冬の季節は、子どもたちが室内で遊ぶことが多くなる時期でもあります。
進級も近づいてきたこの時期、子どもたちができるようになったことも増えてきたと感じる保育士の方も多いのではないでしょうか。
特に1歳児の後半はのりを使ってみたり、絵の具に挑戦したりと、手指の発達に合わせて様々な過程を楽しめるようになる時期ですね。
この記事では0歳から2歳までの発達段階に合わせた製作アイデアを紹介します。
冬の製作活動を楽しむきっかけになればうれしいです。
- 12月におすすめの乳児クラスの製作アイディアを知る
- 乳児クラス(0・1・2歳児)の発達段階に応じた「冬の製作のねらい」と活動例を理解できる
まふゆ先生冬の時期は室内活動が多くなる季節。
子どもたちの製作活動では、1年間の成長を見ることができます。
のりやはさみ、絵の具など様々な素材に触れることで、感触のちがいを知ったり、色の違いに気づいたり。
様々な発見を子どもと楽しむことができます。
子どもに「やらせる」制作ではなく、子どもが「やってみたい」と思えるような製作を楽しめると良いですね。
冬の製作モチーフとは?
- ゆきだるま
- てぶくろ
- シチュー、おでんなどの温かい食べ物
12月というと園内はクリスマス一色になりがちです。
とはいえ、宗教の観点からクリスマスを保育園で取り入れないという保育園もあります。
外国籍のお子さんへの配慮はもちろんのこと、日本文化を大切にしたいと考える保育園ではあえてクリスマスを取り入れないというところもあるようです。
12月というとどうしてもクリスマスを連想しがちですが、冬に向けた「てぶくろ」「ニットの帽子」といった小物。おでんやシチューといった暖かい食べ物をモチーフにするのも良いですね。
食べ物は食育にもつながるので、給食のメニューを見て決めるのも良いと思います。
【12月】冬に作りたいおすすめの製作アイデア10選
子どもたちにとって「冬の製作」は、戸外に出る機会が減るからこそ、発達の様子を見極めながら進めていくことがおすすめ。
例えば、0歳児であれば手形だけではなく綿棒スタンプや筆などの様々な教具に挑戦してみる。
1歳児であればのりをつかってみるといった新たなことに挑戦することも。
1人ひとりの発達をみながら、その子にあった製作の方法を取り入れるとより良いかと思います。
完成度よりも「体験そのもの」を大切にし、安全に取り組めるように工夫するとよいでしょう。
- 0歳児のねらい
指先を使った作業を保育士と一緒に楽しむ - 1歳児のねらい
教具を使った制作を保育士と一緒に楽しむ - 2歳児のねらい
自分の好きな色、形、素材を使って表現する楽しさを味わう
ビニール袋のスノーマン
おすすめの年齢: 2歳~
- ビニール袋
- 紙コップ
- 毛糸(15cm×4本から5本)
- 綿
- 綿棒
- コットンボール
- 画用紙
- 接着剤
水性のフェルトペンでは、ビニール袋に色がつきにくく、はじいてしまう場合があります。
油性のマーカーを使うのがおすすめですが、子どもたちの手や服についてしまった場合落としにくくなるので事前に家庭に製作の内容を伝えておくと安心。
いれる、描く、飾るといった工程が多いので、子どもの集中力をみながら進めていけると良いですね。
シチュー
- 画用紙
- 絵の具
- はさみ
冬に食べたくなるシチュー、保育園によっては給食でシチューが出たり、子どもと一緒にクッキングを行うところもあるかもしれません。
給食ででたものを製作で表現することで、苦手な食材を克服するきっかけになったり、中に入っている食材について考えるきっかけにもなります。
自分で作ったことで、給食の時間が待ち遠しくなるかも。
はさみを使うときは保育士と一緒に、一人ずつ丁寧に行うと良いでしょう。
うさぎのかまくら
- 画用紙
- 丸シール
- クラフトパンチ
シールを貼るという作業が楽しくなってくる0歳児にもピッタリ。
顔を描くのはまだ0歳児には難しいので、周りの装飾に丸シールを取り入れるのも良いですね。また、かまくらの中にこどもたちの写真を貼ってもかわいらしく仕上がりますよ。
まだ雪が降っていない地域などは絵本を使って雪について親しむことができると子どもの想像力も広がります。
てぶくろガーランド
- 色画用紙 2枚
- クレヨン
- 絵の具
- 水
- 筆(大きめの平筆)
- マスキングテープ(セロハンテープ、ビニールテープでもOK)
- 毛糸
- ハサミ
白いクレヨンを使って描いた後に絵の具を塗ると、見えない模様が浮かぶマジックのような仕掛けが作れます。
はじき絵は子どもが描いた後に絵の具を塗るのも楽しいですが、まだ描くことが難しい乳児クラスには、絵の具を塗る前に白い画用紙を見せて「何が描いてあるでしょうか?」といったクイズにしても楽しいですね。
隅々まで絵の具を塗るというのは手首の動き的に難しいところがあります。
子どもと一緒に大人が手伝ったり、はみ出しても良いような環境で行うことがおすすめです。
紙皿雪だるま
- 画用紙
- のり
- 紙皿
- マーカーペン
- 丸シールなど
紙皿をつかうことでゆらゆら揺れる雪だるま。
製作をしておしまいではなく、そのあと子どもたちがおもちゃとして楽しむことができるので、活動を長く継続することができます。
紙皿を折る作業は力が必要なので保育士がやる必要がありますが、1歳児以降であれば子どもと一緒に「半分」を知らせることにもピッタリ。
ずれることにより揺れかたが変わる事にも気づけると、子どもの遊びや工夫が広がりますね。
紙皿への装飾や、雪だるまではないキャラクターをモチーフにしてみるなど、様々な工夫をすることができますよ。
おでん
- スポンジ
- 画用紙
- のり
- はさみ
- クレヨン(マーカー)
寒くなると食べたくなるおでん。
おでんはコンビニなどでも取り扱っているので、散歩先で見かける機会も多いのでは。
おでんは地域によって具材も様々、保育参観など保護者と一緒に製作をすると、家庭によって違ったおでんを作ることができるかもしれませんね。
ちなみに私はトマトのおでんが好きです。
絵の具やクレヨンなど様々な画材を用意して子どもたちの表現を楽しみましょう。
冬の街角
- 画用紙
- 綿棒
- 楊枝
- 絵の具
- クレヨン
余った画用紙で作ることができる街。
家の装飾を子どもにお願いしたり、保育士が作った街角に子どもたちの写真を貼って街の中の人のように楽しんでもおもしろいですね。
園の壁に貼って、子どもたちが自由にシールを貼ったりしても、イルミネーションのようになって素敵です。
子どもたちの製作を飾る背景としても。
綿棒でお絵描き
- 絵の具
- パレット
- 画用紙
- 綿棒
絵の具を筆で描いたりすることはあれど、綿棒で描くということはあまりないのでは?
子どもの力が入りやすいように、綿棒は何本か束ねて使うと良いですね。
綿棒を使うことによって絵の具の表現方法がまた変わってきます。
雪を表現するときにもピッタリなので、雪だるまなどの製作をしたときに取り入れるとさらに良いと思います。
ちぎり絵雪だるま
- 紙皿
- 和紙
- 色画用紙(帽子)
- 丸シール
- マスキングテープ
- 絵の具
- 木工用接着剤
- リボン
- 布テープ
- ペン
- ハサミ
ちぎり絵は0歳でも楽しむことができる技法のひとつ。
貼ることはむずかしくとも、ちぎるという体験を取り入れられると良いですね。
ちぎるという動作が難しい場合は新聞紙遊びを取り入れてみたり、あらかじめちぎるものに切れ込みを入れておくと子どもの力でもちぎりやすくなります。
花紙やティッシュ、画用紙などはちぎりやすい方向があるので、保育士が手助けしてあげてくださいね。
雪だるまパペット
- 色画用紙
- ハサミ
- のり
壁画製作とは一味ちがう画用紙で作れるパクパク動く雪だるまパペット。
製作したパペットで、人形劇などに活用してみてもいいですね。
2歳児クラスではごっこ遊びが盛んな時期。
パペットをおままごとに取り入れることで、子どもたちのごっこ遊びの変化も感じられるようになります。
雪だるまだけではなく、ぺんぎんやあざらしといった冬の動物を取り入れてみるのも良いですし、子どもたちがその時ハマっている絵本のキャラクターを取り入れてみるのも。








