「1月の月案は何を書けば良いんだろう?」
「4歳児ならでは月案が思いつかない…」
月案作成って結構大変ですよね。
そこで今回は、元園長監修のもと
実用的な「4歳児・1月の月案例文」をお届けします。
月案作成の負担を減らせるよう工夫してまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
最初に月案作成のポイントをご紹介します。
ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。
アキ 元園長
これまで計18年近く保育士として勤務。うち6年は認可保育園にて園長を勤めました。 園長として、数多くの月案・週案をチェックしてきた経験を活かして、 保育士さんが効率よく質が高い月案・週案を仕上げられるようサポートいたします!
元園長が教える月案・週案の重要ポイント
大前提、月案を作る上でどんなことが重要なのか?
実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。
- 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
- まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
- 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える
この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。
要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。
逆によくあるダメなパターンは、ねらいと内容が連動していないものです。
いったい何のための月案なのか考えられていないと、作り直しとなってしまいます。
4歳児・1月の月案のポイント
次に、「4歳児・1月」ならではの月案のポイントを紹介します。
- 長期休暇明けの子どもたちの体調に留意し、無理なく園生活のリズムを取り戻していく
- 伝承遊びを通して、日本文化に興味を持てるようにする
- 進級に向け、5歳児クラスと過ごす機会を増やしていく
年末年始の楽しいお休みを満喫した子どもたち。
長期休暇明けは、生活リズムが乱れている可能性があり、心身の疲れは体調面に影響を及ぼします。
保護者と連携し、一人ひとりが無理なく園生活のリズムを取り戻せるよう、活動を考えていきたいですね。
それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。
《 STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す
- 寒くなってきたことにより、体調不良を訴える子どもが多数いた
- 友だちとの関わりを楽しむ一方で、互いに自分の思いを優先するあまり、ぶつかり合うこともあった
- 発表会で頑張ったことや保護者に褒められたことを喜んでいた
《 STEP2》 今月のねらいを決める
養護のねらい
教育(5領域に対応)のねらい
養護のねらい①の具体的な月案
ねらい
感染症の予防方法を知り、うがいや手洗いを自発的に行う
養護・内容
- 冬に流行する感染症についてわかりやすく伝え、予防する方法を知る(生命の保持)
- うがいや手洗いの正しい方法を改めて確認し、丁寧に行う(生命の保持)
養護・予想される子どもの姿
- 冬に流行する感染症について関心をもち、予防しようと努めている
- 水が冷たいために簡単に済ませてしまうこともあるが、保育者や友だちからの声掛けで、意識して丁寧に行おうとする
養護・環境構成/保育者の配慮
- 絵本や紙芝居を通して、感染症の症状や予防方法をわかりやすく伝える
- うがいや手洗いの正しい方法を見やすい位置に掲示し、常に意識できるようにする
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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養護のねらい②の具体的な月案
ねらい
生活リズムを整え、見通しを持って意欲的に過ごす
養護・内容
- 園生活に必要な生活リズムを取り戻し、安心できる環境のもとで見通しをもって生活をする(情緒の安定)
養護・予想される子どもの姿
- 休み明け直後は疲れた様子も見られるが、徐々に園生活に馴染み、落ち着いて生活できる
- 時間を見て、次は何をすればいいかがわかるようになる
養護・環境構成/保育者の配慮
- 笑顔で子どもたちを受け入れ、安心して園生活に戻れるよう関わる
- 無理のない活動計画のもと、子どもたちの様子を見ながら柔軟に対応する
- なるべく一定のリズムで生活をし、子どもたち自身が次は何をすればいいかわかるようにする
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい①の具体的な月案
ねらい
冬ならでは自然事象に興味をもち、調べたり遊びに取り入れたりする
教育・内容
- 寒空の下で運動することで、息が白くなったり体が温まることに気づく(健康・環境)
- 雪や氷の性質などに気づき、触れたり図鑑で調べたりして不思議さや面白さを知る(環境)
教育・予想される子どもの姿
- 寒い中でも運動すると体が温かくなることに気づき、友だちと共有する姿がある
- 散歩先で見つけた氷や霜柱を踏んだり触ったりして興味を示す
教育・環境構成/保育者の配慮
- 鬼ごっこやかけっこなど、体を動かす遊びを取り入れ、子どもたちが身体の変化に気づけるようにする
- 図鑑や絵本などを手に取りやすい場所に準備したり、保育室内に冬の自然事象についての写真などを掲示しておく
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい②の具体的な月案
ねらい
伝承遊びを通して、日本の伝統文化に興味を持つ
教育・内容
- 友だちと一緒に、すごろくや福笑い、コマ回しなどの伝承遊びを楽しむ(人間関係・環境)
- お正月の習慣や遊びなどについて調べたり、家庭で経験したお正月の出来事などを発表する(環境・表現)
- カルタ遊びを通して、文字を読み、言葉のおもしろさを感じる(環境・言葉)
教育・予想される子どもの姿
- 友だちや保育者と一緒に伝承遊びを楽しみながら、自分で作ってみようとする
- カルタを通して文字に興味をもち、読み手を交代し合いながら何度も遊んでいる
教育・環境構成/保育者の配慮
- 伝承遊びにじっくり取り組めるよう、専用のコーナーを設け、必要な用具を十分に配置する
- それぞれの家庭でのお正月の過ごし方を発表する機会を設け、話すことと聞くことのどちらも経験できるようにする
- 絵本や紙芝居、図鑑などを通し、日本の伝統文化について興味を持てるようにする
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい③の具体的な月案
ねらい
友達との関わり合いの中で、互いの良さや気持ちを認める
教育・内容
- 友だちと意見を出し合い、協力しながら遊びを広げていく(人間関係)
教育・予想される子どもの姿
- 自己主張するだけでは物事が進まないことに気づく
- 自分の意見を主張しながらも、友だちの気持ちにも気づき、折り合いをつけようとする姿がある
教育・環境構成/保育者の配慮
- チームで行うゲームやごっこ遊びを行ない、友だちと協力して遊ぶ機会を設ける
- 意見の食い違いがあったときには、子どもたちの主張を見守りながら折を見て仲介し、物事を進めるためにはどうすればいいかを一緒に考えていく
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例
今月の行事
- 健康診断
- 誕生会
- 身体測定
- 避難訓練
今月の遊び
- 運動遊び
- 伝承遊び
- ごっこ遊び
- 節分製作
- 季節の歌を歌う
- 手遊び
- 絵本・紙芝居
- お絵描き・折り紙
- 冬の自然に触れる散歩・戸外遊び
食育
- 七草がゆや鏡開きなど、伝統的な日本の食文化に触れる
- 食事のマナーに気をつけながら、楽しく食事する
職員との連携
- 長期休暇明けで生活リズムが乱れている子どももいるので、個々の様子について伝え合う
- 感染症の流行状況について各クラスで共有する
- 5歳児クラスと連携し、合同で遊ぶ時間を設ける
家庭や地域との連携
- 家庭と連携し、無理なく園生活のリズムを取り戻せるようにする
- 感染症の流行状況について注意喚起するとともに、家庭でも予防に努めてもらうよう協力を仰ぐ
自己評価
- 寒い中でも戸外に出て積極的に体を動かす姿があった。散歩先で水溜りに張った氷や霜柱に興味を示し、友だちと一緒に集めたり感触を楽しんだりと、楽しんでいた。
- 伝承遊びを喜び、友だちや異年齢のクラスの子どもたちと盛り上がる様子が見られた。5歳児クラスの子どもたちの遊び方を真似したり、年下の子どもたちに優しく教えてあげようとする姿もあった。
- 友だちとぶつかり合うことはあるが、その都度話し合い、少しずつ折り合いが付けられる場面が増えてきた。
- 感染症が流行し始めた。家庭と連携を取りながら、引き続き園内でも予防に努めていく。
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