木々が色づき、どんぐりや落ち葉がたくさん見つかる秋は、自然を題材にした製作遊びがぴったりな季節です。
特に保育現場では、自然素材を活かした製作を通して、子どもたちが季節を感じたりする姿が見られます。
年齢に応じて、ちぎる・貼る・描くといった基本動作を取り入れれば、発達段階に合った無理のない活動が可能です。
この記事では、0歳から5歳までの子どもにおすすめの秋の製作アイデアを、年齢別にわかりやすくご紹介していきます。
- 秋の行事や自然に関連した製作テーマがわかる
- 落ち葉やどんぐり、さつまいもなど秋の素材を活かした、感触遊びや装飾アイデアを学べる
- 指先の発達や色彩感覚、集中力を育てるポイントを把握できる
- 完成後の飾り方や、子どもたちの反応も想像しやすい内容で、実践しやすい工夫が満載!

秋のイベントとは?
- 運動会
- どんぐり拾い・落ち葉集め
- 芋掘り
- ハロウィン
- 七五三
- 秋の遠足・園外保育
秋は気候が穏やかで過ごしやすく、自然や文化に触れる機会が多い季節です。
保育園や幼稚園では、運動会やハロウィン、収穫祭などの行事を通して、子どもたちが体を動かしたり、四季の恵みに感謝したりと、心も体も豊かに育まれます。
園外保育や遠足では落ち葉やどんぐりを拾い、自然と触れ合う体験ができるのもこの時期ならではですよね。
こうしたイベントにちなんだ製作を行えば、季節感や行事の意味をより深く理解できるようになります。
【0~1歳児におすすめ】秋に作りたいおすすめの製作4選
まだ言葉も少なく、感覚を通じて世界を感じる0〜1歳児にとって、秋の製作は「触れること」「動かすこと」が中心になります。
やわらかい素材や、ちぎりやすい紙を使うことで、子どもたちの興味を引き出しやすくなるでしょう。
また、保育士が仕上げをサポートすることで、作品の完成度も高まり、保護者にとっても成長の記念になる製作が完成します。
季節の自然や色彩を取り入れた秋らしい製作を通して、子どもたちと楽しいひとときを過ごしてみませんか?
指スタンプきのこ
指スタンプきのこは、子どもたちの「やってみたい!」を引き出す感触遊びにぴったりな製作です。
指に絵の具をつけてポンポンと押していくだけで、カラフルなきのこの模様が出来上がります。
まだ筆をうまく使えない0〜1歳児でも、指を使うことで楽しさを感じやすく、自然に集中力や手先の動きを養えますよ。
いろいろな色を試してみると、それぞれの個性も出て面白いですね。
秋らしい雰囲気の作品が、保育室を明るく彩ってくれるでしょう。
- 画用紙(桃、黄)
- 絵の具
- のり
- 画用紙をきのこのかさと柄の形に切っておきます。
- かさと柄をのりで貼り合わせて土台を作ります。
- 絵の具を用意し、子どもたちの指先に色をつけて、きのこのかさ部分にポンポンと模様をつけていきます。
- 親指や人差し指など、いろいろな指を使ってスタンプしてみましょう。
- できあがったらしっかり乾かして完成です。
ハロウィン製作!おばけ絵画
ハロウィンにぴったりな、楽しいおばけ絵画製作です。
スポンジを使うことで、まだ筆を上手に使えない1歳児さんでも「トントン♪」と感触を楽しみながら取り組めます。
画用紙に自由にスタンプして、ふんわりしたおばけが完成したら、目や口のパーツをペタペタ貼る工程でさらに表情がつきますよ。
表現の幅は無限大!ちょっぴり不思議でかわいいおばけたちが、壁一面に登場することで、ハロウィンの雰囲気もぐっと高まるでしょう。
- 画用紙
- スポンジ
- 割り箸
- 輪ゴム
- お化けのパーツ
- 両面テープ 絵の具
- 割り箸にスポンジを取りつけ、持ちやすいスタンプを作ります。
- 白い絵の具をスポンジにつけて画用紙にスタンプし、ふんわりとしたおばけの形を描きます。
- 目・口・手などのパーツを用意し、両面テープを貼っておきます。
- 子どもたちに配り、自由に貼って表情を作っていきます。
- 完成したら乾かして壁面に飾りましょう。
スポンジで色を重ねて作るコスモスの壁面飾り
秋のお花といえばコスモス!
この製作では、画用紙や紙皿で形を作り、スポンジで色をつけていくことで、やわらかい雰囲気のコスモスが表現できます。
まだ細かい作業が難しい0〜1歳児でも、トントンとスポンジで色をつける作業は感触遊びとしても楽しめますよ。
赤や青、黄色などいくつかの色を用意しておくと、自然と混ざって新しい色になる様子も見られて楽しいですよ。
完成した作品を壁に飾ると、一面に秋の花畑が広がるようですね。
- 紙皿
- スポンジ
- コスモスの形に切り取った画用紙
※紙皿をカットする際に利用する - 画用紙(白)
- 絵の具(赤・青・黄)
- カッター
- あらかじめコスモスの花の形に紙皿を切っておきます。
- コスモスの型を画用紙に置き、絵の具をつけたスポンジでスタンプするように色をつけていきます。
- 赤と青を混ぜて紫色のコスモスにしたり、黄色の中心(やく)を表現したりと、色の変化も楽しめます。
- いくつかの花を画用紙に並べると、まるで花畑のようになります。
- 乾いたら壁に飾って完成です。
お月見スタンプ製作
秋の風物詩「お月見」をテーマにした、スタンプ遊びが楽しい製作です。
丸い白いスタンプを重ねて、まるでお月見団子のような形を作っていきます。
黄色いお月さまも加えて、季節感をたっぷり味わえる作品に仕上げましょう。
0〜1歳児でもポンポンとスタンプする工程を楽しめ、視覚的にもはっきりとした形が浮かび上がってくるので達成感を得られやすいです。
完成した作品は、秋の夜空を表現したようなやさしい雰囲気になりますよ。
- 布(ガーゼがおすすめ)
- スポンジ(食器洗い用でOK)
- 輪ゴム
- 絵の具(白/団子用)
- 色画用紙
- 色画用紙を三方(だんご台)に切っておき、黒い画用紙に貼ります。
- スポンジをガーゼで包み、輪ゴムでとめてスタンプを作ります。
- 白の絵の具をスポンジにつけ、ピラミッド型になるよう順にスタンプしていきます。
- 黄色の画用紙を丸く切り、お月さまに見立てて背景に貼ります。
- しっかり乾かしてから壁に飾って完成です。
【2~3歳児におすすめ】秋に作りたいおすすめの製作4選
少しずつ自分の意思を表現できるようになり、手先の使い方も上達してくる2〜3歳児は、製作遊びがぐんと楽しくなる時期です。
ちぎったり、貼ったり、丸めたりといった基本的な動作のなかに、子どもならではの発想があふれ出します。
秋ならではの素材やモチーフにふれることで、身近な自然や季節への興味が自然と育まれていくでしょう。
葉っぱやどんぐりなどを取り入れた簡単な製作を通して、集中力や達成感を味わいながら楽しい時間を過ごしてくださいね!
秋の工作!紙とスズランで作るひらひらトンボ
身近な素材であるラップの芯を使って作る「ひらひらトンボ」は、秋にぴったりな季節感ある製作です。
芯に画用紙を巻く動きは、腕や手先を使うので、自然と巧緻性の向上にもつながります。
スズランテープを結ぶ作業は少し難しいけれど、保育士がサポートしながら行うことで「ひっぱる」「押さえる」などの手の動きも体験できます。
最後に目のシールを貼ると、愛らしさがぐんとアップ!
完成したら、風にゆらめいてとっても可愛らしい作品になりますよ。
- ラップの芯
- 画用紙
- PEテープ(30cmx2本)
- セロハンテープ
- ラップの芯に好きな色の画用紙をくるくると巻き付け、端をテープでとめます。
- 芯の両側にスズランテープを2〜3本ずつ結びつけ、ひらひら羽のように見せます。
- トンボの顔になる部分に丸シールで目をつけて、自由に表情を描きましょう。
- 完成したら持って走ってみたり、吊るして飾ったりしても楽しめます。
かわいいどんぐり帽子
秋のお散歩で拾ったどんぐりをモチーフにした、あたたかみのある工作です。
帽子部分には折り紙を自由に貼る工程があり、色や柄を自分で選ぶ楽しさも味わえます。
顔を描くときには「どんなお顔にする?」と声をかけると、子どもたちの表情も自然とほころびますよ。
最後に台紙に貼り付けて紅葉や落ち葉を描いたり、秋らしい飾りを加えることで、11月らしい雰囲気のある作品になります。
個性豊かなどんぐりたちが並ぶと、とてもかわいらしいですよ。
- 台紙(八つ切り画用紙)
- どんぐりの顔と頭2個
- 折り紙
- はさみ
- のり
- クレヨン、色鉛筆、クーピー、色ペンなど
- 画用紙で作ったどんぐりの「頭」部分に、好きな折り紙をのりで貼り付けます。
- 折り紙からはみ出た部分はハサミでカットします。
- 顔の部分と帽子をのりで貼り合わせます。
- クレヨンやクーピーで顔を自由に描き入れます。
- 最後に台紙に貼り付けて、紅葉の葉っぱや木の枝などを飾って完成です。
まつぼっくりの首飾り
秋のお散歩で拾ったまつぼっくりを使った首飾りは、自然の恵みを活かした製作です。
ストローをビーズのようにして毛糸に通していく作業は、指先の細かな動きを促す練習にもなります。
特に2~3歳児は、毛糸の先をテープで巻いて補強するなど、ちょっとした配慮があるとスムーズに進められるでしょう。
好きな色のストローを組み合わせてカラフルに仕上げたり、まつぼっくりにラメをつけたりすれば、自分だけのオリジナルアクセサリーが完成します。
- 毛糸 1m
- まつぼっくり 1個
- ストロー 数本
- はさみ
- まつぼっくりを毛糸の真ん中にくるように置き、しっかりと結びます。
- ストローを小さく切ってビーズ状にしておきます。
- まつぼっくりの両側にストローを順番に通していきます。
- 端まで通し終えたら、毛糸の両端を固く結んで首にかけられるようにします。
- 必要があれば、まつぼっくりに飾りやシールをつけて完成です。
ハロウィンで使える!おばけランタン
10月のハロウィンイベントにぴったりな「おばけランタン」ですが、それ以外でも「ハロウィンのおもいで」として楽しめます。
和紙のようなやわらかい素材を使って、風船のまわりにペタペタ貼っていく工程は、手先を使った感覚遊びにもなります。
風船を割るとふんわりと丸い形のランタンができる様子に、子どもたちも「わあっ!」と驚きと感動を味わえるでしょう。
ランタンにライトを入れたりお菓子を入れると、持ち帰ったあともおうちで楽しめる作品の完成です。
- 黒画用紙
- 画用紙の切れ端
- ハサミ
- モール
- 厚紙
- 両面テープ
- 穴あきパンチ
- ちぎった紙をくしゃくしゃにして、液体のりをつけた風船にペタペタと貼っていきます。
- 風船の全体が覆われたら、しっかり乾かします。
- 乾いたら上部を切り取り、穴から中の風船をゆっくりとはがして取り出します。
- 黒い画用紙で作った顔のパーツを貼って、おばけの表情をつけます。
- 厚紙とモールで取っ手をつけて補強し、仕上げたら完成です。
【4~5歳児におすすめ】秋に作りたいおすすめの製作4選
4〜5歳児は、思い描いたイメージを形にする力が育ち、創造力や表現力がぐんと伸びてくる年齢です。
製作活動では、色づかいや構図に自分なりのこだわりが出始め、素材の組み合わせにも個性が光ります。
秋は紅葉や木の実、収穫物など感性を刺激するモチーフが豊富で、子どもたちの表現意欲をかき立てる絶好の季節です。
園の行事と連動させた製作に取り組めば、作品への思い入れも深まり、保護者との共有の場でも思い出に残る展示ができますよ。
落ち葉のフクロウ
秋の自然をたっぷり感じられる「落ち葉のフクロウ」は、観察力や表現力を育てる製作としてぴったりです。
まずは吹き絵で背景を作り、その上に落ち葉を貼って羽に見立てます。
落ち葉の大きさや色、形の違いに気づいたり、風で舞う落ち葉をイメージして模様づけをしたり、秋の自然とたっぷり触れ合える活動です。
フクロウの形に切る工程は、ハサミの扱いが上達してきた4〜5歳児にとってやりがいのある作業となるでしょう。
顔や模様を自由に描き加えることで、オリジナル感も出せますよ。
- 画用紙 1枚
- 絵の具 数色
- ストロー
- 落ち葉 適量
- のり
- はさみ
- ペン
- 画用紙に好きな色の絵の具を数滴たらします。
- ストローで絵の具をふーっと吹き広げて模様をつけ、よく乾かします。
- 裏に描かれたフクロウの下絵をはさみで切り取ります。
- 拾ってきた落ち葉にのりを塗って、羽の位置に貼ります。
- 最後に目やくちばし、模様などを描いたら完成です。
みのむしバケット【ドングリ入れ】
秋の園外活動でたくさん拾ったドングリを入れる「みのむしバケット」は、作品としてのかわいさと実用性を兼ね備えた秋の製作です。
紙コップをベースにしたバケットに、ちぎった折り紙をペタペタと貼って作るミノ(毛布)の部分は、指先の巧緻性を育む工程にも繋がります。
目を貼ったり、くるんとした毛先を作ったりして、表情の違いを楽しむこともできますよ。
作り終わった後は、実際に公園や園庭でどんぐり拾いをして、子どもたちが作ったバケットに入れて持ち帰っても素敵です。
- 紙コップ(本体用)
- 色画用紙(茶色など)
- 折り紙(ミノ部分用/3~4色くらい)
- 工作用の目玉パーツ(シールを組み合わせてもOK)
- 麻ひも
- 両面テープ
- のり
- セロハンテープ
- ペン
- カッター
- ハサミ
- 目打ち(キリでも可能)
- 紙コップをひらいて展開し、それに合わせて画用紙を切り抜きます。
- 切った画用紙を紙コップに両面テープで貼りつけます。
- 折り紙を短冊状にちぎり、下から順にのりで貼っていき、ミノを作ります。
- クラフト用の目や毛先をペンで描き、顔の表情を仕上げます。
- 紐を通す穴を開けて麻ひもを結び、持ち手をつけたら完成です。
秋のキーホルダーやしおり
落ち葉を使った「秋のキーホルダーやしおり」は、身近な自然素材でオリジナルの小物を作れる楽しい製作です。
色とりどりの落ち葉をラミネートで閉じ込めることで、自然の美しさをそのまま残すことができます。
完成後はバッグにつけたり、本に挟んだりして長く使えるのも魅力です。
ラミネートする際の空気抜きや仕上げのカットなど、難しい工程は保育者がサポートすることで、安全に楽しく製作を進められます。
作りながら、葉の形や色の違いにも気づける感性を育てましょう。
- 落ち葉(いろいろな種類のもの)
- ラミネートフィルム 1枚
- パンチ
- リボン
- はさみ
- ラミネートフィルムの片面の保護シールをはがします。
- フィルムの上に落ち葉をバランスよく並べていきます。
- 上から新しいフィルムを重ねて空気が入らないように貼ります。
- 周囲を少し余白を残してハサミで切り取ります。
- パンチで穴をあけて、リボンや紐を通せば完成です。
どんぐりケーキ
どんぐりや小枝、落ち葉など秋の自然物を使って作る「どんぐりケーキ」は、ごっこ遊びが大好きな4〜5歳児にぴったりの製作です。
折り紙でデコレーションをしたり、どんぐりをトッピングしたりする工程は、まるで本物のケーキ職人のようなワクワク感!
完成後にはケーキ屋さんごっこに発展させることで、想像力や社会性を育むこともできます。
作業工程には、線に沿って切る・折る・貼るなどのステップが含まれており、就学前の準備としてもおすすめです。
- 牛乳パック 1枚
- どんぐり 適量
- 折り紙
- 両面テープ
- 鉛筆
- 接着剤
- はさみ
- 牛乳パックの側面を5cm幅にカットして帯を作ります。
- 帯の片端を2cm折り、両面テープで貼り輪にします。
- 残った面から三角形を2枚切り取り、上下のフタ部分として使います。
- テープでしっかり固定し、折り紙で表面を飾ります。
- 上面にのりをつけ、どんぐりや木の実でトッピングしたら完成です。
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