お正月の定番といえば鏡餅。
もちもちとした形や明るい色合いは、小さな子どもたちにも人気の製作テーマです。
紙や粘土、丸シールなどを使えば、年齢に合わせたアレンジが可能です。
行事に親しみながら、丸めたり貼ったりする動きを通して手指の発達を促せます。
保育室に飾ると、一気にお正月ムードが広がりますよ。
- 0〜5歳児の発達に合わせた鏡餅製作アイデア
- 動画つきで手順が分かりやすい年齢別の製作例
- 年齢別におすすめの素材・作り方・援助のポイント
- 保育室に飾って楽しめるアレンジ方法
けんくん先生【保育士ライター】鏡餅の製作は、季節感を味わいながら子どもの“できた!”をたくさん引き出せる活動です。


鏡開きとは?鏡餅っていつ食べるの?
お正月に飾った鏡餅を下げて食べる日を「鏡開き」といいます。
昔は神様にお供えした餅をいただくことで、新しい一年の健康と幸せを願う行事として行われてきました。
包丁を使わず、手や木槌で割るのは「切る」という言葉を避け、縁起を大切にするためです。
子どもたちにも伝えたい、日本の伝統的な年中行事のひとつですね。
- 関東地方:1月11日が一般的。松の内(正月飾りを外す時期)が1月7日までのため、その後に行う習慣があります。
- 関西地方:1月15日または20日に行う地域が多く、松の内が15日までとされることが理由です。
- 東北・北陸地方:雪国では行事が遅れることもあり、1月20日前後に行う園や家庭も見られます。
【0歳児・1歳児向け】鏡餅の製作アイデア4選
0・1歳児にぴったりの鏡餅製作を紹介します。
丸める、貼るといったシンプルな工程の中にも、指先の発達や感触あそびの要素がたっぷり。
「できた!」の気持ちを大切にしながら、季節の行事を楽しめる時間にしていきましょう。
子どもたちの笑顔が、保育室にお正月のぬくもりを運んでくれます。
ちぎり絵の鏡餅
画用紙や折り紙を自由にちぎり、鉛筆で下書きした鏡餅の形に合わせて台紙に貼り付けていきます。
最後に橙(みかん)などの飾りパーツを貼り付ければ完成です。
「ちぎる」「貼る」といった簡単な作業は、指先を使う遊びとして0〜1歳児でも楽しむことができますよ。
季節感を味わいながら楽しめる製作アイデアです。
- 色画用紙(茶・黄・赤・緑・オレンジ)
- 折り紙(赤・白)
- えんぴつ
- はさみ
- のり
ビニール袋でかわいい鏡餅うさぎ
ビニール袋を大小2つ用意し、空気や詰め物を入れて丸く形を整えます。
重ねて鏡餅の形を作り、上から色紙やシールで目や耳を貼り付けると、かわいらしいうさぎ鏡餅の完成です。
素材の感触を楽しみながら、丸める・貼るなどの手指の動きを育てられる保育にもぴったりの製作です。
立体的でかわいらしく、保育室に飾ると華やかになり、とても素敵な作品ですよ。
- ポリ袋(2枚)
- 綿
- 輪ゴム
- リボン
- 丸シール
丸めて貼るだけ!立体鏡餅
お花紙(ティッシュペーパー)を丸めて台紙に貼り付けるだけで完成する、シンプルな鏡餅製作です。
丸める・貼るといった基本動作を通して、指先の感覚や集中力を育てられます。
工程が少なく扱いやすいため、0・1歳児など小さな子どもたちの製作にも無理なく取り入れやすい活動です。
指先の感覚や集中力を養いながら季節感を味わえる製作ですよ。
- 画用紙
- 花紙(ティッシュ)
- のり
- クレヨン
ふわふわ立体!鏡餅制作
シェービングフォームとボンドを混ぜて作る「ふわふわクリーム」を使った、立体的な鏡餅製作です。
白いクリームでお餅を表現し、食紅を混ぜたオレンジ色のクリームで橙を作ります。
クリームの色が徐々に変化していく不思議さ、面白さを感じながら楽しむことができます。
感触を楽しみながら造形表現を味わえる活動で、指先の使い方や想像力を育てられますよ。
- 画用紙
- 紙コップ
- ボンド
- シェービングフォーム
- 割りばし
- 食紅
【2歳児・3歳児向け】鏡餅の製作アイデア4選
2〜3歳は、手指の動きがぐっと器用になり、貼る・押す・折るなどの工程を楽しめるようになる時期です。
鏡餅づくりは、行事に触れながら構成あそびや表現の幅を広げられる活動です。
2歳児さん、年少さんでも挑戦しやすい、シンプルで達成感のある製作アイデアを紹介します。
お花紙で作る立体鏡餅制作
花紙をくしゃくしゃと丸め、台紙に貼り付けて鏡餅の形を作ります。
丸める動作を通して指先の感覚や力加減を育てられ、乳児クラスから年少クラスでも楽しめる製作です。
色紙やみかんパーツを加えると、より華やかなお正月飾りになりますね。
この製作で、日本の伝統的なお正月飾りを子どもたちと楽しく作ってみましょう!
- 画用紙
- 花紙
- のり
- シール(顔パーツ用)
スタンプあそびでおもちを作ろう!
スタンプあそびを取り入れた、2〜3歳児にぴったりの鏡餅製作です。
スポンジや型などを使って白いスタンプを押し、鏡餅の形を作ります。
押す感触や跡が見えるおもしろさを味わいながら、手首や指先の動きを育てられる活動です。
橙や飾りを加えると、より季節感が増して素敵な作品になりますね。
- はさみ
- 画用紙
- のり
- シール
- 絵の具
- 折り紙
- 油性ペン
- 厚紙
- たんぽ
折り紙を使って作る鏡餅製作
この鏡餅製作は、折り紙で四方紅を折り、鏡餅の土台に貼って仕上げる製作です。
丸く切った画用紙を重ねてお餅を作り、橙(みかん)の表情は子どもたちが自由に表現することで、個性豊かな作品が生まれます。
折る・貼るといった工程は2〜3歳児の手先の動きの発達を促し、達成感も味わえます。
日本の伝統文化を楽しく学べる、冬の製作活動に最適なアイデアです。
ぜひ保育に取り入れてみてくださいね。
- 画用紙
- はさみ
- のり
トイレットペーパー芯で作る 立体鏡餅
トイレットペーパーの芯を二段に重ねて貼り付け、立体的な鏡餅を表現する製作です。
金銀の折り紙を散らしたり、指スタンプで飾ったりとたくさんの表現方法を楽しめますよ。
切る、貼る、押す動作を楽しみながら取り組める活動です。
切る工程は安全面に配慮しながら進めていきましょう。
- 画用紙
- 折り紙
- トイレットペーパーの芯
- はさみ
- のり
- 両面テープ
- クレヨン
【4歳児・5歳児向け】鏡餅の製作アイデア4選
4〜5歳児になると「自分で作りたい!」という気持ちがぐっと育ち、細かい工程にも挑戦できるようになります。
今回紹介する鏡餅づくりは、折る・丸める・重ねるなど手指をしっかり使う活動ばかり。
お正月の伝統に触れながら、達成感のある製作を楽しめますよ。
紙粘土で作る 本格鏡餅づくり
紙粘土を丸めて形を整え、上下のお餅とみかんを作る鏡餅製作です。
指先の力を使ってこねる、押す、丸めるなどの動作が豊富で、年中・年長児にぴったりです。
絵の具で色をつける工程もあり、感触や素材の変化を楽しみながら立体作品に仕上げられます。
力加減や形成過程で子どもたちの個性も出やすく、並べて飾るのも面白いですね。
- 紙粘土
- 絵の具
- パレット
- 筆
- 折り紙
- のり
折り紙で作る鏡餅
折り紙を使って鏡餅の土台・四方紅・橙までをすべて折って仕上げる製作です。
折り目をそろえる、角を合わせるなどの工程が多く、年長児の発達に合った挑戦しがいのある作品。
難しい部分は保育者と一緒に取り組むことで達成感が高まり、完成後は飾って楽しめますよ。
- 折り紙
- 油性ペン
- のり
折り紙を重ねて作る 立体鏡餅
厚紙で作った型に合わせて折り紙を切り、何枚も重ねて立体的な鏡餅を作る活動です。
折る・貼る・揃えるといった工程が豊富で、年中・年長児の集中力や構成力が育ちますよ。
上には毛糸とモールで作った代々(だいだい)を飾り、華やかな作品に仕上がります。
完成した後は、保育室の天井に紐を張り、ぶら下げて飾るのも素敵ですね。
- 厚紙
- 油性ペン
- はさみ
- 折り紙
- のり
- 毛糸
- モール
型紙を使って作る 立体鏡餅
型紙を使って画用紙を切り、下段・上段の餅、三方台、四方紅、御幣、橙までを組み合わせて作る本格的な鏡餅製作です。
切る、折る、貼る工程が多く、年中・年長児の構成力や巧緻性をしっかり育てることができますよ。
立体感のある仕上がりになり、飾る楽しさも広がります。
難しい工程は個別に援助しながら、子どもたちが達成感を味わえるような関りをしていきたいですね。
- 餅の型紙
- 画用紙
- はさみ
- のり
- 鉛筆
- 台紙








