保育現場では、季節の行事や感謝の気持ちを伝える場面で「花束の製作」が大活躍します。
見た目にも華やかで、子どもたちの思いを形にできる花束は、母の日・敬老の日・卒園式など幅広いシーンにぴったりです。
年齢に合わせた工夫を取り入れることで、達成感と満足感を味わえる製作活動になるでしょう。
この記事では、0歳児から5歳児までの発達に応じた花束製作のアイデアを紹介します。
大切な人への気持ちを込めて、楽しく製作を進めてくださいね。
- 保育園や幼稚園で活用できる、季節行事やイベントに合わせた花束製作のアイデアを紹介
- 年齢別(0~5歳児)の発達段階に合わせた無理のない花束製作の方法がわかる
- 感謝やお祝いの気持ちを育む保育として、花束製作をどのように取り入れるかのヒントを得られる
- 素材や技法の工夫により、子どもたちが楽しみながら集中できる製作活動が見つかる
保育園のいろんなイベントで使える花束を製作しよう
花束は、さまざまな保育行事で活躍する万能な製作テーマです。
母の日や敬老の日など感謝を伝える場面はもちろん、卒園式やお別れ会などの節目の行事でも、子どもたちの心を形にできる手作り花束は感動を呼びます。
実際に渡す相手のことを考えながら製作することで、子どもたちの思いやりや想像力が自然と育まれる時間にもなります。
紙・布・花紙・ストローなど身近な素材で自由にアレンジしながら、年齢に合った取り組みができるのも花束製作の魅力です。
【0~1歳児におすすめ】花束の製作4選
0〜1歳児の花束製作では、感触遊びや色遊びを取り入れるのがポイントです。
この時期はまだ製作の完成形をイメージするのが難しい年齢ですが、保育者と一緒に手を動かすなかで「自分で作った」という満足感を得ることができます。
例えば、丸めた花紙を袋に詰めるだけでも可愛い花束に。
スタンプ遊びやシール貼りを取り入れて、素材に触れる楽しさや色彩の変化を感じられる工夫をしましょう。
保育者の手助けと愛情のサポートが、作品に温かみを加えてくれます。
手形を使った花束
子どもの手形を活かした花束制作は、成長の記録としても楽しめるアイデアです。
インクをつけた手形を花びらに見立てることで、オリジナルの花束が完成します。
包み紙を扇形に切り、茎部分を緑の紙で作り、手形の花を貼り付けることで、立体感のある仕上がりに。
完成後は、敬老の日のプレゼントや記念品として飾ることができ、子どもたちの創造力を育めます。
保育者がサポートしながら進めることで、小さな子どもでも楽しく取り組める制作です。
- 画用紙1枚
- 手形をつけるインク
- 子どもの手にインクをつけ、画用紙に押し付けて手形を作ります。
- 乾いたら、手形の形に沿ってハサミで切り取ります。
- 次に、包み紙用の紙を扇形に切り、茎部分となる緑の紙を長細くカットして貼り付けます。
- 茎の先に手形の花を貼り、扇形の端を折りたたんでのりで固定します。
- 最後に、リボンをつけてメッセージを書き、華やかに仕上げて完成です。
にじみ絵DEカーネーションブーケ
最近では「母の日」だけでなく、「ファミリーデー」として家族全員に感謝を伝えるイベントが増えています。
この制作では、カーネーションをブーケにして贈るアイデアを紹介します。
子どもたちが大好きなお絵描きを活かしたにじみ絵は、色の変化が楽しく、個性豊かな作品が誕生!
霧吹きで水をかけると、色がじんわり広がり、幻想的なカーネーションの完成です。
親子で楽しみながら作れるので、特別な日のプレゼントにぴったりです。
- キッチンペーパー
- 水性ペン(黒・茶色以外)
- モール(緑系)
- 霧吹き
- ハサミ
- 新聞紙(乾燥させるときに使用)
- 子どもの手にインクをつけ、画用紙に押し付けて手形を作ります。
- 乾いたら、手形の形に沿ってハサミで切り取ります。
- 次に、包み紙用の紙を扇形に切り、茎部分となる緑の紙を長細くカットして貼り付けます。
- 茎の先に手形の花を貼り、扇形の端を折りたたんでのりで固定します。
- 最後に、リボンをつけてメッセージを書き、華やかに仕上げて完成です。
花紙で作る菜の花
ふんわりとした質感が魅力の菜の花制作は、春の訪れを感じられる楽しい工作です。
黄色の花紙をちぎって丸めることで、柔らかい花びらを表現し、緑の画用紙で茎や葉を作ることで、より本物らしい仕上がりになります。
完成後は、壁面装飾や季節のイベントに活用でき、子どもたちの感性を刺激する制作です。
春の花として親しみやすく、簡単な工程で作れるため、幼児でも楽しるでしょう。
さらに、ペンで葉脈を描いたり、花の形を整えたりすることで、よりリアルな菜の花を表現できますよ。
- 黄色の花紙
- 緑色の画用紙
- のり
- ハサミ
- ペン
- 黄色の花紙を適当な大きさにちぎり、ふんわりと丸めます。
- 緑色の画用紙を茎と葉の形に切り取り、のりで貼り付けます。
- 茎の先に花紙を貼り付け、ふんわりとした質感を出します。
- ペンで葉脈を描いたり、花の形を整えたりして、より菜の花らしく仕上げます。
- 最後に、全体のバランスを整えて完成です。
敬老の日に手作り花束を送ろう
この花束制作は、0歳や1歳の子どもでも楽しめる簡単な工作です。
折り紙を使って色鮮やかな花びらを作り、画用紙の茎と組み合わせることで、かわいらしい花束が完成します。
のりを使って貼り付ける作業は、小さな子どもでもできるので、親子で楽しく取り組めます。
さらに、ペンでメッセージを書き添えれば、敬老の日のプレゼントとしてぴったり!
おじいちゃん、おばあちゃんへの感謝の気持ちを込めて、心温まる贈り物を作ってみてくださいね。
- 画用紙 (花束の土台)
- 折り紙(花びら用)
- のり(貼り付け用)
- ハサミ(形を整えるため)
- ペン
- 折り紙を好きな色で選び、花びらの形に切ります。
- 花びらを数枚作り、少し重ねながらのりで貼り付けることで、立体感のある花を作ります。
- 次に、画用紙を茎の形に切り、花と組み合わせます。
- 葉っぱも画用紙で作り、バランスを見ながら貼り付けます。
- のりが乾いたら、ペンでメッセージを書き添えたり、シールやリボンで飾り付けをして、華やかに仕上げます。
- 最後に、花束の形に整えて完成です。
【2~3歳児におすすめ】花束の製作4選
2~3歳児は、手指の動きがさらに器用になってきて、簡単な貼り付け作業や折る動作などにも挑戦できるようになります。
この時期には、ちぎり絵やお花紙をくしゃくしゃに丸める作業など、手先を使った活動を花束製作に取り入れるのがおすすめです。
完成に向かって少しずつ工程を踏む経験が、子どもたちの達成感を引き出してくれます。
また、誰かにプレゼントするという意識も芽生え始めるので、「ありがとう」の気持ちを込めながら製作する経験にもつなげていきましょう。
チューリップの花束
チューリップは春を象徴する花で、鮮やかな色合いと可愛らしい形が特徴です。
折り紙で作るチューリップは、簡単な工程でできるため、小さな子どもでも楽しめます。
折り紙の色を変えて作ることで、カラフルな花束にアレンジでき、季節の飾りやプレゼントにもぴったりです。
画用紙にまとめて貼ることで、立体感のある作品に仕上がりますよ。
さらに、リボンやメッセージカードを添えて、特別な贈り物としていかがでしょうか?
- 好きな色の折り紙1枚
- チューリップは春を代表する花で、鮮やかな色合いが魅力です。
- 折り紙で作るチューリップは、小さな子供でも簡単に作れるので、親子で楽しめる工作としておすすめです。
- 何個か作って画用紙にまとめると、華やかなチューリップの花束になりますよ。
- 折り紙の色を変えることで、カラフルな花束にアレンジできます。
- プレゼントや季節の飾りとしてもぴったりです。
手作り花束・ブーケの作り方
半紙を使った手作り花束(ブーケ)は、色を染める過程を楽しめる創造的な制作です。
半紙に好きな色をつけることで、オリジナルの花を作ることができ、卒園・入園の記念品や感謝を伝えるプレゼントとしても最適です。
半紙の柔らかい質感が、ふんわりとした優しい雰囲気を演出し、子どもたちの感性を育めます。
完成した花束は、壁面装飾やイベントのデコレーションとしても活用でき、華やかで温かみのある作品になります。
- 半紙
- 絵の具
- 水(薄める用)
- 丸シール
- ストロー
- 色画用紙(葉っぱ・リボン)
- レースペーパー
- セロハンテープ
- 接着剤
- ハサミ
- 折り紙を好きな色で選び、花びらの形に切る。
- 数枚作り、少し重ねながらのりで貼り付けることで、立体感のある花を作る。
- 次に、画用紙を茎の形に切り、花と組み合わせる。
- 葉っぱも作り、バランスを見ながら貼り付ける。
- のりが乾いたら、ペンでメッセージを書き添えたり、リボンやシールで飾り付けをして、華やかに仕上げる。
- 最後に、花束の形に整えて完成!
紙皿工作でお花の作り方!母の日に手作りカーネーションをプレゼント♪
紙皿を使ったカーネーション制作は、身近な材料で簡単に取り組めるため、年齢を問わず楽しめるのが魅力です。
紙皿を花びらの形に切って赤い絵の具で彩色することで、華やかで温かみのあるカーネーションが完成します。
乾いたあとに花びらを軽く丸めると、ふんわりと立体感が増して本物のような仕上がりに。
茎や葉っぱを緑の画用紙で作って貼り合わせることで、かわいらしい花束になります。
母の日のプレゼントとしてはもちろん、壁面装飾や季節の制作としてもぴったりの活動です。
- 紙皿
- 赤い絵の具(または折り紙)
- ハサミ
- のり
- 緑の画用紙(茎用)
- 紙皿の中央部分を花びらの形になるように丸く切り抜きます。
- 赤い絵の具で全体を塗り、しっかり乾かします。
- 乾いたら花びら部分を少し内側に丸めて立体感を出します。
- 緑の画用紙で茎と葉を作り、のりで紙皿に貼り付けます。
- 花の中心には黄色やオレンジの丸い紙を貼り、華やかに仕上げます。
- 最後に、メッセージカードを添えて完成させましょう
フラワーペーパーで作る花束のプレゼント
フラワーペーパーとモールを使って作る花束は、見た目も華やかで贈り物にぴったりな制作です。
お花紙を蛇腹折りにして開くだけで、ふんわりとした大きなお花が完成します。
モールを使えば茎の部分も簡単にでき、しっかりとした形に整えることができますよ。
数本の花をまとめてラッピングペーパーで包めば、立派な花束の完成!
リボンをつけてプレゼントらしく仕上げることで、母の日や卒園式の贈り物、敬老の日のプレゼントにも活用できます。
- 花紙(数種類)
- モール(グリーン)
- 包装紙
- リボン
- お花紙を3~5枚重ねて、1センチ幅ほどの蛇腹折りにします。
- 中央をモールでしっかりと束ね、モールの余った部分をねじって茎にします。
- 蛇腹に折ったお花紙を一枚ずつ外側に広げて、丸みを出すように整えます。
- 3本ほど作ったらまとめてモールで一つにまとめ、ラッピングペーパーで包みます。
- 根元をしっかりと固定し、リボンで結べば完成です。
【4~5歳児におすすめ】花束の製作4選
4~5歳児は、集中力や表現力がぐんと伸びる時期です。
細かいパーツの切り貼りや構成を自分で考えながら、個性豊かな花束を作られます。
立体的に花を仕上げたり、折り紙や画用紙でオリジナルの花びらを工夫したりと、製作を通して創造力や自主性も育ちます。
完成した花束を「どんな人に渡す?」と話し合うことで、想像の幅を広げ、コミュニケーション力の育成にもつながりますよ。
思いを込めて作った花束は、子どもたちの心に残る素敵な作品となるでしょう。
たんぽぽで花束
折り紙で作るたんぽぽの花束は、春らしい雰囲気を感じさせてくれる温かみのある制作です。
黄色の折り紙を使用して花を作り、緑の折り紙で茎や葉を作ることで、かわいらしいたんぽぽの花束が出来上がります。
折る工程はやや複雑な部分もありますが、先生がサポートしながら進めれば子どもたちも安心して取り組めます。
完成したたんぽぽは、春の壁面装飾や誕生日プレゼント、保護者への感謝の贈り物にいかがですか?
- 折り紙大・小 各1枚(花用)
- のり
- 黄色の折り紙を二回三角形に折って折り目をつけます。
- 折り目に合わせて中心に向かって四方を折り、裏返して2つの角を三角に引き出して折り返します。
- 残りの角も重ねるように折り、中央を開いてつぶしながら花びらの形に整えます。
- 小さめの折り紙で同じ工程を繰り返し、のりで重ね貼りして立体感を出します。
- 緑の折り紙で茎と葉を作り、組み合わせれば完成です。
お花紙を使った花束
お花紙を活用して作る花束は、ふんわりとした質感と色鮮やかさが魅力の制作です。
小さな子どもでも取り組みやすく、完成度の高い作品に仕上がるため達成感が得られますよ。
お花紙を蛇腹折りにして開き、花びらの形を整えるだけで立体的で華やかな花が完成します。
ストローを使って茎を作ることで、本物のお花のような雰囲気に。
複数の花をまとめてラッピングすれば、母の日や敬老の日、誕生日のプレゼントとしても喜ばれる素敵な作品になります。
- お花紙2枚
- 曲がるストロー
- ビニール帯
- お花紙を2枚重ねて、正方形になるようにカットします。
- 1センチ幅ほどで蛇腹折りにし、中央をビニール帯でしっかり留めます。
- 短辺側の両端を丸くカットし、花びらの形に整えます。
- お花紙を一枚ずつ広げてふんわり立ち上げます。
- ストローの曲がる部分を広げてビニール帯を取り付け、曲げたストロー部分同士を固定して茎を作ります。
- 花を複数作り、ラッピング用紙でまとめ、リボンを飾れば完成です。
モールを使った花束
モールを使った花束は、ふわふわとした感触と柔らかくて自由に曲げられる特性を活かした製作活動です。
モールをねじって形を作る工程では、手先の器用さや創造力を育むことができ、完成した花束は立体的で華やか。
色とりどりのモールを組み合わせて、オリジナルのデザインに挑戦する楽しさも味わえます。
ビーズを通して花の中心を飾ると、さらに特別感のある仕上がりに。
母の日はもちろん、夏や季節に合わせた色合いやラッピングで、夏らしい花束にもアレンジできますよ。
- 1分モール(花びら用)1本
- 2分モール(茎用)1本
- 大きめの丸ビーズ1個
- モールを半分に折って三つ折りにし、それぞれを折り曲げて花びらを3組作ります。
- 次に茎用のモールにビーズを通し、中央に配置します。
- ビーズの下でモールをねじって固定し、花びら3組を分けて茎モールに引っかけます。
- 花の下でしっかりねじって固定し、茎の部分に巻き付けてまとめます。
- 最後に花びら部分を外側に広げて形を整えれば完成です。
折り紙だけで作る花束
折り紙だけで作る花束は、手軽に楽しめて、見た目も華やかな製作アイデアです。
道具は折り紙とはさみ、のりだけで、準備が簡単なのもうれしいポイント。
折り紙の色や柄を変えるだけで、季節に合った雰囲気を演出できます。
完成した花束は、お部屋の装飾として飾ったり、保護者へのプレゼントとしても最適ですよ。
折る・切る・貼るという基本動作のなかで、空間認識力や構成力、集中力を養うことができ、発達段階に応じて工程をアレンジすることも可能です。
- 折り紙3枚(花びら用・真ん中用・ラッピング用)
- 花びら用の折り紙を四等分に切り、三角に折って折り線をつけ、四角形にたたみます。
- ハート型の線を描き、はさみで切って開くと花びらができます。
- 4枚を上下左右に配置し、中心に丸く切った黄色の折り紙を貼って花の完成です。
- ラッピング用の折り紙を三角に折り、両端を内側に折りこみ、花を貼り付けて固定します。
まとめ
花束製作は、子どもたちが自分の気持ちを形にできる温かい活動です。
年齢に合わせた素材や技法を工夫することで、誰でも楽しみながら取り組めます。
また、製作を通じて思いやりや感謝の心を育めるのも大きな魅力です。
季節や行事に応じたテーマで、保育現場にぴったりの花束製作を取り入れてみてください。
この記事を参考に、子どもたち一人ひとりの個性が輝く素敵な作品作りを楽しんでいただけたら嬉しいです。
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