元園長監修【0歳児・7月】月案/週案の文例（ねらい・子どもの姿・養護・教育の書き方）

夏本番を迎える7月、日差しが眩しく、暑さが増してくる季節です。0歳児は、手足を活発に動かしたり、寝返りやハイハイができるようになったりと、成長の変化が見られる時期です。暑さに負けず快適に過ごせるよう、室内の温度管理やこまめな水分補給を徹底しながら、一人ひとりのペースに合わせた関わりを大切にしましょう。

最初に月案作成のポイントをご紹介します。
ただ、いち早く例文をご確認したいという方は「こちらのリンク」を押してください。

元園長が教える月案・週案の重要ポイント

大前提、月案を作る上でどんなことが重要なのか？

実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。

この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。

要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。

0歳児・7月の月案のポイント

次に、「0歳児・7月」ならではの月案のポイントを紹介します。

夏本番の暑い日が続きます。0歳児は沐浴や水遊びを行い、無理なく水に触れる機会を作り、気持ち良さや楽しさを味わえるようにしていきましょう。

また、熱中症にも注意が必要です。こまめな水分補給や休息も、気をつけて取り入れていきたいですね。

それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。

《 STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す

• 梅雨時期に入り、咳や鼻水などの風邪症状が出たり、あせもや水いぼなどの皮膚疾患が見られた。
• 生活リズムが安定してきて、食事量が増えたり、睡眠を十分とれるようになってきた。
• 周囲への興味が広がり、玩具で落ち着いて遊んだり、探索を自由に楽しむ姿があった。

《 STEP2》 今月のねらいを決める

養護のねらい

• 沐浴やシャワーを行い、暑い時期を快適に過ごす
• 安定したリズムの中、ゆったりと落ち着いた気持ちで過ごす

教育（5領域に対応）のねらい

• 保育者や他児と関わって遊ぶことを楽しむ
• 水の感触を楽しみながら遊ぶ

養護のねらい①の具体的な月案

ねらい

沐浴やシャワーを行い、暑い時期を快適に過ごす

養護・内容

• 沐浴やシャワーで汗を流し、心地よさを味わう。
  （養護の場合…生命の保持）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）
• 水分補給や室温調整など配慮・環境を整えてもらいながら健やかに過ごす。
  （養護の場合…生命の保持）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）

養護・予想される子どもの姿

• 暑い気候により、たくさん汗をかいたり、あせもができたりする。
• 沐浴で気持ち良さそうな表情を浮かべる。
• 水やシャワーを怖がったり嫌がったりする。

養護・環境構成/保育者の配慮

• 水分補給・室温の調節をこまめに行う。室温が低くなり過ぎないように注意し、適宜換気も行う。
• 一人一人の体調に留意しながら沐浴やシャワーを行い、肌を清潔に保てるようにする。さっぱりした心地良さを感じられるような声かけをする。
• 水を怖がったり嫌がったりする子どもには無理に行わず、着替えや体の汗を拭きとるなどの対応をする。

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養護のねらい②の具体的な月案

ねらい

安定したリズムの中、ゆったりと落ち着いた気持ちで過ごす

養護・内容

• ゆったりと落ち着いた雰囲気の中、安心して食事や睡眠をとる。
  （養護の場合…生命の保持）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）
• 要求を受け止めてもらいながら安心して過ごす。
  （養護の場合…情緒の安定）
  （3つの視点の場合…身近な人と気持ちが通じ合う）

養護・予想される子どもの姿

• 保育者に見守られながら、満足いく量の食事をとったり、必要な睡眠時間ぐっすり眠る。
• 保育者に気持ちを受け止めてもらいながら介助してもらうことで、安心した表情になる。

養護・環境構成/保育者の配慮

• 子ども一人一人の食事や睡眠の状況を保育者間で伝達し合い、しっかり把握しておく。
• 安心して過ごせるよう、子どもの訴えや要求を汲み取り、スキンシップを図りながら優しく丁寧に応えていく。

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教育のねらい①の具体的な月案

ねらい

保育者や他児と関わって遊ぶことを楽しむ

教育・内容

• 保育者と一緒に手遊びなどの触れ合い遊びを楽しむ。
  （5領域の場合…人間関係・言葉・表現）
  （3つの視点の場合…身近な人と気持ちが通じ合う）
• 他児に興味を持ち、一緒に過ごすことを喜ぶ。
  （5領域の場合…人間関係・言葉）
  （3つの視点の場合…身近な人と気持ちが通じ合う）

教育・予想される子どもの姿

• 保育者との触れ合い遊びの中で、様々な表情を見せたり、指差しをしたり、喃語や単語を話す。
• 他児の様子が気になり、近くで過ごしてみたり、関わろうとする。

教育・環境構成/保育者の配慮

• 好きな触れ合い遊びを繰り返し一緒に楽しみ、喃語や指差し、言葉でのやり取りを広げていく。
• 他児との間に保育者が仲立ちとなり、そばで温かく見守る。

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教育のねらい②の具体的な月案

ねらい

水の感触を楽しみながら遊ぶ

教育・内容

• 水に興味を持ち、自ら触れてみようとする。
  （5領域の場合…環境）
  （3つの視点の場合…身近なものと関わり感性が育つ）
• 水の感触に親しみながら、様々な遊びを楽しむ。
  （5領域の場合…健康・環境・表現）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ・身近なものと関わり感性が育つ）

教育・予想される子どもの姿

• シャワーの水に手を伸ばし、自ら触れようとする。
• たらいの水をすくったり、かき混ぜる仕草をしたりして、水の感触を楽しむ。

教育・環境構成/保育者の配慮

• 水遊びの前には健康観察をしっかり行い、保育者の配置もあらかじめ決めておく。
• すくう動作やシャワーから出る水に触れて楽しめるよう、道具を充実させておく。
• 水の量は子どもの活動の様子により調節し、安全に十分配慮する。

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行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例

今月の行事

• 七夕集会
• 夏祭り
• 海の日
• 土用の丑の日
• 身体計測
• 誕生会
• 避難訓練

今月の遊び

• 7月の歌を聴く・歌う
  「たなばたさま」「うみ」
• 7月の手遊び
  「みずでっぽう」「さかながはねて」
• 七夕の製作
• 水遊び
• 散歩・戸外遊び
• 室内自由遊び
• 運動遊び
• 触れ合い遊び
• 絵本・紙芝居の読み聞かせ
• 自然に触れる遊び

食育

• 食べたいという意欲が育つ
• 様々な食材の味を楽しむ

職員との連携

• 水遊びができるかどうか、一人一人の健康状態をチェックし、職員間で毎日情報共有する。
• 水遊び・シャワー・着替えなどが安全でスムーズに行えるよう、保育者同士で役割分担を決めておく。

家庭や地域との連携

• 登園前に検温・体調チェックを家庭でしてきてもらい、沐浴、水遊びができるかどうかの判断を毎日伝えてもらう。
• 暑い日が続く為、着替えや汗拭きタオルなどを多めに用意してもらうようお願いする。

自己評価

• 暑さから疲れた様子が見受けられることがあった為、水遊びを早めに切り上げたり、休息しながらゆったりと過ごす時間を設けるようにした。
• 喃語や表情・言葉から子どもの気持ちを汲み取り、1対1で向き合ってやり取りを楽しむ時間を大切にした。
• 他児と一緒に過ごし、笑顔になる場面が多くあった。これからも保育者が仲立ちとなり他児への興味の気持ちが広がるような関わりを考え、行っていきたい。

まとめ

暑い時期を快適で健やかに過ごせるような配慮や環境設定ができたでしょうか。

また、初めての水遊びに対する子どもの気持ちに寄り添いながら関わることができたか、保育者間で連携して安全に行うことができたか、振り返ってみましょう。