した保育士の副業に関する実態調査で、アンケート回答者のうち約12%(10人に1人)が副業していると回答しました。
さらに、副業をしていないと回答した保育士の中でも、約60%は副業をしたいと答えており副業ニーズは高いと言えます。
副業していない理由には「本業だけで体力が限界」「勤めている保育園が副業不可」などが挙げられており、今後保育士の働く環境が改善されれば副業人口はさらに増えていくでしょう。
保育士はなぜ副業をするの?
- 経済的に余裕が欲しい
- 本業で得られない保育スキルを得たい
- 保育以外のスキルを磨きたい
保育士の平均給与は約27万3千円と他業種より低く、経済的に余裕が欲しいという理由から副業をしていると推測できます。
借り上げ社宅などの制度がありますが、まだ保育士の給与水準は十分とは言えない現状です。
また、保育に限らず自分のスキルを磨くために副業をする保育士も一定数いるでしょう。
保育園で得られる知識やスキルは限られているため、ベビーシッターや託児所は新しいノウハウを得られる貴重な場です。
接客業であればコミュニケーション能力、インスタグラムでは撮影テクニック、ブログ運営では文章力が磨けます。
参考:厚生労働省|令和5年賃金構造基本統計調査
参考:令和4年度東京都保育士実態調査結果
保育士が副業を始める前にチェックしておくべきこと
副業を始める前に、副業をすることで現在の生活から変化することをチェックしてみましょう。
チェックせずに副業を始めてしまうと、後々大変な目にあうかもしれません。
副業を始めなければ良かったと思わないために、下記のチェック項目に目を通してから副業を探しましょう。
園に副業OKかの確認と規定を確認する
副業をする場合は、必ず保育園の就業規則を見て副業OKか確認することをおすすめします。
保育園によっては就業規則で副業不可としており、就業規則に違反すると懲戒処分を受ける可能性があります。
内緒で副業を始めても店舗で働けば、同僚、園児や保護者に目撃されてバレるかもしれません。
自宅で完結する副業だとしても、得た収入によって税金が発生するため、職場に怪しまれ発覚する恐れがあります。
バレなければ良いという考えは持たずに、保育園の就業規則を必ず確認しましょう。
本業に支障をきたさないかを確認する
副業に休息時間を奪われ、本業がおろそかにならないよう気を付けましょう。
保育士の仕事は体力勝負のため、しっかり身体を休めないと疲れが取れず本業に支障がでてしまいかねません。
そのため、シフト表を見て休息と副業のバランスを保つことが大切です。
保育の質低下によるクレーム発生や昇給に関わる人事評価で低評価とならないように、本業に支障がでない副業を選びましょう。
確定申告が必要かなど税金関係の確認をする
1月1日から12月31日までに得た副業収入が20万を超えた場合、確定申告が必要です。
慣れていないと戸惑うため、手順や必要書類をチェックしておきましょう。
マイナンバーカードとスマートフォンがあれば、24時間手続きができるe-Taxの利用が可能です。
e-Taxを利用する場合は、スマートフォンでマイナンバーカードの読み込みが可能か確認をしておくと安心です。
e-Taxなどを利用しない場合は、必要書類を税務署に送付します。
参考:国税庁|所得税の確定申告
【まとめ】副業理由によっては転職を検討してみては?
- 保育の経験や趣味を活かせる副業がおすすめ
- 副業は本業に支障がないものを選ぶ
- 保育士に向かない副業は避ける
- 副業可能か必ず保育園の就業規則を確認する
保育士が副業をする理由の一つに、本業で得る収入への不安があります。
副業をして収入を増やすことも可能ですが、副業に体力と時間を奪われ本業に支障がでるかもしれません。
さらに、保護者や保育園とトラブルになるリスクもあるため、収入を増やしたいのであれば転職を検討しましょう。
副業は収入は不安定なものも多く、長期的にみると高い給与をもらいながら保育園で働いた方が経済的に安定した生活を送れます。
本業に支障がない場合やスキルアップのためであれば、本記事を参考に副業にぜひチャレンジしてみてください。
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