元園長監修【0歳児・高月齢・6月】月案/週案の文例（ねらい・子どもの姿・養護・教育・ふりかえりの書き方）

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元園長が教える月案・週案の重要ポイント

まずは大前提、月案を作る上でどんなことが重要か…実際に保育士さんたちの数々の月案をチェックしてきた元園長先生に、重要ポイントを伺いました。

この3つが、年齢・時期関わりなく月案を作成する上で意識してほしい点です。

要するに、「保育園での活動を通して、子どもたちにどんな姿になってもらいたいのか」を考えると良いということですね。

0歳児（高月齢）・6月の月案のポイント

次に、「0歳児（高月齢）・6月」ならではの月案のポイントを紹介します。

入園から2カ月が経ちました。高月齢の子ども達は園生活にも慣れてきて、徐々に周囲へと気持ちが向けられるようになってきます。

興味や好奇心を十分満たしていけるよう、思い切り探索活動を楽しめる環境を、作っていきたいですね。

それではここから、具体的な月案の例文をまとめていきます。

《 STEP1》 前月の子どもの姿を思い出す

• 保育者や園生活に慣れ、積極的に探索活動をする姿が見られた。
• 園でのリズムが安定してきて、よく遊び、食事量も増え、午睡時間もしっかり眠れるようになってきている。
• 他児の存在が気になる様子で、目で追ったり、近寄ったり、触れたてみたりしていた。
• 過ごしやすい気候の中、戸外で自然に触れたり、砂遊びをし、伸び伸びと遊んでいた。

《 STEP2》 今月のねらいを決める

養護のねらい

• 梅雨の時期を快適で健やかに過ごす
• 保育者に見守られている安心感の中、機嫌よく伸び伸びと生活する

教育（5領域に対応）のねらい

• 保育者の仲立ちのもと、他児と関わって遊ぶことを楽しむ
• 手指を使った遊びを楽しむ

養護のねらい①の具体的な月案

ねらい

梅雨の時期を快適で健やかに過ごす

養護・内容

• 気候や体調に配慮してもらいながら、健やかに過ごす。
  （養護の場合…生命の保持）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）
• シャワーや着替えを行い、さっぱりした心地よさを味わう。
  （養護の場合…生命の保持）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）

養護・予想される子どもの姿

• 蒸し暑い気候や感染症の流行により、体調を崩す子どもが増える。
• シャワーを喜ぶ子ども、嫌がる子どもがいる。

養護・環境構成/保育者の配慮

• 空調を使用し、室温の調節や換気をこまめに行い、保育室内を過ごしやすい環境に整える。
• シャワー時の役割分担を保育者間で確認し合い、落ち着いて行えるようにする。さっぱりした心地よさを感じられるような声かけをする。
• シャワーを怖がったり嫌がる子どもには無理強いせず、体を拭いたり着替えを行うなど、配慮を行う。

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養護のねらい②の具体的な月案

ねらい

保育者に見守られている安心感の中、機嫌よく伸び伸びと生活する

養護・内容

• 安心・安全な環境の中で、よく遊び、よく食べる。
  （養護の場合…生命の保持・情緒の安定）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ）
• 保育者がそばに居ることで、安心して眠る。
  （養護の場合…生命の保持・情緒の安定）
  （3つの視点の場合…健やかに伸び伸びと育つ・身近な人と気持ちが通じ合う）

養護・予想される子どもの姿

• たくさん遊ぶことでお腹が空き、意欲的に食べる。
• 安心できる保育者がそばにいないと、探したり不安そうに泣いたりする。

養護・環境構成/保育者の配慮

• 子どもの様子をよく観察し、要求を一つ一つ受け止めながら、丁寧に応えていく。
• 楽しい雰囲気の中で意欲的に食べられるような、声かけや雰囲気作りをする。
• 入眠の際は優しく声を掛けたり、体をさすったりしながら、寝付くまで保育者がそばにつき、安心感の中入眠できるようにする。

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教育のねらい①の具体的な月案

ねらい

保育者の仲立ちのもと、他児と関わって遊ぶことを楽しむ

教育・内容

• 保育者に援助してもらいながら、他児と同じ場で遊ぶことの楽しさを知る。
  （5領域の場合…人間関係・言葉）
  （3つの視点の場合…身近な人と気持ちが通じ合う）

教育・予想される子どもの姿

• 他児の様子を見たり、近くに行ったり、触れたり、声をかけたりする。
• 他児との関わり方が分からず、距離が近すぎることがある。

教育・環境構成/保育者の配慮

• 一緒に絵本を読んだり、おままごとをしたりしながら、他児と一緒に過ごすと楽しい、という気持ちが味わえる体験を、重ねていけるようにする。
• ケガや事故の無いよう、保育者がそばについて見守る。保育者が子どもの気持ちを汲み取って代弁し、繰り返し丁寧に伝えていく。

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教育のねらい②の具体的な月案

ねらい

手指を使った遊びを楽しむ

教育・内容

• 様々な玩具や素材に触れながら、手指をたくさん動かして遊ぶ。
  （5領域の場合…健康・環境・表現）
  （3つの視点の場合…身近なものと関わり感性が育つ）

教育・予想される子どもの姿

• 紐を引っ張る、ボタンを押す、掴んで投げるなど、手や指を使った様々な遊びを楽しむ。

教育・環境構成/保育者の配慮

• 手指の様々な動きが楽しめるような、玩具や素材を用意する。
• 「できたね」「嬉しいね」などの達成感を味わえるような声かけを行う。
• 一人で集中している時は、満足いくまで楽しめるよう、誤飲などの危険が無いようそばにつきながら、そっと見守る。

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行事・遊び・食育・職員との連携・家族や地域との連携・自己評価の月案例

今月の行事※全体クラス向けの月案記事と一緒

• 父の日（ファミリーデー）
• 時の記念日
• 歯の衛生週間
• 夏至
• 身体計測
• 誕生会
• 避難訓練

今月の遊び

• 6月の歌を聴く・歌う
  「かえるのうた」「あめふりくまのこ」
• 6月の手遊び
  「かたつむり」「いとまきのうた」
• 父の日（ファミリーデー）の製作
• 時の記念日の製作
• 歯の衛生週間の製作
• 散歩・戸外遊び
• 室内自由遊び
• 運動遊び
• 触れ合い遊び
• 絵本・紙芝居の読み聞かせ
• 自然に触れる遊び
• 手指を使った遊び

食育

• 食材をよく噛んで食べる。
• 楽しい雰囲気の中での食事を喜び、意欲的に食べる。

職員との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒

• 梅雨時期に入りジメジメした気候が続くため、衛生管理について職員同士確認し合い、保育環境を清潔に保っていく。
• 子どもの行動範囲の広がりに合わせ、保育者の配置の声かけや、安全な環境整備を連携して行う。

家庭や地域との連携※全体クラス向けの月案記事と一緒

• 気温や湿度の変化により、朝晩は涼しく、日中は蒸し暑くなり汗をたくさんかいたりする為、家庭から調節しやすい衣服を多めに用意してもらうようお願いする。
• 体調を崩しやすい時期なので、子どもの様子を細かく伝え合い、互いにしっかり把握しておく。
• 園での生活や遊びの様子を伝え、親子で引き続き安心して園生活が送れるようサポートする。

自己評価

• 梅雨の高温多湿の不快な時期を、快適で元気に過ごせるよう、シャワーや着替え、室温の調節などを行った。さっぱり清潔になり、気持ち良い状態の中で、午睡はぐっすり眠れていた様子だった。
• 雨が降る日が多く、室内で過ごすことが多かった。体を動かしたり、手指を使った遊びを積極的に取り入れ、室内遊びの内容を充実させることができた。
• 園生活に慣れてきたことによって周囲へ目が向くようになり、他児への興味の気持ちが芽生えている。まだ関わり方が分からずヒヤリとする時もある為、保育者が仲立ちとなって見守り、他児との関りを楽しいものと感じられる援助をしていきたい。

ふりかえり

梅雨入りする6月は、ジメジメと蒸し暑い日が続きます。子ども達の体調の変化に気を配り、快適に過ごせるような配慮をスムーズに行えたでしょうか。

また、他児に対して興味を持ち、関わろうとする姿を大切にした保育者の援助についても、できたかどうか、今後どのように関わっていくか、振り返りをしながら、考えていってみましょう。