慌ただしい年末年始の時期。1月の保育製作に頭を悩まされる保育士もいるのではないでしょうか。
年の瀬は子どもの体調不良や家族の行事で欠席する園児も多く、一斉に製作活動をできない場合もあり、その度に準備などに時間と手間がかかるのはしんどいですよね。
本記事で紹介する1月におすすめの製作活動のアイディアは、どの作品も準備に手間がかからないものを中心にチョイスしました。
ぜひ参考にして、クラスでの製作活動に取り入れてくださいね。
- 折り紙で紅白しめ縄リース
- スタンピングでだるまさん
- ちぎり絵の獅子舞
- 作って遊べる福笑い
- 作って遊べるビニール袋の凧
- 絵馬づくり
- ビー玉アートの掛け軸
紅白しめ縄リース
1月の製作にはお正月モチーフがおすすめです!
複数枚の折り紙を折り、貼り合わせる工程があるので、幼児クラスの特に4~5歳児クラスの子どもたちにぴったり。
指先を細やかに動かす折り紙は、子どもの集中力を高める効果が期待できますよ。
出来上がった紅白リースは動画では椿を飾り付けていますが、その年の干支の動物を貼り合わせると、その年らしさが出せます。
飾り付けしだいで、子どもたちの個性を出せる製作です。
適した年齢:4~5歳
- 飾り付けしだいで個性が溢れる作品になる
- 折り紙を折り、組み合わせることで集中力up!
- 製作後に飾ることで自己肯定感を高める効果が期待できる
用意する材料・道具
必要な材料
- 折り紙
- リースの飾り
必要な道具
- のり
作り方
- 折り紙を4分の1にカットする工程は事前に保育者が済ませる
- リースの飾りを用意しておく
- のり付けの場所がわかりにくいので、丁寧に伝える
- まず、折り紙を半分に折ります。折り目が後の基準になるので、しっかりと折り目をつけておきます。
- 折り紙を広げたら、2カ所を三角形に折り曲げます。
- 手順①でつけた折り目を基準に、もう一度半分に折ります。
- 同じ手順で、同じ形のものを合計8個作ります。
- それぞれの折り紙をのりで貼り合わせていきます。
- 色が互い違いになるように、パーツを貼り合わせていきます。リースにカラフルな印象が加わり、見栄えが良くなります。
- すべてのパーツを繋げたらリースの土台は完成です。好きな飾りを選び好きな場所に貼り付けて、個性的なデザインに仕上げましょう!
紅白しめ縄リースの作り方の手順を動画で見てみよう
スタンピングでだるまさん
お正月の製作として、だるまさんもおすすめです。
子どもたちに大人気の絵本に登場することが多く、お正月の縁起物の中でも特に子どもたちに親しみがあるので、楽しく製作活動ができること間違いなしです。
今回の製作では、水風船のスタンピングでだるまさんの赤色の部分を作成します。
子どもたちの月齢や年齢に合わせて、だるまさんの顔も子どもたちが作ったり、子どもたちがクレヨンで描いたりとアレンジの幅もあります。
ぜひ、クラスの子どもたちの様子を見ていろいろ工夫してみてくださいね。
適した年齢:1~4歳
- クラスの子どもたちの様子に合わせてアレンジの幅がある
- だるまさんはお正月の縁起物の中でも親しみがある
- 福笑いとして遊びに使える
用意する材料・道具
必要な材料
- 画用紙
- だるまさんの顔パーツ
- 折り紙
必要な道具
- 絵の具
- 水風船
- のり
作り方
- 水風船を子どもの手の大きさに合うように膨らませる
大きすぎると持ちにくくなるので注意 - 絵の具が乾く時間を利用して、顔のパーツや体の模様を作っておく
- まず、水風船用の風船を膨らませておきます。スタンプとして使用するので、子どもの手に合う適度な大きさに調整してください。
- 赤色の絵の具を用意します。水っぽすぎると発色が悪くなるので確認のために試しておくとよいでしょう。
- 風船を絵の具に軽くつけて、画用紙にスタンプのように押していきます。
- 絵の具が乾くまでの時間を利用して、だるまさんの模様や飾り付けを折り紙でちぎって準備しておくと作業がスムーズです。
- 絵の具が乾いたら、準備しておいただるまさんの顔パーツを貼り付けます。
アレンジとして、顔の表情を子どもたちが自由に描いても楽しいです。 - だるまさんの体の模様も貼り付けます。
スタンピングでだるまさんの作り方の手順を動画で見てみよう
ちぎり絵の獅子舞
かわいらしい獅子舞も1月の製作活動にぴったりです。
手順の中に折り紙を細長く切る工程がありますので、はさみに慣れ親しんでいる幼児クラスの子どもたちにおすすめです。
折り紙で折る獅子舞の顔は1回折りなので、あまり折り紙が得意でない子どもでも簡単にできますし、初めての折り紙を用いての製作活動にもぴったりです。
選んだ折り紙の色やちぎった折り紙の大きさ、貼り方に子どもたちの個性が反映されて、ユニークな作品になること間違いなしです!
適した年齢:3~4歳
- さまざまな道具を使って製作活動ができるが、それぞれの工程は易しい
- 初めての折り紙を用いた製作にも適している
- 段階的に製作活動ができる
用意する材料・道具
必要な材料
- 画用紙
- 獅子舞のパーツ
- 折り紙
必要な道具
- クレヨン
- はさみ
- のり
作り方
- ちぎった折り紙は不規則でOK。躍動感のある仕上がりになる
- 獅子舞の表情で個性を出せる
- 台紙へ貼るときはのりを台紙につける
- まず、折り紙で獅子舞の顔を折ります。顔の形は1回折りでできます。
- 折った顔に目、鼻、口などのパーツを貼り付け、最後に歯をクレヨンで描き入れて完成させます。
- 折り紙を細長く切り、手でランダムにちぎって獅子舞の体のパーツを作成します。
- 次に、ちぎった折り紙を台紙の上に獅子舞の体になるように配置して貼り付けます。重ねたり、間隔を空けたりすることで獅子舞の体に立体感や動きが出てリアルに仕上がります。
- 最後に、作成した獅子舞の顔を体の上に貼り付けて完成です。
獅子舞の作り方の手順を動画で見てみよう
福笑い
作った後でみんなで楽しめる福笑いの製作について説明します。
実際に自分が作ったもので遊べると、子どもたちの自己肯定感upが期待できます。
福笑いのルールは簡単で、目隠しをして、だるまさんの顔のパーツを正しい位置に置くこと。
目隠ししながら遊ぶことで想像力、考える力の向上が期待できますし、応援する側も自分だったらどこに置こうか考えることで想像力が刺激されます。
製作自体はとても簡単で30分程度で完成します。
事前にパーツだけ切っておけば、ちょっと時間が余った日や急遽お部屋遊びになったときにも役立ちそうですね。
適した年齢:2~3歳
- 作ったものがそのまま遊びに使える
- 作る日と遊ぶ日と分けても楽しめる
- 手順が簡単なので用意さえしておけばすぐに製作できる
用意する材料・道具
必要な材料
- 画用紙
- だるまさんの顔パーツ(両面テープをつけておく)
必要な道具
- クレヨン
- のり
- 目隠しの布(福笑いゲームをするときに必要)
作り方
- 右と左がわからない子も多いので、目印を決めておくとよい
例:右をキャラクターのシールが貼ってある方 - きちんと貼りたくてズルしてしまう子もいるかもしれませんがそれも個性。日誌等に記録しておくと後の書類で役に立つでしょう
- 台紙のだるまの土台をしっかりと貼り付けます。
- だるまの周りをカラフルな折り紙や飾りでデコレーションします。シンプルなものでもいいですが、子どもたちが楽しめるような明るく楽しい装飾に仕上げることがポイントです。
- プレイヤーは目隠しをして、福笑いゲームのスタートです。
- 目や口のパーツを手渡す前に両面テープを剥がしてプレイヤーに渡します。プレイヤーは感覚を頼りに、パーツを台紙に貼り付けます。
- 「もう少し上」「もっと右」など、保育士と周りの子どもたちが声をかけてサポートしましょう。
- 貼り終えたら目隠しを外し、完成しただるまの面白い顔を見て、みんなで笑いながらゲームの結果を楽しみます。
- 最後にだるまさんの模様を描いてできあがり!
福笑いの作り方の手順を動画で見てみよう
ビニール袋の凧
寒い冬の日でも外で元気に走り回って遊ぶきっかけになる製作活動なら、ビニール袋での凧の製作がおすすめです。
低年齢の子どもならビニール袋に絵を描くパートとシールを貼るパートなら無理なく製作活動を楽しめますし、幼児クラスの子どもならタコ糸を結びつけるパートに挑戦してもよいでしょう。
好きな絵を描くこと、自分のイメージ通りにシールを貼ることで創造力を育むことが期待できます。
適した年齢:1歳~
- 子どもが担当するパートによって、幅広い年齢層の子どもが楽しめる
- 外で思い切り走り回って遊ぶきっかけになる
- 自分で作ったもので遊ぶことで自己肯定感upも期待できる
用意する材料・道具
必要な材料
- ビニール袋
- シール
- スズランテープ
必要な道具
- はさみ
- 油性マーカー
- タコ糸
作り方
- タコ糸の結び方は3通り!子どもの成長発達に合ったものをチョイス可能
- 油性マーカーはビニール袋に描いた時、乾きにくいです。しっかり乾かしましょう
- ビニール袋の口をしっかり開いてから遊びましょう
- 取手が付いているビニール袋を用意し、油性マーカーで自由に絵を描きます。マーカーはしっかり乾かしましょう。
- 適切な長さに切ったタコ糸をビニール袋の取手部分に結びます。低年齢の子どもに作る場合は短めにするとよいでしょう。
- スズランテープを貼り付けます。もしスズランテープがない場合でも、荷造り紐を開いて色を塗ることで代用が可能です。
- 最後にシールを貼って飾り付けを行い、完成!
- ビニール袋の口をしっかり開いてから遊びましょう。
ビニール袋の凧の作り方の手順を動画で見てみよう
絵馬
新年最初の製作活動にぴったりの絵馬の製作を説明します。
保育室に飾ると一気にお正月の雰囲気が出て、華やかな印象になるのでおすすめです。
1年間の目標を考えることで、先のことを見通す力や「こうなりたい」という感情を絵や文字にして伝える力を刺激し、自己実現にも繋がります。
また、絵馬は新年行事に関係するので、絵馬に新年の願いを書くことで日本文化への興味関心や理解も高まるでしょう。
適した年齢:4~5歳
- 日本の伝統的な文化に触れるきっかけになる
- なりたい姿をイメージすることで、先を見通す力を刺激し、自己実現に繋がる
- ひらがなへの興味関心が高まる
用意する材料・道具
必要な材料
- 段ボール
- 画用紙
- 折り紙
- 飾り付けのシールなど
- 紐
必要な道具
- はさみ
- のり
- クレヨンやペン
- テープ
作り方
- 新年の抱負を書くときは保育士が丁寧にサポートしましょう
- シールや絵を使って、子どもが自分の個性を発揮できるデコレーションになるよう工夫しましょう
- 絵馬に貼る画用紙は淡い色がおすすめ
- 段ボールを絵馬の形に切り取り、同じ形で一回り小さなサイズの画用紙も用意します。画用紙に新年の抱負を書くため、淡い色がおすすめです。
- 段ボールの絵馬に折り紙を貼り付けます。
- 画用紙を折り紙を貼った絵馬の上にバランスよく貼り付けます。
- 画用紙の部分に、新年の抱負や願い事を自由に書きましょう。
- 周りに絵を描いたり、シールを貼ったりしてデコレーションします。
- 絵馬の上部に紐をテープで留めて、吊るせるようにして完成です。
絵馬の作り方の手順を動画で見てみよう
掛け軸
1月の製作で他のクラスとはちょっと違った製作をしたい保育士さんには、掛け軸の製作がおすすめです!
ここではビー玉を使って偶然出来上がった模様を楽しむビー玉アートでの作り方を紹介します。
箱の中でビー玉をころころ転がす工程では、集中力を高める効果が期待でき、また偶然できた模様が創造力を刺激します。
ビー玉の動きに合わせて箱を傾けるので、手先の発達も向上できるでしょう。
色が混ざる様子や不思議な模様に興味関心もわきそうですね!
適した年齢:2歳~
- 偶然できあがる模様に子どもたちの創造力が引き出される
- ビー玉の動きに合わせて箱を傾けることで手先の発達や集中力を養える
- 日本伝統の雰囲気を感じられる
用意する材料・道具
必要な材料
- 濃い色の画用紙
- 淡い色の画用紙
- ストロー
- 紐
必要な道具
- はさみ
- のり
- 両面テープ
- 絵の具
- ビー玉
- 箱
作り方
- 大きめの箱を用意しましょう
- ビー玉にはまんべんなく絵の具をつけること
- ビー玉の誤飲がないように見守りましょう
- 濃い色の画用紙で掛け軸の土台を作ります。上下に両面テープを使ってストローを1本ずつ巻き、掛け軸の形を整えます。紐はお好みの長さでOKです。
- 淡い色の画用紙が入る大きさの箱を準備し、その中に淡い色の画用紙を入れます。
- 絵の具を付けたビー玉を数個入れて、箱を自由に傾けて転がします。画用紙には偶然できた模様が描かれます。
- 絵の具が完全に乾いたら、先ほど作成した掛け軸の土台に貼り付けて完成です!
掛け軸の作り方の手順を動画で見てみよう
まとめ
新年のおめでたい雰囲気にぴったりで、準備物がそこまで多くない製作活動のアイディアを7つ紹介しました。
どのアイディアも、子どもたちの発達状況や年齢に合わせて自由にアレンジが可能なので、幅広い子どもたちが楽しめることでしょう。
年末年始の製作活動を、子どもたちと一緒に楽しむヒントとしてぜひ参考にしてください。
新年の雰囲気や日本の伝統を取り入れ、創造力を育む時間になること間違いなしですよ!
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