元園長監修【5歳児・10月】月案/週案の文例(ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書き方)

「10月の月案は何を書けば良いんだろう?
5歳児ならでは月案が思いつかない…

月案作成って結構大変ですよね。

そこで今回は、元園長監修のもと
実用的な5歳児・10月の月案例文をお届けします。

月案作成の負担を減らせるよう工夫してまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

最初に月案作成のポイントをご紹介します。
ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。

月案のポイント監修者

アキ 元園長

これまで計18年近く保育士として勤務。うち6年は認可保育園にて園長を勤めました。 園長として、数多くの月案・週案をチェックしてきた経験を活かして、 保育士さんが効率よく質が高い月案・週案を仕上げられるようサポートいたします!

目次

元園長が教える月案・週案の重要ポイント

大前提、月案を作る上でどんなことが重要なのか?

実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。

意識してほしいポイント
  • 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
  • まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
  • 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える

この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。

要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。

逆によくあるダメなパターンは、ねらいと内容が連動していないものです。

いったい何のための月案なのか考えられていないと、作り直しとなってしまいます。

5歳児・10月の月案のポイント

次に、「5歳児・10月」ならではの月案のポイントを紹介します。

5歳児・10月の月案を考える上でのポイント
  • 気温の変化に留意しながら、健やかに過ごすために子ども達が自ら行っている習慣について考える。
  • 運動会に向けて、目標を持って取り組める運動遊びを取り入れる。
  • 子ども同士助け合い、応援し合いながら成し遂げる達成感を通し、自信を育む経験ができるような導き方を考える。
  • 収穫を通して旬の食材に関心を持つ活動を取り入れる。
  • 戸外で秋の自然に触れた遊びや散歩など、季節を感じられる機会を多く持てるようにする。

残暑が厳しかった日々から、心地よい気候へと変化するため、戸外での活動を多く取り入れていきたい10月。

運動会の練習や本番、秋の収穫体験など、様々な行事を通して、子ども達の成長がますます楽しみな1か月にしたいですね。

それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。

STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す

  • 続く残暑の中、着替えや水分補給をこまめに行いながら、元気に過ごしていた。
  • 自分の物の把握と管理・整理整頓を、保育者の声かけによって行う。
  • 運動会の練習が始まり、楽しみにしながら意欲的に取り組んでいる。
  • 保育者に気持ちを受け止めてもらいながら、初めてのことにも自ら挑戦する姿があった。
  • 様々な廃材などの材料を使って、友だち同士意見を出し合ったりして工夫しながら、製作を楽しんでいた。

STEP2》 今月のねらいを決める

養護のねらい

教育(5領域に対応)のねらい

養護のねらい①の具体的な月案

ねらい

衣服の調節・水分補給を行ったり、疲れたら休息をとり、健やかに過ごす

養護・内容

  • 気温や室温の変化に応じ、自ら水分補給・衣服の調節を行い、休息もとる。(生命の保持)

養護・予想される子どもの姿

  • 自分のロッカーにある衣服を、その時の体感に合わせて自分で組み合わせて着る。
  • 疲れたら、座ったり横になったりして休息をとる。
  • 脱いだ服は丁寧に畳んでしまう。

養護・環境構成/保育者の配慮

  • 自由に休息がとれるよう、部屋の一角に落ち着ける空間を確保したり、戸外では腰かけて一休みできる場所などを用意しておく。
  • 着替え・畳む・しまうの流れがスムーズに行えるよう、配置を考える。

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養護のねらい②の具体的な月案

ねらい

自分の思いを受け止めてもらい、励まされながら、安心して生活・活動する

養護・内容

  • 保育者との信頼関係のもと、安心して素直な気持ちを表現しながら過ごす。(情緒の安定)

養護・予想される子どもの姿

  • 自分の思いを素直に保育者に言葉で伝え、認めてもらい安心する。

養護・環境構成/保育者の配慮

  • 信頼関係を更に深めていけるよう、気持ちに寄り添った応答をし、安心感を与えていく。
  • 上手く言葉にできない場合も、表情や仕草から気持ちを読み取り、関わっていく。

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養護のねらい③の具体的な月案

ねらい

身の回りの物の整理整頓をする

養護・内容

  • 片づけたり、持ち物の整理をし、きれいになる気持ちよさを感じる。(健康・環境)

養護・予想される子どもの姿

  • 次も使いやすいように、玩具を元の場所へきれいに片づける。
  • 自分のロッカーやバッグの中身を整理整頓してみる。

養護・環境構成/保育者の配慮

  • きれいでスッキリした気持ちよさを声に出して共感し、整頓したことで使いやすくなったり、便利になった点などを伝えていく。
  • 自分でしようとする気持ちを大切にし、気がつかない所は優しく声をかけたり、方法を知らせる。

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教育のねらい①の具体的な月案

ねらい

ルールを守りながら運動遊びを楽しむ

教育・内容

  • 運動会に向けて様々な練習に楽しく参加する。(健康)
  • ルールを守ることで成り立つ遊びを楽しむ。(人間関係・言葉・環境)

教育・予想される子どもの姿

  • 運動会を心待ちにしながら、友だちと一緒に思う存分体を動かして遊ぶ。
  • ルールを説明してもらい理解し、そのルールに沿って遊ぶことの楽しさを味わう。
  • 友だちと話し合いながら、運動遊びや競技の練習を進めていく。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • ルールについて、分かりやすく説明する時間を取り、子どもの質問にも十分答えていく。
  • 楽しく取り組めるよう、必要に応じて保育者が仲立ちとなる。
  • 遊びや練習を進めていく中での友だちの思いに気がつけるよう、様子を見ながら話し合いの場を設ける。
  • 運動会の競技について、子ども達が主となり進めていけるよう、意見を聞きながら準備を進めていく。

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教育のねらい②の具体的な月案

ねらい

友だちとのやり取りの中で、認め合うことの大切さを知る

教育・内容

  • 自分の考えを友だちに言葉で伝えながら遊ぶ。(人間関係・言葉)
  • 友だちの気持ちを汲み取り、受け入れながら遊ぶ。(人間関係・言葉)

教育・予想される子どもの姿

  • 遊びの中で役割を決めたり、相手を思って助け合ったりする。
  • 自分の主張を通すことに夢中で、相手の意見を聞き入れられないことがある。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 子ども自身の自由な表現を十分に認めながら見守り、必要に応じて仲立ちをする。
  • 相手の話しをよく聞き、気持ちを知った上で行動することの大切さを伝える。

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教育のねらい③の具体的な月案

ねらい

収穫体験を通して、食べ物への感謝の気持ちを持つ

教育・内容

  • 収穫を喜び、食べ物の大切さを知り、感謝の気持ちを持つ。(環境・表現)
  • 収穫後、調理したものを喜んで食べる。(健康・環境)

育・予想される子どもの姿

  • 友だちと一緒に収穫を楽しみながら、収穫物の大きさや長さ・量を比べてみる。
  • 友だちと協力しながら、収穫物の調理を楽しむ。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 収穫に必要な用具を人数分準備し、スムーズに行えるよう、流れを保育者間で確認・把握しておく。
  • 収穫の喜び・感謝の気持ちや気づきに対し、共感の声かけをする。
  • 調理は安全面・衛生面に留意して行い、出来上がりを想像しながら楽しく作れるような声かけ・関わりをする。

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教育のねらい④の具体的な月案

ねらい

秋の自然に触れて遊ぶことを楽しむ

教育・内容

  • 戸外へ出て、季節の変化を感じ取る。(環境・表現)
  • 秋の自然物を使って、自由に遊んだり製作を楽しむ。(環境・表現)

育・予想される子どもの姿

  • 心地よく吹く風や、色づく葉っぱなどから、秋という季節を感じる。
  • 木の実・植物など秋の自然のものを拾い集めて喜ぶ。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 秋の自然にたくさん触れられる公園や場所を、あらかじめ下見しておく。
  • 子どもの気づきに丁寧に言葉にして共感し、季節・自然への関心がますます高まるようにする。
  • 集めた自然物を使って存分に遊びや製作が楽しめるよう、道具や材料などを十分用意する。

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行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例

今月の行事

  • 運動会
  • スポーツの日
  • ハロウィン
  • 芋掘り・焼き芋パーティー
  • 遠足
  • 誕生会
  • 身体計測
  • 避難訓練

今月の遊び

  • 運動会に向けた運動遊び
  • ハロウィンの製作
  • ごっこ遊び
  • 季節の歌を歌う
  • 手遊び
  • 絵本・紙芝居
  • お絵描き・折り紙
  • 秋の自然に触れる散歩・戸外遊び
  • 収穫物の調理

食育

  • 野菜・果物の収穫体験をし、旬の物の美味しさを知る。
  • 楽しい雰囲気の中、友だちと一緒に食事をする。

職員との連携

  • 小学校での生活リズムを考慮し、午睡がなくなることについて、無理なく移行できるような体制を話し合い決めておく。
  • 運動会の準備・段取りについて、情報の確認・共有を職員間でしっかり行い、当日予測されることについても対応を考えておく。

家庭や地域との連携

  • 気温差や戸外での活動に留意し、調節のきく衣服を多めに用意してもらうようお願いする。
  • 運動会に向けて頑張って取り組んだことや成長した姿を伝え、喜びを分かち合う。

自己評価

  • 着替えコーナーの環境の見直しや整頓を行ったため、広々とゆったりしたスペースで着替えができ、子ども自身も持ち物の管理がしやすくなり、流れもスムーズになった。
  • 子ども同士意見を出し合いながら運動会の準備を進めていくことによって、協力しながら自分たちでやり遂げた、という満足した姿を見ることができた。
  • 収穫体験を通して、様々な驚きや気づきが得られた様子だった。子どもの気持ちに共感し受け止めながら、これからも様々な体験を計画し、感性を磨いていけるような関わりをしていきたい。

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この記事を書いた人

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