元園長監修【0歳児・高月齢・1月】月案/週案の文例(ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書き方)

0歳1月月案

最初に月案作成のポイントをご紹介します。
ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。

目次

元園長が教える月案・週案の重要ポイント

大前提、月案を作る上でどんなことが重要なのか?

実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。

意識してほしいポイント
  • 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
  • まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
  • 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える

この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。

要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。

逆によくあるダメなパターンは、ねらいと内容が連動していないものです。

いったい何のための月案なのか考えられていないと、作り直しとなってしまいます。

0歳児・(高月齢)・1月の月案のポイント

次に、「0歳児・(高月齢)・1月」ならではの月案のポイントを紹介します。

0歳児・(高月齢)・1月の月案を考える上でのポイント
  • 年末年始の長期休み明けを、リズムを整えながら健やかに過ごす配慮を考える。
  • 感染症の流行に備え、予防や対策について改めて確認する。
  • 他児への興味・関心が広がっていくような配慮・活動を考える。
  • 戸外で冬の自然に触れたり、寒さの中でも体を動かして遊ぶ機会を作る。

寒さが厳しくなり、冬本番です。感染症に気をつけながら、心地よく過ごせるような配慮を行っていきましょう。

また、この時期の子ども達は他児への興味がどんどん増していきます。一緒に生活や遊びを共有することによって、上手な関わり方を学ぶ第一歩となっていけるといいですね。

それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。

STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す

  • 保育者が援助し始めると、自分で着替えたり食事をしようとしていた。
  • 寒さの中でも、散歩や戸外遊びを喜び、体をよく動かしながら楽しんでいた。
  • 他児に興味を持ち楽しく関わろうとする一方、玩具を奪ったり、手が出てしまったりする場面も増えてきている。
  • 発表会に向けて音楽に親しみ、本番ではリズムをとったり手拍子をしたり、歌を歌ったりして楽しく参加していた。

STEP2》 今月のねらいを決める

養護のねらい

教育(5領域に対応)のねらい

養護のねらい①の具体的な月案

ねらい

長期休みで崩れた生活リズムを整え、健やかに過ごす

養護・内容

  • 一人一人の体調やペースに配慮してもらいながら、ゆったりと安心して過ごす。
    (養護の場合…生命の保持・情緒の安定)
    (3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ)
  • 少しずつ園での生活リズムを取り戻す。
    (養護の場合…生命の保持)
    (3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ)

養護・予想される子どもの姿

  • 長期休み明けで体調が優れなかったり、情緒が不安定になる。
  • ゆったりと過ごしながら、少しずつ園の生活リズムに戻っていく。

養護・環境構成/保育者の配慮

  • お休み中の家庭でのようすを聞き、一人一人の体調把握に努めると共に、保育室内を快適に過ごせる環境へと整える。
  • 長期休み明けは、ゆったりと過ごせるよう、活動の時間配分にゆとりを持たせ、保育者とのスキンシップを大切にし、心身共に安定を図っていく。

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養護のねらい②の具体的な月案

ねらい

生活の中で身の回りのことに興味を持ち、やってみようとする

養護・内容

  • オムツが濡れていない時にトイレに行く。
    (養護の場合…生命の保持)
    (3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ)
  • 保育者に普段やってもらっていることを、自分でやってみようとする。
    (養護の場合…生命の保持)
    (3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ)

養護・予想される子どもの姿

  • オムツが濡れていない時、保育者と一緒にトイレに行き、便器に座る。
  • 食事後の手や口、鼻水が出た時に、自分で拭いてみようとする。

養護・環境構成/保育者の配慮

  • オムツ交換時にオムツが濡れていない場合はトイレに誘い、便器に座ることに慣れるようにしていき、座れた時はほめる言葉がけをする。
  • 自分でやってみようとする気持ちを大切にしながら、必要に応じてさり気なく介助していく。
  • 「スッキリしたね」「きれいになったね」などの声をかけ、清潔にすることの心地良さに気付けるようにする。

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教育のねらい①の具体的な月案

ねらい

他児と一緒に遊びの時間を共有する

教育・内容

  • 保育者の仲立ちのもと、他児と一緒に同じ遊びを楽しむ。
    (5領域の場合…人間関係・言葉)
    (3つの視点の場合…身近な人と気持ちが通じ合う)

教育・予想される子どもの姿

  • ままごとや砂遊びなど、好きな遊びを保育者が見守る中で他児と一緒に楽しむ。
  • 喃語・片言・身振り手振りで他児とやり取りをしようとする。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • ままごとや砂遊びの玩具を充実させ、コーナーを作って一緒に座って遊べるようにするなど、関わって遊ぶことができる環境設定を行う。
  • 子どもの喃語・片言・身振り手振りから気持ちを汲み取り、丁寧に言葉にして他児に伝えていく。

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教育のねらい②の具体的な月案

ねらい

冬の寒さに負けず、体を動かしたり自然に触れて遊ぶ

教育・内容

  • 寒さの中でも戸外で体を動かし、元気に遊ぶ。
    (5領域の場合…健康・環境)
    (3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ・身近なものと関わり感性が育つ)
  • 冬ならではの自然に触れて遊ぶ。
    (5領域の場合…環境・表現)
    (3つの視点の場合…身近なものと関わり感性が育つ)

教育・予想される子どもの姿

  • 戸外で遊ぶことを喜び、自由に移動しながら探索活動を存分に楽しむ。
  • 雪や霜柱・氷に触れて、冬の戸外の冷たさを感じる。

教育・環境構成/保育者の配慮

  • 気候や体調をよく見て、動きやすい防寒着の着用や、温かい時間帯に活動を設定するなどし、戸外で伸び伸びと遊ぶ機会を作っていく。
  • 冬の自然に触れられる場所をあらかじめ下見しておく。冬の自然に触れた時の子どもの思いに、共感した言葉かけをする。

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行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例

今月の行事※全体クラス向けの月案記事と一緒

  • 元旦
  • 餅つき
  • 鏡開き
  • 成人の日
  • 七草の節句
  • 新年会
  • 身体計測
  • 誕生会
  • 避難訓練

今月の遊び

  • 散歩・戸外遊び
  • 室内自由遊び
  • 運動遊び
  • お正月の製作
  • ボール遊び
  • 触れ合い遊び
  • 手遊び
  • 絵本・紙芝居の読み聞かせ
  • 1月の歌を聴く・歌う
  • ままごと

食育

  • 自分で食事をする喜びを味わう。
  • 保育者と一緒に食前・食後に手を合わせて挨拶する。

職員との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒

  • 感染症の発生状況を職員同士で共有し、早急な対策を取れるようにしておく。
  • 一人一人の食事・睡眠・活動の様子について伝え合い、適切な配慮や環境設定について話し合う。

家庭や地域との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒

  • 長期休み中の子どものようすを保護者に伝えてもらい、無理なく園生活のリズムに戻していけるようにする。
  • 気温が下がり寒い日が多いが、室内は快適な温度設定を行っていることを伝え、脱ぎ着や調節のしやすい、動きやすい服装を用意してきてもらう。

自己評価

  • 長期休み明けは無理せずゆったりと過ごすことを心掛けたため、子ども達も無理なく園での生活リズムに戻っていくことができていた。また、家庭で過ごした楽しいようすや遊びなども保護者から聞くことができた。
  • 身の回りのことを自分でやってみたいという気持ちの芽生えを大切にしながら、介助の方法を見極めて関わるようにした。これからも意欲を育んでいけるような配慮を考えながら、行っていきたい。
  • 他児と一緒に楽しく遊ぶ姿がある一方、関わり方が分からず、他児を押す・引っ張るなどの行動もあった。危険の無いようそばで見守りながら、上手くやり取りの仲立ちとなれるようにしていきたい。
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この記事を書いた人

ほいポケ編集部のアバター ほいポケ編集部 保育士ライター集団

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