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保育士を辞めたい理由10選!仕事がつらい体験談や転職先も紹介

保育士を辞めたい理由10選

「仕事が多いのに、こんなに給料が低いとは思わなかった」

「転職すれば、もっといい環境で働けるかも…」

ふとした瞬間に保育士を辞めたいと感じたことはありませんか

思い切って退職をすればストレスから解放されて気持ちが楽になり、新たな環境で再スタートができます。

退職を職場に伝えるのは緊張しますが、円満に辞められる方法がわかれば切り出せるでしょう。

保育士が辞めたいと感じる理由や対処法、スムーズな退職の仕方やおすすめの転職先を紹介します。

この記事をまとめると
  • 保育士の離職率は国内平均より高くなく、保育所で働く人数は年々増加中
  • 辞めたいと感じる理由はさまざまで、年代ごとに傾向がある
  • 退職までの手順は3ステップあり、目指すのは円満退職
  • 引き止められても辞める意思を貫き、自分にあった転職先を探そう
目次

保育士を辞めたい人は多い?離職率を考察!

厚生労働省の調査結果より保育士の退職率は9.3%で日本平均の15.0%より高くありません。

令和3〜4年のデータから計算すると毎年約3万7千名の方(10名のうち1名程度)が辞めています

一方で採用者は約5万5千名となっており、年々保育所で働く人は増加している傾向です。

年度従事者数(施設長を除く)
令和4年39万3,927人
令和3年38万4,371人
令和2年38万2,375人
社会福祉施設等調査 個別表 施設票

増加の要因としては、待機児童解消にともなう保育施設増加と保育士確保を目的とした政府の処遇改善策の効果が挙げられます。


参考:-令和4年雇用動向調査結果の概況-保育士の現状と主な取組

保育士を辞めたい理由10選

保育の仕事にやりがいを感じていても、「もう辛い、辞めたい」と思うことがありますよね。

辞めたいと感じる理由を調べていくとさまざまな要因がありました

理由ごとに「なぜ保育士を辞めたいと感じたか」をまとめたので見ていきましょう。

仕事の忙しさから心身ともに疲れている

辞めたくなる理由の一つに仕事が忙しすぎて辞めたいというものがありました。

保育士一人が抱える業務はとても多く、ただでさえ子どもたちから目を離せない中、時間を作り下記の業務をこなす必要があります。

  • 週案・月案作成などの事務作業
  • 保護者とのコミュニケーション
  • 研修への参加
  • 地域の子育てサポート
  • 施設の清掃など

ネット上でも、あまりの忙しさでトイレにいく暇がなくぼうこう炎になった話や、休憩時間を返上して事務作業をしている話を目にします。

定められている配置基準が厳しいという声も多く見られ、仕事の忙しい要因には人員不足が関係していると言えるでしょう。

悩みを相談できる人がいない

悩みを誰にも相談できないと一人で問題を抱え込んでしまい、仕事を続けるのが辛いと感じてしまいます。

厚生労働省の調査によると、同僚や家族など職場のストレスを相談できる相手がいると回答した人は91.4%でした。

しかし、実際に相談できた労働者は69.4%であり、10人中3名程度の方は相談していない(または不明)結果となっています。

とくに女性は「我慢すればよい」と相談しないケースがあるようです。

よって一定の人数の方は相談できずストレスを抱えてしまい、仕事を辞めたいと感じています。

参考:職場におけるメンタルヘルス対策の状況地域における相談ニーズに関する調査

人間関係が上手くいっていない

たとえやりがいがあっても、職場の陰湿ないじめやパワハラがあれば苦痛で仕事を続けられません

保育士の方が投稿した実際の口コミの中には、職場の一部の先輩から無視をされて辛くて辞めたいという声がありました。

保育の仕事は一人でやるには難しく同僚との連携が必要になるため、特に人間関係が重要になってきます。

しかし、少人数が一つの建物で働くという閉鎖的な空間である保育園は、人間関係のトラブルが起きやすい環境だと言えます。

全ての保育園の人間関係が悪いわけではありませんが、園長のワンマン運営が長期的に続いているなど働きづらい職場もある状況です。

給料が低い

東京福祉局の調査結果を見ると職場の満足度で一番低いのが給料となっており、多くの方が不満を感じていると分かります。

保育士の給与平均は約22万3千円で全業種の約33万3千円と比較すると、10万超の差が開いている状況です。

また、単純に金額が低いことだけではなく「仕事内容に給与の金額が見合っていない」と不満を感じている方が多い印象です。

どんなに一生懸命働いても給与に反映されなければ辛くて辞めたくなりますよね。

平成27年から処遇改善等加算が設けられましたが、不満の解消はできていない現状だと言えます。


参照:保育士の平均賃金

事務処理に追われている

予想以上の事務作業の量に追われ、保育に集中できず辞めたいと感じる方もいるでしょう。

保育士の仕事は保育だけでなく、週案・月案、保育記録の作成、連絡帳記入など、日常的に多くの事務作業があります。

さらに研修受講後にレポートの提出が必要な場合もあり、勤務中に時間を作るのも容易ではありません。

ICT化が進んできたとはいえ書類作成が数分で終わることはなく、パソコンやタブレットの操作が苦手だとさらに時間が必要になるでしょう。

無理にでも時間を捻出しなければならない事務処理は保育士の負担になっています。

園の理念に共感できない

園の理念や保育方針に不満を感じてしまうと、やりがいが見いだせず辞めたいと感じるものです。

やりたい保育を園長に提案をしても保育園の理念と違うと却下され続ければ、モチベーションは下がるばかりです。

また、イベントに力を入れているから土曜日に駆り出されることが多いなど、園の理念によって働く環境が左右される場合もあります

理念に共感して入社しても実際に働くとギャップを感じ、徐々に辞めたいという気持ちが強くなっていくこともあるでしょう。

園の理念は変えることが難しく、一度不満を感じると大きなストレスになります。

保護者との関係が悪い

保護者とのコミュニケーションは保育士の大事な仕事のひとつですが、同僚や園児とは違い、保護者と接する時間は短く信頼関係が築きづらいという難点があります。

そのため、保護者への対応をあやまると一気に関係が悪化してしまい、簡単には元の関係に戻りません。

良い感情を抱いていない保護者の中には、事あるごとにクレームや嫌味を言ってくる人も一定数いるでしょう。

さらに保護者との関係は園児が転園または卒園するまで続くため、仕事を辞めて早く解放されたいと退職を考えます。

保育士に向いていないと感じている

「保育士に向いていない」と自信がなくなり辞めたいと感じるのは、新卒保育士の方など経験が浅い方の傾向です。

また、経験があっても失敗が何度か重なってしまうと「保育士に向いていないのかも」と考えてしまいますよね。

責任の重い仕事をしているので、失敗が許されないという重圧に耐えるのが辛いと感じる方もいるでしょう。

さらに、勤続十年以上という経験が豊富な方でも、体力の衰えによって「保育士にはもう向かない」と辞める方がいます。

将来的なキャリアパスに不安を抱えている

数年前まで保育士のキャリアは園長・主任のみでしたが、政府が設けたキャリアアップ研修によって新たに副主任・専門リーダー・分野別リーダーが新設されました。

確かに役職を目指せば専門的な知識やマネジメントスキルの成長が見込めますが、全ての人が希望の役職に就けるとは限りません

経験豊富な保育士がそろっていれば、職場でのキャリアアップは難しいと言えるでしょう。

さらに保育の仕事の特性上、異業種への転職に有利なビジネススキルがつくとは言いがたく、早めに退職を検討する方もいます。

他の仕事に興味がある

退職というとマイナスなイメージが強いですが、保育以外の仕事にチャレンジしたいという前向きな理由もあります。

保育以外のスキルを学べる総合職保育士を最近見かけるようになったのは、異業種への関心の高さからでしょう。

しかし、総合保育士の制度がある保育園は限られており、働いている多くの方は仕事を変えるために退職を選ぶ必要があります

勤続経験が少ない人はもちろん、経験が長くても「経験を活かして保育の職場をサポートしたい」など、他の仕事に興味を持つタイミングは人それぞれです。

【体験談】保育士を辞めた人の悩みと対処法

「保育士を辞めたい」と感じていても、辞めた後にどうなるか分からないと退職に踏み出せないですよね。

実際に退職した方の悩みと対処法について年代別にまとめたので、参考にしてみてください。

新卒で保育士を辞めた人

新卒保育士の方の多くは、入社後のギャップが要因で退職をしている印象です。

実際に働き始めてから責任の重さや業務量の多さが辛くなり、辞めたいと悩む声がありました。

また、学生の時と比べると接する年代が幅広く人間関係に戸惑うこともあるでしょう。

いじめやハラスメント行為があれば辞めた方が良いですが、悩みの内容によっては働き続けることで解決可能です。

30代保育士から転職された方

30代保育士の方は、「保育以外のスキルがない」「年齢的に転職が難しいのでは」と不安視している方が多く見られました。

保育士は異業種への転職が難しいと考えがちですが、マルチタスクの処理能力とコミュニケーション能力はアピールできる強みです。

別の保育園や異業種でも10年近く培った保育経験は十分に活かせます。

40代で保育士を辞めた人

40代など経験豊富な保育士の方が退職する理由は、体力の衰えや体の不調などでした。

子育てや介護は休暇制度で補えるものの、自身の体力の衰えはなかなか改善が難しいのでしょう。

他にもパソコンスキルに自信がなく、近年のICT化の流れについていけないと感じ、退職した方もいるようです。

保育士から違う仕事につくための退職方法

転職のために仕事を辞めたいと思っても、退職のやり方がわからず切り出せなくて困っていませんか

とくに、退職経験があまりないと戸惑ってしまいますよね。

本章では、参考となるように退職までのステップを細かく解説します。

【ステップ①】直属の上司に退職の意思を伝える

退職すると決めたらまずは直属の上司(主任など)に退職の意思を伝えましょう

理事長や園長に言うのではなく、直属の上司である主任やリーダーに言うのがビジネスマナーです。

また、言いづらいからといって突然出社を止めるといった対応はトラブルになるため避けてください。

労働契約通知書などに退職〇日以上前に届け出ることなど記載がありますが、後任を探す時間を保育園側が確保できるように、3ヶ月前までの申し出が望ましいです。

【ステップ②】退職届を提出する

退職の意思を伝えて保育園側が了承したら退職届を提出します。

提出するタイミングは指示があれば従い、なければ退職日の1ヶ月前までには提出しましょう。

また、退職届は書式についても特段指定がなければインターネット上にあるひな形を使用して問題ありません。

退職願と退職届がありますが、双方が退職に合意している場合に作成するのは退職届です。

退職届が受理された時点で労働者側からの撤回は原則できなくなります。

【ステップ③】業務を引き継ぎ円満退職する

円満退職のためにはスムーズな業務引継ぎが大事です。

保育士の仕事量は多く、急に引継ぎの時間を作ろうと思っても作れないため、退職が決まったら早めに引継ぎ内容をまとめ、後任の方と予定を合わせましょう

可能であれば口頭だけでなく、あとから誰でも見られるようなノートやドキュメントファイルに引継ぎ内容を残しておくと好印象です。

良い印象のまま引継ぎできれば退職までの期間もトラブルなく過ごせます。

保育士を辞めたいなら知っておきたい豆知識

仕事を退職するときには大きな不安やストレスが付きものです。

「辞めたいと言っても引き止められたらどうしよう」「次の就職先はどこにしよう」など悩みますよね。

また、退職するタイミングなどもどうすべきか気になるでしょう。

本章では、退職や転職に関する不安を軽減するために使える豆知識を紹介します。

辞めたいけど辞められない時はどうしたらいい?

上司からの引き止めにあっても、強い意志を持って退職の意思を伝え続けましょう

退職理由は園側が対処可能なものではなく、対応できない理由(別業種にチャレンジしたい、家族のためなど)にすると良いですよ。

それでも引き止められる場合は退職届を内容証明で送付したり、労働基準監督署に相談したりするなど対策が必要になります。

保育士からの転職先ランキングは?

保育士からの転職ランキング
  1. 企業主導型保育園
  2. 小規模保育園
  3. ベビーシッター
  4. 幼稚園・認定こども園
  5. 児童館・放課後児童クラブ

おすすめなのは保育士の資格と経験を存分に活かせる転職先です。

1〜3位は少人数制保育であることが多く、余裕をもって仕事に取り組めるでしょう。

4〜5位は少し仕事内容が異なりますが、子どもと接する点で保育士の経験を応用できます。

もし異業種を希望する場合は、接客業などコミュニケーション能力を活かせる仕事をおすすめします。

辞める時期はいつがベスト?

保育園の業務は年度単位で区切られているため、ベストな時期は3月末です。

ただし、体調を崩しているなど年度末まで難しい場合は年度途中での退職も可能となっています。

年度途中で退職する場合は、年度初めの慌ただしさが落ち着き始める6月、お盆休みに向けて落ち着き始める8月、年末年始に向けて落ち着き始める12月が時期として良いでしょう。

まとめ

保育の仕事が辛く辞めたいと感じたのであれば、思い切って退職を選んでも問題ありません

もし辞めるのであれば、トラブル防止のためにもスムーズかつ円満な退職を心がけてください。

本記事を参考に退職について考え、自分にあった環境で再スタートを切りましょう。

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この記事を書いた人

ほいポケ編集部のアバター ほいポケ編集部 保育士ライター集団

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