夏の陽ざしがまぶしい8月は、水遊びや自然とのふれあいなど、2歳児にとって刺激たっぷりの季節です。
この時期は、夏の風物詩やイベントにちなんだ製作を通して、子どもたちの感性や表現力を育むチャンスでもあります。
2歳児はまだ手先の動きが未熟な一方で、自分でやってみたい気持ちが高まる時期。
そんな年齢特性に合わせて、楽しく安全に取り組める製作アイデアを厳選してご紹介します。
保育や家庭で、思い出に残る夏の製作を楽しんでくださいね。
- 8月に2歳児と楽しめる季節感あふれる製作アイデアが10個分かる
- 夏の行事や自然素材を取り入れた2歳児向けの製作内容を知ることができる
- 2歳児の発達段階に合った製作活動のポイントや注意点が理解できる
- 保育園や家庭で取り組みやすい、準備が簡単な製作アイデアが見つかる
【8月】イベントや製作アイデアは?
8月は夏の風物詩がたくさんあり、季節感を取り入れた製作活動が豊富に楽しめる時期です。
ひまわりや花火、金魚、すいかなど、子どもたちにとって身近なモチーフを使った製作は、自然との関わりや季節の移ろいを感じるきっかけにもなります。
保育現場や家庭で楽しく取り組めるアイデアを見つけて、思い出に残る夏の作品を一緒に作っていきましょう。
8月のイベント
8月は日本ならではの伝統行事や夏祭り、自然の変化を感じられる行事が目白押しの季節です。
子どもたちにとっては、花火や盆踊り、すいか割り、水遊びなど、五感をフルに使って楽しめる体験が多く、感性を育てる絶好の機会になります。
こうした行事をテーマにした製作活動は、季節感を学ぶだけでなく、文化への興味を広げるきっかけにもなるでしょう。
行事のタイミングに合わせて製作を取り入れることで、保育にリズムが生まれ、子どもたちもより楽しく参加できます。
- 夏祭り(地域による開催)
- お盆(8月12日〜16日頃)
- 花火大会(全国各地)
- 七夕(旧暦で8月に行う地域も)
- 立秋(8月7日頃)
- 山の日(8月11日)
- スイカ割り・水遊びなどの夏あそびイベント
2歳児の製作で気を付けることは?
2歳児は好奇心が旺盛で、いろいろなものに触れたがる時期ですが、まだ手先の細かな操作や集中力には個人差があります。
そのため製作活動では、安全に楽しめる素材や工程を選ぶことが大切です。
のりやハサミの扱いには十分な見守りが必要で、誤飲・誤使用を防ぐための配慮も欠かせません。
また、「じぶんでやりたい!」という気持ちを尊重し、子どもが達成感を味わえるようなサポートも大切です。
製作の過程そのものを楽しめるような関わり方が、ポイントとなります。
2歳児におすすめの8月の製作アイデア10選!
8月の季節感をたっぷり取り入れた製作アイデアは、2歳児にとって五感を刺激し、楽しさや達成感につながる貴重な体験となります。
すいかや金魚、花火など、夏の風物詩をモチーフにした製作は、子どもたちにとっても親しみやすく、興味を持ちやすいテーマばかり。
今回は、2歳児でも取り組みやすい簡単で安全な製作アイデアを10個ご紹介します。
保育士さんはもちろん、家庭でも気軽に取り組める内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
折り紙で作るきれいな模様の花火
8月製作としてぴったりな、折り紙で作る模様入りの花火。
立体的に仕上がるため、完成したときの達成感があり、2歳児の子どもたちにも人気です。
蛇腹折りは少し難しいので、大きめの折り紙を使うと折りやすくなります。
まだ指先の動きが未熟な子もいるため、先生が少しずつ手を添えながら進めてあげましょう。
模様を描く工程では、自由に好きな色や形を描けるので、個性も育ちます。
夏ならではの、楽しい製作としておすすめです。
- 折り紙 2枚
- ペン
- 両面テープ
- 折り紙を用意し、好きな色で自由に模様を描きます。
- その後、折り紙を端から蛇腹状に折っていきます。
- 折り終えたら半分に折り、両端を両面テープで貼り合わせて扇形にします。
- 同じものをもう一枚作り、扇形の端同士をテープでつなげると丸い花火が完成します。
- 中心に丸い画用紙を貼ると、より花火らしさが出ます
手作りヨーヨー〜夏祭りの屋台ごっこ・お祭りごっこ
夏祭りの雰囲気を楽しめる「手作りヨーヨー」は、2歳児でも扱いやすい素材で安全に作れる夏の製作です。
水を使わずにお花紙やプチプチシートなどを使って中身を詰めることで、軽くて扱いやすいヨーヨーになります。
袋の感触やビーズの音も楽しめて、感覚遊びとしても効果的ですよ。
輪ゴムをつなげて持ち手にすれば、室内でもポンポンと弾ませて楽しく遊べます。
製作後は、そのままおもちゃとして長く使えるのも魅力です。
- プチプチシート
- お花紙
- ティッシュ
- ビーズ
- ポリ袋 1枚
- 輪ゴム 4個
- セロハンテープ
- ハサミ
- ポリ袋に丸めたお花紙やティッシュ、ビーズ、プチプチシートなどを順番に詰めていきます。
- 空気を少し入れた状態で袋の口をギュッと縛りましょう。
- 次に輪ゴムを4本ほどつなげて長い持ち手を作ります。
- 袋の結び目に輪ゴムをしっかりとテープで固定します。
- 袋の角を内側に折り込んでテープで止めると丸みが出て、見た目もヨーヨーらしくなります。
- ポンポン跳ねさせて遊びましょう!
2度楽しめる、折り紙を使ったスパッタリングで花火を描こう
スパッタリングを使った花火の製作は、視覚的にも華やかで、2歳児の感性を刺激します。
まずは折り紙で型紙を作って、その上から絵の具をはじけさせるように飛ばしていく工程は、子どもたちにとってもわくわくする時間。
はさみを使う部分は保育者が補助し、子どもたちは色選びやスパッタリングを自由に楽しみましょう。
完成後は、折り紙を広げる瞬間に驚きや感動があり、見る楽しみと作る楽しみの両方を味わえる製作です。
- 折り紙
- 黒い画用紙
- 絵の具
- ブラシ
- 金網
- えんぴつ
- 折り紙を三角形に何度か折りたたみ、コンパスのような形になるようにします。
- えんぴつで模様を下書きし、はさみで切り取って花火の型紙を作ります。
- 黒い画用紙の上に型紙を置き、歯ブラシなどに絵の具を含ませてスパッタリングを行います。
- 色を重ねるとより華やかになります。
- 型紙を外すと、綺麗な花火の模様が浮かび上がり、子どもたちは大喜びです。
水に浮かべる金魚すくい
金魚すくいは夏祭りの代表的な遊びですが、それを室内で安全に楽しめる製作にアレンジしました。
スポンジシートで作った金魚は軽くて水に浮かぶため、小さな洗面器に水を張るだけで遊べます。
2歳児にとっては、水の感触や金魚を見つける楽しみが刺激になります。
紙コップとティッシュで作ったポイはすくいやすく、破れやすいティッシュの特性も楽しみの一つ。
遊びながら、集中力や手の使い方も育てられるおすすめ製作です。
- 紙コップ(2個)
- ティッシュ
- EVAスポンジシート
- 油性ペン
- ホチキス
- ハサミ
- 洗面器(水を入れる容器)
- 水
※小さい子どもの場合は、ホチキスの針の誤飲を防ぐために、ビニールテープで補強するなど安全対策を行いましょう。
- 紙コップの上部を輪の形に切り取り、4分の1サイズのティッシュをフチに被せてテープで固定します。
- 余分な部分ははさみでカットしてポイの完成です。
- 次に、スポンジシートを長方形に切り、中央を折りたたんでホチキスで留めます。
- はさみで金魚の形に整え、マジックで目を描きます。
- 水を張った洗面器に金魚を浮かべ、手作りポイですくって楽しみましょう。
紙皿でひまわりを作って、夏の花を咲かせよう
夏を象徴する花「ひまわり」を、紙皿で手軽に作れる製作です。
2歳児でも扱いやすい素材と工程なので、自由に色を塗ったり、ちぎったり貼ったりすることで指先の巧緻性を育てられます。
茶色の折り紙をちぎって貼る工程では、感触遊びとしても楽しめ、紙皿を使うことで花の丸みが自然と出て、立体感も演出できます。
夏の壁面飾りにぴったりで、壁にたくさん飾れば、季節感あふれる明るい空間の完成です!
- 紙皿 1枚
- 茶色の折り紙
- はさみ
- 黄色のペン
- のり
- えんぴつ
- 紙皿のフチの部分を黄色いクレヨンやペンでしっかりと塗ります。
- 次に、鉛筆で花びらの形を描き、その線に沿ってはさみで丁寧に切っていきます。
- 中央部分には、茶色の折り紙を細かく手でちぎり、のりで貼っていきます。
- 破る感触や貼る楽しさも味わえ、指先の発達にもつながります。
- 最後に完成したひまわりを壁に並べて飾ると、夏らしい明るい空間が出来上がります。
ふしぎなレインボーかき氷
水をかけると色が透けて見える、不思議で楽しいかき氷の製作あそびです。
カラーセロファンの透明感が本物の氷のように見えるので、見た目もとても涼しげ。
2歳児でも扱いやすい素材を使うため、安心して取り組めます。
「いちごかな?」「ぶどう味かも!」と色を見ながら味を想像する会話が自然と生まれ、遊びながら言葉のやりとりも楽しめます。
夏祭りごっこや縁日あそびにもぴったりで、視覚の変化が楽しい人気の製作です。
- カラーセロファン(透明折り紙でもOK)
- ティッシュ
- 紙コップ
- 水
- セロハンテープ
- カラーセロファンを約7.5cm四方に4枚カットし、セロハンテープで貼り合わせて一枚にします。
- 紙コップに合わせてティッシュを丸め、カラーセロファンで包みます。
- その上からさらにティッシュを重ねて包み、丸く整えたら、紙コップに詰めて完成です。
- 最後に水をかけて、色が透けて見える様子を楽しみましょう。
紙皿と折り紙でカメを作ってみよう
のんびりとしたカメをテーマに、紙皿と折り紙を使って楽しく作れる製作遊びです。
2歳児にとって、折り紙をちぎる動作は指先を使った大切な経験になり、感触も楽しめる工程のひとつです。
ちぎった折り紙を甲羅に見立てて自由に貼ることで、世界にひとつだけのカメが完成します。
「カメさんどこに行くのかな?」「うさぎさんに勝てるかな?」と物語の世界に入り込んで、想像をふくらませるきっかけにもなります。
- 紙コップ
- 折り紙
- 色画用紙
- ハサミ
- のり
- フェルトペン
- 折り紙を小さくちぎります。いろいろな色を用意するとカラフルな甲羅ができますよ。
- 次に紙皿にのりを塗り、ちぎった折り紙を全体に貼り付けていきます。
- その後、色画用紙でカメの顔や手足、しっぽのパーツを作り、のりで貼り付けます。
- 顔には目を描いたりシールを貼ったりして表情を加えても楽しいですよ。
- すべて貼り終えたら、かわいいカメの完成です。
ゆらゆらスイングおふね
紙皿を使って作る、ゆらゆらと揺れるかわいいおふねの製作あそびで海のテーマにぴったりです。
半分に折った紙皿が船のかたちになり、指先で軽く揺らすだけで、まるで波の上をゆったり進んでいるように見えるのが楽しいポイント。
2歳児でも簡単にできる作業が多く、色を塗ったりシールを貼ったりして、思い思いの飾りつけが楽しめます。
帆や旗、窓などを加えていくことで、子どもたちの創造力もどんどんふくらみます。
- 紙皿
- 厚紙(船室用/牛乳パックでもOK)
- 色画用紙(船体の装飾用)
- 白い画用紙(船室の装飾用)
- ビニールテープ(船体・船室のライン用/複数色)
- 丸シール(装飾用)
- 両面テープ
- ハサミ
- カッター
- 紙皿を半分に折る前に、好きな色の色画用紙を丸く切って、裏側に貼っておきます。
- 紙皿を半分に折り、中央にカッターで差込口を小さくカットします。
- 次に、二つ折りにした厚紙で船室のパーツを作ります。
- 船室は丸シールやテープで自由に装飾してOKです。
- 完成した船室パーツを差込口に差し込んで固定します。
- さらに、牛乳パックで三角の土台を作り、裏にテープで貼れば、ゆらゆら船の完成です。
紙コップのタコさん
赤い紙コップとストローを使って作る、にょろにょろ動くタコの製作あそびです。
ストローの足が自由に曲がり、並べたり揺らしたりするだけで表情豊かに動くため、子どもたちは夢中になって遊んでくれます。
2歳児にとっては、紙を貼る・顔を描く・ストローを差すといった工程がちょうどよい発達段階にあり、指先の練習にもつながります。
完成後は海の飾りとしても映えるので、夏の壁面やごっこ遊びにも大活躍しますよ。
- 紙コップ
- 色紙(赤色)
- 曲がるストロー
- セロハンテープ
- マジック(赤色)
- クレヨン
- ハサミ
- スティックのり
- 赤い紙で紙コップの外側を包むように貼り付けます。
- 次にクレヨンでタコの目や口を描いて顔を作ります。
- 曲げやすいストローを8本準備し、赤いマジックで色を塗ってもOKです。
- それぞれのストローを適度な角度に曲げ、紙コップの底の周囲に均等になるようにセロハンテープで貼り付けます。
- 全体のバランスを整えたら、ぐにゃぐにゃ動くタコさんの完成です。
ピンいらず!安全に作れる風車
ピンや針金を使わずに安全に作れる、2歳児向けの紙コップ風車です。
回転軸にはタコ糸を使い、ケガの心配がなく安心して遊べるのが特徴。
風車の羽の部分は保育士があらかじめ切れ目を入れておけば、子どもたちはシールを貼ったり、クレヨンで色をつけたりと自由に装飾を楽しめます。
風を当てたり、手で回したりして、目の前でくるくると羽が回る様子に大興奮!
おうち遊びや、室内のアクティビティにもぴったりです。
- わりばし
- ビニールテープ
- 板目用紙
- タコ糸
- 紙コップ
- 紙コップの底にキリなどで小さな穴をあけ、糸を通せる準備をします。
- 次に、紙コップの上部に等間隔で8か所印を付け、印からテープの部分までハサミで切り込みを入れます。
- 切った部分を外側に折り返して羽の形を作りましょう。
- タコ糸を穴に通し、内側から引き出したら、糸が巻けるようにビニールテープに切り込みを入れ、2回巻き付けます。
- 糸の反対側は割りばしに巻きつけ、固定したら完成です。
まとめ
8月は、自然の豊かさや季節の行事を通して、2歳児がたくさんの「初めて」を経験できる素敵な時期です。
今回ご紹介した製作アイデアは、そんな夏の魅力を感じながら、子どもたちが楽しめる内容を厳選しました。
活動を通じて手先の発達を促したり、自分で作る楽しさを味わったりと、成長の一助となる時間になることでしょう。
子どもたちの笑顔や作品から、夏の思い出があふれ出すような製作活動をぜひ取り入れてみてくださいね。
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