これから保育士を目指そうとしている人や、資格は取ったものの現場経験のない人の中には、実際の現場がどれくらいきついか気になる人も多いのではないでしょうか。
実際に、未経験から保育士になると「思っていた以上に大変」「体力的にも精神的にもきつい」と感じる場面は少なくありません。
本記事では、未経験から保育士になるのは本当にきついのかを冷静に整理しながら、理由や乗り越え方などを現場目線でわかりやすく解説します。
- 未経験で保育士に挑戦するのはきつい場面もたくさんあるが、未経験だからこその強みもある
- 最近では、未経験保育士を歓迎する求人も多く、やる気があれば採用のチャンスがある
- 未経験から保育士になるには、子どもの安全を第一にすることと報告、連絡、相談が必須
ちあき【元保育士ライター】誰でも最初は未経験者。たしかに「きつい」とされている場面はありますが、きっと乗り越えられるはずですよ!


ちあき先生
認可保育園で勤務後退職して留学。その後は英語の幼稚園で働く。結婚を機に派遣保育士に転身し、さまざまな園で経験を積む。保育士歴は通算7年ほど。
子どもが重度アレルギー児になったことでライターに転身した2児の母。
未経験から保育士になるのはやっぱりきつい?
未経験から保育士になることは、正直に言えば「楽ではない」のが現実です。
ただし「きつい=続けられない」というわけではありません。
ここで言う未経験には、次の2パターンがあります。
- 資格も保育経験もない状態
- 保育士資格は取得したが、現場経験がない状態
前者の場合は、学びと実践を同時に進める必要があり、慣れるまでかなりの時間がかかることを覚悟しましょう。
一方、後者は知識はあるものの、現場特有の動きや人間関係に戸惑うケースが多いです。
どちらも最初は大変ですが、周囲のサポートがある園を選べば、未経験からでも十分に成長できる仕事です。
「未経験から保育士になるのはきつい」と言われるのはなぜ?
未経験で保育士になると「きつい」と感じやすい背景には、いくつか共通する理由があります。
本章では代表的なものを4つ紹介します。
ご自身がどんなところに「きつい」と感じるのかを考え、理由を深く掘り下げて整理していきましょう。
言葉にすることで、解決の糸口が見つかるかもしれません。
保育士資格を取るのが大変
保育士資格は、国家資格であり、決して簡単に取得できるものではありません。
受験科目は9つもありその全てで6割以上の正答率が求められ、保育士試験の合格率は例年2〜3割程度です。
独学や通信講座で挑戦する場合、働きながら勉強を続ける必要があり、途中で挫折してしまう人もいます。
- 出題範囲が広く覚えることが多い
- 実技試験に不安を感じやすい
- 長期間の学習が必要
上記のハードルを越えて資格を取るため、「スタート前からきつい」と感じやすいのです。
現場でしか身につかないスキルが多い
保育の仕事は、知識を身につけるだけでは不十分なスキルがたくさんあります。
事前に学んでいても、実際に現場に出てみて、学んだとおりにいかないことで初めて本当の意味を知るといったケースも少なくありません。
- 子ども同士のトラブル対応力
- 発達の個人差や偏りを正しく理解する力
- 保護者とのコミュニケーション力
- 複数の子どもを同時に見る視野の広さ
上記で挙げたスキルは、実際に現場に立って経験することで、初めて使えるスキルとして育っていくものです。
したがって、未経験のうちは「自分だけできていない」と感じやすく、精神的にきつくなることがあります。
想像以上に体力が必要
保育士の仕事は、体力勝負の側面も大きいです。
- 子どもを抱っこする
- しゃがんだり立ったり中腰になったり姿勢を変える
- 1日中子どもたちと遊び回る
- 保育室、園庭内の全体に目を配って気を張る
特に未経験の方は、身体が慣れるまで疲労が溜まりやすく、「こんなに体力が必要だとは思わなかった」と感じることが少なくありません。
体力に自信があっても、子どもの安全に目を光らせ、気を張るので体力がいくらあっても足りないくらいです。
職場の空気に馴染めない人もいる
保育園は、子どもの安全を第一に動くため、チームワークが重要な職場です。
たとえば、自分が何かの理由で保育を抜けるときに、他の職員に声をかけないと、子どもたちに目が届かない瞬間が出てきてしまいます。
他にも、
- 園独自のルールが多い
- 先輩保育士との距離感に悩む
- 空気を読んで動かなければならない
などの理由から、未経験者が他の職員と馴染めないと感じるケースは多いです。
未経験から保育士を目指す方法
未経験からでも、段階を踏めば無理なく保育士を目指すことは十分可能です。
実際に「資格がない」「現場経験がない」という状態からスタートする人もたくさんいますよ。
大切なのは、いきなり完璧を目指すのではなく、自分に合った方法で一歩ずつ進むことです。
本章では未経験から保育士を目指す3つの方法を紹介します。
保育士資格の取得方法を選ぶ
保育士資格の取得方法は、大きく分けて2つあります。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分の生活状況や学習スタイルに合った方法を選びましょう。
保育士試験を受ける方法は、独学・通信講座・スクールなど選択肢が幅広く、働きながらでも挑戦しやすいのが特徴です。一方で、計画的な学習と自己管理が求められます。
保育士養成校に通う方法は、短大や専門学校などで基礎から体系的に学べるため、未経験でも安心感があります。実習を通して現場を体験できる点も大きなメリットです。
保育業界でアルバイトをして現場経験を積む
未経験で保育業界に挑戦する不安を減らすためには、いきなり正職員を目指すのではなく、まずは保育補助的な立場で現場に触れるのもおすすめです。
- 保育補助として園で働く
- 学童保育で子どもと関わる
- ベビーシッターとして少人数保育を経験する
実際の現場を知ることで、「思っていた仕事と違う」と感じるギャップを減らせます。
また、子どもとの関わり方や職場の雰囲気を体感することで、自分に向いているかどうかを冷静に判断できるようになります。
未経験歓迎の園を見極める
「未経験歓迎」と書かれていても、園の受け入れ体制には大きな差があります。
求人を見る際は、次の点を意識してチェックしましょう。
- 研修制度やOJTが整っているか
- 未経験者の採用実績があるか
- 職員配置に余裕があるか
特に、慢性的な人手不足の園では、未経験でも即戦力を求められ、高いスキルを要求されて疲弊するケースもあります。
見学や面談を通して、未経験歓迎の園でも保育者を育てる前提があるかどうかを見極めることが大切です。
未経験から保育士を始める前に意識しておきたいこと
未経験から保育士として働き始めると、「ちゃんとやらなきゃ」「迷惑をかけてはいけない」と、つい自分を追い込んでしまいがちです。
しかし、最初から完璧にできる人はいません。
大切なのは、保育の技術だけでなく、仕事への向き合い方や心の持ち方です。
本章では、未経験から保育士を始める前に、ぜひ意識しておいてほしい4つのポイントを紹介します。
完璧を求めず、学びながら進む気持ちを大切にする
未経験で保育士を始めたばかりの頃は、できないことが多くて当然です。
「周りに迷惑をかけてはいけない」「早く一人前にならなきゃ」と完璧を求めすぎると、先輩保育士に質問するタイミングを逃してしまったり、心が疲れてしまったりします。
- 失敗は成長の途中だと考える
- 分からないことは素直に聞く
- 昨日より少しできたことに目を向ける
上記のポイントを押さえて働くことで、自然と経験は積み重なります。
学びながら進む気持ちを大切にすることが、長く保育士を続けるための土台ですよ。



実際に現場で働く保育士も日々学んでいます。その点では、未経験者も経験者も同じです!
子どもの安全を最優先に考える意識を持つ
未経験のうちは、「仕事を早く覚えなければ」と焦ってしまいがちですが、保育現場で何よりも大切なのは子どもの安全です。
- 危険を感じたら無理をしない
- 判断に迷ったら必ず確認する
- 一人で対応せず、周囲を頼る
技術やスピードは、経験とともに身につきますので焦らないようにしましょう。
安全を第一に考えられる姿勢は、未経験であっても大きな信頼につながります。
安全意識を持って行動することが、結果的に自分自身を守ることにもなりますよ。
周囲と協力しながら働く姿勢を持つ
保育は一人で完結する仕事ではなく、職員全員で子どもたちを支えるチームワークが欠かせません。
未経験だからこそ、周囲との関わり方がとても重要になります。
- 報告・連絡・相談をこまめに行う
- 手伝ってもらったら感謝を伝える
- 困ったときは早めに声を上げる
上記のポイントを心がけるだけで、職場でのあなたの印象は大きく好転していくでしょう。
「一緒に働きたい人」と思ってもらえることが、安心して働ける環境につながります。
子どもと関わる楽しさを忘れない
忙しい毎日の中で、仕事の大変さばかりに目が向いてしまうこともあります。
しかし、保育士の原点は子どもとの関わりです。
- 昨日できなかったことができた瞬間
- 笑顔で名前を呼んでくれたとき
- 少しずつ信頼関係が深まる過程
こうした日常の小さな喜びが、「きつい」と感じる気持ちを支えてくれます。
未経験だからこそ、子どもとの時間を新鮮に感じられる強みがありますよ。
未経験保育士だからこその強みは“フレッシュさ”!
未経験であることに不安や弱みと感じてしまう人は多いです。
しかし、実は未経験保育士には経験者にはない強みがありますよ。
- 固定観念がなく、新しい保育を吸収しやすい
- 子どもと同じ目線で楽しめる“フレッシュさ”がある
- 先輩から教えてもらいやすい
- 異業種経験が強みになる
- 園側も“未経験歓迎”の求人が多く、採用されやすい
未経験保育士だからこそのメリットは、経験がないからこそ伸びしろが大きい点にあります。
これまでのやり方にとらわれないため、新しい保育方針や園のルールを素直に受け入れ、吸収しやすいのが特徴です。
また、子どもと同じ目線で物事を楽しめるフレッシュさは、子どもたちとの信頼関係づくりにもつながるので弱みと捉えなくて大丈夫ですよ。
未経験であることを前提に、先輩職員も丁寧に教えてくれるケースが多く、質問や相談がしやすい環境が整っている園も少なくありません。
さらに、近年は「未経験歓迎」の求人も増えており、意欲があれば採用されやすい点も大きなメリットです。
【現役保育士へアンケート】未経験で保育士になるのは大変?
本章では、実際に未経験から保育士になって現場で活躍している先輩保育士に伺った体験談をご紹介します。
大変だったことなどを知っておくことで、事前に対策を考えたり、該当分野をより深く学んだりできますね。
ぜひ参考にしてください。
未経験だからこそ直面した「関わり方が分からない」という壁
まず子どもとの関わり方が分からない、保育園での常識が何もないというところからスタートするのが大変だった。
それまで小さな子どもと日常的に関わることがなかったため、子どもに対してどう声を掛けていいのか、関係値がないまま叱ってもいいのか、どのぐらいの関係になれたら叱ってもいいかなど何も分からなかった。
また幼稚園出身だったこともあり、保育園がどういうものなのかということも分かっていなかった。
子どもの発達段階は学んだが実際目にしていないため、具体的に想像することができず個別計画も書くのが大変だった。
発達障害を抱える子どもに対しての関わり方、保護者対応の仕方も分からず、気まずい空気が流れることもあった。
かまぼこさん・保育士歴7年・30歳(ほいポケ編集部独自アンケートより)
これまでの経験で、幼稚園児以下の年齢の子どもたちと関わりがないと、戸惑うことも多いですよね。
保育士資格を取るために学んだことと、実際の子どもたちの様子にギャップがあるケースも多いので、かまぼこさんが悩んだのも分かります。



知らないことは積極的に学んだり、先輩保育士に聞く姿勢が取れれば、きっと悪い印象にはならないはずですよ。
「子どもが好き」だけでは未経験保育士が乗り越えるのは難しい
未経験で保育士になると、想像以上に大変だと感じる。
子どもが好きという気持ちだけでは通用せず、現場は常に時間との勝負で、体力も気力も削られる。
保育の流れや暗黙のルールが多く、最初は何をしていいか分からず戸惑うことばかりだった。
先輩たちの動きを見て必死に覚え、失敗して落ち込む日も多いです。
それでも、少しずつ子どもに名前を呼ばれ、信頼されていると感じた瞬間に、この仕事を選んでよかったと思えるようになりました。
なぎささん・保育士歴3年・28歳(ほいポケ編集部独自アンケートより)
未経験保育士として現場で働き始めると、誰もが「子どもが好き」という気持ちだけでは務まらないと感じることでしょう。
失敗を重ねながら、少しずつ子どもたちと関係を築いて、自信ややりがいにつながっていきます。



暗黙のルールに戸惑うのは自然なことです。
現場に出て初めて分かる、未経験保育士が直面する保護者対応の壁
子どもがものすごく大好き!と体力に自信が絶対にあります!っていう気持ちがあるなら未経験でもなれないことはないかなと思います。
でも、現場はそう甘くなくて子どもから学ぶことが多くそれだけでは1人前にはなれないですし私もまだまだ知識不足すぎて保護者対応がすごく大変ですし難しいです。
先輩の先生方の保護者対応を見ながら日々学んでるし現場に入るとやっぱりいちばん問題が起こるのは保護者対応なのでいざ保護者対応を任されたりなどと責任を負うことになる時があるとすごく未経験だと難しいかなと思います。
アボカドさん・保育士歴1年未満・21歳(ほいポケ編集部独自アンケートより)
未経験でも「子どもが好き」「体力に自信がある」という気持ちは大きな原動力になりますが、実際の現場ではそれだけでは足りないと感じる場面が多いのも事実です。
先輩の関わりを見て学び続ける姿勢こそが、未経験から成長していくための大切な力だと感じます。



特に保護者対応は経験や知識が求められ、戸惑いやプレッシャーを感じやすい部分ですね。
未経験保育士が「仕事がきつい」と感じたときの対処法
未経験で保育士の仕事に挑戦すると、「きつい」「辞めたい」と感じることもあります。
一人で抱え込まず、心身の健康を損なう前に早めに行動することが大切ですよ。
- 信頼できる先輩や上司に相談する
- 業務量や役割を整理してもらう
- 園長と面談を行い課題を洗い出す
- 転職エージェントに相談する
「続ける」か「環境を変える」か、選択肢を持つだけでも気持ちは楽になります。
無理をし続けることが正解ではありませんよ。
未経験から保育士を目指す方におすすめの転職サイト3つ
未経験から保育士を目指す場合、「どの園を選ぶか」で働きやすさは大きく変わります。
特に初めての就職・転職では、求人票だけで職場の実態を判断するのは難しいです。
保育士専門の転職サイトなら、未経験者向けの求人紹介だけでなく、実際の働きやすさまで教えてもらえますよ。
本章ではおすすめの転職サイトを3つ紹介します。
保育士ワーカー


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求人検索欄のこだわり条件には「未経験歓迎」のチェックがあり、選択すると未経験者を積極的に受け入れている園が見つかりますよ。
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マイナビ保育士


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| 雇用形態 | 正社員、契約社員、パート |
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保育士人材バンク


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保育士人材バンクは、保育士に特化した転職サイトで、これまでに累計40万人(※)が利用しています。
アドバイザーの中には元保育士の人も多く、だからこそ未経験の不安や悩みに共感し、保育士経験者ならではのアドバイスや理想の園、働き方を一緒に模索してくれます。
実際の入職者からの口コミが寄せられている求人もあるので、未経験からの就職でも働いてからのミスマッチが起こりにくいのも特徴です。


※ 求職者様の登録件数
まとめ
未経験から保育士を目指すことは「きつい」と感じる場面もありますが、段階を踏めば無理なく続けられます。
完璧を求めすぎず、学びながら成長する姿勢や、安全を最優先に考える意識を大切にできれば、未経験ならではのフレッシュさや柔軟さは大きな強みになり、園側からも期待される存在です。
一人で抱え込まず、周囲や支援サービスを頼りながら、自分に合った環境で保育の仕事に向き合っていきましょう。










