異年齢保育で配慮すべき点や例文をベテラン保育士が解説!

異年齢保育で配慮すべき点や例文をベテラン保育士が解説!

近年では異年齢保育を取り入れる保育施設も多くなってきました。

ですが、年齢も発達の度合いも違う園児たちが同じ環境の中で過ごすのですから、通常とは違った配慮も意識しなければなりません。

ここでは異年齢保育ではどんな配慮が必要なのか、異年齢でも楽しめる遊びはどんなものがあるのかなど例文も取り入れて、詳しく紹介していきます。

ぜひ、保育計画を立てる際や日常の保育、活動の参考にしてしてみてください。

この記事をまとめると
  • 異年齢保育(縦割り保育)とはひとつの保育形態のこと
  • 異年齢保育を行う際には年齢や発達に合わせた環境作り、遊びの提供が必要
  • 異年齢保育では全園児が安全に楽しめるよう事前準備や遊びの選択が大切
元保育士ライター

異年齢保育は年齢も発達も違う園児たちがたくさんいます。

園児全員が楽しめる活動はどういったものがあるのか、どのような配慮が必要なのか、また保育者の関わり方などなかなか難しいですよね。

目次

そもそも異年齢保育(縦割り保育)とは


異年齢保育とは、年齢の違う子ども達を1つのグループにして保育活動を行う保育形態です。

年上の子ども達は自分より年下の子どもたちと一緒に遊ぶ中で年下への優しさや気遣いを学ぶことができ、リーダーシップや社会性が身につきます。

それだけではなく、友達の幅が広がることで想像力が豊かになり、見立て遊びや見通しを持った遊びができるようになるなど子ども達の遊びの幅も広がります。

近年ではこの異年齢保育を取り入れる保育施設が増えており小規模な保育施設になる程、異年齢保育になることが多くなるのではないでしょうか。

異年齢保育(縦割り保育)で配慮するべきポイント

配慮するべきポイント
  • 異年齢の園児が安全に遊べるように配慮する         
  • 年齢や発育をふまえて遊びや活動を検討する          
  • 年上の子に負担が行かないようにする             
  • 年齢が違う園児同士が自然に関わり合える遊びを取り入れる   
  • 園児たちの主体性を大切にする
  • 年齢別の活動の提供

異年齢の園児が安全に学べるように配慮する

異年齢の子どもたちが同じ空間で安全に遊ぶためには年齢や発達に合わせた環境作り、遊びの提供が必要になってくるでしょう。

0〜2歳児くらいまではまだ落ちているものを口に入れてしまう可能性があるため、ブロックなどの細かい玩具は誤飲につながる恐れがあるので大変危険です。

異年齢児が同じ環境の中で安全に過ごすためにはエリア分けをしたり、誤飲の恐れのない玩具の提供や各玩具がいくつあるのか保育者が把握をし、管理できる体制も大切になってきます。

年齢や発育をふまえて遊びや活動を検討する

発達や発育は年齢や個々によって大きく変わってきます。

日頃から子どもたちの遊びの様子や発達段階を把握し、保育者同士で情報を共有しておくことが大切です。

そうすることで、年齢や発育を考慮した遊びや活動を検討でき、より適切な保育を提供できます。

年下の子ができる遊びばかりで取り入れてしまうと、年上の子は物足りなさや満たされなさを感じてしまいます。

年上の子も楽しめる遊びをうまく取り入れていくとバランスが取りやすくなっていくでしょう。

年上の子に負担がいかないようにする

異年齢保育を行っていると、保育者も知らずのうちに年上の子に頼ってしまったり年下の子のお世話をたのんでしまうといったことがあるでしょう。

中にはこれを負担に感じてしまう子もいるかもしれません。

年下の子のお世話を義務とせず、自然な関わりを促すことで年下の子を愛おしく思いやる気持ちが芽生えていきます。

また、年上の子の自発性を尊重し、保育者がフォローを行いながら年上の子のプレッシャーや負担が無いようにしていくことも重要になってきます。

年齢が違う園児同士が自然に関わり合える遊びを取り入れる

園児同士が自然に関わり合える遊びを取り入れることで、それぞれが良い刺激を受けコミュニケーション能力や社会性、協調性を育むことができるでしょう。

年上の子は年下の子のお世話を通して優しさや思いやりの心をもてます。

また、年下の子は年上の子の行動を真似する中で遊びや興味関心の幅が広がったり向上心が芽生えます。

年齢の違う子ども同士での遊びから得られるメリットは多くあるので、積極的に取り入れていきましょう。

園児たちの主体性を大切にする

園児たちが自ら考え行動する機会を尊重しましょう。

そのためには、園児たちの「やってみたい」「お世話したい」という気持ちを受け入れ、園児自身で決めることができる機会を多く取り入れていく必要があります。

主体性を尊重することで自己肯定感や自立心が育まれていきます。

仮に失敗してしまったとしても保育者は園児たちの行動の意図をくみ、共感や肯定的な言葉かけを通して園児の成長を促すことが大切です。

年齢別の活動の提供

年齢に応じた活動の提供をすることで、それぞれの年齢の園児が満足感を感じることができるでしょう。

安全面を考慮するあまり、年下の子ができる遊びばかりを提供してしまうと年上の子どもたちは満足感を得られずストレスを感じてしまうかもしれません。

年下の子のエリアを確保するなど安全は守りつつ、年上の子は身体を思い切り動かして遊べるような活動を取り入れるなどして年上の子に対しても配慮した遊びの提供が大切になってきます。

異年齢保育における配慮するべき例文

異年齢保育における配慮するべき例文
  • トンボの制作遊び(2歳〜5歳児向け)
  • ハリネズミの制作遊び(0歳児〜5歳児向け)
  • ねことネズミゲーム(3歳〜5歳児向け)
  • ハンカチ落とし(3歳児〜5歳児向け)
  • しっぽとりゲーム(2歳児〜5歳児向け)
  • もうじゅう狩りへ行こう(3歳児〜5歳児向け)
  • フルーツバスケット(2歳児〜5歳児向け)
  • ジャンケン列車(3歳児〜5歳児向け)
  • 宝探し(3歳児〜5歳児向け)

トンボの制作(2歳〜5歳児向け)

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この記事を書いた人

保育士歴7年、現在は男女2児の母をしています。保育現場で培った経験や知識を活かし、悩んだり困ったりしている保育士の方、保育士を目指している方の力になれるような記事を心がけています。

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