7月といえば七夕が注目されがちですが、他にも夏ならではのイベントや自然、食べ物などをテーマにした楽しい製作がたくさんあります。
子どもたちがワクワクしながら取り組めるような、涼しさを感じる作品や季節の風物詩に触れられるアイデアを取り入れることで、感性や表現力の幅を広げていけます。
今回は、七夕以外にも7月にぴったりの製作を13個厳選してご紹介。
行事との関連やねらいも意識した内容で、すぐに保育に活かせるアイデアが満載です。
- 7月に七夕以外で取り組める製作活動のアイデアが13種類わかる
- 夏祭りやおばけ屋敷など、季節感を楽しめるテーマ別の製作を紹介
- 7月27日の「スイカの日」など、あまり知られていない行事を活用した製作も学べる
- 日常保育の中で取り入れやすい題材や素材を使った、制作活動の工夫を知ることができる
7月の主なイベントや行事
- 七夕(7月7日)
- 海の日(7月の第3月曜日)
- スイカの日(7月27日)
- 夏祭り(地域や園行事により異なる)
- おばけ屋敷ごっこやプール開き
7月は、七夕だけでなく、子どもたちの心をワクワクさせる楽しい行事がたくさんある季節です。
地域で開催される賑やかな夏祭りや、園内で行うおばけ屋敷ごっこ、水遊びやプール開きといった涼しさを感じられる活動も盛り上がります。
また、「海の日」や「スイカの日」「土用の丑の日」など、記念日をきっかけにした製作もおすすめです。
行事の意味や由来を伝えながら、子どもたちが五感で楽しめるような製作活動を取り入れ、夏の思い出を豊かに育みましょう。
夏祭りやお化け屋敷がモチーフのおすすめ製作アイデア4選
夏といえば、子どもたちが心待ちにしているのが夏祭りやおばけ屋敷ごっこ。
屋台の食べ物や提灯、ヨーヨー、そしてちょっぴりドキドキするおばけなど、モチーフにできる要素が盛りだくさんです。
身近な素材を使って、自分だけのうちわやお面、飾りなどを作ることで、行事への期待感が一層高まります。
創作活動を通して、手先の器用さだけでなく、想像力や表現する力も養える楽しい製作をぜひ取り入れてみてください。
どんぐりや木の実などを集めて作ろう♪ヨーヨー
作って遊べるヨーヨーちょうちんは、乳児クラスでも楽しめる製作活動のひとつです。
夏祭りで見かけるヨーヨー釣りをヒントに、園にあるカップや輪ゴム、割りばしなどを使ってオリジナルヨーヨーを作ってみましょう。
中に木の実やどんぐり、鈴などを入れると振ったときに楽しい音が鳴ります。
ペンでの装飾が難しい年齢の子には、シール貼りがおすすめです。
お祭りの飾りにもぴったりな作品として、クラスみんなで盛り上がるでしょう。
- おわん型のカップ2個
- マジック(好きな色数本)
- 輪ゴム(3本)
- 割りばし(1膳)
- 木の実や鈴、大きなビーズなどを数個
- ビニールテープ(好きな色数本)
- はさみ
- プラスチックカップに自由に装飾をします。
- 次に、カップの底に穴を開けておきます。
- 輪ゴムを3つ結びつなげたものを用意し、片端を穴に通します。
- ゴムの先に3cm程度の割りばしを差し込み、ゴムが抜けないようテープで固定します。
- カップの中にどんぐりや鈴などを入れ、もう一つのカップをかぶせて仮止めし、ビニールテープでしっかりと固定したら完成です。
折り紙でくしゃくしゃ金魚
夏の風物詩といえば、金魚すくいですよね。
ポイを握りしめて金魚を追いかける子どもたちの姿は、まさに夏の思い出のひとコマです。
今回は、そんな金魚を折り紙と透明袋で作ってみましょう。
折り紙をくしゃくしゃに丸めることで、やわらかく立体感のある金魚になります。
中に入れる色を変えたり、複数色を混ぜたりして、色とりどりの金魚を表現するのも楽しいですね。
完成した金魚は壁に飾っても、モビールのように吊るしても楽しめます。
- 透明なポリ袋
- 折り紙
- モール
- シールなど
- 好きな色の折り紙をくしゃくしゃに丸めます。
- 次に、丸めた折り紙を透明なビニール袋の中に入れ、袋の口をモールでしっかりとねじってとめます。
- 金魚の目をシールやペンで貼り付けたら完成です。
- 袋の中に複数の色を混ぜて入れると、にぎやかで楽しい雰囲気になります。
- 壁に貼ったり、糸で吊るして水中のような演出をしても楽しめます。
ゆらゆら揺れるかわいいおばけを作ろう!
おばけ屋敷ごっこや夏の遊びにぴったりな、風でゆらゆら揺れるかわいいおばけを作ってみましょう。
白いビニール袋を使って、顔を自由に描けば、表情豊かなおばけの完成です。
袋の角を丸く整えると、やわらかい雰囲気に仕上がり、子どもたちの想像力も広がります。
天井や軒下などに吊るすと、風に揺れてまるで本物のように動き、見た目にも楽しい装飾になりますよ。
おばけ屋敷ごっこの小道具としても活躍する、夏ならではの楽しい製作です。
- ビニール袋
- タコ糸
- 割りばし
- ペン
- セロハンテープ
- はさみ
- 白いビニール袋の取っ手部分をはさみで切り落とします。
- 袋の角を丸めて、形を整えながらセロハンテープで固定します。
- 割りばしにタコ糸を結びつけ、その糸のもう一端を袋の中央上部に貼りつけて吊るせるようにします。
- 最後に、油性ペンでおばけの顔を自由に描き入れれば完成です。
- 複数作って風に揺らせば、子どもたちが大喜びすること間違いなしです。
夜光塗料遊び
暗い部屋で楽しめる「夜光塗料遊び」は、ドキドキ感満載の夏らしい製作です。
紙コップに張ったラップに、夜光塗料でおばけや幽霊の絵を描けば、光を当てたときに壁にゆらゆらと映し出される幻想的な演出が楽しめます。
照明を落とした室内で、懐中電灯を使えば本格的な肝試しの雰囲気が味わえますよ。
絵を描くときは、ラップをしっかりと張って描きやすくするのがポイント。
想像力を育む、夏の感覚遊びとしてもおすすめです。
- 紙コップ(大きめ) 1個
- ラップ
- 輪ゴム 1本
- 懐中電灯 1個
- キリ
- はさみ
- 油性ペン
- 紙コップの底の中央にキリで穴を開けます。
- その周囲から外側へ向かって8等分に切り込みを入れます。
- 紙コップの飲み口部分にはラップをぴんと張り、輪ゴムでしっかり固定します。
- 次に、ラップの表面に夜光塗料でおばけや幽霊など好きな絵を描いて乾かします。
- 最後に、紙コップの底の穴から懐中電灯の光を当てると、壁に絵が映し出され幻想的な雰囲気を楽しめます。
スイカの日(7月27日)にちなんだおすすめ製作アイデア4選
7月27日は「スイカの日」として制定されており、夏の味覚をテーマにした製作を楽しむきっかけになります。
子どもたちにとって親しみのある果物・スイカをモチーフにすることで、食育にもつながりますよ。
例えば、紙皿や折り紙を使ったスイカの飾り、スタンプ遊びで模様を再現するなど、遊びながら季節を感じられるアイデアがおすすめです。
赤・緑・黒などの色使いを楽しみながら、夏らしい作品を完成させましょう。
1枚の折り紙で、2個のスイカを作ってみよう
今回は、夏にぴったりのスイカの折り紙をご紹介します。
この折り紙のポイントは、1枚の折り紙で2つのスイカが作れるところです。
1つ作ったら、もう1つは自然におまけでついてくる感覚が楽しく、子どもたちにも大人気ですよ。
色の組み合わせを工夫することで、黄色スイカや白スイカにもアレンジ可能。
完成後は、壁面飾りやごっこ遊びにも活用できます。
指先の細かな動きを促す製作としても効果的で、年齢に応じた難易度の調整も可能です。
- 赤い折り紙
- 黒のペン
- 緑のペン
- はさみ
- 折り紙を半分に折って切り、2枚の三角形にします。
- 1枚の三角形の一番長い辺を谷折りにし、裏返して再び半分に折ります。
- 中央線に沿って両端を内側へ折り、上側を折って角を調整します。
- 両端を少し開いて内側に折り込むと、立体的な形に。
- 最後に黒ペンでスイカの種を描けば、みずみずしいスイカの完成です。
映える!スイカのガーランド
カラフルでおしゃれな夏の飾りとして人気の「スイカのガーランド」。
画用紙と両面テープだけで簡単に作れるうえ、保育室や玄関まわりなどを一気に夏モードに変えられますよ。
赤、緑、黄色などの色紙を使えば、色とりどりのスイカが並んでにぎやかな雰囲気に。
作る工程もシンプルながら、折る・貼る・描くといった手先の動作がたくさん詰まっていて、集中力や手指の巧緻性を育てる活動としてもぴったりです。
- 色画用紙
- たこ糸
- 油性ペン(黒)
- 両面テープ
- カッター
- 目打ち(穴開け)
- 赤い画用紙を横向きに置き、上下に1.5〜2cm幅のラインを引いて折り曲げます。
- 折った部分に両面テープを貼り、緑の画用紙を貼り付けたらスイカの皮が完成します。
- ペンで黒い種を描き、全体を蛇腹折りにして中心をテープで留め、半円形に整えます。
- 両端に穴を開け、たこ糸を通して結びます。
- 黄色のスイカも作って混ぜれば、さらにカラフルなガーランドになりますよ。
紙皿でスイカのカバンを作ってみよう
紙皿を使って、かわいいスイカのカバンを作ってみましょう!
手軽な材料で作れるため、夏のイベントやお祭りごっこでの持ち歩きアイテムとしてもぴったりです。
スイカの種や皮の模様など、子どもたちが自由に描いてアレンジできるため、個性も出やすい製作になるでしょう。
お出かけ気分が盛り上がるバッグ型の作品は、作った後も遊びに活かせるのが魅力ですね。
紐を通して斜めがけにすると、かわいい夏のおしゃれアイテムになりますよ。
- 紙皿
- 細く切った黒い画用紙
- 紐
- つまようじ
- 接着剤
- カッター
- のり
- 両面テープ
- 穴あけパンチ
- ペン
- 紙皿に赤・緑のマーカーでスイカの模様を描き、半分に折って折り目をしっかりつけます。
- 折り目にそってカッターで切れ目を入れ、つまようじの先を割って画用紙の黒い種をつかむピンセット代わりにして貼り付けます。
- 内側に両面テープを貼って紙皿を貼り合わせ、端に穴を開けて紐を通せば完成です。
- 丈夫にしたい場合は内側に厚紙を入れると安心です。
スイカのちょうちん
夏祭りや納涼会の雰囲気を盛り上げてくれる、かわいらしいスイカのちょうちん製作です。
赤・緑・黒の配色を意識して作ることで、見た目にも本物そっくりなスイカらしさが演出できます。
色画用紙や両面テープを使えば、ハサミの練習にもなるうえ、年少から年長まで年齢に合わせた工夫ができるのも魅力ですね。
完成したちょうちんを吊るすと、風に揺れて涼しげな演出になります。
飾る楽しさはもちろん、行事の意味を学びながら季節感を味わえる、夏にぴったりの製作です。
- 色画用紙(赤・緑・黒)
- 油性ペン
- ハサミ
- 両面テープ
- 赤と緑の色画用紙をそれぞれ半分に折り、赤には黒ペンで種を描きます。
- 黒い画用紙を14cm四方にカットし、上下を2cm折って補強部分を作ります。
- 両面テープを使ってスイカ部分を中心にずらして貼り、筒状に丸めて貼り合わせます。
- さらに、10cmの円形画用紙を半円に折り、提灯の上下に貼り付けて形を整えます。
- 紐を通して吊るせば、完成です!
その他の七夕以外のおすすめ製作アイデア5選
7月の製作活動は、七夕だけに限定せず、季節や自然にちなんだテーマで幅広く楽しむことができます。
たとえば、海の生き物をモチーフにした製作や、氷を使った感触遊び、夏の植物を表現した作品など、子どもたちの五感を刺激するアイデアが豊富です。
また、雨や太陽、セミの声など、身近な気象や音に着目した製作もこの時期ならではの楽しみ方です。
年齢や発達段階に応じて、素材や手法を変えることでより効果的に取り組めます。
水遊びに使える!カメさんのペットボトルバケツ
7月の「海の日」にちなんで、水辺の生き物・カメをモチーフにした水遊びグッズを製作してみましょう。
ペットボトルにカメの顔や甲羅の模様を描いたり、ストローやすずらんテープを組み合わせたりして、個性豊かなバケツが完成します。
穴を開ければシャワーにもなり、プールやお風呂遊びにも大活躍しますよ。
クジラやクラゲなどにアレンジすれば、夏らしい製作が広がるでしょう。
身近な素材で楽しく取り組めるので、子どもたちも夢中になって遊べること間違いなしです。
- ペットボトル
- ストロー(3本)
- すずらんテープ
- 布テープ
- 油性ペン
- カッター
- ハサミ
- 穴開けパンチ
- 空のペットボトルを準備し、中央に布テープでカメの甲羅模様を貼り付けます。
- 油性ペンで顔を描き、飲み口部分を切り取り布テープで保護します。
- 穴あけパンチで側面に穴を開け、すずらんテープにカットしたストローを通して飾り付けます。
- すずらんテープの端を穴に通して内側で結び、水を入れたら水遊び用バケツの完成です。
涼しげに泳ぐ金魚の風鈴
夏の風物詩である風鈴をモチーフにした、金魚の飾り製作です。
マスキングテープを交互に組み合わせて、立体感のある金魚を作ります。
色や柄を変えればさまざまな表情の金魚ができあがるため、子どもたちの個性も光る作品になりますよ。
難しい工程もあるため、保育士が一緒に作業したり、ハサミやアイロンなど危険な工程は事前に済ませておくと安心です。
完成した風鈴は窓辺や天井に飾ると、涼しげに揺れて季節感を演出してくれます。
- マスキングテープ(好きな色)
- ペットボトル1本とふた1個
- アイロン
- タコ糸60cm㎝
- 鈴 1個
- はさみ
- パンチ
- カッター
- キリ
- 夏の風物詩である風鈴をモチーフにした、金魚の飾り製作です。
- マスキングテープを交互に組み合わせて立体感のある金魚を作ります。
- 色や柄を変えればさまざまな表情の金魚ができあがるため、子どもたちの個性も光る作品になりますよ。
- 難しい工程もあるため、保育士が一緒に作業したり、ハサミやアイロンなど危険な工程は事前に済ませておくと安心です。
- 完成した風鈴は窓辺や天井に飾ると、涼しげに揺れて季節感を演出してくれます。
カラフルなフルーツジュース
夏の暑さを吹き飛ばすような、見た目も爽やかなフルーツジュースの製作アイデアです。
スタンプやシールを活用して、色とりどりのジュースを作ってみましょう。
子どもたちの大好きなジュースを題材にすることで、製作への意欲も高まります。
完成後は壁面装飾として並べたり、ごっこ遊びで「ジュース屋さんごっこ」を楽しんだりと、活用の幅も広がるでしょう。
素材も簡単に用意でき、異素材の感触を楽しめる点もポイントです。
- 画用紙(白:16㎝×18㎝)
- カラーフィルム(1枚)
- スポンジ(3㎝×3㎝)
- 絵の具(赤・青・緑など)
- 折り紙(1枚)
- はさみ
- のり
- 画用紙をグラスの形に切り抜きます。
- スポンジに絵の具をつけてポンポンとスタンプし、ジュースの中身を表現します。
- 丸シールを果物に見立てて貼り、カラーフィルムをグラスの形に合わせてカットし、のりで貼り合わせて透明感を出します。
- 折り紙を三角に折ってくるくる巻いてストロー風にし、フィルムの隙間に差し込めば、カラフルなフルーツジュースの完成です。
おさかなすくい~水に浮かべて遊べる手作りおもちゃ
水遊びの定番「おさかなすくい」を、廃材を使って手作りできる製作アイデアです。
牛乳パックで作ったポイと、食品トレーで作った浮かぶお魚パーツで、何匹すくえるか競い合って遊べます。
ティッシュペーパーをポイの中心に貼ることで、破れやすくなり、実際の金魚すくいのような臨場感を味わえるリアルさもアップします。
プール遊びや水を張ったタライなどに浮かべて、室内外で楽しめる夏ならではの遊びを展開してみましょう。
- 牛乳パック
- 食品トレー
- ティッシュペーパー
- クリップ
- ハサミ
- カッター
- 両面テープ
- 油性ペン
- 鉛筆
- 牛乳パックを開いて長方形に切り、半分に折ってポイの形を下書きします。
- 下書きに沿って切り、持ち手部分を残して外枠を作ります。
- 油性ペンで好きな模様を描き、枠の大きさに合わせてティッシュペーパーをカットします。
- ティッシュをクリップで枠に留めればポイの完成です。
(食品トレーに魚の形を描いて切り取り、色を塗ればお魚パーツも完成します)
折り紙で回転する風車
風が吹くたびにくるくる回る、風車の製作アイデアです。
折り紙を使って簡単に作れるため、年少さんでも楽しく取り組めるでしょう。
好きな色や柄の折り紙を選ぶことで、個性豊かな風車が完成します。
ストローとつまようじを組み合わせれば、実際に風を受けて回転するので、完成後の遊びも盛り上がります。
安全面に配慮して、つまようじを使う工程は保育士が担当するようにしましょう。
窓辺や玄関に飾れば、見た目にも涼しげです。
- 折り紙
- つまようじ
- ストロー
- はさみ
- のり
- 折り紙を三角に折ってさらに半分に折り、中心に向かって切り込みを4か所入れます。
- 真ん中にのりを塗り、四隅の片方ずつを中央に集めて貼り付けます。
- つまようじを中央に差し込み、反対側から出た部分にストローを差し込んで固定します。
- ストロー部分を持って風に向けて回すと、風車がくるくる回転します。
- 色を変えてたくさん作るのもおすすめです。
まとめ
7月は七夕以外にも製作に取り入れやすい行事やテーマがたくさんあります。
子どもたちの関心を引き出すには、季節を感じられる題材や、自分の体験とつながる内容を選ぶことがポイントです。
今回ご紹介した13のアイデアは、すぐに実践できるものばかりなので、ぜひ日々の保育に取り入れてみてください。
季節の製作は、子どもたちの表現力や創造力を豊かにするだけでなく、行事や自然への理解を深めるきっかけにもなりますよ。
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