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目次
元園長が教える月案・週案の重要ポイント
まずは大前提、月案を作る上でどんなことが重要か…実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。
意識してほしいポイント
- 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
- まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
- 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える
この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。
要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。
0歳児(中月齢)・4月の月案のポイント
次に、「0歳児(中月齢)・4月」ならではの月案のポイントを紹介します。
0歳児(中月齢)・4月の月案を考える上でのポイント
- 新しい環境に対する不安な気持ちを取り除き、特定の保育者の元で安心して過ごせるような関わり・配慮を考える。
- 個々の生活リズムに留意してもらいながら食事・睡眠をとり、健やかで快適に園生活を送れるような環境設定・配慮をする。
- 春の自然に触れたり、気分転換ができるよう、外気浴や散歩の機会を取り入れる。
園生活スタートのこの時期は、始めての環境・保育者に子どもが無理なく慣れていくことをねらいとし、ゆったりと丁寧に関わるようにしていきましょう。
また、子どもと同様に保護者の方々も、新しく始まった園生活に期待と共に不安な気持ちを抱いているかと思われます。登園時・降園時に細かなコミュニケーションを取り、安心できる関係を築いていけるようにしていきたいですね。
それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。
《 STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す
- 登園時から不安で泣くことが多いが、特定の保育者による抱っこや触れ合いの時間は泣き止み、笑顔で喜ぶ姿もあった。
- 入眠時に不安になり、泣いたり周囲をうかがったりし、なかなか寝付けないことがあった。
- お座りやうつ伏せの姿勢で、好きな玩具を手に取り、口に持っていったりして遊んでいる。
《 STEP2》 今月のねらいを決める
養護のねらい
教育(5領域に対応)のねらい
養護のねらい①の具体的な月案
ねらい
園の雰囲気や生活に慣れ、安心してゆったりと生活する
養護・内容
- 新しい環境の中、個々の生活リズムに配慮してもらいながら、気持ち良く健やかに過ごす。
(養護の場合…生命の保持)
(3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ)
養護・予想される子どもの姿
- 個々のペースに合わせて生理的欲求を満たしてもらい、元気に過ごす。
- 慣れない環境に不安な様子で泣き続け、食事や授乳・午睡がスムーズに行えないことがある。
養護・環境構成/保育者の配慮
- 入園前の個々の生活リズムを保護者から伝えてもらい、家庭でのペースを元に欲求を無理なく満たしていけるようにする。
- 始めは子どもそれぞれの生活リズムが違うことが予想される為、活動・睡眠・食事の場所を分け、それぞれが妨げられることがないよう、ゆったりと過ごせる環境を整えていく。
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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養護のねらい②の具体的な月案
ねらい
特定の保育者との関わりにより、情緒が安定する
養護・内容
- 特定の保育者との関わりにより気持ちが安定し、機嫌よく過ごす。
(養護の場合…情緒の安定)
(3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ・身近な人と気持ちが通じ合う)
養護・予想される子どもの姿
- 特定の保育者がいつも関わるようにしていくことで、気持ちが安定する。
- 特定の保育者以外の保育者との関わりを拒み、泣いたり不安な様子を見せる。
養護・環境構成/保育者の配慮
- 園生活に慣れるまでは、できる限り担当制にして子どもを同じ保育者が関わり、子どもの気持ちの安定を図る。
- 子どもと1対1の時間を大切にし、優しく名前を呼びかけたりスキンシップをとり、園で楽しく過ごす時間を長くしていけるようにする。
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教育のねらい①の具体的な月案
ねらい
玩具に興味を持ち、お座り・ずりばい・はいはいの姿勢でじっくり遊ぶ
教育・内容
- 好きな玩具を見つけて自ら手を伸ばし自由に遊ぶ。
(5領域の場合…環境・表現)
(3つの視点の場合…身近なものと関わり感性が育つ) - お座り・ずりばい・はいはい・うつ伏せなど、それぞれの好きな姿勢で遊びを楽しむ。
(5領域の場合…健康・環境・表現) - (3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ・身近なものと関わり感性が育つ)
教育・予想される子どもの姿
- 手に持ったものは何でも口に持っていき、確認行動をする。
- ずりばいやはいはい、転がったりしながら、それぞれが自由に移動を楽しむ。
教育・環境構成/保育者の配慮
- 広いスペースにマットを敷き、子ども達が安全で自由に移動しながら遊べるようにする。
- 興味のありそうな玩具や素材を用意し、子どもの目に入りやすく、手の届く場所に配置し、自由に触れて遊べるようにする。
- 何でも口に持っていく時期なので、玩具の安全点検をし、消毒・拭き取りをこまめに行い清潔を保つ。
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい②の具体的な月案
ねらい
春の心地よい気候を感じながら、外気浴や散歩を楽しむ
教育・内容
- 春の心地よい気候の中、戸外で過ごすことを喜ぶ。
(5領域の場合…健康・環境)
(3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ・身近なものと関わり感性が育つ) - 散歩や外気浴を楽しみながら、喃語や表情で気持ちを伝えようとする。
(5領域の場合…人間関係・言葉・表現)
(3つの視点の場合…身近な人と気持ちが通じ合う)
教育・予想される子どもの姿
- 戸外へ出ることを喜び、様々な景色や自然物に興味を持ち、眺めたり触れたりする。
- 戸外で過ごす中で感じたことを、喃語や表情で保育者に伝えようとする。
教育・環境構成/保育者の配慮
- 気候や体調に留意しながら、戸外で伸び伸びと過ごし、気分転換をする時間を取り入れていく。
- 子どもの喃語や表情による訴えを受け止め、丁寧に応答していく。
行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例
今月の行事※全体クラス向けの月案記事と一緒
- 入園式・進級式
- 保護者会
- イースター感謝祭
- 昭和の日
- 身体計測
- 誕生会
- 避難訓練
今月の遊び
- 散歩・戸外遊び
- 室内自由遊び
- ボール遊び
- 触れ合い遊び
- 手遊び
- 絵本・紙芝居の読み聞かせ
- 4月の歌を聴く・歌う
- 春の自然に触れる遊び
食育
- 保育者に見守られながら、安心して離乳食を食べる。
- 家庭と連携し、食べられる食材を増やしていく。
職員との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒
- 特定の保育者と長く関わりの時間が持てるよう、子どもの担当やシフトの確認・調整を行う。
- 一人一人の授乳や食事・睡眠の状況・慣らし保育の進み具合などを細かく伝え合い、職員全体で把握しておく。
家庭や地域との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒
- 園での様子や家庭での様子を細かく伝え合い、子どもと保護者が安心して園生活を送れるよう支援する。
- 慣れない環境により疲れが出やすい状態であることを伝え、家庭でよく体調をみながら、ゆったりと過ごしてもらうようお願いする。
自己評価
- 子どもにつく保育者を担当制にすることにより、じっくりと関わることができ、子ども自身も安心して園に慣れていけたようだ。
- 活動・食事・睡眠の場所を分けることで、子ども自身も気持ちが落ち着き、個々の生活リズムに合わせた保育を行えた。
- 何でも口に持っていく時期の為、子どもの行動範囲に危険なものが無いよう、注意して環境を整えていきたい。
- 戸外に出て過ごすことが嬉しい様子。これからも戸外で過ごす時間を作り、楽しめるようにしていきたい。
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