10月は秋の自然が一段と豊かになり、落ち葉や木の実、どんぐりなど身近な素材に触れながら製作を楽しめる季節です。
2歳児は、まだ手先の動きが未熟ながらも少しずつ器用さが増してきており、指先を使った貼る・塗る・ちぎるといった活動を通して発達を促せます。
この時期の製作活動は、季節感を楽しむだけでなく、集中力や創造力を育むきっかけにもなるでしょう。
園や家庭でも取り入れやすいアイデアを紹介します。
- 10月にちなんだ行事や自然をテーマにした、季節感あふれる製作のヒントを知ることができる
- 2歳児が取り組みやすい簡単で安全な製作の工夫や、成長に合わせた活動内容を学べる
- 製作活動を通じて得られる2歳児の発達的な効果や、家庭・園での関わり方を理解できる
- 秋の自然素材を使った遊びを製作に取り入れる方法や具体例を参考にできる

10月のイベントとは?
10月は子どもたちにとって楽しい行事が多く、製作活動の題材に取り入れやすい時期です。
代表的なイベントとしては「ハロウィン」があり、かぼちゃやおばけ、こうもりといったモチーフを使った製作は大人気です。
また、地域によっては秋祭りや運動会が開催されることも多く、旗や飾り作りなどの活動にもつなげられます。
さらに、落ち葉拾いやどんぐり集めなど自然に触れる機会も豊富で、季節感を表現した作品づくりを楽しめますよ。
2歳児ができること
2歳児は自分の手や指を積極的に使うようになり、ちぎる・貼る・塗るといった基本的な動作を少しずつ楽しめるようになります。
クレヨンでなぐり描きをしたり、シールを貼ったりすることで、手先の発達を促せます。
また、自分の作ったものに対して「できた!」という達成感を感じ始める時期でもあり、簡単な製作でも大きな喜びにつながるでしょう。
大人が見守りつつ自由に取り組める環境を整えることが大切です。
【10月】2歳児におすすめの製作アイデア10選!
10月は秋の自然や行事をテーマに、子どもたちの興味を引き出す製作を楽しめる季節です。
2歳児はまだ手先が未発達な部分もありますが、シール貼りやちぎり絵、簡単な塗り絵など、遊び感覚でできる活動が最適です。
ハロウィンや秋の自然物をモチーフに取り入れると、季節を感じながら創造力を伸ばせる楽しい製作になります。
秋の工作♪紙とテープで作るトンボ
ラップの芯やスズランテープなど、身近な素材を使って作れるトンボの製作です。
ラップ芯に色画用紙を巻く作業は、2歳児にとって手先を使う良い練習になります。
羽の部分になるスズランテープを結ぶ工程は少し難しいですが、大人がサポートすることで「ひっぱってごらん」と体験を共有できます。
最後に目のシールを貼ることで表情が加わり、子どもたちにとって愛着のわく作品になるでしょう。
- ラップの芯
- 画用紙
- PEテープ(30cmx2本)
- セロハンテープ
- ラップの芯を用意して、好きな色の画用紙を芯に巻き付けてテープで固定します。
- 羽にするスズランテープを芯の両側に結び付け、端を割いて広げます。
- 目のシールを貼って顔を作ります。
- クレヨンで模様を描いても素敵です。
- 完成したら飛ばして遊び、秋らしい製作を楽しみます。
紙バッグで手軽に作ろう ハロウィンバッグ
ハロウィンで活躍するバッグを、紙袋で簡単に作るアイデアです。
既製品の紙袋を使うため、下準備の負担が少なく、子どもと一緒に楽しむ時間をしっかり取れますよ。
2歳児と一緒に行う場合は、持ち手をつける工程は大人が行い、子どもは顔や模様を描いたりシールを貼ったりして飾りつけに参加します。
完成品は、お菓子入れとしても活躍します。
- 紙バック
- 画用紙(白)
- スポンジ
- 絵の具
- マジック
- カッター
- 目打ち
- 毛糸
- 紙バッグを用意して、持ち手部分をカットします。
- 3色の毛糸を三つ編みにして持ち手用のひもを作ります。
- 画用紙にかぼちゃやこうもりの下絵を描きます。
- スポンジに絵の具をつけ、型紙にポンポンと色をのせます。
- 乾いたら油性ペンで顔を描き足します。
- バッグの両側に穴を開け、毛糸のひもを通して完成です。
折り紙と画用紙で作るお芋
折り紙や画用紙をちぎって貼るだけなので、2歳児でも楽しみながら取り組めます。
小さな手で折り紙をビリビリとちぎる工程は、指先の発達にとても効果的です。
また、貼り付けるときに「ここにペタッ」と声をかけると、リズムよく活動できます。
葉っぱやつるを加えると、本物に近い見た目になり、子どもたちも「おいもだ!」と喜んでくれるでしょう。
- 折り紙
- 8つ切り画用紙
- 色画用紙
- ハサミ
- ノリ
- クレヨン
- 緑の画用紙を葉っぱの形に切り、薄橙の画用紙を円形に切ります。
- 紫や茶色、オレンジなどの折り紙を小さくちぎります。
- 大きめの画用紙に、ちぎった折り紙を貼り付けてお芋の形を作ります。
- 葉っぱや円形の画用紙を加えて飾ります。
- 最後にクレヨンで模様を描いて完成です。
紙を敷くだけ!浮き出る模様 葉っぱのこすりだし
拾ってきた葉っぱを紙の下に敷いてクレヨンでこすると、葉脈や形が浮かび上がる不思議な体験ができます。
2歳児は力の入れ方がまだ一定ではありませんが、大人が隣で一緒に作業すれば、より楽しみながら取り組めるでしょう。
赤や黄、茶色など秋らしい色を選ぶとより雰囲気が出ますし、壁に貼ると秋の展示作品としても華やかになります。
- 落ち葉
- 薄い紙(半紙、わら半紙など)
- クレヨン
- 平らな机に拾ってきた葉っぱを裏返して置き、葉脈が上になるように整えます。
- その上に白い紙をそっとかぶせ、動かないように片手でしっかり押さえます。
- クレヨンを寝かせて横向きに持ち、葉の上をやさしくこすります。
- すると葉脈や形がくっきり浮き出てきます。
- 赤や黄、緑など好きな色を重ねてこすれば、カラフルで秋らしい作品が仕上がります。展示や壁面にもおすすめです。
どんぐりを入れるだけ♪かんたんマラカス
どんぐりをペットボトルに入れるだけの簡単な作業なので、2歳児でも取り組みやすく、シャカシャカと音が鳴る楽しさも味わえます。
ただし、木の実はそのまま使うと虫が出てしまうことがあるため、必ず煮沸や冷凍で下処理を行うことが大切です。
シールを貼ったり、カラービニールテープで飾ったりすれば、子どもたちだけのオリジナルマラカスに仕上がります。
- ペットボトル
- 木の実(どんぐり、しいの実など)
- ビニールテープ
- はさみ
- 拾ったどんぐりや木の実をきれいに洗い、煮沸または冷凍して虫が出ないように下処理をします。
- よく乾かしたら、小さめのペットボトルに入れて量を調整します。
- ふたをしっかり閉め、外れないようにビニールテープで数回巻きつけて固定します。
- さらに外側をシールやマスキングテープで飾りつけ、オリジナルのデザインに仕上げます。
- 完成したら音を鳴らしてリズム遊びや合奏ごっこに活用できます。
タンポでやさしい色使い ポンポンお絵かき
脱脂綿とガーゼで作ったタンポは、小さな子どもの手にも持ちやすく、力加減を工夫しながら色をつけられます。
画用紙に木の絵を描いておき、子どもがポンポンと色をのせると、落ち葉が舞う木や色鮮やかなイチョウに変身!
色を重ねたり、自由に形を広げたりすることで表現力を養えるほか、完成後には秋の壁面飾りとしても活用できます。
- 木の描かれた画用紙
- ガーゼ 1枚
- 脱脂綿 1枚
- 絵の具
- 輪ゴム
- 脱脂綿をふんわり丸め、ガーゼで包んで輪ゴムでしっかりと留めます。
- 木のイラストを描いた画用紙と、水で少し薄めた絵の具を準備します。
- タンポの丸い部分に絵の具をつけ、画用紙の枝や地面にポンポンと軽くスタンプします。
- 赤や黄、オレンジなど秋らしい色を重ねると、紅葉した木や花が咲いたように見えて楽しく仕上がります。
- 完成後は壁に貼って展示するのもおすすめです。
木の実のリース
秋のお散歩で拾った木の実や自然素材を使って、かわいいリースを作ってみましょう。
2歳児は木の実を並べて貼るだけでも十分楽しめ、手先の動きや観察力を育むきっかけになりますよ。
さらにモールやリボンを加えて飾りつけをすると、個性豊かなリースの完成です。
完成した作品は壁面やドアに飾り、秋の雰囲気を園や家庭に取り入れてみてくださいね。
- 木の実
- ボンド
- コンパス
- カッター
- 段ボール
- キリ
- モール
- リボン
- 段ボールや厚紙を丸く切ってリースの土台を作り、真ん中をくり抜きます。
- ②どんぐりやまつぼっくりなど、お散歩で集めた木の実を準備します。
- ③子どもにはモールやフェルト、レースなどを自由に貼りつけてもらいます。
- ④木の実は保育士がボンドで安全に固定し、子どもは周りを飾りつけていきます。
- ⑤最後に穴をあけてリボンを通し、吊るせるようにしたら完成です。
落ち葉の羽根のフクロウ
秋の落ち葉と吹き絵を組み合わせて、フクロウを作る製作アイデアです。
あらかじめ画用紙をフクロウの形に切っておき、子どもたちはそこに吹き絵で色をつけたり、落ち葉を貼ったりして自由に仕上げます。
絵の具をストローで吹いて広がる様子に驚きや発見を感じることができ、自然物の観察力も育まれますよ。
- 画用紙 1枚
- 絵の具 数色
- ストロー
- 落ち葉 適量
- のり
- はさみ
- 水性ペン
- 画用紙をフクロウの形に切り抜きます(保育士が担当)
- ②子どもたちには薄めた絵の具をストローで吹いて、画用紙全体に色を広げてもらいます。
- ③広がった模様が乾いたら、フクロウの羽に見立てて落ち葉をのりで貼ります。
- ④目やくちばしを別の画用紙で作って貼り、表情をつけます。
- ⑤完成したフクロウは壁に並べて飾ると、秋の森の雰囲気を楽しめます。
お月見スタンプ製作
十五夜やお月見の行事にぴったりのスタンプ製作です。
白い絵の具で作るだんごを、スタンプでポンポンと押して表現します。
2歳児でも取り組みやすく、繰り返し押す動作を通して達成感を味わえますよ。
黒い画用紙に三方を貼りつけ、黄色いお月さまを加えれば季節感のある作品の完成です。
壁面に飾れば秋の行事を感じられ、親子での会話のきっかけにもなります。
- 布(ガーゼがおすすめ)
- スポンジ
- 輪ゴム
- 絵の具(白)
- 色画用紙
- 段ボールや色画用紙で三方を作り、黒い画用紙の下に貼ります。
- スポンジを適当な大きさに切り、ガーゼで包んで輪ゴムで留めてスタンプを作ります。
- 白い絵の具をタンポにつけ、だんごが積み重なっているように押していきます。
- 黄色い画用紙を丸く切り、月として背景に貼ります。
- 乾いたら完成で、壁に飾るとお月見らしい雰囲気になります。
カンタンちぎり絵で作る秋のイチョウ
折り紙や色紙を小さくちぎって貼りつけるだけなので、2歳児でも取り組みやすく、指先の運動にもなります。
色を混ぜ合わせることで黄色やオレンジ、茶色などの鮮やかな紅葉を表現してみましょう。
木の幹を描いた画用紙に葉を貼ると、秋らしい景色が広がりますよ。
作業を通じて集中力が養われ、完成後は壁面飾りとして季節を感じられる作品になります。
- 画用紙
- 色紙(黄色、茶色、赤色など)
- クレヨン
- のり(水のり)
- 黄色やオレンジの色紙を小さくちぎり、混ぜて準備します。
- 画用紙にクレヨンで幹と枝を描きます。
- 枝の部分にのりをたっぷり塗り広げます。
- ちぎった色紙を上からふりかけるように貼りつけます。
- 乾かして完成!カラフルなイチョウの木になりますよ。