毎日が激務な保育士さん。世間のイメージとは違い、心身ともに疲弊する仕事ですよね。
転職に関する記事を読んでいるということは、何らかの理由で転職を考えていたり、もしくは決意した方もいるでしょう。
しかし転職活動には不安もつきもの。
「入職してからギャップを感じたらどうしよう」「新しい環境に馴染めるかな…」色んな悩みがあると思います。
そこで保育士として2回の転職経験のある私が、転職活動について解説していきます。
- 転職に失敗する人はリサーチ不足や焦る気持ち、目標を設定していないことが原因かも…
- 失敗を防ぐためには…目的を決めて条件に優先順位をつけ、余裕をもって取り組もう!
- 入職前に確認すべきポイント→子どもや若手職員の様子、掃除が行き届いているか
- 人間関係が良くなかったり、持ち帰り仕事が多かったりする職場はNG!
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ぽん
保育士歴6年。保育士として、2回の転職経験があります。悩んだり困ったりしている保育士さんの力になれたら嬉しいなと思っています。
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保育士が転職に失敗する5つの原因・理由
気力も体力も使う転職活動。
頑張って入職したのにも関わらず、中には「失敗した、前の方が良かった」と後悔する方もいます。
今度こそいい職場で働きたかったのに…。どうして失敗してしまったのでしょう。
転職活動に失敗する原因を5つ紹介します。あなたは当てはまっていないか、確認してみてくださいね。
①転職先のリサーチ不足
転職先のことを十分に調べないまま入職してしまうと、後々「イメージと違った…」と後悔することになりかねません。
募集要項にきっちり目を通すことはもちろん、“言葉の意味”を理解することも大切です。
例えば「完全週休2日制」と「週休2日制」。
前者は必ず毎週2日の休みがある一方、後者は1か月のうちに少なくとも1回、2日の休みがあるという制度です。
一見同じような意味に思えることでも、しっかり調べて転職後にギャップを感じず済むようにしたいですね。
②給与面や待遇面を重視しすぎた
転職先を決めるにあたり、給与や待遇面を意識しすぎていませんか?
例えば“土曜日に出勤した場合は必ず代休がもらえるのか”、“持ち帰り仕事はないのか”、など細かいところまで調べておくことも大切です。
夜勤があったり、1日の勤務時間が長かったりするとワークライフバランスがとれないなど、新たな問題が発生する可能性もあります。
実際に働くことをイメージしながら、細かいところまでリサーチしましょう。
③退職したい気持ちが先走り転職を妥協した
勤務先が自分に合わないと感じた場合「今すぐ辞めたい!」という気持ちになるかもしれません。
しかし焦って転職先を決めてしまうと、また同じことの繰り返しになる可能性があります。
後悔しないために、妥協せずに納得できる転職先を選びましょう。
1度立ち止まって自分を見つめ直したり、あなたの能力に見合った、働きやすい職場を探すことに時間をかけるのは、決して無駄なことではありません。
あくまで慎重に、自分のためによく考えて選びたいですね。
焦りは禁物!
未来のあなたのために、じっくり考えよう。
④周囲の影響を受けて転職に焦った
周囲の友だちがどんどんキャリアアップしていく、活き活きと仕事をしている…。
周りと自分の状況を比べ「早く何とかしないと!」と焦る気持ちは分かります。
しかし、そんな友だちも別の悩みを抱えているかもしれません。あなたには、あなたに合った環境があるはずです。
また、周囲に転職する人が多く「自分も変えた方がいいのかな…?」と影響を受け何となくで転職してしまうのも危険。
周りに流されるのではなく、自分と向き合うことが大切です。
⑤転職後の働き方や目標を具体的に考えていなかった
先ほど述べたように、周囲の影響を受け何となくで転職してしまうのは危険です。
自分はどういう人間で、どういう環境や働き方が合っているのか。
将来どうなりたいのかを考え、具体的にイメージしてみましょう。
私のオススメは、考えていることや思い浮かんだことを紙に書いてみる方法です。(“書く瞑想”、ジャーナリングと呼ばれます)
紙に書くことで自分の考え方や事実を客観視でき、頭の中を整理できますよ。
保育士の転職で失敗しないためにできること
前の職場を離れるにあたり、退職か継続かなど、色々な悩みや不安を抱えていたと思います。
たくさん考えた結果一念発起して転職するなら、失敗はしたくないですよね。
ここからは保育士の転職で気をつけるべきことをお伝えしていきます。
以下のポイントを押さえて、効率よく自分に合った園を見つけましょう。
転職する目的を明確にする
目的がはっきりしないまま転職活動を続けると、入職後にギャップを感じたり「前の園の方が良かった」などと後悔したりするかもしれません。
「どうして転職したいのか」「どのような目的で転職するのか」ということを明確にする必要があります。
そして目的が決まれば、目的から逆算して今すべきことを考え行動してみましょう。
やるべきことが明確であれば、迷ったり不安になったりすることも少なくなるはずです。
転職先の労働条件に優先順位を立てて転職活動する
提示する全ての条件に当てはまる園と出会えるケースはごく稀。
どこかで妥協することも出てくるでしょう。
先に優先順位を決めておくことで、スムーズに転職活動を進められます。
具体的にイメージが湧かないという方のために、条件をいくつか書き出してみます。
- 通勤時間
- 勤務時間
- 雇用形態
- 給与
- キャリアアップへのサポート体制
- 勤務形態(シフト制なのか、夜勤はあるのか等)
何を重視するのかは人によって違うと思うので、よく考えてみてください。
転職前の園で得た反省はもちろん、ネットで色々な保育士さんの体験を読んで活かすのもオススメ◎
余裕を持って転職活動を行う
仕事と生活は密に関わっているので、早く転職先を見つけたいですよね。
しかし、切羽詰まった状態で転職先を探すのはオススメできません。
時間と心に余裕をもち、十分に自己分析をしたり目的を考えたりした上で進めていきましょう。
保育園は毎年冬頃から求人の数が増える傾向にあるため、タイミングを合わせて転職活動を行うこともポイントです。
また複数の園に応募すると、もし残念な結果になったとしても、心にゆとりをもつことができます。
雇用契約書は必ず確認する
雇用契約書とは、雇用する側とされる側が合意した“約束事”を記載しているものです。入職前にしっかり確認しておきましょう。
もし疑問に思うことがあれば、質問したり相談したりすることでトラブルも防げます。労働条件通知書と雇用契約書の違いを知らない方もいると思うので、参考までに表を作りました。
労働(雇用)条件通知書 | 雇用契約書 |
労働条件通知書が雇用主から労働者へ一方的に交付される | 双方が合意していることを証明する |
交付は義務 | 交付は任意 |
第三者に相談する
保育園の噂は、意外と広まっているものです。
同じ職場の同僚や知り合いに転職先のことを相談してみると、“その保育園知ってる!”というようなこともあります。
いいことでも悪いことでも、事前に知っておくことは大切なので、是非相談してみてください。
また、保育に関わったことのない人に相談してみると新たな視点や発見を得られることもあります。
色々な人の話を聞いて、判断材料を増やしていきましょう。
保育士転職に特化したサービスを活用する
自力で転職先を見つけるのも良いですが、だんだんと疲れてきてしまう人も多いはず。
一方で保育士の転職に特化したサービスだと担当の方に相談できたり、履歴書を添削してもらえたりします。
実際、私も過去に2回利用しましたが、サポート体制が整っていて心強く感じました。
ただし転職サービスを利用した場合、園側が安くはない紹介手数料を支払うことになるため、採用に二の足を踏むところもあるかもしれません。
【体験談】転職で失敗したと感じたことはなんですか?
- 通勤時間が長い園を選んだこと
- 会社の口コミを調べなかったこと
私はこれまで、保育士として2回の転職をしました。
自分の経験の中で失敗したと思うのは、通勤時間が長い園を選んだことです。
「人間関係のいい園で勤めたい」という一心で転職活動を進め、3つの候補の中から最も遠いところに就職しました。
往復約2時間半の通勤。「この時間があったら何ができるかな…」と何度も思いました。
働きやすさというのは、通勤時間の長さも関係しているんだなと反省しています。
もう1つの後悔は会社の口コミを調べなかったことです。
現在は会社が委託を受けた園で勤務しているのですが、保育園のことは調べたものの、会社までは調べませんでした。
入職後は会社の方針に同意できず、保育園自体には満足していますが会社に対して大きな不満を抱いています…。
企業主導型保育などに転職する際は、会社のことまで調べることをオススメします。
会社と現場での距離感を感じることが多く、現場の声も会社に届きづらい…
ベテラン保育士が伝授!園見学時に確認すべきポイントとは?
面接と同じ日に、見学や保育に入らせてもらえる園もあります。
見学ではどんなところを見ておけばよいのでしょうか?
時間が限られている中、できるだけ多くの情報を得るためにポイントをお伝えします。
子どもが先生を見る目
いくら装っても誤魔化しきれないのが子どもの目、行動です。
- 常に大人の顔色をうかがっている
- 保育室内のおもちゃが少なく、退屈そうにしている
- 子どもの声があまり聞こえない
普段の保育が子どもの表情に現れます。
また、子どもの言葉や行動に対し先生たちがどのような反応をしているかも見てみてください。
「上手だね」だけでなく「〇〇みたいで素敵だね」と具体的に褒めていたり、子どもの言葉を拾い共感したりしているでしょうか?
先生と子どもの関係にも注目してみると普段の様子が分かります。
子どもの目と行動は裏切らない!先生と目が合って、嬉しそうに笑っていますか?よく観察してみましょう
若手の先生に対する、周りの雰囲気
現在も、いわゆる“お局さん”と言われる人は存在しています。
お局さんの標的になりやすいのが、若手の先生。
いい保育園だと“新人さんを皆で育てよう”という雰囲気があります。
園見学に行った際は若手の先生を見つけたら、ぜひ周りの対応を見てみてください。
若手の先生が委縮していないか、自然な笑顔でいられているか。
入職後は自分が1番の新人になるので、やっていけそうかどうかの判断材料になると思います。
掃除が行き届いているか
“部屋の乱れは心の乱れ”と言いますが、掃除が行き届いていない=掃除をしている暇もないほど忙しい可能性があるのです。
食事スペースにあるテーブルの裏側や換気扇のフィルターなど、細かいところまで掃除ができていると、先生たちにもある程度余裕があることが分かります。
見学の際に細かいところを見るのは難しいかもしれませんが、置いてある物の裏側などを見る機会があると掃除の丁寧さを知れるでしょう。
ベテラン保育士が考える転職しない方がよい園の特徴
- 人間関係が悪い
- 持ち帰り仕事が多い
まず1番気をつけてほしいのが、人間関係です。
人間関係が悪いと職場での居心地が悪く、子どもにも悪影響を及ぼします。
また精神も削られ、次第に体も悲鳴を上げるでしょう。
私たちは大人の顔色をうかがうためではなく、子どものために仕事をしています。
可能ならば入職前に園へ行って実際の雰囲気を感じ、人間関係が大丈夫かどうか見ておくのがオススメです。
次に注意してほしいのが、持ち帰り仕事の有無について。
就業時間が短く残業がなかったとしても、自宅に持ち帰る仕事があればプライベートの時間が削られますよね。
プライベートの時間が少なくなると心が休まらず、ストレスも溜まりがちに。
悪循環が続くと働くのもしんどくなるので、持ち帰り仕事があるかどうかは事前に確認しておきましょう。
まとめ
転職に失敗する原因や解決策、転職活動でのポイントなどについてお伝えしてきました。
初めて転職する方は右も左も分からず不安でしょうし、初めてでなくとも「次こそいい園に就職したい!」というプレッシャーがあると思います。
ですが現代は転職する人も多い時代。
不安を抱えているのは、あなただけではありません。
妥協せずにじっくり考え、あなたの性格やライフスタイルに合った、いい園に出会えることを願っています。
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