いち早く例文をご確認したい方は「こちらのリンク」を押してください。

アキ (元園長)
保育士歴18年・園長歴6年。 園長として多くの月案・週案をチェックしてきた経験を活かし、 効率よく質が高い月案・週案を仕上げられるようサポートします。
↓タップすると指定の見出しにジャンプします
元園長が教える月案・週案の重要ポイント
まずは大前提、月案を作る上でどんなことが重要か…実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。
- 年間カリキュラムに基づく計画を立てる
- まずは「前月の子どもの姿」から考え始める
- 「今月のねらい」と「具体的な内容」は連動して考える
この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。
要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。
0歳児(高月齢)・8月の月案のポイント
次に、「0歳児(高月齢)・8月」ならではの月案のポイントを紹介します。
- 生活の中で一人一人が自分の思いや要求を十分満たしてもらいながら、安心して過ごせるような保育者の配慮を考える。
- 身の回りを清潔に保ち、暑い夏を快適で心地よく過ごせるよう、配慮・環境設定を行う。
- 水遊び・泥遊びや行事など、夏ならではの遊びに親しむ経験を取り入れる。
8月になると、いよいよ本格的な暑さが続きます。熱中症予防など日々の体調管理を注意して行いましょう。
また、水遊びや夏ならではの行事を存分に楽しみ、様々な体験ができるようにしていきたいですね。
それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。
《 STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す
- 暑さから、体調を崩したり、疲れた様子や機嫌が悪い様子がみられることがあった。
- 保育に甘えたい気持ちを表情や仕草・片言で表現したり、スキンシップをとりながら一緒に遊ぶことを喜んでいた。
- 様々な道具を使い、すくう・こぼす・流す・溜めるなど水の感触や動きを楽しみながらじっくり遊んでいた。
《 STEP2》 今月のねらいを決める
養護のねらい
教育(5領域に対応)のねらい
養護のねらい①の具体的な月案
ねらい
自分の要求が伝わる喜びを感じながら生活する
養護・内容
- 生活の中で、不快な気持ちや要求を保育者に伝えようとする。
(養護の場合…生命の保持・情緒の安定)
(3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ・身近な人と気持ちが通じ合う) - 自分の要求を保育者に満たしてもらい、安心する。
(養護の場合…生命の保持・情緒の安定)
(3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ・身近な人と気持ちが通じ合う)
養護・予想される子どもの姿
- 表情や仕草、片言で不快な気持ちを伝え、保育者に分かってもらおうとする。
- 保育者に着替えや食事など、生活の様々なことを援助してもらうことで、自分の要求が満たされ、安心する。
養護・環境構成/保育者の配慮
- 子どもの様子をよく観察し、要求が何かを丁寧に汲み取り、対応していく。
- 子どもなりの表現を十分に認める声かけをし、安心して自己表現ができる雰囲気づくりをする。
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
自己評価などに移りたい人はこちらをタップ
養護のねらい②の具体的な月案
ねらい
清潔にしてもらう心地よさを感じる
養護・内容
- 活動後にシャワーを浴び、きれいになった心地よさを味わう。
(養護の場合…生命の保持)
(3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ) - 身の回りを清潔に保ち、快適に過ごす。
(養護の場合…生命の保持)
(3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ)
養護・予想される子どもの姿
- 活動を通して、たくさん汗をかく。
- 顔や手など汚れたら拭いてもらったり、オムツをこまめに交換してもらい、きれいになった気持ち良さを感じる。
養護・環境構成/保育者の配慮
- シャワー前後の介助がスムーズに行えるよう、着替えの準備や配置、保育者同士の役割分担を明確にしておく。
- オムツ替えスペースにゆとりを持たせ、整理整頓や消毒・清掃をこまめに行い清潔な環境を保つ。
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
自己評価などに移りたい人はこちらをタップ
教育のねらい①の具体的な月案
ねらい
保育者や他児と一緒に夏の行事を楽しむ
教育・内容
- 保育者や他児と一緒に夏祭りに参加する。
(5領域の場合…人間関係・言葉・環境)
(3つの視点の場合…身近な人と気持ちが通じ合う) - 行事の楽しい雰囲気を味わう。
(5領域の場合…環境・表現)
(3つの視点の場合…身近なものと関わり感性が育つ)
教育・予想される子どもの姿
- 普段と違った雰囲気に驚いたり、喜んだり、様々な反応が見られる。
- 行事を通して、異年齢児や他クラスの保育者と触れ合う。
教育・環境構成/保育者の配慮
- 保育者が子ども達の様々な反応や姿に共感した声かけをし、参加しやすい楽しい雰囲気づくりをする。
- 無理なく異年齢児との交流ができるよう、保育者が仲立ちとなり安心できる声掛けをしながらそばで見守る。
>>ねらいを書き終えて行事や遊び、
自己評価などに移りたい人はこちらをタップ
教育のねらい②の具体的な月案
ねらい
水・砂・泥を使い、感覚遊びを楽しむ
教育・内容
- 感覚を研ぎ澄ませながら、水・砂・泥の様々な感触を存分に楽しむ。
(5領域の場合…健康・環境・表現)
(3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ・身近なものと関わり感性が育つ)
教育・予想される子どもの姿
- 始めは泥の感触・汚れを嫌がる子どももいるが、少しづつ慣れる。
- 水・砂・泥の不思議な感触を全身で楽しむ。
教育・環境構成/保育者の配慮
- 安全に配慮しながら、思い切り水遊びや砂・泥遊びができる環境・機会を作り、保育者も一緒に楽しむ。
- 動きやすく汚れても良い服装・着替えを用意してきてもらうよう、保護者にお願いする。
- 日よけの使用や日陰を活動場所に選ぶなど、暑さ対策を行う。
行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例
今月の行事※全体クラス向けの月案記事と一緒
- 山の日
- 夏祭り
- お盆休み
- 身体計測
- 誕生会
- 避難訓練
今月の遊び
- 8月の歌を聴く・歌う
「トマト」「おばけなんてないさ」 - 8月の手遊び
「かみなりどんがやってきた」「やまびこごっこ」 - 夏祭りの製作
- 水遊び
- 散歩
- 砂・泥んこ遊び
- 室内探索遊び
- 運動・リズム遊び
- 触れ合い遊び
- 絵本・紙芝居の読み聞かせ
- 自然に触れる遊び
食育
- 夏野菜の味に親しむ。
- 食具で自分で食べ物をすくい、口に運ぼうとする。
職員との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒
- 個々の発達によってできることの差を理解し、保育者間で活動の設定や関わり方を話し合い、統率しておく。
- 一人一人の健康状態や水遊びができるかどうかのチェックを、口頭で伝達するだけでなく、すぐに確認できる位置に設置したボードに記入し、保育者全員が把握しやすいようにする。
家庭や地域との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒
- 夏の感染症や熱中症・皮膚トラブルについて知らせ、家庭でも予防や対策をお願いし、気をつけてもらう。
- 夏祭りについて事前にお知らせを配布し、保護者の参加を呼びかける。
- お盆や保護者の夏休みなどの長期休み明けは、心身共に不安定になることが予想されるため、子どもの様子を密に伝え合い、再び安心して過ごせるよう配慮する。
自己評価
- 厳しい暑さが続き、少し活動しただけでも汗をたくさんかいた為、シャワーや水遊びを活動後に行い、さっぱりと気持ちよく食事・午睡に移れるようにした。
- 体調不良で水遊びやシャワーができない子ども達も、清潔を保ち心地よく過ごせるよう、空調を上手に活用したり、体を拭いたり着替えを行うなどの対応を行った。
- 水・泥遊びを思い切り楽しむ機会を取り入れることで、体全体で感触を楽しむことができ、子ども達も満足そうな様子だった。
ふりかえり
厳しい暑さの中、体調に留意しながら、心地よく過ごせるような環境設定や配慮はできたでしょうか?
また、夏ならではの遊びや行事を、子ども達が存分に楽しむ経験ができたでしょうか?振り返ってみることで、今後の活動や行事への取り組み方について考える、良い機会となるでしょう。
コメント