元園長監修【5歳児・2月】月案/週案の文例(ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書き方)

監修者

アキ (元園長)
保育士歴18年・園長歴6年。 園長として多くの月案・週案をチェックしてきた経験を活かし、 効率よく質が高い月案・週案を仕上げられるようサポートします

この記事では月齢に関わらず、5歳児向けの2月用の月案文例を解説していきます。

最初に月案作成のポイントをご紹介します。
ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。

目次

元園長が教える月案・週案の重要ポイント

大前提、月案を作る上でどんなことが重要なのか?

実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。

意識してほしいポイント
  • 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
  • まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
  • 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える

この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。

要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。

逆によくあるダメなパターンは、ねらいと内容が連動していないものです。

いったい何のための月案なのか考えられていないと、作り直しとなってしまいます。

5歳児・2月の月案のポイント

次に、「5歳児・2月」ならではの月案のポイントを紹介します。

5歳児・2月の月案を考える上でのポイント
  • あと1ヶ月で卒園となる。卒園製作や卒園式の練習など、5歳児にとっては多忙を極める時期のため、無理なく進められるようしっかりと計画を立て、本格的に準備をしていく。
  • 卒園と同時に就学の準備をする必要がある。小学校と連携して学校訪問をしたり、散歩で小学校まで歩いてみるなどの経験をしながら、就学への意識を徐々に高めていく。
  • 節分行事を楽しみながら、絵本や図鑑などで節分の由来を理解して、日本独自の伝統や文化に親しむ機会を設ける。

卒園が間もなく近づく2月。

5歳児クラスの子どもたちはどの園もこの時期大忙しです。

卒園に向けた取り組みや、就学準備など、気が張り詰めた時間が続き、少し疲れが見られるかもしれません。

活動と休息のバランスをしっかり取りながら、毎日笑顔で過ごしたいですね。

それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。

STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す

  • 友だちと協力しながら行う集団遊びを喜び、戸外や室内で嬉しそうに遊んでいた
  • 卒園に向け、友だち同士の関係性がさらに深まっているようで、互いに思い合いながら会話を楽しんだり、コミュニケーションを図ったりする姿が見られた
  • 文字や数字に興味を示し、自主的にワークに取り組んでいた

STEP2》 今月のねらいを決める

養護のねらい

教育(5領域に対応)のねらい

養護のねらい①の具体的な月案

ねらい

寒い時期の過ごし方がわかり、自主的に感染予防に努める

養護・内容

  • 手洗い・うがいを積極的に行い、感染予防をしながら健康に過ごす(生命の保持)
  • 体調が悪い時や変化に気づいた時には自分で伝える(生命の保持)

養護・予想される子どもの姿

  • 手洗い・うがいを率先して行い、友だちや年下の子どもに見本を見せる姿がある
  • 体調不良を感じた際、保育士に伝えようとする

養護・環境構成/保育者の配慮

  • 室温や湿度の管理を徹底し、衛生的に過ごせるように配慮する
  • 不安や体調不良を安心して訴えられるよう、普段から穏やかに関わり、信頼関係を築く

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養護のねらい②の具体的な月案

ねらい

就学への期待感をもち、自己発揮しながら意欲的に過ごす

養護・内容

  • 身近な大人に就学への期待や不安を受け止めてもらい、安心して生活する(情緒の安定)
  • これまでの自分の成長を認め、自信をもって自己発揮する(情緒の安定)

養護・予想される子どもの姿

  • 期待と不安の気持ちを抱え、不安定な様子を見せることがある
  • 今までできなかったことができるようになったことに気づき、自分の成長を喜んでいる

養護・環境構成/保育者の配慮

  • 就学に向けた期待や不安などの様々な気持ちを受け止め、一人ひとりが安心して過ごせるようにする
  • 不安なく新生活に向かえるよう、小学校と連携して、小学校での生活について知る機会を設ける

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教育のねらい①の具体的な月案

ねらい

寒さに負けず戸外に出て、季節の事象に触れたり、友だちと協力して集団遊びを楽しむ

教育・内容

  • 寒さに負けず積極的に体を動かし、友だちと共に集団遊びを楽しむ(健康・人間関係)
  • 冬から初春の季節の移り変わりに気づき、調べたり遊びに取り入れたりする(環境・表現)

教育・予想される子どもの姿

  • ドッヂボールや鬼ごっこ、大繩など、友だちと協力したり競い合ったりしながら関わりを喜んで遊ぶ
  • 自然事象を見つけ、友だちと一緒に調べたり、工夫して遊びに活かそうとしている

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 体が温まる運動遊びを多く取り入れ、友だちと関わり合いながら全身を使って遊べるよう工夫する
  • 自然事象について、自分たちで考えたり調べたりできるよう、クラス内に絵本や図鑑、写真などを準備しておく

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教育のねらい②の具体的な月案

ねらい

友だちと互いの良さを認め合いながら、遊びや生活、創作活動を進め、共に過ごす喜びや達成感を感じる

教育・内容

  • 遊びや生活を共にする中で、友だちの良いところを認め、互いを尊重する大切さを知る(人間関係)
  • 卒園に向けた製作を、友だちと話し合いながら協力して進める(人間関係・言葉・表現)

教育・予想される子どもの姿

  • 友だちの良いところを見つけ、褒めたり真似をしたりしようとする
  • 友だちや保育者と話し合いながら、みんなで決めた目標に向かって頑張ろうとする

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 自分や友だちの良いところに目を向けられるよう、日頃から保育者が個々の良さを認め、褒める
  • イメージを共有して、全員で協力して作品を完成させられるよう、子どもたちと相談し、話し合う時間を設ける

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教育のねらい③の具体的な月案

ねらい

文字や数字などを、生活の中で取り入れ親しむ

教育・内容

  • 絵本を読んだり、数を使った遊びやゲームを行うことで、親しみを感じる(言葉)

育・予想される子どもの姿

  • トランプや数を数えるゲームなどを喜んで行っている
  • 年下の子どもに絵本を読み聞かせしている

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 文字や数字に親しみを感じられるよう、日常的に活動に取り入れる
  • 簡単なワークなどを用意し、子どもたちが楽しみながら学べるよう工夫する

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行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例

今月の行事

  • 節分
  • 誕生会
  • 身体測定
  • 避難訓練

今月の遊び

  • 運動遊び
  • 鬼ごっこ
  • ごっこ遊び
  • ひな祭り製作
  • 卒園製作
  • 季節の歌を歌う
  • 手遊び
  • 絵本・紙芝居
  • お絵描き・折り紙
  • 冬/初春の自然に触れる散歩・戸外遊び
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食育

  • 食事のマナーに気をつけ、友だちや異年齢の子どもたちと一緒に食べることを楽しむ
  • 豆やイワシ、恵方巻など、節分ならではの伝統食に触れ、由来を知り親しみをもつ

職員との連携

  • 保育要録の作成に向け、他の職員からも意見を聞き、個々の状態を多方面から評価する
  • 看護師と連携し、感染症の症状や予防法を伝えてもらう機会を設け、子どもたち自身が意識して行動できるようにする
  • 卒園式の練習をするにあたり、他の職員に協力を仰ぎ、スムーズに進められるように計画する

家庭や地域との連携

  • 小学校と連携し、就学後のイメージをもてるよう、学校訪問や説明会などを計画する
  • 活動が多くなり、心身の不調を訴えることが考えられるため、個々の様子について細かく共有する

自己評価

  • 卒園式の練習が始まり、緊張した様子の子どもが多かった。卒園製作も決まり、卒園に向けた活動が活発になったことで、時折不安そうな表情を見せることもある。子どもたちの様子をよく見ながら、自信をもって取り組めるよう関わり、休息のタイミングにも気をつけていきたい。
  • 小学校訪問を通して、少しずつ就学への意識が高まってきた様子。友だちと嬉しそうに話し合ったり、小学校生活に期待感を抱く言葉がたくさん聞かれた。
  • 異年齢での活動を多く取り入れ、一緒に散歩に行ったり、給食を食べたりする機会を設けた。率先して準備や片づけをしたり、年下のクラスの子どもの面倒を見たりと、最年長児として優しく関わろうとする姿が多く見られた。
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