この記事の監修者
Aki 園長歴6年
保育士歴18年、園長歴6年。これまで多くのカリキュラム添削や、保育士さんたちの悩みに寄り添ってきました。この記事では園長として多くの月案・週案をチェックしてきた経験を活かし、 効率よく質が高い月案・週案を仕上げられるようサポートします。
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目次
元園長が教える月案・週案の重要ポイント
まずは大前提、月案を作る上でどんなことが重要か…実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。
意識してほしいポイント
- 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
- まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
- 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える
この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。
要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。
0歳児（高月齢）・2月の月案のポイント
次に、「0歳児（高月齢）・2月」ならではの月案のポイントを紹介します。
0歳児（高月齢）・2月の月案を考える上でのポイント
- 園全体で連携し、感染症への予防・対応を引き続き行う。
- 身の回りのことを自分でやってみようとする気持ちを育んでいけるような関わりを考える。
- 室内・戸外で十分体を動かして遊ぶ活動を取り入れる。
- 生活や遊びの中で、楽しく発語を促していけるような配慮・環境を考える。
まだまだ寒い2月。感染症への対策は、職員間で連携しながら継続して行っていきたいですね。
また、室内での活動が引き続き多くなりがちですが、活発に動けるようになってきたこの月齢の子ども達の活動量が、減ってしまうことの無いよう、工夫・配慮していきましょう。
それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。
《 STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す
- 長期休み明けや体調不良による休み明けは、不安そうに保育者とのスキンシップを求める姿があった。
- 食事・片付け・着脱など、自分一人ではまだ上手くできないが、やってみようとする気持ちが強くなってきている。
- 寒さから室内で過ごすことも多かったが、運動遊びやリズム遊びを通してたくさん体を動かしていた。
- つまむ、めくるなど手指を使った遊びをじっくりと楽しんでいた。
《 STEP2》 今月のねらいを決める
養護のねらい
教育（5領域に対応）のねらい
養護のねらい①の具体的な月案
ねらい
保育者に見守られながら、感染症が流行する時期を健やかに安心して過ごす
養護・内容
- 安心できる保育者に気持ちを受け止めてもらいながら、落ち着いて過ごす。
（養護の場合…情緒の安定）
（3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ・身近な人と気持ちが通じ合う） - 感染症に気をつけながら健やかに過ごす。
（養護の場合…生命の保持）
（3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）
養護・予想される子どもの姿
- 咳・鼻水が出ているなど本調子ではなく、気持ちも不安定になり、ぐずったり保育者に甘えたりする。
- 保育中に発熱などの感染症の症状が発生する。
養護・環境構成/保育者の配慮
- 空調や加湿器を利用し、快適な室温・湿度を保って、過ごしやすい環境に整える。
- 子どもの健康状態に合わせ、室内で過ごすようにするなど、無理のない活動設定を行い、ゆったり関わることで気持ちの安定を図る。
＞＞ねらいを書き終えて行事や遊び、
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養護のねらい②の具体的な月案
ねらい
衣服の着脱に興味を持ち、やってみようとする
養護・内容
- ズボンの上げ下げや、帽子を被るなど、着脱を自らやってみようとする。
（養護の場合…生命の保持）
（3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）
養護・予想される子どもの姿
- 自分でやってみようと試みるが、まだ上手くできないことが多い。
- ズボンを上げる・下げるなど、簡単な着脱ができるようになる。
養護・環境構成/保育者の配慮
- 自分でやりたいという意欲を育み、満たしていけるよう、着脱の時間にゆとりを持たせ、保育者自身もゆったりと関わる。
- 「ズボンを最後に自分で上げることができた」といったように、達成感が味わえる行動を促してみると共に、できた時は大いにほめて、自信へと繋げていく。
＞＞ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい①の具体的な月案
ねらい
室内・戸外で好きな遊びを見つけて伸び伸び遊ぶ
教育・内容
- 戸外や室内を探索しながら、自分の好きな遊びを見つけて楽しむ。
（5領域の場合…環境・表現）
（3つの視点の場合…身近なものと関わり感性が育つ） - 全身を使った遊びを保育者と一緒に思い切り楽しむ。
（5領域の場合…健康・人間関係・環境・言葉）
（3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）
教育・予想される子どもの姿
- 様々な玩具・遊具の中から自分で好きな遊びを見つけて、存分に楽しむ。
- ボール遊び・追いかけっこ・坂登り・トンネルくぐりなど、全身を使って様々な動きの遊びを楽しむ。
教育・環境構成/保育者の配慮
- 転倒・ケガの無いよう、保育者同士で子どもにつく配置場所を都度話し合い、安全に見守る。
- 好きな遊びを自由に選べるよう、玩具や遊具を充実させ、取り出しやすい位置に配置する。
- 子どもの好きな遊びを保育者も一緒に行い、楽しい気持ちに共感した声かけをしていく。
＞＞ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい②の具体的な月案
ねらい
手指を使い、様々な遊びを楽しむ
教育・内容
- つまむ・めくるなど手指の発達に繋がる遊びを満足いくまでじっくり楽しむ。
（5領域の場合…健康・環境・表現）
（3つの視点の場合…身近なものと関わり感性が育つ）
教育・予想される子どもの姿
- シール貼り・型はめ・新聞紙を破るなど、手指を使った遊びをじっくり楽しむ。
- 手指を使った遊びに興味が湧かないようすの子どももいる。
教育・環境構成/保育者の配慮
- 手指を使って遊べる素材や玩具を多めに用意し、テーブルとイスでコーナーを作り、座ってじっくり取り組める環境設定をする。
- 興味が湧かないようすの子どもには、無理せず他の遊びのコーナーを作り、楽しい時間が過ごせるよう配慮する。
行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例
今月の行事※全体クラス向けの月案記事と一緒
- 節分
- 建国記念日
- 天皇誕生日
- 身体計測
- 誕生会
- 避難訓練
今月の遊び
- 散歩・戸外遊び
- 室内自由遊び
- 運動遊び
- 節分の製作
- ボール遊び
- 触れ合い遊び
- 手遊び
- 絵本・紙芝居の読み聞かせ
- 2月の歌を聴く・歌う
- 手指を使った遊び
- 冬の自然に触れる遊び
食育
- 自分で食具を持ち、意欲的に食べる。
- 他児が食べるようすを見て、苦手なものも食べてみようとする。
職員との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒
- 他クラスの感染症の発生状況も把握し、子ども達一人一人のようすをしっかり観察し、早期発見・対応ができるようにする。
- 保育者・職員もうがい・手洗い・消毒を励行し、自身が感染症の感染源とならないよう予防に努める。
- 保育室内の備品や玩具の点検・消毒を、職員で連携し定期的に行い、清潔を保つと共に安全な環境に整えていく。
家庭や地域との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒
- 子どもの体調や園での感染症の発生状況について、家庭と密に連絡を取り合い、家庭でも引き続き感染症予防に努めてもらうようお願いする。
- 園での生活のようすや楽しんでいる遊びを伝え、家庭でのようすも聞き、今後の保育へと生かしていく。
- 園の室内では室温を快適な温度に保っていることを伝え、動きやすい薄着の着替えを用意してもらうよう伝える。
自己評価
- 先月に続き、感染症など体調を崩す子どもが多かった。心身共に不安定な状態を和らげていけるようゆったりと関わり、無理のない保育を心掛けた。
- 子どもが着脱に取り組みだした際、そばで見守る姿勢を大切にしたことによって、満足するまでやってみようとする姿が増えてきた。
- 室内・戸外で体を動かす遊び、座ってじっくり取り組む遊び、両方の好きな遊びを、存分に楽しむ機会を多く取り入れ、子ども達は楽しむことができたと思う。これからも体と心の発達に繋がる遊びを考え、取り入れていきたい。
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