「1月の月案は何を書けば良いんだろう?」
「3歳児ならでは月案が思いつかない…」
月案作成って結構大変ですよね。
そこで今回は、元園長監修のもと
実用的な「3歳児・1月の月案例文」をお届けします。
月案作成の負担を減らせるよう工夫してまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
最初に月案作成のポイントをご紹介します。
ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。
アキ 元園長
これまで計18年近く保育士として勤務。うち6年は認可保育園にて園長を勤めました。 園長として、数多くの月案・週案をチェックしてきた経験を活かして、 保育士さんが効率よく質が高い月案・週案を仕上げられるようサポートいたします!
元園長が教える月案・週案の重要ポイント
大前提、月案を作る上でどんなことが重要なのか?
実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。
- 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
- まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
- 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える
この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。
要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。
逆によくあるダメなパターンは、ねらいと内容が連動していないものです。
いったい何のための月案なのか考えられていないと、作り直しとなってしまいます。
3歳児・1月の月案のポイント
次に、「3歳児・1月」ならではの月案のポイントを紹介します。
- 長期休暇明けで、生活リズムが乱れている可能性に配慮した計画を立てる
- 冬季期間に流行しやすい感染症に留意する
- お正月の伝統を知る活動や伝承遊びを取り入れる
- 4歳児と過ごす経験を少しずつ取り入れ、進級への準備を始める
楽しい年末年始のお休みを過ごした子どもたち。
長期休暇で生活リズムが乱れていたり、登園渋りをしたりと、情緒の不安定さを見せることが予想されます。
お正月遊びを取り入れたり、異年齢との交流をしたりと楽しい活動を提案し、徐々に園生活のリズムを取り戻していけるよう関わっていきたいですね。
それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。
《 STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す
- 友だちと簡単なルールのある遊びを楽しむ姿があった
- 戸外でどんぐりや松ぼっくりを拾い、嬉しそうに持ち帰っていた
- クリスマス会での出来事を友だちと楽しそうに話し合う姿があった
- 時に保育者に手伝ってもらいながらも、自分の身支度を自分でしようとする姿が見られた
《 STEP2》 今月のねらいを決める
養護のねらい
教育(5領域に対応)のねらい
- 寒い日でも、戸外で体を動かし元気に遊ぶ
- 友だちとイメージを共有しながら遊ぶ楽しさを感じる
- 正月の雰囲気の中で、伝承遊びを楽しむ
- 友だちと一緒に、絵本の登場人物や動物などになりきって遊ぶ
- 冬の自然事象に触れて遊んだり、様々な方法で表現する
養護のねらい①の具体的な月案
ねらい
生活リズムを整え、安心して生活する
養護・内容
- 園生活のリズムを取り戻し、心身ともに安心して生活する(生命の保持)
養護・予想される子どもの姿
- 休み明けでペースをつかめず、情緒が不安定になることがある
- 少しずつ園生活のリズムに慣れ、楽しんで生活する
養護・環境構成/保育者の配慮
- 保護者と連携を取りながら、個々の状況に配慮し、無理なくリズムを取り戻せるよう関わる
- 甘えたい気持ちを十分に受け止め、落ち着いて生活できるよう配慮する
- 登園を楽しみにできるよう、興味を持てる玩具や遊びを用意する
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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養護のねらい②の具体的な月案
ねらい
保育者の見守りのもと、身の回りのことを自分で行い、できた喜びを感じる
養護・内容
- 安心できる保育者に見守られながら、身支度を行い、自分でできた達成感を感じる(情緒の安定)
養護・予想される子どもの姿
- 自分で排せつや身支度を行い、保育者に褒められ喜ぶ
- できないところは手伝ってほしいと保育者に訴える子と、なかなか伝えられない子がいる
養護・環境構成/保育者の配慮
- 自分でやろうとした姿を認め、褒めることで自信をもって取り組めるようにする
- 子どもの様子に目を配り、適切なタイミングで介助をする
- 手伝ってほしい時には安心して保育者に伝えられるよう、信頼関係を育む
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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養護のねらい③の具体的な月案
ねらい
うがいや手洗いを自主的に行い、健康に留意して過ごす
養護・内容
- うがいや手洗いの大切さを知り、健康に過ごすために自主的に行う(生命の保持)
養護・予想される子どもの姿
- 食事の前や戸外から帰った後などに、進んで手洗いうがいをする姿がある
- 自分のやりたいことを優先し、うがいや手洗いを軽く済ませてしまう子がいる
養護・環境構成/保育者の配慮
- 子どもたちが確認しながら取り組めるよう、子どもが見やすい位置にうがいや手洗いの方法を掲示しておく
- 絵本や紙芝居の読み聞かせを通して、うがいや手洗いの大切さについて知らせていく
- 保育者も一緒に取り組み、丁寧に行えるよう見守る
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい①の具体的な月案
ねらい
寒い日でも、戸外で体を動かし元気に遊ぶ
教育・内容
- 寒さに負けず、積極的に戸外に出かけ、体を十分に動かして遊ぶ(健康)
教育・予想される子どもの姿
- 保育者や友だちと一緒に、戸外遊びを楽しむ
- 気の合う友だちを誘い、したい遊びを楽しんでいる
教育・環境構成/保育者の配慮
- 様々な戸外遊びを準備し、遊びこめるようにする
- 動きやすい上着を準備してもらい、子どもの動きを制限しないよう配慮する
- 動く前に準備体操をするなどし、寒さで固まった体をほぐすことで、怪我の予防をする
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい②の具体的な月案
ねらい
友だちとイメージを共有しながら遊ぶ楽しさを感じる
教育・内容
- 友だちとの会話をし、イメージを膨らませながら遊びを広げる(人間関係・言葉)
教育・予想される子どもの姿
- 友だちと言葉を交わしながら、遊びを展開させていく
- 思いを出し合う中で、自分の思い通りにならない場面があり、我慢したり葛藤したりする
教育・環境構成/保育者の配慮
- 子どもたちの遊びが広がるよう、興味関心に合わせ環境設定したり、玩具や教材を準備したりする
- 友だちとの関わりの中でトラブルに発展した場合には、相手にも違う気持ちがあることに気付けるよう、適宜仲立ちをする
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい③の具体的な月案
ねらい
正月の雰囲気の中で、伝承遊びを楽しむ
教育・内容
- 福笑いやコマ回しなど、日本の伝統的なお正月遊びを楽しむ(環境)
- 保育者や友だちと一緒に、簡単なカルタで遊ぶ(環境・言葉・人間関係)
教育・予想される子どもの姿
- 自分で作った福笑いやコマなどで楽しんで遊んでいる
- 年上の子どもたちの遊び方を見て、真似しようとする姿が見られる
教育・環境構成/保育者の配慮
- 伝承遊びについて、絵本や紙芝居などで知らせ、イメージが膨らむようにする
- 4~5歳児と一緒に遊び、遊び方を真似したり、教えてもらったりする環境を作る
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい④の具体的な月案
ねらい
- 友だちと一緒に、絵本の登場人物や動物などになりきって遊ぶ
教育・内容
- 音楽に合わせ動物に変身したり、絵本の世界に入り込んだごっこ遊びをする(表現・言葉)
教育・予想される子どもの姿
- なりきり遊びやごっこ遊びが盛んに行われている
教育・環境構成/保育者の配慮
- 子どもたちに人気のある絵本を繰り返し読み、イメージを膨らませる
- 保育者も一緒になって遊ぶことで、なりきって遊ぶ楽しさや、表現する楽しさに気づけるようにする
- 役や動物になりきって遊べるよう、変身グッズや玩具などを準備しておく
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
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教育のねらい⑤の具体的な月案
ねらい
- 冬の自然事象に触れて遊んだり、様々な方法で表現する
教育・内容
- 雪や氷に触れて遊び、その不思議さに気づいて観察したり、その様子を様々な方法で表現する(環境・表現)
教育・予想される子どもの姿
- 雪や氷、霜柱などの冬ならではの自然事象に触れて、冷たさや不思議さを感じている
教育・環境構成/保育者の配慮
- 前日に水を凍らせておき、子どもたちが氷を間近で見たり、触ったりできるようにする
- 園庭や散歩先で、霜柱や氷などを観察する
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行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例
今月の行事
- 健康診断
- 誕生会
- 身体測定
- 避難訓練
今月の遊び
- 伝承遊び
- 運動遊び
- 鬼ごっこ
- ごっこ遊び
- 節分の製作
- 季節の歌を歌う
- 手遊び
- 絵本・紙芝居
- お絵描き・折り紙
- 冬の自然に触れる散歩・戸外遊び
食育
- 旬の食べ物や、伝統的な食文化に興味をもつ
- 自分の食べきれる量を伝え、完食する喜びや達成感を感じる
職員との連携
- 4~5歳児クラスの子どもたちと一緒に遊ぶ時間をもつ
- 長期休暇明けの子どもたちの様子を伝えておき、様子の変化などに気を付けて関わり、何かあればすぐに伝えてもらう
- 感染症の流行に留意し、各クラスごとにり患した子どもの情報を伝え合う
家庭や地域との連携
- 長期休暇明けの子どもの様子をこまめに伝え合い、心身ともに安定した園生活を送れるようにする
- 胃腸炎などの感染症が流行する時期なので、家庭でもうがいや手洗いを丁寧に行ってもらうよう伝える
自己評価
- 自主的に身支度を行なえるようになったが、同線の工夫が必要だと感じる場面があった。子どもたちの動きやすさを大切に、環境を整えていく。
- 友だち同士の関わりが増える中で、お互いの思いを譲れず、言い合いになることも多かった。適宜仲立ちをし、それぞれの気持ちに共感しながら、折り合いを付けられるよう関わった。
- 体調不良を訴える子どもが多くいた。引き続きうがい・手洗いの指導を行い、子どもたち自身で予防できるよう努めていきたい。
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