元園長監修【5歳児・5月】月案/週案の文例(ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書き方)

月案5月5歳

この記事では、園長歴6年のベテラン保育士が監修した、5歳児クラス向けの5月用の月案文例を解説していきます。

この記事の監修者

Aki 園長歴6年

保育士歴18年、園長歴6年。これまで多くのカリキュラム添削や、保育士さんたちの悩みに寄り添ってきました。この記事では園長として多くの月案・週案をチェックしてきた経験を活かし、 効率よく質が高い月案・週案を仕上げられるようサポートします。

いち早く例文をご確認したい方は「こちらのリンク」を押してください。

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目次

元園長が教える月案・週案の重要ポイント

まずは大前提、月案を作る上でどんなことが重要か…実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。

意識してほしいポイント
  • 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
  • まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
  • 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える

この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。

要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。

5歳児・5月の月案のポイント

次に、「5歳児・5月」ならではの月案のポイントを紹介します。

5歳児・5月の月案を考える上でのポイント
  • 連休明けで生活リズムが乱れていることを想定し、個々の心身の状態を細かく観察しながら、無理のない活動を心がける。
  • 7~8月の収穫を見越し、5月は夏野菜の栽培開始に適した時期。子どもたちとどんな野菜を育てたいか相談すると共に、栽培に必要な用具を準備する。
  • 当番活動を通し、自立心や意欲を育み、人の役に立てる喜びを感じられるようにする。

暖かく心地良い風が吹く5月。

過ごしやすい季節の為、戸外遊びが益々楽しく感じられる時期です。

また、この時期は夏野菜の栽培を開始するのにも適しています。

夏の収穫を楽しみに、子どもたちが主体的に栽培活動を行えるよう計画していきましょう。

それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。

STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す

  • 進級を喜び、年下の子どもや新入園児に優しく声をかけたり、手伝ったりする姿が見られた。
  • 1年間の行事やスケジュールを伝えたことで、これから行う活動を想像し、期待感を抱いていた。
  • 散歩先で見つけた青虫の飼育を開始した。図鑑で飼育方法を調べ、羽化する方法を友だち同士で話し合う姿があった。

STEP2》 今月のねらいを決める

養護のねらい

教育(5領域に対応)のねらい

養護のねらい①の具体的な月案

ねらい

健康的な生活の仕方がわかり、自ら気をつけて過ごそうとする

養護・内容

  • うがい・手洗いや気温に応じた衣服の調整などをし、健康的に過ごす(生命の保持)
  • 規則正しい生活リズムで過ごし、園生活の時間の流れに慣れていく(生命の保持)

養護・予想される子どもの姿

  • タイミングに応じ、自らうがい・手洗いを行い、風邪予防に努めている
  • 気温が高くなってきたことを感じ、自主的に衣服の調節を行っている

養護・環境構成/保育者の配慮

  • 看護師と連携しながら、正しいうがい・手洗いの方法を再度確認し知らせることで、自発的に健康に留意して過ごせるようにする
  • 5月は気温が高くなることが予想されるため、半袖や薄い長袖の服を多めに用意してもらう

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養護のねらい②の具体的な月案

ねらい

集団生活に必要なマナーを身につけ、心地よく安定した生活を送る

養護・内容

  • 集団生活に必要なマナーを知り、皆が気持ちよく過ごせるよう実践する(情緒の安定)
  • 共にマナーやルールを守って過ごすことが、皆の安心安全な生活につながることを知る(情緒の安定)

養護・予想される子どもの姿

  • 教えられたマナーを元に生活しようと意識し、年下の子どもにも教える姿がある
  • 自分勝手に振舞うと、遊びや活動が進まないことがわかり、その時々に応じた振る舞いや言動を考えようとしている

養護・環境構成/保育者の配慮

  • 良いマナーや、不適切な振舞いなどについて共有し、良好な集団生活を送るためにはその都度どのような言動が適切かを考える機会を設ける
  • 自分勝手な振舞いや、他者を無視した言動が見られた際には、どうすれば良かったかなどを一緒に考え、適切な行動が取れるよう導く

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教育のねらい①の具体的な月案

ねらい

春の心地良い陽気の中で、友だちと一緒に思いきり体を動かして遊ぶ

教育・内容

  • 5月の心地良い陽気の中、戸外で思いきり体を動かして遊ぶことで解放感を得る(健康・環境)
  • 友だちや保育者と一緒に集団遊びを行い、ルールを守って遊ぶ楽しさを知る(人間関係・環境)

教育・予想される子どもの姿

  • 友だち同士誘い合い、関わって遊ぶことを喜んでいる
  • 集団遊びを行う中で、ルールを無視すると、流れが乱れたり不公平になったりして楽しくなくなってしまうことに気づく

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 戸外遊びを十分に楽しめるよう、朝の活動の時間配分に気をつけ、早めに出発できるようにする
  • 散歩の際の交通ルールや公園内での決まりを改めて確認し、子どもたち自身が気をつけられるようにする
  • 保育者も一緒になって遊びに入り、集団で遊ぶことの楽しさを伝える

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教育のねらい②の具体的な月案

ねらい

友だちや保育者と、遊びや活動を通して気持ちを伝え合い、関わって過ごす喜びを感じる

教育・内容

  • 友だちと相談しながら思いを共有し、遊びや活動を展開していくことの楽しさを知る(人間関係・言葉)
  • 言われて嬉しい言葉や悲しい言葉を知り、適切な言葉で会話する(人間関係・言葉)

教育・予想される子どもの姿

  • 友だちと相談し合いながら遊ぶことで、どんどんイメージが広がっていくことを感じている
  • 否定的な言葉を使うと他者を傷つけてしまうことを知り、適切な言葉を使おうと意識している

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 自分の考えを発表する場を設け、話すこと、聞くことの大切さに気づけるようにする
  • 言葉について考える場を設け、嬉しい言葉、悲しい言葉についての理解を深める

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教育のねらい③の具体的な月案

ねらい

飼育や栽培活動を通し、身近な自然に進んで関わり、親しみを感じる

教育・内容

  • 青虫の飼育を通して、命の尊さや不思議さに気づく(環境)
  • 夏野菜の栽培を行うことで、生長の過程について知り、喜んで世話をする(環境)

教育・予想される子どもの姿

  • 図鑑を見ながら、青虫を羽化させる方法について学び、実践しようとする
  • 育てたい夏野菜を相談し合い、栽培するために必要な準備をする

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 青虫の羽化の様子を調べ、調べたことを絵にしたり文字にまとめたりできるようサポートし、クラス内に掲示することで目標を共有する
  • 夏野菜の種類について話し合い、どんなものを育てたいか、育てるにはどうすればいいかを子どもたちと一緒に考え、生長のために責任をもてるよう援助する
  • 野菜の苗を子どもたちと一緒に買いに行くことで、栽培に必要なステップを経験できるようにする

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教育のねらい④の具体的な月案

ねらい

贈る人を想い、製作を通して感謝の気持ちを表現する

教育・内容

  • テーマに沿って、必要な用具を自分で準備し製作を行う(環境・表現)
  • 贈る人に感謝の気持ちをもち、母の日(ファミリーデー)の贈り物を製作する(表現)

教育・予想される子どもの姿

  • 大好きな家族のことを考え、どのように作れば喜んでもらえるかをイメージしている
  • 園内にある素材を知り、自分の製作活動にはどの材料が必要かを考え製作に臨む

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 子どもの思いやイメージをうまく作品に落とし込んで表現できるよう、言葉を足したり助言したりして援助する
  • 材料を十分に用意し、様々な技法を用いて自由に表現できるようにする

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行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例

今月の行事

  • こどもの日集会
  • 春の遠足
  • 母の日(ファミリーデー)
  • 保護者会
  • 誕生会
  • 身体測定
  • 避難訓練

今月の遊び

  • こどもの日の製作
  • 母の日(ファミリーデー)の製作
  • 散歩・戸外遊び
  • 室内自由遊び
  • 運動遊び
  • ボール遊び
  • 触れ合い遊び
  • 絵本・紙芝居の読み聞かせ(そらまめくんのベッド、せんたくかあちゃん)
  • 5月の歌を聴く・歌う(こいのぼり、おかあさん)
  • 春の自然に触れる遊び

食育

  • 夏野菜の栽培を通して、野菜ごとの種類特性、それぞれの栽培方法などに興味をもつ
  • こどもの日の行事食を通して、日本伝統の食文化に親しみをもつ

職員との連携

  • 戸外遊びや園外活動時には、子どもたちの人数確認や安全確認に十分留意し、職員間で連携しながら安全に遊べるようにする
  • 苗を植える場所や野菜の種類などについて、全職員に共有すると共に、パネルを立てるなどして表示しておく

家庭や地域との連携

  • 園での活動の様子を写真で掲示するなどして家庭と共有し、取り組みを知ってもらう。
  • 保護者会にて、1年間の行事や活動などについて知らせると共に、就学までのスケジュールを共有し、園と家庭とで子どもの成長をサポートする。
  • 就学に向け、自分の持ち物や日常の準備を子ども自身が行えるよう、援助してもらうよう伝える

自己評価

  • 子どもたちと相談し、栽培する野菜を決めた。自分たちで買いに行き、栽培活動を開始することでより親しみもわいた様子。水やり当番の日を心待ちにしている姿も見られた。一緒に世話をしながら生長を見守っていきたい。
  • 母の日の製作を通して、普段お世話をしてくれている家族への感謝の気持ちを改めて感じることができた。
  • 散歩時の交通ルールや公園でのマナー等を再確認した。習ったことを年下のクラスの子どもに教える姿があった。
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この記事を書いた人

ほいポケ編集部のアバター ほいポケ編集部 保育士ライター集団

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