元園長監修【5歳児・8月】月案/週案の文例(ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書き方)


厳しい暑さが続く8月、子どもたちは夏ならではの遊びを楽しみながら過ごす時期です。
水遊びや戸外遊びを通して夏の自然に触れ、暑い日も快適に過ごせるようにしましょう。それでは5歳8月の月案文例を解説していきます。

この記事の監修者

Aki 園長歴6年

保育士歴18年、園長歴6年。これまで多くのカリキュラム添削や、保育士さんたちの悩みに寄り添ってきました。この記事では園長として多くの月案・週案をチェックしてきた経験を活かし、 効率よく質が高い月案・週案を仕上げられるようサポートします。

最初に月案作成のポイントをご紹介します。
ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。

目次

元園長が教える月案・週案の重要ポイント

大前提、月案を作る上でどんなことが重要なのか?

実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。

意識してほしいポイント
  • 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
  • まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
  • 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える

この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。

要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。

5歳児・8月の月案のポイント

次に、「5歳児・8月」ならではの月案のポイントを紹介します。

5歳児・8月の月案を考える上でのポイント
  • 暑い時期を、健康で安全な生活を送るために必要な行動に子どもたち自身が気づけるよう、環境設定・配慮を考える。
  • 様々な活動を通して自分の力を発揮し、自信を持って取り組む姿を育んでいく。
  • 異年齢児との関わりから年下の子どもの世話をするなどの機会持ち、年長児という意識の高まりを目指す。
  • 夏の自然に興味を持ち、触れて存分に楽しめるような配慮・環境設定を行う。

いよいよ本格的な暑さを迎え、思い切りプール遊びを楽しめる8月。引き続き、子どもたちが元気に過ごせるよう体調管理や安全面には十分注意していきましょう。

また、好奇心旺盛なこの時期にぴったりな夏の自然への触れ合いや、異年齢児との交流の場を作り、子どもたちが新たな発見や学びを楽しめるよう援助していきたいですね。

それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。

STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す

  • 自分の体調を見て判断しながら、自ら水分補給を行ったり、休息をとったりする姿があった。
  • プール遊びでは友だちが楽しむ様子に刺激を受け、水中に潜ってみたりバタ足をしてみたりと新しいことに挑戦していた。
  • お泊り保育に期待感を持ちながら、身の回りのことに意欲的に取り組んでいた。
  • 保護者から離れることに不安を抱いていた子どもも、お泊り保育当日は友だちと共に様々な活動に積極的に参加し、充実した時間を過ごしている様子が見られた。

STEP2》 今月のねらいを決める

養護のねらい

教育(5領域に対応)のねらい

養護のねらい①の具体的な月案

ねらい

暑さの中でも体調を崩すことなく元気に過ごす

養護・内容

  • 水分補給や休息の大切さを知り、取り入れながら元気に生活する。(生命の保持・情緒の安定)

養護・予想される子どもの姿

  • 水分補給の仕方を知り、一度にたくさん飲まずこまめに補給する。
  • 暑さや疲れを感じたら、自分から快適な場所に移動したり、休んだりする。

養護・環境構成/保育者の配慮

  • 夏を健康に過ごす為に必要な習慣を子ども達に分かりやすく伝え、自ら行えるようにしていく。
  • 保育室の室温と外気温の差が開きすぎないよう温度調節や換気を行い、冷やし過ぎを防ぐ。
  • 長期休み明けは特に視診をしっかり行い、保護者からも様子をよく聞き、体調把握に努める。

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養護のねらい②の具体的な月案

ねらい

夏の生活の仕方を身につけ、見通しを持って生活する

養護・内容

  • プール遊びを取り入れた生活の流れがわかり、身の回りのことに自ら取り組む。(生命の保持)
  • 自分で見通しを持って行動ができたという経験を重ね、自信を持って生活する。(情緒の安定)

養護・予想される子どもの姿

  • 衣服の管理や後始末を自分で行う。
  • 次にとる行動が合っているか不安になり、保育者や友だちに確認する。

養護・環境構成/保育者の配慮

  • 一日の予定を分かりやすく伝えることで見通しを立てやすくし、子どもが必要な行動に自ら気づいて行動していけるようにする。
  • 一人一人の意欲的な姿に注目し、ほめたり励ましの言葉をかけ、自信を持って取り組めるようにする。

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教育のねらい①の具体的な月案

ねらい

体全体を十分動かしながら、友だちと一緒に水遊びやプール遊びを楽しむ

教育・内容

  • 水中で思い切り体を動かして遊ぶ。(健康・環境)
  • 友だちと一緒に様々な水遊びに挑戦しながら、充実感や達成感を味わう。(人間関係・環境・表現)

教育・予想される子どもの姿

  • 潜る・バタ足・泳ぐなど、体全体を使って遊ぶ。
  • 友だちの水遊びの様子を見て、真似したり挑戦してみようとする。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 水中で様々な体の動きを楽しんだり、工夫していろいろな遊びが発展できるよう、道具や玩具を充実させる。
  • 目標を持って取り組む姿や、新たなことに挑戦する気持ちを応援し温かく見守る。

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教育のねらい②の具体的な月案

ねらい

夏野菜を収穫し、喜びを感じながら味わう

教育・内容

  • 夏野菜の生長を喜びながら収穫作業を楽しみ、感謝の気持ちを持って味わう。(健康・環境)
  • 育てた野菜の栄養について興味・関心を持つ。(健康・環境)

教育・予想される子どもの姿

  • 自分で育てた野菜の収穫をしながら、大きさや形を比較したり、数えたりして楽しむ。
  • 夏野菜の栄養について興味を持ち、自分なりに調べたり聞いたりする。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 食べ物の栄養について、自由に調べられるよう絵本や図鑑を用意したり、話し合う機会を持つ。
  • 野菜のお世話の過程や生長についてみんなで振り返り、食べ物に対し感謝の気持ちが持てるようにする。
  • 子どもの喜びの気持ちに共感しながら、一緒に味わって食べる。

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教育のねらい③の具体的な月案

ねらい

行事に楽しく参加し、異年齢児との関わりを深める

教育・内容

  • 夏祭りに期待感を持ち、楽しく参加する。(環境・表現)
  • 異年齢児との関わり中で、親しみの気持ちを持つ。(人間関係・言葉・表現)

育・予想される子どもの姿

  • おみこしや盆踊りなど、夏の風物詩を楽しみながら、保護者・地域の方など様々な人々と交流する。
  • 異年齢児と一緒に遊び、思いやったり優しくしようとする。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 他クラスの保育者と連携し、異年齢児と行事に参加したり一緒に遊ぶ機会を持つ。
  • 年下の友だちに優しくしたり思いやる姿を認め、必要な仲立ちをさりげなく行いながら見守る。
  • 保育者も子どもと一緒に楽しく夏祭りに参加し、地域と子ども達の交流の橋渡しをする。

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教育のねらい④の具体的な月案

ねらい

夏の自然に興味・関心を持つ

教育・内容

  • 身近な動植物の観察・世話を通し、命の尊さや大切さに気づく。(環境・表現)

育・予想される子どもの姿

  • 戸外で夏の昆虫や植物を見つけ、持ち帰って調べたり、観察や飼育をする。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 夏の自然に対する子どもの驚き・発見・気づきに共感した言葉かけをする。
  • 興味を持ったことについていつでも自由に調べられるよう、図鑑や絵本を本棚に用意しておく。
  • 生き物の飼育を通して命について話す機会を持ち、命の大切さ、尊さを伝えていく。

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行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例

今月の行事

  • 夏祭り
  • 山の日
  • お盆
  • 誕生会
  • 身体測定
  • 避難訓練

今月の遊び

  • 泥んこ遊び
  • プール遊び
  • 散歩
  • 運動遊び
  • 盆踊り
  • 生き物の観察・飼育
  • 夏野菜の収穫
  • 夏祭りの製作
  • 山の日の製作
  • 8月の歌「やまびこごっこ」「うたえバンバン」「おばけなんてないさ」
  • 8月の手遊び「すいかのめいさんち」「イカイカすいか」
  • 絵本・紙芝居「ひまわり」「チリとチリリ」

食育

  • 夏ならではの食べ物をおいしく食べる経験をする。
  • 食べ物と体の働きの関係性に興味を持ち、図鑑などで調べたり考えたりする

職員との連携

  • 夏祭りの準備や当日のスケジュールについてよく話し合い、共通理解の中でスムーズに行えるよう努める。
  • 子ども一人一人の成長した姿や挑戦していることなどを職員間で伝え合い、小学校進学に向けて必要なサポートを考え、話し合い、行っていけるようにする。

家庭や地域との連携

  • 厳しい暑さや、お盆休みでリズムが崩れるなど体調を崩しやすい時なので、食事・睡眠など生活リズムを整えることの大切さを伝え、家庭でも留意してもらう。
  • お泊り保育での様子を写真やお便りで掲示し、保護者がじっくり見られるようにする。楽しく過ごせたことや頑張って取り組んだことを伝え、成長を喜び合う。

自己評価

  • 厳しい暑さの中、自ら水分補給を行ったり、日陰で休むなど休息をとる姿があった。熱中症警戒アラートが出ている時は日中の外出を避け、涼しい時間帯に活動するように配慮を行った。
  • プール遊びを取り入れた夏の生活に慣れ、次の活動の見通しができるようになり、身の回りのことにすすんで取り組んでいた。
  • 夏祭りなど行事に楽しく参加しながら異年齢児や地域の人々と交流し、様々な経験ができた様子だった。これからも、子どもが自発的に関わりを持とうとする姿を大切にしていきたい。

まとめ

本格的な暑さを迎える8月、快適で元気に過ごせるよう体調管理や安全面に十分配慮しながら、子ども達は大好きなプール遊びを思い切り楽しむことができたでしょうか。

また、夏の自然への触れ合いや、異年齢児との交流の場を作り、子どもたちが新たな発見や学びができたかどうかについても、振り返ってみましょう。

5歳・ほかの月の月案

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この記事を書いた人

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